2017BRM1029東京200

 10/29(日)、朝4時起床。またしても外は雨。1週間前の予報では晴れだったのにどんどん悪化して結局この有様。今シーズン最終戦も雨の中を走らなければならないのかとかなり戦意喪失だが、覚悟を決めて準備する。4時半に自宅を出発、車で等々力緑地を目指す。

 走りながら何となく持ち物チェックをしていたら、あろうことかサイクルシューズを忘れたことに気が付いた。もう取りに戻る時間はない。何ということか、今シーズンの最後の最後で大失態をやらかしてしまった。でもまあ、今シーズン最初の元旦ブルベで反射ベストを忘れた時の様に取り敢えず人に迷惑をかけることはないし、スポーツシューズでも取り敢えずペダルは踏めるだろうと軽く考えながら車を走らせる。

 5時半にとどろきアリーナ近くのいつものコインパーキングに車を停める。雨は結構降っているので半袖ジャージ+レーパンにアームウォーマーとレッグウォーマーを着けて、その上からレインウェア上下とレインシューズカバーを装着する。グローブだけは指切りにする。準備を整えてとどろきアリーナ前に向かう。取り敢えずノーマルシューズでペダルを踏んでみたがやはり違和感は大きい。果たしてこれで200kmを走ることはできるのか、かなり不安だ。

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 到着したらブリーフィングの真っ最中、取り敢えずブリーフィングを聞いてから受付。

 案の定出走者は少ない。10数名と言ったところか。

 今日のBRM1029東京200山中湖のコースは川崎から西に向かって走り、籠坂峠を登って山中湖畔で折り返し、山伏峠から道志道を下って川崎に戻って来る200km。

 山岳は山中湖のみで獲得標高は2500m弱、マイルドな山岳コースと言ったところだが、この雨の中だしサイクルシューズもないので辛いことになりそうだ。

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 定刻6時にスタート。雨の降りしきる中、覚悟を決めて走り始める。

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 どんよりと薄暗い市街地をぼちぼち抜けていく。レインウェアをしっかり着込んでいるので寒さはない。むしろアームウォーマーとレッグウォーマーを着ている分身体が温まって来ると暑く感じるかも知れない。

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 しばらく走るうちにようやく明るくなってきた。でも雨は止む気配がない。

 ビンディングの無いシューズだと脚を持ち上げる時どうしてもペダルから脚が離れてしまう。ペダルが下支点から上に上がる時は脚の方が先に上がるのだ。自分で思っている以上に普段から引き脚を使っているということが計らずも証明された。

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 スタートして37km、この先の陸橋の直前には路面反射板が埋め込んであって危険。ブルベ中にここで落車した人は結構いるので注意しなければ。

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 雨の降りがちょっと弱くなったかな。PCまであと5km程。

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 47.2km地点のPC1に到着、チェックタイムは8:21。

 ピルクルとプリンで補給しつつ休憩していたら雨がどんどん強くなってきて土砂降り状態。今日は予想以上に厳しい状況になって来たな。15分程休憩の後、出発。

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 県道77号を西に進む。レインシューズカバーを着けているのにいつの間にかシューズの中まで浸水している。ここまで降るとシューズカバーは役に立たない。

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 ちょっとしたアップダウン区間でダンシングをすると踏み足がペダルの踏板から滑って落ちるのでかなり怖い。そもそもSPD-SLペダルの踏板は小さくてフラットではないのでビンディングなしで乗るというのを全く想定していない。おまけにこの雨で濡れて滑り易いのでかなり危険なことが分かった。今日は山中湖までは長い登り、ここでダンシングがまともに使えないのはかなり辛いことになりそうだ。

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 井ノ口トンネルを抜けて下ってから松田方面へ右折。じわじわと登りが始まる。

