BRM715北海道1200/レポート4:ステージ3/弟子屈->PC8(300km/1006km)

 7/17(日)、朝5時過ぎに目が覚めた。目覚ましは6時半にセットしていたのでまだ寝られるが、二度寝できそうにないのでそのまま起き上って出発準備を始める。両脚に疲労感がちょっと残っている。昨晩寝ている時も両脚が火照ってむずむずしていたので、疲労回復モードがかなりアクティブだった様な気がする。部屋を出る前にツイッターを見ていたらPC6北見の御飯はカレーらしい。当面はカレーを食べることをモチベーションにする。

 6時前過ぎにホテルをチェックアウト。昨日の到着時に止まっていた自転車はなくなっていた。早くに出発した様だ。

 空は雲が厚く、降ってきてもおかしくない感じ。気温は10℃台半ば位でひんやりして気持ちがいい。

 今日のコースは弟子屈からPC8かなやままでの300km。

 1日目、2日目の350kmから距離は短くなったが、峠越えが増えて獲得標高差は2300mと4日間の内で最大となる。走行時間は16時間を見積もって22時かなやま着を予定している。


 弟子屈の街を出発。

 美幌峠までの道をぼちぼち走る。
 微妙に両脚に疲労感を感じるが、走っていくうちに身体がほぐれてきて気にならなくなってきた。脚はまあまあ回るし体調的には問題ない。
 途中でそこそこの人数のライダー達と遭遇、この時間でこの付近を走っている人は多そうだ。ちゃりけんさんにも会った。

 美幌峠の登り返しが始まる。山頂までは11km。こちらからのアプローチは距離は長いが勾配は緩く九十九折なので登り易い。今日こそオーバーペースにならない様に淡々と登る。登りの途中でキタキツネが道に出てきたが写真を撮り損ねた。

 標高が上がるにつれて霧が出てきた。

 どんどん霧が深くなってきて、そのうち霧雨っぽくなってきた。

 下界は真っ白で何も見えない。


 山頂は往路と同じ様に濃い霧で覆われている。屈斜路湖の湖面を見ることなくそのまま下りに入る。

 真っ直ぐな下りを一気に下ってあっという間に登り口に到達。下は霧はすっかり晴れている。

 美幌市街までは下り基調で快調に進む。美幌峠を降りてから美幌市街までのこの区間は走り易くて、2年前の好印象そのまま。

 美幌の街中でトミオカさんを含む3人のライダーと遭遇。皆、弟子屈で同宿だった様だ。

 国道217号を順調に進む。途中でタナカさんとヨシダさんに遭遇。

 美幌トンネルへのアプローチ開始。これを越えればPC6だ。

 784km地点のPC6に到着、チェックタイムは9:04。


 ドロップバッグを受け取り、コンビニのレジ袋に入れてジャージの腹の部分に入れて運んでいた根室でもらった四極踏破証明書をドロップバッグに移す。ようやく腹回りがすっきりした。

 先着されていたイナガキさんに遭遇。昨夜は別海のちょっと先のホテルに宿泊されたとのこと。実走スタッフとして病人の面倒を見たりしてルート上を行ったり来たりされたそうだ。物凄く元気そう。

 早速カレーを食す。旨い旨い。空腹だったのでどんと御替り。御腹一杯になると走れなくなるのは承知しているが、食欲の赴くままに食べた。

 タナカさんと会話、途中でリアディレーラーのシフトワイヤーが切れてずっと2速で走行中で、ここでは修復不能な状態なのでこのままゴールまで走らなければならないとのこと。さっきパスした時にゆっくりペースだったのはそのせいだったのか。まだ400km以上あるのに大変なハンデを背負ってしまわれた様だ。

 1時間近い大休止の後、出発。10時スタートの200kmブルべが始まると考えれば随分と気楽だ。

 再び美幌トンネルを登り返して美幌方面に戻る途中、これからPC6に向かう人達とスライド、リュウさんの牽く埼玉集団も元気そう、昨日までにちょくちょく遭遇していた外人集団の中の女性はこちらが挨拶をする度にハイテンションな返事を返してくれたけど、今日も変わらず元気いっぱい。いいねえ。

 美幌方面に戻るのはここまでで津別方面へ右折する。

 ここから先は新たな道。新鮮な気分で、カレーが詰まった重たい腹を抱えてのんびりと進む。

 国道240号に合流して津別方面へ向かう。

 津別の街中を通過。

 街を抜けると緩く登り始めた。この位の緩い勾配だと平地感覚ですいすい走れるので何となく調子がいい感じがして楽しい。途中でウワンさんに遭遇、元気に走行中。

 ここを右折して陸別方面へ。

 陸別までは32km。

 だだっ広い緑一色の畑を眺めながらのんびりと走る。3日目になってようやく心拍LSDレンジに落ち着いてきて、いつもの落ち着いたペースを取り戻した。腹の中のカレーもだいぶこなれて調子よく走る。

