2013BRM127千葉200

 今朝は快晴なれど雪景色。昨日のブルベの疲れが微妙に残っていて自転車通勤するかどうか逡巡していたが格好の判断材料が与えられた格好だ。昨日はちょっと頑張り過ぎたので休脚日ができてよかった。
 そんなわけで昨日のBRM127千葉200のレポートである。

 朝5時に目が覚めた。寒い。一昨日の飲み会の後遺症が残っていて気持ち的に萎えてなかなか布団から出られない。15分程の葛藤の末ようやく起き上がる。冬のブルベはとりあえず布団から出るまでが最もハードルが高い。5時半過ぎに家を出て千葉へ向かう。
 外環自動車道を走っている時に見えた、東の空の地平が薄っすらとオレンジ色に染まっている朝焼けがえも言われぬ美しさ。写真に収めたいが高速走行中ではそういうわけにも行かない。

 美女木ジャンクションの信号待ちで一枚撮れた。かろうじて朝焼けが写った。

 7時にスタート&ゴール地点の袖ヶ浦海浜公園に到着。ここはアクアラインを降りてから直ぐなのでアクセスが非常に良い。早朝なら家から2時間かからないので便利である。

 既に多くのライダー達で賑わっている。

 アクアラインの向こうに富士山が見える。袖ヶ浦は快晴だがそこそこ風があって寒い。小春日和の中のブルベはちょっと無理そうだ。受付でブルベカードをもらう。今日はウェーブスタートで私は8:10のスタート。
 今日のコースはこれ。

 ブリーフィングでは今日の後半は終始向かい風だと脅かされる。昨夜の予報でも今日の日中は基本的に西風なので中盤海沿いを南西に走るルートに出てからはずっと向かい風になる見込みであり、かなりプレッシャーがかかる。

 定刻通り8:10にスタート。走り始めて徐々に身体も温まってきて気分も上向いてきた。とりあえず前半は風の影響は余りないので気分的には楽だ。数名の小集団で走るが、いつものように風除けなしで完走するのがまず第一の目的なので、先頭にいるうちはそのままで、抜かれれば後ろには付かずに間隔を開ける。序盤はどうしても集団になってしまい先行者との距離を測りながら走らなければならずペースが掴み辛い。まあPC1を出てからは一人旅になるだろう。序盤のルートは幹線道路でも車通りが少なく非常に走り易い。前半の山岳ルートに入る。今日のコースの登りはおとなしめで峠の数も少ないので登りを楽しんで走ることができる。

 43km地点のPC1に到着、チェックタイムは9:46。パンを2個食べて出発。ここからPC2までの区間距離は本日最長の73km、更に海沿いに出てからの40km弱は向かい風を受けながらの走行となるので、ここが正念場だ。
 内陸部を抜け海沿いの128号線に出る。

 海を左手に見ながら南西方向に進路を取る。向かい風は大したことはなく、事前情報でプレッシャーをかけられていた分拍子抜けと同時にちょっと嬉しくなった。巡航速度も25km/hは維持できているので長時間苦しまずに済みそうだ。昼前で高くなった日差しも暖か、徐々に汗も掻き始め、前回の静岡ブルベと同じ様に太平洋岸の温暖な雰囲気を感じることができる。心拍は150bpm前後でミドルレンジから落ちない。そんなに頑張っている気はしないのだがやはり向かい風基調だからだろうか。今日は何故かずっとこんなペースで走っている。ちょっとオーバーペースだが今日は身体に任せて適当に走る。
 途中でファストブルベライダーのクロサワさんにキャッチされる。向かい風の中どんどん差が開いて彼の背中が小さくなっていく。やっぱ速いなあ。

 行川アイランド傍のトンネル前にAJ千葉のスタッフさんがいた。今年はここにシークレットが設定されていた。チェックを受けつつイチゴを頂く。

 再び海沿いを走る。向かい風は強くなる気配はない。もしかしたらこのまま逃げ切れるかも知れない。

 白浜の小さな浜辺。穏やかな海辺の風情が良い感じ。無難に海沿いを走り切り白浜で内陸方面に右折、ちょっと走ればPC2だ。

 116km地点のPC2に到着、チェックタイムは12:45。ここにはAJ千葉スタッフのシン3さんが待機していた。歓談しつつサンドイッチを頬張る。15分程の休憩の後スタート、ここから後半の山岳地帯に突入する。去年も走っているのでこの坂の素性は何となく憶えているのだが、激坂はないもののだらだらと長く登っていた様な印象がある。