 登って行くうちに少しずつ勾配がきつくなる。ついダンシングをすると踏み足がつるっと滑りそうでその都度焦る。不安定で小さな踏板の上に片足て立ち上がっているような状態なのでうまくバランスが取れない。そもそもダンシングは立ち上がって踏み足に体重を乗せてペダルを踏みこむ動作なのに、体重が掛けられなければ何の意味もない。かと言ってシッティングでは踏み込み力が足りなくて持続的に走れない。一体どうすればよいのか困る。雨も強くなってきてますます滑り易くなってきた。

 たかだか3km位の登りでかなり難儀した。この先の山中湖までの登りを考えるとどんどんナーバスになっていく。

 何とか丘越えをこなして下りへ。ブレーキシューの減りが気になったので、下りを終えて信号待ちで引っ掛かった時に見てみたら、後輪の左側のシューの辺りがリムからずれてタイヤ側にオフセットしているのに気が付いた。このままオフセットした状態で走り続けるとリムからはみ出た部分が削られずにいずれタイヤに当たり始める。過去にこれに気付かずに走り続け、タイヤをバーストさせた経験がある。これはどこかで修正しなければ。ちょっと走ったところで上手い具合に踏切で引っ掛かったのでそのタイミングでちゃちゃっと修正してリスタート。

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 国道246号に合流。スタートして71kmを消化。

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 国道246号は普段よりは交通量は少なめだがそれでも結構なスピードで車が追い抜いていくし大型車も走っているのでやはりちょっと怖い。

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 一旦県道76号に迂回する。この道は車がほとんど通らないので安心して走ることができる。東名高速の高架はいつ見ても高い。

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 東名の高架を眺めながら走る。でかい構造物で迫力の眺望。

 再び国道245号に合流。今度は登り基調で路肩が狭いので更に怖い。早くこの道から逃れたい。

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 この先の左側道に入る。やっと246から脱出できる。

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 天気が良ければこの正面に富士山が見えるのだが今日は全く見えない。86km消化。

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 左は足柄峠だが今日は直進。本格的に登り始める。須走の通過チェックまでは15kmの登り。

 土砂降りに近い雨がずっと降り続いているが割と路面が綺麗で交通量が少ないので悲壮感はない。それよりビンディングなしペダリングの練習を続けることの方に集中力が必要になる。シッティングはかなり慣れてきたがやはりダンシングが駄目。バランスを取りながら片足で踏み込む練習が延々と続く。

 登っている途中で車の爆音が聞こえて来た。恐らくこれは富士スピードウェイのものだと思われるが、こんなに近かったっけ?それにしてもこんな土砂降りの中でも。まあ人のことは全然言えないが。

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 もう少しで国道138号に合流という所で勾配がきつくなった。この真っ直ぐな坂はダンシング無しでは凌げない。足を踏み外さない様に冷や冷やしながら登る。

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 11:52、101.6km地点の通過チェックに到着。

 まずトイレを済ませて売店に行く。

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 売店では土産物ばかりで直ぐに食べられそうなものが見当たらない。止む無くどら焼きを2個買って食べる。

 休憩しているうちに更に雨が強くなってきて、おまけに身体が冷えて寒くなって来た。でも取り敢えず籠坂峠を越えてしまえば後は下りなのでそれ程ナーバスではない。20分程休憩して出発。

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 国道138号に再合流して山中湖方面へ。直ぐに登りが始まる。籠坂峠までは6km。

 極力ダンシングをしなくて済む様に序盤からゆっくり登って脚を温存する。

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 勾配はそれ程きつくないのでシッティングでも何とか登って行ける。それでもちょっとはダンシングを挟まないと辛いのでそろりと立ち上がって注意深くペダルを踏む。

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 山頂まであと数100m。

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 12:40、籠坂峠をクリア。意外に短く感じた。そのまま下りに入る。

 急勾配の下りがウェットな路面でかなり怖い。ブレーキレバーは握りっ放し。

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 山中湖畔まで降りて来た。右回りで湖畔を走る。

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 平野交差点を右折して山伏峠へ向かう。4km程の登りだ。

