2011BRM1001西東京200

 今日はBRM1001西東京200道志みちを走ってきた。まず結果から書くと、9時間17分で無事(軽微なアクシデントは幾つもあったが)完走した。

 今シーズンの認定ブルベは今日で最後ということでまずは確実に完走することが第一目標。次に気を付けることは10/8の富士チャレンジに差し障るような疲労及びダメージを残さない様に走ること。そして今日の課題は、

1.登坂時の腿上げペダリング
2.コーナリング(特に下り)のフォームチェック

である。両方ともこ〜ぢ倶楽部で習ったことの反復練習である。富士チャレに向けて少しでも速く走るためのトレーニングだ(ちょっと付け焼刃的ではあるが)。

 今回のコースは町田を出発し前半で大垂水峠、雛鶴峠、道坂峠、山伏峠を超え山中湖に入り、後半は道志道を下って町田に戻って来るというもの。

 4:30起床。まだ暗いし風の音が凄い。バイクと荷物を抱えて外に出ると曇り空で結構な強風が吹いている。こんな中で果たしてまともに走れるのか不安。今日は満を持してPBPのオフィシャルジャージに袖を通す。世界選手権の優勝者がアルカンシェルを着る様に、PBP完走者の証として是非着て走ってみたかった。
 6時過ぎに受付地点の町田の今野製作所(言わずと知れたケルビム)に到着。何とショップの中で受付をしている。前々から一度訪ねてみたいと思っていたのだがこんな形で実現するとは嬉しいハプニング。チーフビルダーの今野さんの姿もある。早速受付を済ませ直ぐ近くのスタート地点の淡嶋神社公園に移動する。参加者はぱっと見40人と言ったところ、思いの外少ない。

 定刻7:00より早くスタート、私は第3ウェーブで6:45にスタートした。気温はちょっと低いが走り出せば汗ばむくらい、サイクリングコンディションとしては申し分ない。例によって序盤は抑え気味で入る。ちょっと走った所で後ろからシン3さんが追い付いてきた。スタート地点では姿が見えなかったのでDNSかと思っていた。シン3さんは知り合いがいる先頭集団を追うと言ってダッシュしていった。あのスピードについて行くと100km持たないのでマイペースで走る。

 町田を出て20号線に入っても交通量は相変わらず多くちょっと走り辛い。徐々に登り始め、まずは一つ目の大垂水峠のアタック開始。ここで今日の課題の腿上げペダリングの練習開始。こ〜ぢ先生にはいつも「踏み過ぎ」と怒られてばかりなので日頃から真面目に練習しなければ。インナーローで腿上げ&ケイデンス高めで一定ペースで登る。程なく大垂水峠をクリア。今度は下りでライディングフォームを意識しながら走る。下ハンを持ってコーナリングの際イン側の膝を開いてハンドルに頼らず荷重移動で曲がる練習だ。私はダウンヒルが苦手だ。恐怖心が強くていつも腰が引けている。ヒルクライムレースの終わりで下って行く時後続からガンガン抜かれて、何であんなに速く下れるのか理解できないでいる。
 こ〜ぢ先生に教わったこのフォームは確かに重心が下がった感じで、恐怖心は少なくなるようだ。

 20号線を逸れて、次の雛鶴峠の登坂開始。ここは過去何度か走っているので坂の素性は何となく憶えている。腿上げを意識しながらえっちらおっちら登りクリア。
 フォームをチェックしつつ下ると程無くして65km地点のPC1に到着、チェックタイムは9:35。シン3さんが先着していた。聞くと先頭に追い付いてPC1に入ったという。さすがに速い、LEGONのブラックジャージは伊達じゃない。

 15分程休憩してスタート。休憩中に飲んだファンタグレープで腹が張って気持ち悪い。直ぐに3つ目の峠である道坂峠へアタック開始。距離も長く勾配もきつく今日の最難関だ。気温がさほど高くないが汗がボタボタ垂れる。兎に角踏み過ぎない様に直ぐにインナーローに入れてケイデンス重視でペースを守って登る。えっちらおっちら登ってようやくトンネルが見えてきたと思ったら、トンネル前に数人のスタッフの姿が、どうやらシークレットだ。ブルベカードを出してチェックを受ける。スタッフから「凄い汗ですね」と言われる。確かに発汗量は半端ない。「4番目の通過ですよ」とのこと、いつの間にそんなところまで来たんだろう?

