2016BRM417宇都宮200

 今年も毎年恒例の季節性ネゴシエイションが期間大幅遅延の末ようやく終わり、やっと週末が来た。午前中に会社のバンドライブをやっつけて打ち上げには参加せずにそのまま帰宅。とにかくこの週末は全力で休息し疲労を抜いて、もやもやごちゃごちゃした頭の中をクリーンアップして、そして全く手が付いていないBAJの準備を急ピッチで進めなければならない。その前に先週末のBRM417宇都宮200の走行レポートをアップしてしまおう。

    • -

 4月17日(日)、朝4時起床。まだ眠くて動きが緩慢だが、今日は宇都宮6時スタートなので移動時間を考えると時間的余裕は全くない。急いで布団から抜け出しいそいそと準備開始。事前の天気予報では気温が20℃近くまで上がる見込みなのでウェアは半袖ジャージとレーパンにして、念のためにアームウォーマーとニーウォーマーを持っていくことにする。5時半前に自宅を出発、一路宇都宮を目指す。
 東北道に乗って北上、アクセルを殆ど踏まなくてもスピードを維持できる程に今日の南風の強さを体感できる。

 宇都宮森林公園に着いたのは5時40分過ぎ、公園脇の駐車場は当然空いているはずもなく、仕方なく裏のダム下の空き地まで車を停めに行く。慌ててバイクを降ろしてスタート地点に戻る。

 ブリーフィングはとっくに終わっていて、最初のウェーブのスタートが始まっていた。急いで受付、第4ウェーブ6:15のスタートとなった。

 宇都宮は曇り、微妙に肌寒く周りの参加者の殆どが長袖ジャージにロングタイツ、中にはウインドブレーカーまで来ている人までいる。アームウォーマーくらいは付けて行こうかと思ったが天気予報の気温まで上がると読んで、そのまま半袖+レーパンのままで走ることにする。

 今日のコースは宇都宮から西に向かって走り、ひたちなかの海沿いまで行って折り返し戻ってくる200km。

 山らしい山はなく、AJ宇都宮のブルベにしてはド平坦なコースだ。

 トイレに行ったりぼやぼやしているうちにあっという間に第4ウェーブのスタート、緩々と走り始める。

 相変わらず風は強いが東に向かって走る分にはそれ程苦にならない。走り始めは微妙に寒かったが南風は生暖かく直ぐに身体も温まって汗を掻いてきた。気温が最も低い朝方でこの感じだから、この先寒さを感じるどころかもっと暑く感じるに違いない。今日のウェアのチョイスは正解だった。

 今日は新機材のテスト。前回のブルベで浸水して動作不能となったナビの代替機としてeTrex20Xを入手。BAJ前に慣れておく。今まで使っていたOregon200より画面が小さいので見辛いかなと思っていたが実際にバイクにマウントして見るとそれ程ではなかった。OregonはタッチパネルだったがeTrexはトラックポインタで操作するので若干操作感は違うもののメニューのレイアウトやコマンドはほぼ同じなので操作に迷いは全く生じなかった。また、マップやウェイポイントの作成・入力も今までの方法がそのまま使えるし、バッテリーも単3電池2本なのですんなり移行することができそうだ。Oregonと比較してetrexの最大のメリットはバッテリーの持続時間が長くなったこと。20時間近く持つらしいので300kmブルベならば交換不要で走り切ることができる。これは非常に心強い。それと本体が一回り小さくなって重量も軽くなったのでハンドル周りが少しすっきりした。

 鬼怒川を渡る。吹きっ晒しの橋の上は右からの強い横風を受けてバイクが流されそうになる。

 茂木方面に向かってひた走る。それにしてもド平坦、宇都宮のブルベを走っていることを忘れてしまいそうだ。

 真岡鉄道の単車両と並走。

 ツインリンクもてぎのゲートを通過。やっと登りが出てきたという感じ。

 道脇の鯉のぼりが進行方向に向かって元気良く泳いでいる。要するに向かい風ということ。

 山頂をクリア。茨城県に入る。

 那珂川を渡る。やはり橋の上の横風は凄い。

 76km地点のPC1に到着、チェックタイムは9:18。

 ここまで3時間はほぼほぼ順調。事前予想ではもう少し風に苦しめられて10時間以上かかると思っていたがもう少し早くゴールできそうだ。

 ランドヌール御用達の高カロリー飲料ピルクルにプレミアムリッチ登場。味は確かに濃厚な感じだがカロリーは同じだって。ならばノーマルタイプでいいや。補給も軽めで10分程の休憩で出発する。


 東海村に入る。だいぶ海が近くなってきた。

 真っ直ぐなアップダウンが続く。

 ひたちなか海浜公園通過。もう海は目前。

 海が見えた!