 坂の上からまるで川の様に水が流れてくる。ちょっと気を抜くと滑りそうで怖い。

 残り1kmを切ってから勾配がぐっときつくなる。そろりそろりとダンシングをしつつやり過ごす。

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 山伏トンネルに到達。さあここから長い長い道志道の下りだ。

 下りの序盤はブレーキ掛けっ放しで手が痛い。交通量が少ないのがせめてもの救いだ。

 そこそこ下って来たら更に雨脚が強くなって激しい雨になった。ここまで降るともう笑うしかないな。

 妙な楽しさを感じながら進む。

 151.7km地点のPC2に到着、チェックタイムは14:27。

 残りはあと50km、空腹感は余りないのでモンスターエナジーを1本飲んで直ぐに出発。

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 道志道が終わって青山交差点を左折。

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 津久井湖傍を通過。

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 橋本方面へ左折。雨は小降りになって来た。

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 相模原駅傍の踏切に引っ掛かる。市街地に入ってぼちぼち渋滞に巻き込まれ始めた。残り30km。

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 終盤になって出てくるちょっとした登り区間がしんどい。取り敢えず雨は止んだ。

 後ろから一人のブルベライダーに抜かれた。信号待ちでちょっと会話したら600kmを走っているとのこと。17時までにゴールしたいとあっという間に視界から消えていった。

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 県道14号に乗ったらゴールまでは一直線。まだ17時前だというのに暗くなってしまった。明るいうちにゴールするのは無理だったか。残り3km。

 雨が止んでからしばらく走ったのでレインウェアがすっかり乾いてしまった。ゴール受付のために建物の中に入る時、濡れたウェアを脱ぐ必要がなくなったのは有難い。

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 無事ゴール。ゴールタイムは17:16。レシートをゲットして直ぐにゴール受付に向かう。

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 走り出したら雨が降り始めあっという間に土砂降り。折角乾いたウェアがまたびしょ濡れになってしまった。がっかり。
 最後の最後でナビの電池が切れてしまった。ゴール受付の場所が分からなくなり、止む無く一旦歩道に退避してナビの電池を入れ替える。

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 何とかゴール受付に辿り着いた。屋内の駐輪場にバイクを停めてレインウェアを脱いで中に入る。

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  無事に認定手続き完了。ゴールタイムは11時間16分だった。R東京特製のピンバッジを頂戴して嬉しい限り。

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 R東京スタッフの皆さん、今年もたくさん楽しませて頂き本当にありがとうございました!また来年も宜しく御願いします!

 そそくさとゴール受付を後にして駐車場に戻る。駐車場でバイクを降りて、漸くフラットペダルの苦行から解放されてホッとした。バイクを積み込み濡れたウェアを着替えて帰途に就く。19時半に自宅に帰着、これで本日のブルベは終了した。

 

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 今回のブルベはコース云々と言うよりサイクルシューズを忘れたことに尽きる。結果的に完走できたから良かったものの、SPD-SLで普通のスポーツシューズで200km走るのはかなり難儀した。走行中は自分で思っている以上に引き脚を使っていることが良く分かったし、ペダルが固定されていないとちゃんとダンシングができないということも良く分かった。やはりビンディングシューズを使う理由があることが良く理解できたブルベだった。思えば今年は最初のブルベで反射ベストを忘れ、最後のブルベでシューズを忘れるという失態をやらかしてしまったが最初良ければ終わりも良しの結果オーライな1年だった。

 それにしても今日は良く降られた。今年は雨ブルベが多かったが最終回はこれでもかという程に土砂降りだった。まあ、今年は散々雨天練習を重ねて来たので雨自体は大して苦にはならなかった。来年はできれば雨を減らしてもらいたいものだ。

 このブルベで今年の全日程は終了、予定していた26本を全て完走することができた。来年の各団体のスケジュールもぼちぼち出揃い始めているので追々スケジュールを立てていくが、まずは2か月間のオフシーズンをのんびり楽しみたいところだ。