BRM620青葉600/スタート〜仮眠ポイント(325km地点)

 早朝の空はどんよりと曇っているが、天気予報は昨日まで雨予報だったのが今朝は終日傘マークが消えている。明日も天気は好転しているので、バイクにはしっかり乗れそうだ。まずは先週末のBRM620青葉600のレポートを書いて、ブルベでドロドロのバイクの洗車をしなければ。

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 6/20(土)、朝4:00起床。予想に反して良い天気。今日のスタート地点は稲城南多摩駅傍。VCR青葉主催のブルベにもかかわらず格段に近いので極端に早起きをしなくても良いので非常に有難い。4時半過ぎに自宅を出発し、40分位で南多摩駅に到着。駅前のコインパーキングに車を停め、バイクを降ろしてそこから数100mの大丸公園に向かう。

 スタート地点に着くと、600kmの山岳ブルベにしてはそこそこの人数が集まっている。天気が良いのでDNSは少なそうだ。

 今日のバイクセッティング。PBPも同じセッティングで走る予定。

 今日のコースは稲城をスタートして北上し、渋川・長野原を経由して北軽井沢で峠を越え、佐久を通って野辺山まで登って石和まで下る。

 石和から清水まで南下して駿河湾沿いを東に走り伊豆半島の真ん中の冷川峠を越えて海沿いを熱海・小田原を経由し厚木を通って稲城に戻るというルート。前半に1400m程の峠が2つあり、後半も冷川峠を含むアップダウンが結構ある獲得標高差5500mの本格山岳ブルベだ。石和のちょっと先の325kmで仮眠のホテルを予約してある。

 ブリーフィングが終了し、定刻6:00のちょっと前にスタート。

 是政橋を渡る。
 府中の市街地を緩々と走る。スタート直後は数人の集団になったが、市街地で道も余り広くない上に交通量が多くなかなか前の数人を抜くことができないし無理して抜いても直ぐに信号に引っかかって再び集団になってしまうのでしばらくは我慢して先行者との間隔をできるだけ空ける様にして走る。
 国分寺の辺りでオダ埼ジャージを来たカワダさんが見送りつつ写真撮影する姿を発見。手を振って挨拶しつつ通過。

 通勤路で毎朝通る交差点。ここをブルベで走るのはちょっと不思議な感じ。
 立川を過ぎ瑞穂町で幹線道路を外れた辺りで満を持して直ぐ前を走る数人をパスしてペースを上げる。いつもの様に単独走行でマイペースに持ち込む。

 入間を抜けるとオダ埼の常用ルートで北上。好天の下、順調に進む。

 70km地点のPC1に到着、チェックタイムは9:13。

 余り空腹感はないのでパン1個の軽めの補給で済ませる。15分程で出発。
 日差しは強いが気温が余り高くないので、走っていると結構涼しい。この分だと今日は余り暑さの心配はしなくて済みそうだ。

 いつもの小前田駅前。

 高崎の市街地に入る。再び信号多数でストップ&ゴーが繰り返される。

 渋川を過ぎて少しずつ登り基調になって来た。

 気温25℃、それなりに汗を掻いてボトルの水が少なくなってきた。


 157km地点のPC2に到着、チェックタイムは12:59。

 ボトルが空だったので満水にしてしっかり水分補給。

 男梅タブレットなるものを見つけて試してみる。塩分もしっかり補給する。
 ここから次のPCまでは100kmと長く更に最初の超級山岳1400mの北軽井沢を越えるのでちょっと長めに休憩、25分程で出発。

 PCを出て更に登り基調がはっきりしてきた。いつの間にか空は雲に覆われ日差しがなくなった。自転車で走る分にはちょうど良い天気だ。

 全長2km以上の長い長い吾妻峡トンネル。

 この山は何度見ても秘密基地の入り口の様に見える。

 大津の交差点。ここを右折すると草津までの登りだが、今日は直進。

 羽根尾から針路を南に取りいよいよ北軽井沢に向けて浅間山を登り始める。急に勾配がきつくなりえっちらおっちら登っていく。山頂までは20km以上あり、ペースを守って淡々と登る。

 気温18℃、かなり涼しくなってきた。

 そのうち雨がぽつぽつと落ちて来たと思っていたらあっという間に土砂降りで路面にはしっかり水が浮いている。今回は雨のリスクを余り考えていなかったので泥除けを付けてこなかったのだが、この降り方は局地的なものだろうとタカを括って走り続ける。

