Fretless Jazz Bassその1

 ゴールデンウィークも気が付いたらもう最終日。今年のGWはブルベを含む自転車のロングライドの予定を入れずにノープランで日頃から先送りしていたあれやこれやの雑多な家事所用を少しずつ片付けていくという過ごし方をした。9連休の間に7月の北海道1000や8月のスペインMGM1200のホテル予約や電子楽器機材のセットアップ、天体望遠鏡の双眼装置稼働への再トライなどを首尾良くコンプリートして、自転車も毎日多摩湖CR2周回ではあるがリカバリーライドよろしくぼちぼち乗った。メンタルもフィジカルも良い感じにリフレッシュできた。

 楽器関連で言えば去年からぼちぼちやっていたフレットレスジャズベース2本の仕上げもこのGWに完了したのでブログに書いておく。

 

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 話は半年程前に遡る。去年の後半からJaco Pastoriusを固めて聴き始めたのが事の発端だ。Jacoは暫くノーマークだったのだが、ふとしたきっかけで未発表録音のCDが幾つも発売されていることを知りまとめ買いして聴きつつ、昔のDVDなどをつらつらと観ていた。Jaco本人は勿論だがJacoが弾くジャズベースも強烈な存在感を放っていた。”Bass of Doom”と呼ばれるフェンダージャズベースだが、それがどういうものかはbass of doom - Google 検索で調べてもらえれば詳細なエピソードを知ることができる。

 ジャコの最盛期の録音を聴きながら雑誌やインターネットでベースの写真をつらつらと眺めつつ、ふとネットオークションでジャズベースを検索してみたら、ジャンクコンディションのジャズベースを2本見つけた。両方ともフェンダージャパンと思しき3トーンサンバーストの1962年レプリカモデルで、1本はフレットレスでピックガード無しのJacoのベースに近いルックス、もう1本はフレッテッドだが写真で判別できる細かいディテールがJacoのベースにかなり近い。どちらもかなりボロボロで音もちゃんと出ない代物なので値段もそれなりだ。この見事までの予定調和的トラップに自ら飛び込んでしまうのは最早自然の摂理である。

 まず1本目。

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 フェンダージャパンのネックだがボディーはメーカー不詳。フレットは恐らくアマチュアがDIYで抜いたものと思われ見た目は余り良くないがネックは真っ直ぐだし指板も整っているので実使用上は問題ないレベル。ボリュームは3個のうち2個が壊れていて音は出ない。ピックアップの状態は現時点で不明だ。

 まずはボリュームを交換するところから始める。

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 古いボリュームを3個とも交換する。

 取り敢えずこれで音が出るかどうか確認してみたらフロント、リアともピックアップは生きていてちゃんと音が出た。もう少し修理に手が掛かるかと思っていたがあっという間に直ってしまい拍子抜け。折角弄り倒してやろうかと思っていたのにこれでは面白くない。

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 コントロールノブを御約束のメタルノブに交換して、後から届いた2本目のジャンクベースから外したピックガードを取り付けて見た目に差別化を図ってみた。

 弾いてみたところ、とても弾き易い。フレットレスは既にシェクターのジャズベースを持っていたのだがこれが全然弾きこなせなくてフレットレスは難し過ぎると直ぐに投げ出して諦めていたのだが、同じジャズベースなのに余りの演奏感の違いに驚いた。改めてシェクターのベースを触ってみると、とても重いしネックが物凄く太いことに気が付いた。フェンダーのものと比べて見て初めて気が付いた。

 この楽器のリペアはここまでで終わり。2本目のジャンクベースが私的には本命と思っていたのでこいつは頃合いを見て売却しようと思っていた。が、2本目のベースをプロの工房にリペアに出している間にこれをずっと弾き続けていたら何となく馴染んでしまって手放せなくなってしまった。

 2本目については次号詳報。