 トンネルを越え道志道への合流を目指して下る。下り終え、道志道に入った途端、いきなり右太腿の内側が攣った。まだ100kmも来ていないのに攣るとは。調子は悪くないのに何故だろう?とりあえず乗りながら強引に治めて走り続ける。途中のコンビニでオダックス埼玉のスタッフ2名が休憩していたので挨拶して通過する。

 最後の峠、山伏峠にアタック開始。これをクリアすれば後半は下り基調なのでかなり気が楽だ。坂の素性は分かっているのでペース配分に気を付けてそろりそろりと登る。途中、何度か太腿内側が攣る。私の場合脚が攣る時は大抵この場所なのだが、今日はやたらに回数が多い。更に右耳に持病の耳管開放症の症状が出た。耳管開放症は身体の水分が急激に失われた時に出やすいと言われているのだが、脚攣りも含め要するに脱水症状ということか。確かに発汗量はかなり多いが、休憩時も含めかなり水分は補給している。それでも足りないのか。

 何とか山伏峠を攻略、山中湖へのアプローチだ。下りながら道端に栗が散乱しているのを眺めていたら突如右膝上の太腿に激痛が!慌ててそこを見るとぽつぽつと赤い点がたくさんあって出血している。どうやら落下してきたイガ栗をリフティングしたらしい。なんか間抜け。

 山中湖畔に出て時計回りに走る。程なく103km地点のPC2に到着、チェックタイムは11:52。再びシン3さんに出会う。相変わらず2番手を快走中とのこと。15分程休憩の後、スタートしようとしたら先程電池を入れ替えたばかりのナビの動作がおかしい。壊れたか!と焦っていじくり回すがダメ。とりあえず別の電池に入れ替えたら何事も無かったかの様に動き始めたので一安心、つまらんことで時間をロスしてしまった。

 山中湖を後にし再び山伏峠を越え道志道を戻り始める。ここからはひたすら下り基調、フォームに気を付けながら普段より速いペースで下る。かなり恐怖心は減っている。少しは速くなったかな?時々現れる登りで相変わらず脚が攣る。とりあえず痛みを堪えて10回ほど強引に踏み込めば治まるので止まることなく走り続ける。
 40km超を走って、宮ヶ瀬湖畔に出る。一旦厚木方面に右折して数km下って168km地点のPC3に到着、チェックタイムは14:25。ちょうどシン3さんがスタートして行った。ここで待機していたAJ西東京のスタッフとしばし談笑。15分程休憩する。

 残りは30kmちょっと、脚の攣りはネガティブ材料だが完走は問題ないだろう。宮ヶ瀬湖までの登りで相変わらず脚が攣るが構わず走る。宮ヶ瀬湖畔を走っていると何やら空模様が怪しい、雨が降りそうだ。何とかゴールまで持って欲しいところ。
 宮ヶ瀬湖を抜けると下り基調なるも細かいアップダウンを繰り返しながら相模原方面を目指す。このルートは過去のブルベで何度か走っているので憶えている。市街地に入り渋滞が多くなり一気にペースダウン。16:00までには帰り着けると思ったがどうやら無理なようだ。この頃になるともう両脚とも太腿内側が攣りっ放し。もうどうでもよくなってきた。

 淵野辺の駅を通過するともうゴールは目前。そして無事ゴール地点の今野製作所にゴール!チェックタイムは16:17、認定完走タイムは9時間17分(実走行タイムは9時間32分)だった。
 受付でブルベカードの記入を済ませ、先着していたシン3さん達としばし談笑。これにて無事今シーズン最後の認定ブルベは終了した。

 と、前置きが長くなったが今日の本題は”ケルビム”である。

 走行中「走り終わったらケルビムの店内に突入」することばかり考えていた。談笑もひとしきり終わり、早速店内へ。綺麗なクロモリバイクが幾つも飾られ思わず目を奪われる。去年のサイクルモードで展示されていたバイク達だ。去年のサイクルモードで何の気なしに立ち寄ったケルビムのブースでこれらクロモリフレームのバイクの美しさにノックアウトされ、年末に本気でオーダーしてやろうとケルビムスタッフと何度もメールでやり取りをした(残念ながら経済的理由により実現しなかったが)。

 チーフビルダーの今野さんが声をかけてくれたので早速根掘り葉掘り質問しつつ話しをした。低身長な私は650Cサイズのバイクに乗っているのだが、こちらの希望は全て叶えてくれそうだ。細身のフレームに、ストレートなクロモリフォークは兎に角美しい。私の第一次自転車ブームの中学生の頃からケルビムは憧れのブランドだった(その頃はランドナーが欲しかったのだが)。ロングライド&ブルベ用に一生モノのフレームが欲しいのだが、ケルビムのフレームは実用性は勿論のこと所有欲を満たすには十分だ。今直ぐはどうやっても無理だが、近い将来実現させたい野望が再び頭をもたげてきた。

 ヤバイ!ケルビム欲しい!