 登り区間に突入、勾配はきつくないのだがここまで結構なペースで走ってきたので両脚の疲労感がはっきりと自覚できるようになっていて結構きつく感じる。ただ気持ち的にはまだまだ張りがあるので脚を回し続けることができる。

 一つ目の峠を何とか攻略、下りで休みつつ2つ目の登りに備える。下り終えて前方の上り坂に目をやるとブルベライダーが1人見えた。近づいてみると女性ライダーさんがバリバリと登っている。そう言えば確かPC2で先着・先発していった女性ライダーさんがいたと思ったがその人だろうか。PC2では私が6番目の着だとシン3さんが言っていたから、相当な健脚の持ち主だ。力強い後姿に見とれていたらうっかり右折ポイントを見逃してしまい、2人してミスコースしてしまった。引き返しがてら言葉を交わすと何とイーチョさんだった。久し振りに御会いしたがその強さは健在だった。

 山岳コースを抜け、166kmのPC3に到着、チェックタイムは14:59。残りは40kmちょっとなのでその場の補給はエクレア1個で念のためエナジーバーをポケットに入れる。出発間際にクロサワさんが到着。クロサワさんは途中で名物ビンゴバーガーを食していたとのこと。後で再びキャッチされるのは間違いない。

 ここからゴールまではほぼ平坦基調。風もそれ程心配せずに済みそうなので、そこそこのペースで走れそうだ。当初は強い向かい風を読んで、完走時間は10時間を切れれば御の字と思っていたがこの分なら上手く行けば17時前のゴールで9時間切りが見えてきた。こうなったらもう一頑張りしなければならないか。気持ち的にはまだタレてないので脚が回せるうちは回していこうとちょっと気合を入れる。心拍は相変わらず150bpmを超えている。両脚の疲労感もはっきりと自覚しているが残り距離を考えればこのペースで何とか持たせられそうだ。

 JR内房線佐貫町駅。小学生の頃、初めて千葉に降り立ったのがこの駅だった。昔の面影がそこはかとなく残っていて懐かしい。

 湾岸工業地帯のド平坦な幹線道路をひたすら北上する。道の遥か先まで見渡せる道はブエルタ・ア・エスパーニャに出てきそうなイメージだ。この道を一人逃げかはたまたタイムトライアルの気分でガシガシ走る。きついけど妙な高揚感があって楽しい。そう言えば残り10km近くになってもまだクロサワさんにパスされていないのでもしかしたらこのまま逃げ切れるかと思いきや、交差点の信号待ちで後ろを振り返ったら迫り来るクロサワさんの姿が見えた。その後ろにイーチョさんの姿も見える。クロサワさんはイーチョさんを牽いて来たのでここまで時間がかかったのかと合点がいった。速い人はやることもスマートだ。観念して2人に先を譲る。残り10km、目の前にいいペースのクロサワ列車があるのだが、最後まで風除けなしで完走したいし女性の後ろにツキイチは失礼なので間隔を開けて走る。

 先行する二人と私の長い影。ようやくここに来て心拍はLSDレンジまで落ちてきた。気合も抜けて最後の数kmを完走の安堵感に浸りつつゆったり走った。

 ゴール前の最後の直線。日も落ちかけ夕暮れせまる袖ヶ浦海浜公園に無事戻って来た。ゴールタイムは16:40、完走タイムは8時間30分だった。

 一緒にゴールしたクロサワさんはこれから再びPC3に戻ってまたここまで走って来ると言うのでぶったまげた。トップレンジの人が考えることは凡人には到底理解不可能である。

 年明け直ぐに5mm上げたサドルはもうすっかり馴染んで、ほぼ違和感はなくなった。

 帰りの渋滞が心配なのでイチゴを一粒頂いてAJ千葉のスタッフさんに挨拶をしてその場を後にした。

 袖ヶ浦の夕焼け。200km走り終えて緊張も解け、この綺麗な風景を眺めているとぼーっとしてしまう。

 案の定アクアラインの入り口は大渋滞。おまけに首都高に通行止め区間があったためナビにルート変更を任せたら豊洲で首都高を降ろされ、再び高速料金を払うのも癪なのでそのまま一般道を都心を抜けて帰る羽目になり大幅に帰宅時間が遅くなってしまった。

 帰宅後サイクルコンピューターのデータをチェックしたら平均心拍は151bpm、ちょっと頑張り過ぎた。
https://www.polarpersonaltrainer.com/shared/exercise.ftl?shareTag=97681081df249285ffe313b562f001ea
 両脚の疲労感も結構なものだが、でもまあかなりいい練習になったので気分的には充実感満載のブルベになった。