奄美大島チャレンジライド2009走破

 昨日は奄美大島チャレンジライド2009を走ってきました。

 結果は240kmコースを10時間26分で無事完走することができました。去年の苦い思い出をこれで一気に払拭です。

 コースマップはこちらです。

http://www.powersports.co.jp/amami/09_challenge_amami/course.pdf

 スタートは名瀬総合運動公園を午前6時、ゼッケンの若い順から10人ずつ1分おきのスタートで私は4番目のスタートでした。スタート直後から飛び出したライダーの後に付いていくと程なく最初にスタートしたゼッケン一桁の集団に追い付きそのままトレインでがんがん進みます。正直ペース速いなあと思いつつも足はフレッシュだし気持ちも乗っているので勢いに任せて35km/h超で先頭交代を繰り返します。最初のエイドステーションもトレインごとスキップ、これはますます気合十分の集団で、遅れてなるものとオーバーペースとは知りつつも気張って付いていきました。
 去年はコースロストする第2チェックポイント過ぎまで一桁の順位でしたので勘違いしていたのですが、今年はどう見ても周りは走れる人たちばかり、私がこの中にいるのは大いなる間違いだと気づき、この調子だととても最後まで持たないと思っていたところでたまたま前のライダーがちょっとした上り坂の途中でボトルを落としたのと拾ってあげたところで集団から千切れてしまいました。スタートしてからおおよそ70kmくらいでしたが、ここからようやく自分本来のペースを取り戻して走り始めました。

 そして第1チェックポイント前の難関、本茶峠越えです。だらだらと長い坂をえっちらおっちらと登りますが、何とここで早々に太股が攣ってしまいました。まだ100kmも走っていないのにこんなことになるとは、やはり直前までのオーバーペースが災いしたようです。
 とりあえず走りながら無理矢理抑え込み何とか本茶峠を攻略、下って直ぐの第1チェックポイントに10時40分に到着です。去年とは打って変わって今年は先着ライダーの数が多く、やはり今年は健脚が揃っているようです。

 10分弱休憩の後スタート、ループ橋を爽快に下り、幹線道路を独りでひた走ります。途中後ろからいいスピードのトレインが来て加わり、再び先頭交代で進みます。が、長い登りでまたしても足が攣り失速、千切れてしまいました。ここから再び一人で第2チェックポイントに12時10分に到着。去年同様ここで食べたさつま揚げがやっぱり旨かった!

 10分ほどでスタート、ここから本格的な独り旅の始まりです。細かいアップダウンでも足に相当なダメージに感じられ、我慢の走りが続きます。そして去年コースをロストした問題の分岐に差し掛かると、何と事前に確認していたコースが工事中で通れないではないか!当然ナビに憶えさせたコースは意味をなさないので、今年から新たに要所に設置された矢印の看板(これがまた小さくて見辛い)を信じて進むと、その先に誘導員がいて一安心。2年連続で同じトラップにはまるという愚行は避けられました。

 直後の第2エイドステーションもスキップ、先を急ぎます。それから2箇所ほど長い登りがありましたが、この頃になると登り初めには必ず両足の太股が同時に攣って、痛みに耐えながら無理矢理治めるという走りを繰り返しました。
 しかし悲壮感はありません。独りで静かな山道をガシガシ登るのははっきり言って楽しいです。足が痛いのはむしろこんな凄いコースにチャレンジしているという充実感を盛り上げてくれます。

「足、痛てーじゃねーかよ!ワハハ!」

てな感じです。私にとってのロングライドの醍醐味はやはり独り切りで淡々と目の前の道を走ることにこそあるのだと改めて感じました。


 そして去年辿り着けなかった第3チェックポイントに到達。14時を大きく回り、残り距離を考えると目標の10時間内完走はほぼ絶望的になりましたが、ここまで来たらもう大した意味は持ちません。
 この後の最後の3つの登りを征服しなければなりません。ラストスパートに気持ちに活を入れ直します。

 坂ではやっぱり太股が攣ります。それだけでなく右足の膝関節がペダルを踏み込む度にひどく痛むようになり、最後は左足だけでクランクを回している感じです。
 2番目の坂の頂上手前の所で、声援を送ってくれた2名の女性が天使に見えました。この坂を下り切ると前方の岬に登る最後の坂が見えました。

「この坂を登り切ればいよいよゴールか」

 もう足はボロボロだけど、何かもうこれで終わりかと思うと残念な思いが少しだけ頭をよぎります。
 最後の坂を文字通り踏み締めながら登り切り下ってちょっと進むと今朝スタートした名瀬運動公園前の交差点が見えました。16時30分にゴールです!

 1年越しのリベンジ完遂です。
 
 と同時に足が売り切れました。完走証を受け取りホテルまでの3kmは全身疲労が心地良いウイニングランです。

f:id:gearmasher:20091213200506j:plain

 そして夜は完走パーティーを乾杯直後に退席し、前夜に電話を入れていた島料理の「喜多八」で独り打ち上げです。メニューなしのおまかせのみという気の利いたやり方で、出される奄美の家庭料理は格別!両隣の御客さんと店の女将さん達との会話も弾み、楽しい時間が過ごせました。念願の黒糖焼酎に辿り着けましたが、さすがに疲れが出て生ビールを3杯と焼酎3杯で打ち止め、後ろ髪を引かれつつ店を後にしました。

 今朝起きると、もう足は筋肉痛やら関節痛でぐちゃぐちゃです。ここまでダメージを負ったのはちょっと記憶にありません。この感じだと数日は自転車に乗れそうにありません。

 完走してみて改めて思いましたが、やはり奄美大島チャレンジサイクリングはもの凄いコースです。難易度は佐渡ロングライドの比ではありません。
 備忘録的に幾つかポイントを書き残しておきます。
・今年は、運営側も昨年のコース間違い多発の反省から、誘導員と矢印表示がしっかり増強され、結果的にナビなしでも走ることができました。
・毎度のことながら前半はかなり抑え目で、後半に向け体力を十分に温存する。
・今年のバイクのセッティングは間違い。ハンドルを5mm上げて、ホイールは軽量アメクラを採用すべきだった。
・帰りの飛行機に自転車を積む際、従価料金を支払って取り扱いを丁寧にしてもらった。羽田では2人がかりで輪行袋を手渡ししてもらい、その場で係員立会いの下、中身を確認できるのでかなり安心。

 来年は状況が許せば佐渡をスキップしても奄美にまた行きたいなあと思います。