異音消し

 新しい通勤用バイクを組み上げてから8か月が経過したが、ちょくちょく異音に悩まされてきた。ヘッド周りの異音が結構頻発して過去に2度程ヘッドパーツ交換という大掛かりな改修作業を行い暫くは調子良かったが最近になってまた音が出るようになった。調べてみるとプレッシャープラグのトップボルトが若干緩んでいたので再度締め込んで見たらとりあえず音は消えた。これで一安心かと思いきや、暫く乗っていると再び異音発生、原因はまたしてもトップボルトの緩みだった。
 これを数回繰り返して、もしかしたらカーボンコラム用に導入したプレッシャーアンカーではスチールコラムに固定される力が弱くて乗っているうちにずれてしまうのではと推測し、スターファンクルナットに交換してみた。
 しかし結果は同じく、調整直後は音が消えるものの1,2日のうちに音が出る。いい加減ストレスも頂点に達し、こうなったらまたヘッドパーツを換えてやるかといきり立った。この局面で新しいヘッドパーツの選択肢は一つしかない。言わずと知れた”CHRIS KING/NoThreadSet”である。


 CHRIS KINGと言えば、「ヘッドパーツよりもフレームの方が先に駄目になる」と言われる程の耐久性と信頼性を持つハイエンドヘッドパーツだが、当然値段も張る。通勤用バイクにちょっと勿体無い気もしたが、妥協して再び異音に悩まされる位ならと思い切って導入することに。幸い某海外オークションで出物の少ない1インチの物が円高差益でかなり安くゲットできた。
 届いたのが2週間程前、交換作業は1週間前に行い、現時点で異音は全くなし、のはずだったがとりあえずヘッド周りの異音は消えたものの今度はクランクあたりから音が出ている。
 これも1か月程前に気付いたのだが、とりあえずBBを疑い交換してみたものの濡れ衣で終わった。ペダル軸のクランクへの取付が緩んで音が出るのはよくあるパターンなので、ペダルを何度か付け直してみたものの、音が消えたり出たりでどうにも不愉快。ペダルの踏み込みに合わせて音が出ているので恐らくペダルだろうと狙いを定め、分解してグリスアップかベアリングの交換をしてやろうかと思ったものの、5年程前に中古で買ったPD-7750も結構使ってプラスチックの踏板もかなり擦り減ってクリートを嵌めてもガタが出る状態、パーツ交換の費用を考えたらペダルごと交換もアリかなと思って某ネット中古パーツ屋で物色中にPD-7810を安く見つけたのですかさずゲット。先週末に交換し、昨日は初試走。

 結果は、もう嘘の様に異音が消えていた!でもまたちょっと乗ったら音が出るかも、と思って今日乗っても音は出ない。これはかなり嬉しい。

 異音が出るということは即ちどこかにズレやガタがあるということだから、激しく乗ればそれが悪化するかと思うとどうしても踏み込む脚に躊躇が出るが、それがなくなっただけでもう全く乗り方が変わってくる。ストレスが一気に霧散し通勤が一気に楽しくなった。

 この勢いに乗って今朝通勤前に前後とも減りまくっていたブレーキシューを一気に交換した。減ったブレーキシューはまるで固い板の様で初めは全く効かないが力を入れてレバーを握ると突然効き始めてコントロールが凄くし難いのだが、新しいブレーキシューはクッション効果でレバーの握りに合わせて効きが素直に可変しコントロールし易い。まあ当り前と言えば当たり前だか、貧乏性な私はぎりぎりまで使い切ってやろうと交換時期を延ばしまくっていた。

 今日の通勤用バイクは今までがなんだったって位別な乗り物な感じ、もう絶好調だった。この分なら当分通勤が楽しめそうだ。