 阿字ヶ浦の海岸沿いを走る。

 海沿いを南下し始めた途端に強烈な向かい風となって一気にペースダウン、全然前に進まなくなった。

 突如現れた激坂をダンシングでもがいて凌ぐ。

 折り返しなので海沿いをそれ程長い距離を走ることはないと思うのだが、なかなか内陸への進路変更ポイントがやってこない。視界の先が海岸の砂が巻き上げられてかすんで見える。

 笑顔の赤いクジラくんはどことなく寂しげ。

 那珂湊漁港前。海の幸を焼く匂いが香ばしい。やっと右折ポイントが来た。ここで向かい風から解放されるはずだ。PCはもう目前。

 107km地点のPC2に到着、チェックタイムは10:46。

 余り空腹感がないのでプリンを一つ食べてジュースを500ml飲んで補給は終了。念のためにカロリーメイトを一箱買ってバックポケットに入れておく。15分程の休憩の後出発。

 PCを出て直ぐの那珂川を渡る橋の上では強烈な南風が今度は左から吹き付ける。車道方向に流されるので安全第一で歩道を走行する。左からだと思って左に荷重をかけていると突然右からの風に変わってバランスを崩して転倒しそうになる。時々風が舞っている様でどうも風向きが安定しない。向かい風ではないが、風向きに注意しながら走らなければいけないのは少々難儀だ。

 那珂川沿いを上流に向かって走る。

 水戸市街に入る。


 偕楽園脇を通過。なかなか綺麗な公園だ。

 笠間方面へ向かう幹線道路は道幅も狭く車通りが多いのでかなり走り辛い。

 もうそろそろPCという辺りで雨がぱらついてきた。確かに予報では昼に弱雨という予報だったが1mmにも満たない予想雨量だったので、降らないと決め込んで一切の雨装備は持たずに来た。まあこの程度の雨なら全く問題はないし、路面は乾いたままなので問題はない。

 145km地点のPC3に到着、チェックタイムは12:30。

 残り距離60km弱でまだ12時台というのはここまでかなり順調に来ている。この分なら15時過ぎにはゴールできそうだ。空腹感は全くないので飲み物だけ補給。

 休憩しているうちに雨脚が急に強くなりあっという間に本降り、路面がびしょ濡れの状態になった。残念ながら天気を読み間違えた。諦めて雨の中を出発する。

 気温が高いので寒さの心配は全くしなくても良いが、路面には結構水が浮いているので泥除けなしではあっという間にシューズの中に水が回って尻に後輪の水飛沫がかかって気持ち悪い。でも一旦濡れてしまえばそのうち気にならなくなるので構わず走る。

 雨も多少小降りになり、ぼちぼち登りが始まる。今日唯一の峠らしい峠越えとなる仏ノ山峠に向かって登る。標高200m程度なのであっという間に終わるかと思っていたが、今日はずっと平坦基調を走ってきたので意外に長く感じる。

 山頂通過。
 無難に峠を越え再び平坦路をひた走る。

 雨はすっかり上がり、路面も完全に乾いている。もう雨の心配はなさそうだ。

 青空も見え始めた。

 鬼怒川を渡り返す。風は幾分か治まった感じか。残り20km。

 宇都宮が近付くにつれて風景が街らしくなってきた。
 微妙に御腹が空いてきた。ハンガーノックまではいかないと思うが念のためにポケットのカロリーメイトを食べておく。

 宇都宮市街に入ると都会らしく交通量と信号が一気に増えて進まなくなる。路線バスが前に連なって走っているので更にペースダウンしてしまったが、こればっかりは如何ともし難いので市街地を抜けるまでの我慢とバスの後ろをぼちぼち付いていく。

 ようやく宇都宮市街を抜け、後は田野の交差点まで一直線、ゴールまで10kmちょっとをぼちぼち走る。

 いつの間にか空には青空が広がり、強い日差しが照りつけている。風もかなり収まって、春を通り越して初夏の陽気になっている。暑い。今日長袖ロングタイツでスタートした人達はこの陽気では大変なことになるのではとちょっと心配になる。 

 見慣れた田野の交差点。森林公園はもう直ぐだ。

 ジャパンカップのルートに乗るとちょっと気分が盛り上がってくる。ここまで一人逃げは成功、最終ラップのゴールスプリントに備えて脚を貯める。

 残り1km。ゴールスプリントは残り300mからと決めて一人牽制モード。

 残り300mの標識を見てゴールスプリント開始、ダンシングで程々にもがいて宇都宮森林公園に滑り込んだ。ゴール受付はダムの上のサイクルセンターなのでクールダウンがてら緩々と登る。

 ダムの上は良い天気。スタートしたのが別の日の様だ。

 サイクルセンター着、いつもの建物の中に入るとゴール受付の気配がない。職員の人に聞いたらここじゃないと言われた。ここでなければ手前の建物の方か、ブリーフィングを聞いていないとこういうことになる。

 手前の建物に戻って中に入り2階に上がるとAJ宇都宮のスタッフさんが出迎えてくれた。
 無事にゴール受付完了。ゴールタイムは15:14、認定完走タイムは8:59だった。
 スタッフさんと軽く歓談しておいとまする。

 「まだ買い出しが間に合ってなくて」と仰るので「大丈夫です。下の売店でアイスクリーム食べて帰ります」と言ったら買って下さると仰って頂き恐縮至極、何か催促してしまった様でちょっとばつが悪かった。

 予想よりかなり早く帰って来れたので、ちょっと得した気分だったが帰りの高速ではしっかり渋滞に引っかかり帰宅したのは18時ちょうど。それでもまだ明るいうちに帰って来ることができた。これにて宇都宮遠征ブルベは無事終了した。

    • -

 今回は序盤からの強い南風と後半の本降りの雨、そして終盤にはドピーカンな晴天とヒートショックなブルベとなったが一番難儀だったのはゴール間際に宇都宮市街を通り抜けたことだった。これが何とかなれば更に楽しいコースになると思われる。さてこれでBAJまでの予定ブルベ12本は全て無事に完走することができた。いよいよBAJ本番を走るのみとなった。熊本大地震の動向が気掛かりではあるが確実に完走できる様に心身及び装備を万端に準備しなければならない。