腰を入れる

 今朝起きると天気予報に反して霙が降っていました。昨日は折角有休取ったのに雪で走れず今日こそはと意気込んで準備していたのにこの有様、窓から外の風景を見た途端に頭の中で何かが切れました。
 ダッシュでウェアに着替えタイヤに空気を入れパンを頬張り、7:00にスタートしました。いつもの荒川CR100kmLSDです。

 霙の中はさすがに寒く、普段は使わないイヤーカバーを付けておいて正解でした。
 秋ヶ瀬公園からいつものように大芦橋に向かって北上開始、とりあえず北風は大した事ないのでLSDペースで進みます。

 今日どうしても走りたかった理由の一つはフォームのチェックです。シクロパビリオンでこ~ぢ館長から「自転車は腹で乗る」と何度も教えられていたのですが、正直腹筋をどう使うのかよくわかっていません。
 普通に走りながら腹筋に力を入れてみても、別に自転車を漕ぐために役立っているようには思えません。ましてや腹筋で上半身を支えるなんて全くできません。何でだろう?腹筋が弱いのか?と色々試行錯誤しているうちに、ふと「腰を入れる」というのを思い出しました。これもシクロパビリオンでやった、自転車から降りて立ち姿勢で「腰を入れて」バランスを取ってしっかり立つというのを練習したので、サドルに座ったままで腰をクッと入れてみました。
 すると当然上半身が起き上がる方に作用しますがこれだとハンドルに手が届かなくなるので背中を丸めてライディングポジションを取ろうとすると、腹筋にグッと力が入ります。

 「!!」

 この状態で腹筋にしっかり力を入れ、ハンドルを持っている腕に体重を乗せないようにすると、確かに腹筋で上半身を支えていることになっています。
 腰を入れて腹筋に力を入れ背中を丸めてライディングフォームを取った上で両手離しをして、ペダリングをしながら自転車を走らせることもぎこちないながらできます。

 「もしかしたらこういうことなのか!?」

 半信半疑ですが、今まで覚えてきたいくつかのキーワード、

「腹で乗る(腹筋で支える)」
「腰を入れる」
「骨盤を立てる」
「背中を丸める」
「ハンドルに乗らない(腕に体重を乗せない)」

等々が全てあてはまります。
 このフォームを意識しながら走りますが、難点は腰が前に行ってサドルの着座位置が前乗りになってしまうことです。これは腰を入れる前にサドルを深く腰掛けることによってクリアできそうです。

 もしこのフォームが正しいのだとすると、バイクのポジション出しにも大きく影響しそうです。こ~ぢ館長が言う「サドルは低く後ろに」というのが、確かにこのフォームを取るには向いている感じがします。

 そんな試行錯誤を続けている内に気がついたら折り返しの大芦橋です。いつものようにパンを食べながら橋を渡って南下します。

 しかし、悪天候の影響はこれからが本番でした。さすがに3時間も霙の中を走っていると手足が冷え切って、シューズに水が浸入し始めると爪先の感覚が全くなくなってきました。手の指も曲げ伸ばしが効かなくなり、ブレーキレバーを握るのが精一杯です。

 トドメは何とか所沢市街まで戻って自宅まであと数Kmの所で信号待ちで止まった時、ふと後輪に目をやると何とタイヤが左側のチェーンステイに当たっているではないか!!そう言えば一昨日のシクロパビリオンの激坂めぐりの途中、リヤブレーキが突然大きく片利きしたので原因が分からぬまま修正したのだけれど、実はホイール自体がずれてしまっていたのだ。そこに気付かずこんな状態で2日間も走っていたなんて、自分の鈍感さにあきれるばかりです(とりあえず悪天候のせいにしておこう)。

 ホイールを取り付け直しブレーキアーチを調整し直し、急に走りが軽くなったバイクに跨ってそそくさと帰宅しました。
 バイクもウェアも泥水の撥ね上げでドロドロで、手足が凍えてまともに動かずに着替えるのも一苦労でしたが、フォームチェック・LSD・メンタルトレーニング等いろんな意味で収穫の多い霙の中の100km5時間の練習でした。

 良い子の皆さんは絶対に真似しないで下さい。