BRM628埼玉600(スタッフ試走)/仮眠ポイント(351km地点)〜ゴール

 6/15、朝4時半過ぎに目が覚めた。ついさっき寝たと思ったらあっという間に朝が来ていた。アラームは5時半にセットしているのでもうちょっと時間はあると二度寝しようとしばらくうだうだしていたが、眠れそうにないので5時前に起きた。眠くはないが正直身体は怠い。鏡を見ると目が結構充血している。それでも数時間眠れただけでもましと割り切って出発準備をする。


 5時半前にホテルを出発。外は空気がひんやりしていて気持ちがいい。ぼちぼち走り出す。

 今日のコースは郡山から南下して途中で往路を逆戻りする形で入間に戻る250km。途中の山岳は那須高原越えの1か所だけなので気は楽だ。


 気温18℃。日差しがないので体感温度は表示より低い。
 次のPCまでは100kmと長いが、涼しいうちに一気に到達しておきたい所。

 朝の田園の中の道は清々しい。こういうシチュエーションだとブルベは楽しい。
 天栄村のPC3の傍で往路に出て、そこから昨日来た道を戻り始める。白河市に入ってから登りがちになってきて少しずつ標高を上げていく。

 那須町に入る。峠のピークはもう少し先。

 終盤にちょっと勾配がきつくなったが無難にこなして山頂到達。後は那須高原を抜けつつ40km程下り基調で走ればPCだ。
 日も高くなり標高が下がってくるとどんどん暑くなる。さっきまでの気持ち良さがあっという間にどこかに行ってしまった。



 452km地点のPC6に到着、チェックタイムは10:10。
 御腹が空いたのでパスタを食べる。空腹感があるというのは良いことだ。
 長めの休憩の後、スタート。次のPCまで100km、この暑さの中ノンストップで行けるか不安だが取り敢えず先に進む。

 暑い暑い!昨日以上に日差しが強く感じる。塩分を切らさない様に塩タブレットをちょくちょく食べつつ走り続ける。

 鬼怒川を渡る。思わず飛び込みたくなる。

 宇都宮に入る。延々と続く道に途方に暮れる。さっきからずっと向かい風基調でバイクが先に進んでくれない。風はそれ程強くはないのだが、暑さとの相乗効果で心身共に結構堪える。

 森林公園入口。見慣れた風景にちょっとだけほっとする。

 森林公園からちょっと行ったところに餃子屋さん発見。宇都宮ブルベの帰りにはいつも餃子を食べたいと思っているのに通り道には店が無くていつも果たせず戻るのだが、こんな近くに店があったとは気付かなかった。今度行って見よう。

 田野の交差点まで戻って来た。ここで休憩を入れようかと思ったが、せめて50km走ってからにしようと見送る。

 走っているうちに身体のあちこちが攣り始めた。脹脛とか大腿四頭筋とかならまだ分かるが、写真を撮ろうと後ろポケットに手を回すと腰が攣り、補給食を食べようとすると顎が攣り、腕を動かすと二の腕が攣る。有り得ない部位が攣りまくるのでちょっとヤバい感じだ。兎に角休もうと、走りながらコンビニを探す。


 PC6を出てからちょうど50km走ったところでコンビニを見つけて休憩。麦茶1Lをがぶ飲みする。
 暑い、暑過ぎる。残り100kmだが走れる気が全然しない。がDNFするわけにはいかないので、気を取り直してバイクに跨る。

 走り始めて最初の数kmは多少の回復効果はあるが、直ぐにへばって来てのろのろ走行になる。夏錬が入ってないのは認めるが、ここまで暑さにやられるとは思ってもみなかった。

 いつもの広域農道に突入。いつにも増して今日は地獄だ。向かい風でバイクはちっとも前に進まず、正面から照り付ける昼の日差しに意識が朦朧とする。ちょっとこれはやばい。去年のBRM810千葉200の時の、あの酷暑で熱中症になった時の感覚を思い出した。
 補給のカロリーメイトも普段以上にぱさぱさし過ぎて喉を通らず食べるのも結構大変だ。
 よろよろと走り続け何とか広域農道はクリアしたものの、とてもノンストップで次のPCまで行けそうにない。兎に角日陰に入りたい。

 木陰の下の自販機を見つけてたまらず停車。その場にへたり込む。ジュースをがぶ飲み。両手の指が攣って上手く動かせない。塩タブレットを食べ続けているのだが全然追い付かない様だ。
 15分程その場で休憩し、少しだけやる気が出てきたので再び走り出した。次のPCまでは25km、まずはそこまで走ることだけを考える。


 渡良瀬川を渡り群馬県に入る。まだ群馬かよ!って感じ。

 日影が全くない真っ直ぐな道がどうにも堪える。午後に入って日は少し低くなったものの進路は南西方向なので常に正面から日差しが照り付ける感じ。向かい風も相変わらずで灼熱地獄は続く。



 やっとの思いで555km地点のPC7に到達、チェックタイムは15:48。
 何かもうここで全て使い果たした感じだ。食欲は全くないのだが残り50km走るにはエネルギーが必要、取り敢えずアイスモナカを食べる。


 黒いレーパンが白くなる程に塩が浮いている。二の腕も塩まみれ。集めたら食塩の卓上瓶位はすぐ一杯になりそうだ。
 もう全然走れそうにない。時間的にはまだまだマージンがあるので、とりあえず日が落ちるまで2時間位ここに留まろうかと真面目に思案する。
 初老の男性が話しかけて来て会話を交わす。話好きな人らしく、随分長い時間話をしたが、その時間がちょうどいい休憩と気分転換になった。何とか頑張ってゴールして早く家に帰りたい思いが優って意を決してバイクに跨る。残り後50km。


 熊谷まで16km。ようやく残りの走行イメージができるところまで戻って来た。

 全身の攣りは相変わらず、だんだん左手の自由が利かなくなって来た。指が変な風に攣って固まってしまうのだ。それに時たま後頭部が攣る。そんな所に筋肉があるのか?要するに全身の筋肉と言う筋肉が攣り始めているという感じだが、その延長で筋肉の塊の心臓が攣るのではないかと心配になる。真面目にヤバいかも知れない。


 行田の古代蓮の里。休憩目的で寄ろうかとも思ったが先を急ぐ。


 荒川は大芦橋まで戻って来た。ここまで戻ってくれば何とかなる。

 東松山市街を走るが、夕刻の渋滞時間に重なって走り辛い。よたよた走っているとママチャリ高校生にブチ抜かれるが、全く後を追うことができない。
 東松山を抜け、坂戸から日高に抜ける道が微妙に登っていて延々と続く。今日は一段と堪える。
 日もかなり傾いて気温も下がって来た。兎に角脚さえ止めなければゴールには間違いなく辿り着く。

 上鹿山を左折して最後のアップダウン区間。日も落ちて暗くなる直前を緩々と走る。この苦行もうすぐ終わりだ


 何とかかんとか入間豊水橋にゴール。ゴールタイムは19:27。完走タイムは37時間27分だった。
 完走報告メールを打ってすぐに帰途に就く。豊岡の登りがきついの何の。入間から家までの12kmは途方に暮れる感じだ。自走できたことを猛烈に後悔した。
 文字通り這う様なスピードで何とか帰り着いた。梅干しを一気食いして、シャワーを浴びてようやく解放された。

 こんなに暑さにやられたブルベはそうそうない。去年のBRM810千葉200と2010年のBRM724埼玉600アタック北信に匹敵するヤバさだった。やはり夏錬は重要だと改めて思い知ることとなった。