万年初心者(こ〜ぢ倶楽部に行ってきた)

 この年末年始休暇にやろうと思っていたことの一つ、こ〜ぢ倶楽部にレクチャーを受けに行ってきた。本当は去年のうちに行きたかったのだがついタイミングを逃してしまい結局年明けになってしまった。
 それより何より前回こ〜ぢ倶楽部に行ったのが去年の6/24だから半年振り、ここ2年くらいは半年に1回のペースになってしまっているから、前回習ったことを頭も身体もすっかり忘れてしまっている。とりあえず3本ローラーで両手離しができればいいやと割り切って東松山に向かう。

 9時に東松山のこ〜ぢ倶楽部の本拠地”じてんしゃ広場”に到着。今日の参加者は私を含め8人の様だ。
 こ〜ぢ先生は相変わらずのハイテンション、色んな国の言葉を混ぜこぜにして機関銃のように喋る。いつもながら最初は圧倒される。
 まずはいつもの様にバイクで3本ローラーに乗る前に準備運動をする。一定リズムで腿上げをしながら参加者相互でキャッチボールをしたり(投げる時に相手の名前を声に出したり)、仰向けに寝て腹式呼吸の練習をしたり、参加者同士で組み合ってストレッチをしたりする。中にはちょっと御遊戯チックなノリのメニューもあって、スレたオヤジの私には腰が引けるものもある。

 ひとしきり準備運動をした後、ようやくバイクに跨って3本ローラーに乗る。今日はローラー台に上がっていきなり両手離しができた。半年のブランクがあった割には多少は身体が憶えているようだ。
 ここから3本ローラー上で様々なメニューをこなしていく。「フラミンゴ(両手離しのまま片足を上死点、反対の脚を下死点で止め数秒間静止する)」、「クリートパチパチ(フラミンゴの姿勢のまま下死点の足のクリートを外して嵌め直す)」、ローラーを回しながら隣で同じくローラーを回している参加者とキャッチボールをする等々、ネーミングは御遊戯チックだがそれなりに技術が要る内容でなかなか上手くできない。この辺のメニューは前回のレクチャーでもやった内容なので何となく身体が憶えているが、内股ができていなかったり腿上げが足りてなかったりと押さえるべきポイントがつい疎かになる。

 しばらく「クリートパチパチ」であがいていると、こ〜ぢ先生からポジションチェックが入る。またしてもサドルを下げられるのかと思いきや「サドルを1cm上げて」と言われてちょっと驚いた。
 こ〜ぢさんとはこ〜ぢ倶楽部の前のシクロパビリオンの頃からの付き合いだが、こ〜ぢ倶楽部を始めた頃までずっとサドルを下げろと言われ続け、とりあえずその場では下げるがちょっとしっくりこないので家に帰るとまた上げて次のレクチャーでまた下げさせられる…ということを繰り返していた。それがここに来て1cmも上げろと言われるとは思いもしなかった。
 実は最近ちょっとペダリングを色々と試していて、両脚のストライドをもう少し大きくしたい(引き脚を上げ切って、踏み脚を伸ばし切る)欲求にかられ、実際やってみるとサドルが低く感じるようになり、ちょっとサドルを上げてみようかと私自身も思っていたので”渡りに船”だ。
 上げてみると確かに「クリートパチパチ」はやり易くなった。ただちょっと変化量が大きくてどことなく違和感がある。それにハンドルが一気に低くなってしまったので前傾がきつ過ぎる。ハンドルは当然上げなければならないだろう。

 ペダリングのレクチャーも随分と変化してきた。最初の頃は膝を開き気味にしたペダリングを指導されていたが今では完全にトップチューブに膝が当たるくらいに内股なペダリングを指導されている。
 こ〜ぢさんが独立してこ〜ぢ倶楽部を始めた頃に、シクロパビリオンのイベントにも同時並行で参加していた時期があったが、とある日のシクロパビリオンの激坂イベントで浅田監督と2人で坂を登ることがあり、浅田監督のペダリングを後ろからじっくり観察する機会に恵まれた。その時の浅田監督のペダリングは膝でトップチューブを擦る様な内股で脚を真っ直ぐにペダルに降ろす非常に美しいペダリングでするすると坂を登って行く様を見て、こ〜ぢ流と浅田流のどっちを取るか考え込んだこともあった。しかし最終的にはこ〜ぢさんも内股ペダリングに収斂して行くこととなり、私も今は迷うことなく内股ペダリングを実践している。
 こ〜ぢ先生も指導者として着実に進化している。

 3本ローラー上での様々なメニューを上手くこなすためには、詰まる所「体感を使う」ということに他ならない。「クリートパチパチ」をスムーズに行うには、両手離しでフラミンゴの姿勢で静止できるように体幹でバランスを取らなければならないし、更にクリートを外す方の脚の力を抜いてフリーな状態にするために反対側の脚をより高くしっかり引き上げてやることがポイントとなる。
 腹筋と背筋をしっかり使うことをとにかく身体で覚えることがこ〜ぢ流の奥義の一つである。

 他の参加者は皆最近こ〜ぢ倶楽部に通い始めた人ばかりだが、皆一様に上手く乗りこなしている。私なんかより遥かに呑み込みが早い。人によっては更に難易度の高いメニューのダンシングのフォームでバイクを傾けたまま静止するという技をこなしている。私の駄目なライディングに的確なアドバイスをしてくれる参加者もいる。年季から言えば私の方がアドバイスをしていなければならないのに、余程筋の悪い生徒ということだろう。この調子ではいつになったら万年初心者から脱せられるかわからない。
 結局今日の所はダンシングまで行き着くことはなくレクチャーは終了した。

 体幹の重要性は良く認識しているし、こういう基礎的な訓練は短期間で集中的に身体に叩き込まないと身に付かないことも良く承知しているので、詰まる所足繁くこ〜ぢ倶楽部に通うしかない。
 せめて今年は3カ月に1回位のペースで行きたいと思ってはいるが果たして実践できるかな。

 今日上げたサドルの1cmは余りに変化が大き過ぎたので、とりあえず5mm戻してハンドルも5mm上げて暫く様子を見ることにする。差し当たり今週末の静岡ブルべでどうなるか。
 ライディングフォームの飽くなき探求はまだまだ続く。