ipodのSSD化

 時々、無性に何かを修理したいとか弄りたいとかいう衝動に駆られる時がある。昔から機械弄りや電気回路を弄ったりするのが好きで、その延長線上に今の仕事があったりするのだが、壊れた物を修理したり既存の物に手を加えてそれがちゃんと動いた時の気持ち良さは他に代え難いものがある。自転車が趣味になっているのもバイク弄りが楽しみのうちのかなりの部分を占めているからに違いない。


 このipod(4th Gneneration)はもう5,6年は使っているだろうか、徒歩移動でも車載でも稼働率は高く非常に重宝している。最近たまにハングアップして再起動かけなければならないことがちょくちょく発生して、本体に耳を当てて音を聞いてみると、HDDのシークリトライらしき音が聞こえているのでもしかしたらディスク上に不良セクタができたのかも知れない。これを機会に新しいのに買い替えるということも考えたが、これを捨ててしまうのも勿体無いし、そう言えば以前インターネットでipodSSD化の記事を目にしたことがあったので早速トライしてみることにした。まずは必要なパーツ集めだ。


 まずはSSD部分。ipodのオリジナルには20GBの1.8inchのHDDが搭載されているが、これを置き換えるのは32GBのCFで1.8inchのHDDの筐体と同じプラットフォームのCFアダプタを介して使用する。メモリーは日本のアマゾンで送料込3400円、CFアダプタはebayで送料込9ドルで購入。


 次にバッテリー。折角分解するのだからへたり気味のバッテリーもついでに交換。ebayで送料込4.5ドルで購入。


 分解の方法はインターネットで検索すれば幾らでも出てくる。まずipodのトップカバーとボトムカバーのわずかな隙間を作り、そこにバッテリーに付属しているトップカバーをこじ開けるための工具を差し込めば割と簡単に開く。この時にヘッドフォンジャックをつなぐFPCがトップカバーとボトムカバーにまたがって繋がっているので力任せに切らないように注意する。


 HDDはFPC上のI/Fコネクタに繋がっているだけなので簡単に外せる。次にPCBA上のねじを外してPCBAを外す(作業する前にバッテリーのコネクタを外しておく)。これでバッテリーにアクセスできた。バッテリーはボトムカバーに両面テープで貼り付けられているのでゆっくり剥がす。見るとバッテリーは中央部が結構膨張していた。相当劣化が進んでいる様で、交換時期としてはタイムリーだった様だ。後は新しいパーツを外す手順とは逆に付けていけばよい。作業としては予想していたよりずっと簡単だった。


 組み直したipodを早速PCに接続する。itunesはあっさりとipodを認識、通常の修復モードで初期化を行う。


 初期化が終了し再度PCに接続すると、ちゃん約30GBの空き容量を認識した。容量アップ込のSSD化はこれにて完了である。安く上げるためにスピードの遅いCFを使ったので、楽曲の転送にはHDDの時より時間がかかるが、頻繁に曲の出し入れを行うわけではないので実使用上では大したストレスにはならない。パーツ費用5,000円弱でパワーアップしたipodはコストパフォーマンス抜群である。これでまだまだこのipodは使い続けられるし、メカ弄りの欲求も満たされて満足である。