Paris-Brest-Paris 2015/レポート17:14th Stage/Mortagne-au-Perche - Dreux(77km/1165km)

 夢の中で何か鳴ってるなーと思っていたらそれが自分のセットした腕時計のアラームだと気が付いて慌てて目を覚ました。8/20、時刻は3:00、久々にアラームの音に起こされた。夜中に1、2度目を覚ましたが5時間は眠れたと思う。少し眠いが身体の疲れは余り感じず、すんなり起きて身支度を開始。薄暗い中、周りを見回すとほぼ寝床は埋まっている様子。身支度を済ませ、忘れ物がないか念入りに確認して、荷物を持ってホールを出る。入口の受付の人に時間前に出ていく旨を伝えてバイクの所に向かう。Loudeacの時の様な寒さは感じない。

 90Hクラスの最終スタート組のここのPCのクローズタイムは3:56。最終組の私のマージンは現時点でほぼゼロの状態。でもここまで確実に自分の立てた走行プラン通りに進んできているし、想定を大きく超えた身体的なダメージの少なさで残りの140kmがかなり短く感じられる程に余裕がある。勿論この先まだまだ何が起こるか分からないので気を抜くことはできないが、それでも既にこの時点で完走の手応えを十分に感じているというのが正直なところだ。

 バイクの駐車スペースでタカトリさんやアサノさん達の日本人グループに遭遇。ちょうど出発するところだった。既にクローズ時間を過ぎていて危ういとのことで慌てて出て行った。


 3:40、緩々と出発。右膝の痛みは一晩寝て薄れた気がするが微妙な痛みは残っている。次のPCのクローズ時間まで5時間あるので無理せず走る。

 最終PCのDreuxまでは77km。


 Mortagneの街を出る。

 4回目にしてこれが最後の夜間走行。暗闇の中を淡々と走る。眠気は全くない。どうやら今回のPBPでは睡魔に悩まされることはなく終わりそうだ。やはりMortagneでの仮眠休止は正解だった。

 Longny-au-Percheの街を通過。アサノさん達に追い付く。

 Neuilly-sur-Eureの街を通過。

 Dampierre-sur-Blevyの街を通過。

 夜明けが近くなって僅かに霧が出て来たが、今まで通り日が出てくるまでの辛抱だ。
 右膝は違和感からはっきりとした痛みに変わっていたが、脚を上手く回せば痛みが消える。ゴールまでは行けると思うが、帰国後にダメージを引き摺らない様に押さえて走る。


 60km程走って、空が僅かに白んできた頃に雨が降り出した。レインジャケットを着るかどうかちょっと迷ったがそれ程寒くなかったのでそのまま走り続ける。

 Crecy-Couveの街を通過。PCまではあと10km程。夜が明けたが、しっかりした雨が降り続いている。全身しっかり濡れてしまったが寒くはないので走行には殆ど支障はない。泥除けの出番はないかなと思っていたけど最後にちゃんと働いてくれた。
 最終日は雨か。4年前は道中結構降られたのに、今回は昨日まで全く降られなかったので今年は当たり年かと思っていたがそう甘くはなかった。まあここまで順調過ぎる位なので、これ位の雨が降って帳尻が合うといったところか。


 7時にDreuxに到着。コントロールに向かう。

 バイクの駐車スペースからコントロールのある建物までちょっと歩く。ヘルメットカムの調子が悪くブルベカードチェックの映像が取れず。チェックタイムは8/20の7:04。
 さあ、最終PCまで辿り着いた。ゴールのクローズ時間は14:00、残り63kmを6時間で走ればいいので慌てる必要はない。まずはゆっくり朝食を摂ろう。

 フードコートのテーブルはかなり混んでいる。長蛇の列に並んで順番を待つ。
 ようやく食べ物を取って席を探していたら、K田さんに再び遭遇。時間が危ないとのことで直ぐに席を立つ。

 今回は眠気覚ましのコーヒーはここまで一度も飲む必要がなかったので最終PCで口にする。パリブレストとパンだけにしようかと思ったが、肉とマカロニが凄く美味しそうだったのでついオーダーしてしまった。どれも凄く美味しい。コーヒーも旨い。これがPBPでの最後の食事になるのかと思うと何とも名残惜しい。
 PC滞在時間は50分程。