PBP2011参加レポート1:序章、8/19

 8/21〜25にフランスで開催されたパリ〜ブレスト〜パリというブルベの大会に参加した。
 パリ〜ブレスト〜パリ(以下PBP)はブルベと呼ばれるロングライドサイクリングの最高峰の大会と位置付けられ、4年に一度フランスで開催される。

http://www.paris-brest-paris.org/pbp2011/index2.php?lang=en&cat=accueil&page=edito

 2009年に初めて200kmのブルベを走った時にはその存在すら知らず、去年は2011年の大会から国別に参加人数枠が決められ出場可能人数が制限されるという新しいルールが適用されると聞いて、とりあえずエントリー優先権だけでも獲得してみようかと日本のブルベ主催団体が設定したエントリー優先権獲得条件の総認定走行距離上限の3200kmにチャレンジ、結果としてぎりぎり3200kmを走り切った。
 そして今年は通常のPBP出場資格となる200km、300km、400km、600kmを全て完走するというハードルもクリア。そしてたまたま今年が会社勤続20年のリフレッシュ休暇が付与されるという千載一遇のチャンスによって休暇取得のハードルもクリア。最大のハードルであった旅費の捻出についてはままならず、結局借金して強引にクリアした。
 こうして2年の準備期間を経てエントリーの漕ぎ着けたPBPの全記録を以下のレポートにまとめることにした。

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8/19
 どんよりとした曇り空の中、6時前に自宅を出発。前日にバイクパックは発送済みなので、リュックサック1個で成田空港を目指す。9時前に成田到着、スカイポーターのカウンターでバイクパックを受け取り、ANAのチェックインに向かう。近くにバイクパックを抱えた旅行客が散見されて、皆PBPに向かうのだと思うと徐々に気分が盛り上がってくる。チェックインカウンターで、いきなり手荷物超過料金の請求を受ける。15,000円也、予想していたとはいえ痛い出費!気を取り直してボーディングゲートに向かう。ボーディングゲートでつかぽんさんを始め数名のPBP参加者と出会い、しばし歓談。ほどなく搭乗開始で、ほぼ定刻の11:00に離陸、機上の人となる。さあ、一路パリに向かって一っ飛びだ。

 飛行時間は12時間。正直なところ海外旅行も飛行機もあまり得意ではない私にとってこれはかなりの苦痛。とりあえず機内食を食べてビールを数本飲んでもなかなか寝付けない。ただひたすらじっと時間が過ぎるのを待つのみだ。何度か浅い眠りを繰り返した後、ようやく着陸が近付いて来てホッとする。
 現地時間17:00頃に無事シャルル・ド・ゴール空港に着陸。初めてのヨーロッパ、初めてのフランス後に降り立つ!と言ってもそれほどの感慨はなかった。シャルル・ド・ゴール空港はパリの玄関にしては小さくて控えめな感じ。バイクパックを抱えた沢山の日本人参加者と合流し、ツアーのバスへと乗り込む。

 パリはいい天気!空気もからっとしていて涼しい。もう18:00だというのにかなり明るい。バスで移動開始、パリ市街地を走るが街道の壁という壁には落書きだらけ、日本でよく見かけるそれとそっくりな物ばかり、やはりどこの国の若者も似たような者か。沿道ではほとんど自転車は見かけない。主要幹線道路ということもあるのか、自転車は走りにくそうだ。
 1時間ほど走ってホテルに到着、簡単にチェックインを済ませ部屋に入る。バイクの持ち込みにフロントからクレームが付くかもしれないと脅かされたが、まあ明日考えよう。
 持参のノートPCをホテルの無線LANに問題なく接続し、通信環境を整える。
 まずは、同宿の参加者と一緒に顔合わせを兼ねて夕食に行くことに。ホテルの近くのショッピングモールの一角にあるイタリアンレストランに入る。5人でテーブルを囲んで、まずはビールで乾杯!メンバーは静岡のOさん、福岡のKさん、北海道のYさん、千葉のIさん。それぞれのPBPへの思いを語りながらの2時間ほどの歓談の後、部屋へ戻る。部屋に帰って、携帯が無いことに気付き慌てて店へ戻るが、店の人は「ない」という。折角今回の海外遠征に合わせわざわざ買い換えた携帯を失くすとは、初日からの失態にかなり凹む。気を取り直してバイクを組み立てる。初めての海外空輸で心配だったがパッと見ではどこも壊れている所はなさそう。明日に備えて、0時過ぎに就寝。