PBP2019/Report 12:Stage 8,Day 2/Brest -> Carhaix-Plouguer(83km/693km)

 8/20(火)、14:05にリスタート。PCスタート時間基準で予定より35分の遅れ。まあ1時間以内なら誤差と思うことにする。

 出発直前、駐車スペースの近くで去年MGMに参加した時にスタートやゴールでスタッフをしていた恐らくスペインの団体の所属と思われる女性を見かけたので声を掛けようかと思ったら、御仲間と会話しながら離れて行ってしまった。残念。

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 PCを出る時間をチェックするセンサーを通過。センサー本体をちゃんと見るのはPBPを走り始めてから初めてかも。

 第8ステージはカレ=プルゲールまでの83km。往路とは別ルートで獲得標高差が往路より微妙に多い。取り敢えずトレヴェゼル山を登り返すことが当面の目標となる。

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 PCの構内の通路を緩々と走る。ここからが後半600kmのスタートだ。さあ、パリに帰ろう!

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 611.3km、PCを出て直ぐのラウンドアバウトが往路と復路との分岐。左折して北東方向に進む。

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 613.6km、信号待ちから太い幹線道路に左折方向に合流。交通量が非常に多い。ブレストは街というよりは都市。日本に例えると福岡の博多・天神辺りのイメージか。

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 ブレストの街中はアップダウンが結構ある。勾配もそこそこのはっきりした登りで、交通量も多いので結構疲れる。ブレストを抜けるまでに幾つものアップダウンをこなさなければならないので脚が削られる。

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 618km、ギパヴァの街を通過。

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 直線的なアップダウンはまだまだ続く。午後の日差しが強く、結構暑くてちょっとぼーっとする。歳を取って来て暑さに対する耐性がかなり落ちているので午後のこの時間帯が結構辛い。そこそこ汗を掻いているので、塩分不足にならない様にフロントバッグに入れてある塩タブレットを食べながら走る。

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 630km、ランデルノーの街を通過。この街も私的に印象に残っている。

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 川沿いの大きな街で人通りが非常に多い。いかにも観光地といった感じの街並み。

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 630.8km、右折して街を出ていく。

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 639km、D764に乗り往路との分岐点を過ぎてトレヴェゼル山へ向かう。時刻は15時半を過ぎたが、まだこれからブレストに向かう参加者とちょくちょくすれ違う。半分位は19日スタートの84Hクラスの人達だが、もう半分は90Hクラスの人達。現時点で90H最終の私のVグループはPCクローズ時間を過ぎているので今から向かってもタイムアウト、ただPBPは途中のPCで多少タイムアウトしても最終的にゴールで時間内であれば認定されるという話を良く聞くのでまだ諦めずに走っている人が大半だろう。

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 本格的な山越えの登りはまだ先。アップダウンが続く。これからブレストに向かう84Hクラスのスガタさんとすれ違った。元気そうでなにより。

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 646.4km、シジュンの街に入った。

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 シジュンの街中は午後も賑わっている。街を抜けるといよいよトレヴェゼル山への登りが始まる。

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 登り開始。距離14kmと長い。往路の登りは序盤がきつくて終盤頂上が近くなると緩やかになっていくが、復路の登りは序盤は緩やかで後半に勾配が増してくる。

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 登り途中に紫陽花が割いていた。かなり乾いている感じだが、まだそんなに色褪せてはいなかった。

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 半分位登ったがまだまだ先は長い。オーバーペースにならない様に抑え気味に淡々と登る。f:id:gearmasher:20190820232849j:plain

 反対車線の道端の小屋。2011年のPBPで下り途中で眠くなって下れなくなりここで寝た。ここで寝ようと思ったら一人のフランス人がやってきて隣にくっついて来たので多少驚きつつも20分程寝たのを良く憶えている。2011年の数少ない記憶の一つ。

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 10km程登って、森の木々の間に小さくタワーが見えた。でもまだ相当遠い。

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 頂上まで2kmを切った。ちょっとへばり気味になってきた。

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 タワーがなかなか近付いてこない。最後の1kmが本当に遠い。

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 坂の途中で見る来た方向の眺望は、遥かかなたまで完全にフラット。山は全く見えない。

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 662.4km、16:40にようやくピークのラウンドアバウトに辿り着いた。45分のヒルクライムがようやく終わった。これでゴールまでこれ以上の坂はないと考えるとかなり気楽になった。

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 タワーを左手に見ながら山頂の開けた風景を楽しむ。この荒涼とした何気に寂しげな感じが雲の多い空に日差しが弱められて一層増して、何となく旅情があって印象深い。

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 相変わらずそこそこの人数の観客がいて声援を送ってくれる。

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 山頂でははっきりとした向かい風基調になった。でもまあこれから長い下りなのでそれ程支障にはならないか。

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 長い下りが始まった。下り坂を猛スピードで抜いて行く車がそこそこいるのでちょっと神経を使わされる。勾配は緩やかだが如何長くて真っ直ぐなので結構なスピードが出る。集中力を切らさない様に慎重に下る。

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 道脇のなだらかな野原の斜面がずっと先まで続いている。この広大さは北海道でもなかなか見られない。

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 往路との分岐を過ぎて更に下る。途中でナビの電池が切れたので路肩に止まって電池を入れ替えてリスタート。下り坂はまだまだ先まで続く。いっそのことこのままゴールまで行ってくれればありがたいのだが、残念ながら再びアップダウンが出て来るのは既知の事実。

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 691.5km、長い坂を下り終えて再びアップダウンを幾つかこなし、最後の登りを何とかこなしてカレ=プルゲールの街に入った。

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 朝見た向きと逆の方から教会を見る。

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 大通りのブルターニュの旗の店も朝見たまま、ここが紛れもなくカレ=プルゲールであることを実感する。

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 こんな所に機関車が置いてあったのには朝には全然気付いていなかった。

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 無事にPCの入口に辿り着いた。

 693km地点のPC7/カレ=プルゲールに到着。駐車スペースにバイクを停めて、まずはコントロールに向かう。朝はぬかるんでいた土の地面が良い感じに乾いていて歩き易い。

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 ブルベカードも後半のページに入った。

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 チェックタイムは8/20の18:10。到着時間基準で40分の遅れ。残念ながらこの区間で挽回することはできなかった。朝ここを出発したのが8:40だから9時間半でブレストまで行って戻って来たということになる。通常の200kmブルベで考えるとやや遅めのタイムだが、まあ、1200kmの一部で苦手な昼下がりの暑さと向かい風とPCの混雑を考え合わせれば上出来なのではないかと前向きに考える。

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 取り敢えず休憩しようとフードコートに行く。

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 空腹感は余りないので飲み物だけ。ブレストで作ったサンドイッチがまだ手付かずでフロントバッグに入れたままだし、カロリーメイトもあるのでこの後御腹が空いても問題ない。

 ここでみいさんに遭遇。多少時間は押し気味だけれど調子が良さそうで何より。先発するみいさんを見送りつつ休憩。

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 テーブルの上に置いてあった塩を幾つか貰っていく。塩が切れると途端に身体のあちこちが攣るのでいざという時のためにポケットに入れておく。

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 15分程休憩してフードコートを出た。さあ、この後はルディアックまで戻る。90kmと長丁場だがもうひと頑張り、後5時間走れば仮眠することができる。今はまだ暑くて調子が出ないが日が沈んで涼しくなればまだ走れるようになるだろう。それまで忍の一字で、ここまでと同じ様に淡々と走るだけだ。