2010BRM904神奈川300

 先週の土曜日にBRM904神奈川300相模原を走ってきました。

 土日のブルベ・ダブルヘッダーは両日とも相模原の高田橋をスタートして富士山周辺を巡る山岳コース、天気予報も文句なしというより文句を言いたい程の快晴なのでかなりのハードコンディションです。

 6:30にスタート地点の高田橋下の河川敷に到着すると既にたくさんのライダーで賑わっています。7:30ちょっと前にスタート、今回は酷暑と翌日の体力温存のために極力集団走行に乗れるところは乗っていく作戦です。4名ほどの集団は速過ぎず遅過ぎずで心地よいペースで進みます。

 30km地点の1stPCに到着、チェックタイムは8:53です。ここからは上川乗経由で甲武トンネルに抜ける最初のヒルクライムです。コースは良く知っているのでペースは掴み易く余裕を持って走れます。
 甲武トンネルを無難にこなし、国道20号に入ります。4人の集団に付かせてもらい順調に走ります。付いてばかりでは申し訳ないので、先頭に出て引かせてもらいます。途中で後ろのメンバーから休憩していく旨の声が聞こえたので、振り返ると全員コンビニに入っていきました。ちょっと躊躇しましたが次のPCまであと30km足らずなので1人でそのまま先を急ぎます。
 しかし、ここからが想定外に苦しい道のりでした。車通りの多い道をじわじわ登っていき、太陽も高い所から容赦なく照りつけます。富士吉田市街までの真っ直ぐな登りが勾配もきつく堪えます。やっぱりみんなと一緒に休憩すればよかったと後悔しても後の祭りでした。

 何とか持ち堪えて河口湖傍の108km地点の2ndPCに到着、チェックタイムは12:29です。休憩の後再スタートするも暑さで頭が呆けていたのか来た道を戻りかけてしまいました。
 気を取り直して本栖湖を目指します。このルートは過去に走ったことがあるし、本栖湖を過ぎれば次のPCまでは下りなのでかなり気は楽です。相変わらず暑いですが富士五湖の湖面を眺めていると気分的にはかなり涼しいです。

 本栖湖から一気に下り富士宮市街に入って富士山スカイラインを登りかけた所で198km地点の3rdPCに到着、チェックタイムは16:35です。1人寂しく休憩の後、出発。いよいよここからが本日のメインイベント、富士山スカイライン全長20km標高差1200mのヒルクライムです。いつものように頑張らずに淡々と登ります。日も暮れかけて街灯のない道はどんどん暗くなっていきます。サイコンの距離計が非常に非常にゆっくり距離を稼いでいくのをただ眺めながら無心に登ります。

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 2時間弱の忍耐の後、ようやくピークの富士宮口入口に到着。この頃には日もすっかり落ちて夜になっていました。
 ようやく本日の峠越えは全て終了、あとは下り基調で80kmを走るのみです。登り同様街灯が殆どない道で、更に下り始めて直ぐに霧が立ち込め始め視界が殆どきかなくなってきました。これでは下りのメリットを全然享受できません。小雨も混じって要するに雲の中を走っているようで、ライトに照らされる路面の白線だけを頼りにそろりそろりと下ります。上半身に相当負担をかけつつ何とか下り切り下界の街明かりが見えてきて一安心、ここから一路ゴールを目指します。

 考えてみれば富士吉田の手前で集団から別れてずっと一人旅になっていました。こうなったらいつもの「気分は一人逃げ」状態で走ります。この頃になると「ランナーズハイ」状態に入っていた様で、踏みに任せてガンガン走ります。国道246号線とその迂回路を走り抜け、道路標識に「相模原」の文字が見え始めてようやく完走の手応えが感じられるようになりました。
 そして10数時間前に渡った高田橋を再び渡ってゴール地点の橋下に滑り込みました。時間は22時を少し回ったところ、無事にゴールです!

 が、スタート地点だった場所には誰もいなくてそれらしいテントの類も見当たりません。もしかしてゴール地点は別の場所なのか!?と一瞬頭が真っ白になってしまいました。と、そこへ闇の中から人影が近付いてきました。その人がブルベのスタッフだとわかり一安心。聞けばゴール地点の設営が間に合っていないらしくしばし待つことに。
 ようやく準備が整い最終チェックを受けます。正式ゴールタイムは22:09、認定タイムは14時間39分でした。更に驚いたことに何とトップでゴールしたとのこと。ブルベは順位やタイムを競うイベントではないということは充分承知しているものの、やはり一番というのは何か気分がいいです。約230kmを文字通り「一人逃げ」切ったわけで、これは元祖一人逃げのわが師匠こ~ぢさんに報告せねば。

 まずは初日は無事に完走、近くの宿に入ってひとっ風呂浴びてバタンキューでした。