 空には青空が広がり夏らしい日差しになってきた。3日目に入ってここまで雨らしい雨もなく天候は安定している。PC6で今日の午後から予報が変わって雨がちになるという話を小耳にはさんだが、まあ降られても雨装備は全てドロップバッグに置いてきたし今更どうしようもないので気にしないことにする。

 牛達がダッシュで牛舎に向かっている。餌の時間だろうか。

 ぼちぼち勾配がきつくなってはっきりとした登りになってきた。陸別へのアプローチが始まったか。

 峠のピークに到達、陸別町に入る。

 一旦下って平坦路をひた走る。そろそろ陸別町への登りが始まるのではないかと身構える。

 と思っていたら、あれれ、そのまま陸別の街中に入っちゃったよ。2年前は反対側から陸別町に入って北見側に随分下った印象があってかなり登らされるんだろうなと思っていたが、それはただの思い込みだった様だ。

 陸別の街を通過。足寄方面に左折する。

 陸別を出て直ぐに下り始める。長い長い真っ直ぐな下りを延々と下っていく。やはり陸別は高いところにあったがそこまで登ってきた印象がないのでちょっと腑に落ちない感じだ。

 足寄町に入った。まだまだ下りは続くが、路面が兎に角悪くて物凄く走り辛い。横方向への割れ目が1,2m置きに入っていて、凹凸が酷い。冬場の路面凍結でアスファルトが割れてしまうことが原因の様だが、まあ北海道の特徴の一つと思って我慢するしかない。

 20km近く下ってアップダウンが出てきた。PCはもう目前。


 875km地点のPC7に到着、チェックタイムは13:50。

 そこそこ暑くて喉が渇いていたのでガラナカツゲンで1Lの水分補給。ビッグなどら焼きでしっかり補給する。今日はここまで170kmを消化、残りは130kmだから概ね予定通りのペースで進んでいる。順調に行けば21時前にはPC8に着けそうだ。30分程の休憩の後、出発。

 PC8まではちょっと距離があるので事前に80km先に休憩ポイントを設定、取りあえずそこを目指して走る。

 PCを出て直ぐに足寄の市街を通過。

 市街を出て国道241号に乗り、直ぐに登りが始まる。結構な急勾配。

 小さな峠を越えて足寄湖を渡る。(後で地図を見たらもっと大きい湖らしい)

 再び急勾配の登り、登坂車線があって結構きつい。やはり今日は登りが多い。

 登りを終えて平坦になった。真っ直ぐな道の先には山は全く見えないので当分は登らなくて済みそうだ。

 広い畑のむこうはかなり霧が出ている。もしかしたら雨が降っているのかも知れない。

 道脇の林に何となく北海道っぽい雰囲気を感じる。路面がしっかり濡れていてついさっきまで雨が降っていた気配。そのうち雨雲に追い付いてしまうのか。

 国道241号を逸れて国道274号に乗り、鹿追方面に進路を取る。再び路面は乾いてきて、雨の心配は遠退いた。

 微妙な登り基調を真っ直ぐ登って行く。1〜2%位の勾配の真っ直ぐな道が延々と続く。

 鹿追町に入った。まだまだ登っている。

 まだまだまだまだ続く。ピークかなと思ってもその先に更に真っ直ぐな登りが見える。こんなにも真っ直ぐで長い上り坂は北海道でしか走れない。走っているうちに平坦路であるかのような錯覚に陥る。

 15km程登ってようやくピークに到達。

 瓜幕という小さな町を通過。

 街を過ぎて今度は長々と下る。そのうち路面が再び濡れて来た。雲は厚くなりいつ降り出してもおかしくない空模様だ。

 長い下りを終えて鹿追町を通過。

 鹿追町を過ぎて小さな峠を越えた辺りで遂に雨が降り出した。小雨だが雨粒はしっかりしていて、残念ながら降られずに1200kmを走り切れるかもという希望は潰えた。

 新得町に入る。休憩ポイントはもう目前。

 955km地点の休憩ポイントに差し掛かったが、大して疲れもなくこのまま残り50kmは行けそうだったのでスキップする。数人のライダーが休憩しているのが見えた。現在時刻は17半過ぎ、上手くいけば20時過ぎにはPC8に着けそうだ。


 土砂降りと言う程ではないがしっかりした雨になってきた。路面には水が浮き、シューズの中までずぶ濡れ状態になったが、特に寒いという感覚もなく問題なく走れている。ただ、このまま夜になって気温が下がった時にどうなるかが心配、レインウェアを携行してこなかったことが裏目に出なければよいのだが今更どうしようもない。