 浅間山火山博物館の入り口。辺りにはかすかに硫黄臭があり、つい最近小規模噴火したことを生々しく感じ取る。

 気温13℃。標高が上がるにつれどんどん気温が下がって来た。

 山頂に到達。そのまま軽井沢までの長い下りに突入する。

 下って行くうちに徐々に雨が上がり、軽井沢に近くなった辺りで路面は完全に乾いた状態になった。
 中軽井沢の町まで下り切ったところで、再び大粒の雨が降り出した。雲は厚く結構暗いのでどうやらまた通り雨の雲の下に入ってしまった様だ。いつもの様に観光客の車列で混み合う国道18号を西に進み、追分の交差点から再び南に向かって下り始める。雨は激しく降り続いており水飛沫を上げながら長い下りを下っていく。これだけ長い下りを雨の中下って来たので、ブレーキシューが気になって信号待ちで止まったついでに見てみたら、案の定フロントのブレーキは残りわずかになっていた。リアも残り少ないがフロントよりは残っている。過去に宇都宮ブルベでリアブレーキをすり減らしてしまいフロントブレーキだけで100kmを走ったという経験をしたにもかかわらず、今回も雨を考慮せずに結構減ったままのブレーキシューで600kmに出て来たのはまたしても整備不良をやらかしてしまった。消耗品をぎりぎりまで使おうとする貧乏性がまたしてもトラブルを招いてしまった。
 とりあえず佐久平の市街地に入ったところで停車し、タブレットPCを使って近くにサイクルショップがないか検索するが見つからない。仕方なくリアブレーキのみを使いながら走り続けるが、この状況はヤバいという悲観的な思いと雨さえ止めばリアブレーキだけでも走り続けられるのではという楽観的な思いとが交錯し、次のアクションを決められずに走り続けた。そうこうするうちに徐々に日が暮れて市街地から郊外へと風景が移っていく。ぼやぼやしていると場所的にも時間的にも店で何かを調達するという選択肢がなくなるので、普通の自転車屋とかホームセンターを見つけたら飛び込んで、ママチャリ用の交換シューで代用できないかトライしてみようと決めた。程なくホームセンターが見えてきたので早速入って自転車用品コーナーに行ったがシューは置いてなかった。落胆して店を出たが、いよいよDNFが頭をよぎって暗澹たる気持ちになった。
 仕方なく先に進むと再びホームセンターがあったので急ぎ自転車用品コーナーに向かう。そこにはママチャリ用の交換用のシューがちょうど2セットだけ置いてあった。ボルトは六角ナット締めなので、工具も必要だ。一番安いモンキーと取りあえず1セットだけ購入して、店の外でシューの交換作業開始。フロントブレーキのシューを交換する。オリジナルのシューを外して新しいシューを付けようとするが厚みがあり過ぎてはいらない。万事休すかと思ったが、落ち着いてワイヤーを緩め、クイックを開放して目一杯ブレーキアーチを開いたら入った!ボルトの長さも問題なくしっかりと締付完了。

 デュラのブレーキアーチにママチャリ用のブレーキシューの図。この納まりの良さは何なんだという位違和感がない。喜び勇んでリア用にもう1セットを購入。リアは次のPCで交換することにして出発。

 まるで何事も無かったかの様にフロントブレーキが利く。今までのDNFの恐怖が消し飛び、もう完走が約束されたかの様に勝ち誇った気分になった。程なく夕暮れの薄暮も消えて雨の中のナイトランが始まったが、上々の気分で次のPCを目指す。

 246km地点のPC3に到着、チェックタイムは19:23。

 パンを食べながらリアブレーキの交換作業を行う。外したシューを見てみたらリアももう殆ど残っていなかった。雨の中の走行ではブレーキシューは恐ろしく減ることを改めて認識した。今度こそ肝に銘じなければいけない。

 気温も下がり、休憩中に身体が冷えてしまったのでここで携帯用レインジャケットを着用。これだけはサドルバックに入れておいたのだが持っていてよかった。30分程休憩して出発。

 雨は間断なく降り続いているが、もう全身すっかり濡れてしまったし凍えるほどの寒さでもないので余り苦にならずに淡々と走る。兎にも角にもブレーキの心配をしなくて良くなったというのは心理的負担が一気に軽くなった。
 ぼちぼち勾配がきつくなってきて野辺山への本格的な登りが始まった。この道は過去に何度も登っていて直線的な長い登りは結構心理的に堪えるのだが今回は夜間走行ということもあって景色が見えない分プレッシャーも少ない。ぼちぼち登っていたら頂上付近の道路標識とセブンイレブンが見えてきた。これで今日の峠越えは終了、後は石和までがーっ下れば仮眠の宿まではもう直ぐだ。

 下りに入った途端にバケツをひっくり返した様な豪雨になった。路面は川の様になってその中をモーターボートの様に下っていく。もしブレーキシューを交換せずにこの状況に突入していたら間違いなく死んでるな。判断ミスをしなくて本当に良かった。
 雨の中を20km程下ると雨は上がり路面も乾いている。しかし今度は路面状態が悪く、神経を使う走りが続く。走行距離は280kmを超えたがまだ脚はかなり残っているので、ブレーキシューのトラブル解決に費やした1時間半程の遅れを取り戻す勢いでガンガン脚を回して快調に走る。
 夜の石和市街に入って再び信号ストップが増えた。PCはもう目の前、今まで土砂降りの山道を走ってきたので街の明かりはいつも以上に安心感を与えてくれる。

 315km地点のPC4に到着。

 仮眠の宿はここから10km程度なので軽く補給をする。

 雨が上がってバイクが乾くと途端にチェーンがキュルキュル音を立て始めるので、注油する。これもサドルバッグに入れておいてよかった。
 PCには2名の参加者が到着していたが、御二人とも明日の雨予報を嫌ってここでDNFするとのこと。私は折角雨の超級山岳を2つも越えてきたんだから当然DNFという判断は勿体無くてできるわけもない。貧乏人はトラブルも誘発するが諦めも悪い。15分程休憩して出発。

 石和の街を出て川沿いを少し走ったら直ぐにホテルに着いた。ブレーキトラブルで思わぬロスタイムがあり、日付が変わっての到着も覚悟したが何とかぎりぎり今日のうちにホテルにチェックインできた。残念ながらバイクの部屋持込みはNGでエントランスに鍵をかけて置く。

 部屋は珍しい2段ベッド。
 部屋に入ってウェアを脱ぎ捨て、シャワーを浴びてようやく人心地。睡眠時間を少しでも確保するために必要最小限の作業に留めて直ぐに床に入る。次のPCまでは85kmで走行時間は4時間半と見積もって、クローズタイムは9:08なので、マージンを少しだけ取って4時過ぎにホテルを出ることにして、起床時間を3:45としてアラームをセットする。とりあえず3時間は寝られそうだ。0時半過ぎに消灯。