8/20(月)、5:30にC2/Ayllonを出発。予定より1時間遅れだが、まあここまでの絶不調を考えればよく1時間遅れで食い止めたと言うべきか。走り始めはやはり寒いのでアームウォーマーを再び着ける。
手書きの看板が如何にも地元の学生の作品という感じがして素朴な歓迎の念がそこはかとなく伝わって来て嬉しい。
街中には城壁の様な石造りの壁がライトアップされていた。観光名所なのか。
ここにも手書きの看板が。さっきここを通ってきたはずなのに気付いてなかった。
寝静まった街中を抜けていく。この街に戻って来るのは明後日の夜、ここで仮眠の予定だ。そこまで果たして走り続けていられるのだろうか。
次のコントロールC3 Tortoles de Esguevaまでは83km、アップダウンは控え目で所要時間4時間は計算できそう。ここを走っている間に夜が明けるので、日の出まで眠くならない様に頑張る。
街を出ると平坦基調、追い風基調なのか一気にペースが上がる。今までの絶不調がまるで嘘の様な高速走行に我ながら驚く。ボーナスステージが来たか!ここまでの遅れを取り戻すかの様に快調に飛ばす。
路面がとても綺麗で非常に走り易い。
走っているうちに体温が上がって来たのでアームウォーマーを外す。多分気温は10℃前半、気持ち良く感じられる程に復調してきて本来のペースを取り戻しつつある。懸念材料は睡魔だが、今のところは眠気はない。何とか日の出まで持って欲しいところ。
ナビ表示の地図を見る限り道脇左側は川の様だが全く見えない。
真っ暗な道だがその分星空が良く見える。北斗七星やオリオン座がはっきりと見て取れる。この素晴らしい星空はずっと眺めていても飽きることはない。
平坦基調が終わり多少アップダウンがでてきたが、快調なペースは相変わらず持続している。周囲の風景は良く見えないが非常に走り易い道だ。
7時、ようやく東の空に朝焼けが浮かび上がって来た。もう少しで夜明け、そこまでの辛抱だ。
スタートから210km、Fuentespinaという街を通過。早朝の街中はまだ静か。
街を抜けると高速道路の様な幹線道路に入った。早朝で車通りは少なく路肩が広いのでそれ程心配することは無さそう。
大きなラウンドアバウトを270度回って今まで北に向かっていた進路が西向きに変わる。
走りながら参加者をぽつりぽつりとキャッチしていく。序盤の遅れを少しずつ取り戻しているということか。少しずつでも復調してきているということが垣間見れて安心材料になる。
緩やかなアップダウンの真っ直ぐな道が続く。
やっと夜が明けてくれた。朝の冷たい空気も相俟って意識がシャキッとする。睡魔と闘っていたという程眠気は感じていなかったが、朝が来るとやはり安堵する。
道の両脇には広大なブドウ畑が広がる。この辺りはワイン産地なのか。
ブドウ畑の向こうに朝日が昇る。時刻は7:50。
取り敢えず今日の行程の半分は消化した。あと200kmちょっと。
ブドウ畑には農家かワイン製造会社の名前の入った看板が所々に立っている。延々とブドウ畑が続く。
あの建物はワイン製造工場かな。周囲の風景を見ながら走っていると退屈しない。
ひまわり畑もある。まだ皆うつ向いて寝ているみたいだがそのうち顔を上げて太陽の方を見るのかな。
夜明け頃はモノトーンだった風景が日が昇るにつれて本来の色を取り戻していく。日の出の時間帯は安心感の中で変化に富む風景が楽しめてブルベ中に楽しいと思える数少ないシチュエーションの一つ。
夏でも枯草色の大地が広がる風景はスペイン独特。ツールやジロと比べてブエルタが印象的なのはこのせいだと思う。
いい感じに自分の影が道路に映っているので動画を撮ってみる。さてどんな風に映っているやら。
ひまわり畑を眺めながら緩斜面をじわじわと登って行く。
緩やかに下りつつ、PCまであと数km。
Tortoles de Esguevaの街に入った。街の中心部は坂の上にある。登りゴールの様だ。
えっちらおっちら坂を登る。最後の数100mがキツイ。
やっとコントロールの道案内が。もう目前。
C3/Tortoles de Esguevaに辿り着いた。
コントロールはバルの中。早速ブルベカードにチェックを受ける。
チェックタイムは8/20の8:45。序盤の遅れをかなり取り戻した。
この先は恐らく暑さと睡魔との勝負になるのでここで大休止を取る。
ここの食事はセルフサービスで器にサラダ各種盛り放題(但し一回限り)で€7。鶏肉やパスタもあって蛋白質や炭水化物も摂れる。
がっつり盛った。ジュースを入れて€10の食事。空腹感はしっかりある。食べられるうちはまだ走れる。トマトやきゅうりなどの野菜がとにかく旨い。ドレッシングとかないのかなと探したけどなかったのでそのまま持ってきたが、味付け無しでも充分に美味しい。食事が美味しいとなんか報われた気分になる。
今のところバイクもノートラブル。
日陰にいると寒く感じるがちょっと日が当たると暖かい。今はまだ周囲の温度が低いので日差しも優しいがこれから先はこの日差しが牙を剥くんだろうな。
街の中心部と思われるこの建物は何だろう?教会か城か?
他の参加者も皆のんびりと動いている。ゆったりとした気持ちの良い朝の空気を楽しみながら45分程休憩して出発する。