 国道38号に乗ってじわじわと登り始める。取り敢えず脚は回るので雨もそれ程気にならずに順調に走る。残り距離も50kmを切って気分的にもかなり余裕が出てきた。
 しっかりした勾配になってきて本格的に峠越えが始まった。

 何となく見覚えがある坂だなと思っていたら「狩勝峠」の標識が。
 狩勝峠は最終日に登ると勝手に思い込んでいたのでちょっと面食らってしまった。事前の地図読みを間違えて、PC8と狩勝峠の位置関係を誤認識していた。なんにせよ登るしかないのでえっちらおっちら登って行く。雨は幾分小降りになったが、夕暮れ時で暗くなりかけていたし標高が上がるにつれて霧が出てきたので何となくシビアな状況になって来た。

 3合目。

 4合目。

 5合目。

 6合目。

 7合目。

 8合目。
 山頂が近付くにつれて霧は更に深く暗くなってきて雨が再び降り始めた。雨が降り始めてから水滴が付いて使い物にならなくなった度入りのアイウェアを外して走っているので視界が一気に悪化してますますヤバくなってきた。PC6でタナカさんが「バイクが駄目な状態で夜に狩勝峠を越えるのはリスキーなので翌朝登る」と話しをしていた意味がようやく分かった。



 18:52、狩勝峠山頂到達。2年前の往路の美幌峠の山頂と似た様な状況だ。かろうじて薄暮のうちに下り始めるが、霧が出て路面が水浸しで路面の凹凸が全く見えずに下るのは相当にリスキーだ。時折横をかすめて抜いて行く車に冷や冷やしながらブレーキを当て効きにしっ放しで全身を緊張させて下って行く。とにかく下りが長い。下っても下っても終わらないダウンヒルに、今まで無風でここまで来た反動なのか一気にサバイバルな状況が訪れた。

 ようやく下り勾配が緩んで若干スピードが落ち、全身の緊張が解けたら今度は一気に寒さを感じる様になった。恐らく気温は10℃台前半だが、下りで身体が冷えて寒さをはっきりの自覚する様になってきた。PCまで残り10kmだから何とか行けるとは思うが、信号待ちで止まると震えがくるような寒さに、やはり雨具や防寒装備を切り捨てたのは失敗だったかと反省モード。とにかくPCに着いたら真っ先に風呂に入ろうと思ってふとタオルを持っていないことに気付き、これでは風呂に入れないと焦っていたら、ちょうど進行方向の先にコンビニが見えたので立ち寄ってタオル調達に成功。

 南富良野の小さな町を抜け、雨もいつの間にか止んでいて寒さも気持ち緩んだ気がしてちょっと落ち着いた。今日のゴールまではもう3km位。

 かなやま湖を渡ればPCはもう目の前。
 真っ暗な湖畔の先に集落の明かりが見えてほっとした。

 1006km地点のPC8に到着、チェックタイムは20:00。

 まずは入口でブルベカードにチェックを受ける。PBP2011で同宿だったAJ北海道スタッフのMARIOさんに久しぶりに御会いした。
 2階の大広間に入ると、スタッフさんがメロンやらプリンやらを持ってきて下さったので先に食事をすることに。

 カレーをがっつり頂く。PC6北見のカレーも美味しかったけどこっちは更に美味しかった。メロンもさすが本場の北海道、旨い。それとこの地元の人でもなかなか買えないというプリンが絶品だった。
 食事をしながら狩勝峠越えを振り返る。薄暮の状態でも相当に危なかったので夜になると更に危険が増すだろう。これから越えてくる参加者の皆さんの無事を案ずる。
 先着していたひであさん達やスタッフさんとしばし歓談。
 
 食事を終えて浴室へ向かう。残念ながら風呂はなくシャワーのみだが、濡れたウェアを脱いで温かい御湯を浴びたただけで十分にリフレッシュする。Tシャツと短パンに着替えて、大広間の隅に濡れたウェアを干して、もうちょっと御腹が空いていたのでもう一杯カレーを頂く。そうこうするうちにカワダさんが到着、食事をしながら会話。どうやら屈足の休憩ポイントでの休憩中に抜いたらしい。
 大広間にも布団と毛布が敷き詰められていたが、別室の和室の方が静かで寝易いということでそちらを覗いたらまだたくさん布団が空いていたので隅の一角の布団に潜り込む。ぼちぼち到着者が増えてきた様で部屋の外が賑わってきた。ヘッドフォンを耳栓代わりに突っ込んでアラームを6時にセットして22時前に就寝。