2013BRM907宇都宮200

 今朝は5時半頃に目が覚めた。全身結構な疲労感、おまけに胃がむかむかして気持ち悪い。昨夜のカレー大盛りがもたれたか。気持ち的にもちょっと満腹状態、リカバリーランをするにもちょっと疲労感が強過ぎるので今日は休脚日にして車通勤にする。週末の悪天候とは打って変わって今日は陽も出て気温も爽やか、こんな日に自転車通勤ができないとは何とも勿体無い。というわけでこの週末の200kmブルベダブルヘッダーの走行レポートである。

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 9/7、朝1:30起床。昨夜は業務上の節目の打ち上げをパスして早々に帰宅して寝たのだが今ひとつ睡眠が足りていない。それでも無事に目が覚めたのでよしとする。前日のうちに荷物の大半は車に積み込み済みだったので身支度だけして直ぐに出発、一路宇都宮へ向かう。3時半に宇都宮森林公園に到着、駐車場が混んでいないか心配だったが無事に道路脇の駐車スペースに入れることができた。暗がりの中、既にブリーフィングが始まっていた。急いで受付を済ませゴール地点まで運んでもらう荷物を預けた後、バイクを車から降ろし出走準備をする。出走は第5ウェーブで4:10となった。

 集まっているブルベライダー達はぱっと見40人強といったところか。思ったよりも少ない。

 今日・明日とAJ宇都宮恒例の200km山岳ブルベ2連戦。往路は宇都宮->渋峠、復路は草津->宇都宮と片道200kmのブルベを2つ組み合わせたコース設定である。

 1日目往路は、前半に粕尾峠、後半に榛名湖の2つの1級山岳をこなして最後は超級渋峠の山頂ゴールである。このコースレイアウトはまるでツール・ド・フランスのモンバントゥーゴールの山岳ステージを思わせる。通常のブルベはスタート地点に戻ってくるので登った分は必ず下るので登りの遅さを下りで取り返すことができるのだが、山頂ゴールの場合は当然ながら下りで相殺されないタイムロスが発生するので、この分を予め見込んで走行プランを立てておかなければならない。前回のSR600Fujiの前半がスタートから200km地点がちょうど渋峠頂上だったので今回のシミュレーションをすることができた。その時は13時間弱の走行時間だったので完走できなくはないのだが、ワントラブルのタイムロスが致命的になる可能性が高く、その点充分な準備と注意が必要になる。

 4:10、定刻通りスタート。いきなり古賀志林道を登る。真っ暗闇の古賀志の登りは初めてだがルートレイアウトはしっかり頭に入っているのでまずはウォーミングアップがてら緩々と登る。路面のペインティングがライトに照らされて見える。山頂に到達、いつもなら左方向に下るのだが今日は右折。右折は初めてだが更に登っていく。細い道をそこそこ登った後、下る。この下りが意外に長い。
 林道を下り終えた後、幹線道路に出て山間部を目指してひた走る。徐々に夜が明けてきたが雲が厚く、どんよりとした天気だ。スタート直前の森林公園では星空が見えていたのに今日はやはり予報通り終日曇り空か。路面はしっかり濡れていて直前まで雨が降っていた形跡がある。後輪が水飛沫を跳ね上げ尻が濡れて冷たい。週末の曇りと読んで泥除けを付けてこなかったことを後悔する。
 30km弱を走って登りらしい道になってきた。ここから山頂まで10kmちょっとの最初の1級山岳へのアタック開始である。普段通り淡々と登る。体調面の不安はなく、気温も涼しく走り易い。

 巨大な鳥居の下をくぐる。

 標高634m。スカイツリーと同じ高さと言いたいらしい。

 時折10%の急勾配が現れるが距離も短いので余り苦にならない。

 6:50、45km地点の山頂通過。ここから最初のPCまではずっと下りだ。路面は相変わらず濡れていて落ち葉やら枝やらが散乱している。濡れ落ち葉を踏むとスリップするので注意する。霧雨が微かに降る中、そろそろと下る。

 82km地点のPC1に到着、チェックタイムは8:11。ここまでは20km/hをちょっと割り込むペースで来ているのでまずまずだ。

 次のPCまでは40kmと距離は短く大きな峠もないので軽く補給をして出発。

 と油断していたらPC直後の登りは結構な急勾配、おまけに所々工事中で未舗装区間がある。ルートラボでは目立たない登りだったのでノーマークだった。えっちらおっちら登ってやり過ごす。小さな峠を越えた後は30km/h超のいいペースで巡航する。この区間で巻きを入れてマージンを稼いでおければ最後の渋峠にかなり余裕を持って望むことができる。

 100km地点を9:04通過。ここまで休憩込み5時間で20km/hで走れているのは予想以上のペースだ。残り100kmを8時間半ならば充分に完走を計算できる。

 またしてもでかい鳥居。

 122km地点のPC2に到着、チェックタイムは10:05。

 今日のコース設定ではこれが最後のPCとなるが、予定では草津のコンビニで休憩を入れる予定だ。おにぎり2個を補給する。
 15分程の休憩の後、スタート。2つ目の1級山岳、榛名湖を目指す。

 全長10kmの登坂開始。

 序盤、そこそこの勾配で真っ直ぐに登るのが結構堪える。まだまだ脚はあるので慌てず騒がず着実に距離を稼いでいく。

 そのうちワインディングな道になってきて登り易くなって来た。

 山頂までの距離標識が出てきた。榛名湖まで後3.5km。

 11:40、榛名湖着。湖畔は人影もまだらで雰囲気は暗い。この曇天ならば仕方ないか。

 湖畔を過ぎて最終ピークを越える。ここから一気に下る。

 下り終了。草津まで25km。

 草津までは比較的新しいバイパス道路を走る。そこそこ車通りがあってちょっと神経を使う。途中かなり長いトンネルに突入。1車線で路肩が狭く、おまけにセンターラインにポールが立っていて後続車が追い越し辛い。2km近いトンネルを抜けるのにかなり脚を使わされた。

 八ッ場ダムの建設現場と思しき建造物。

 妙な岩肌の山。

 草津に近づくにつれ、遂に本格的に雨が降ってきた。これから最後の超級山岳に突入すると言うのに間の悪いことだ。

 13:02、大津の交差点に到達。ここからいよいよ登坂開始である。残り時間は4時間半、30kmの登りであれば充分にこなせる時間だ。とりあえず10km先の草津を目指す。
 草津までは結構急勾配だが、ここまで既に2回登っているので坂の素性はある程度頭に入っている。草津の手前では下りがあるので実質8km位の登りだ。一旦濡れてしまえば雨はさして気にならない。むしろ気温が低い方が排熱を考えれば有利だ。脚はまだまだあるし、つまらないミスで落車などしない様に落ち着いてこなしていく。

 標高1000mで気温18℃。登る分にはちょうどいいが止まると寒い位だ。そのうち吐く息が白くなってきた。

 草津節メロディーライン。ここまでくれば登りはほぼ終了。草津まで後は平坦から下り基調になる。

 14:00、草津に到達。予定通りここで休憩を入れる。止まるとやはり肌寒い。トイレに行って最後にエナジージェルで補給をして短時間の休憩で出発する。
 いよいよ渋峠への最終アプローチである。残りは20kmで残り時間は3時間ちょっと、平均勾配を考えればまだまだ安全圏内だ。完走の確率が確実に高まっているのがモチベーションを更に高めてくれる。三度目の白根山はコースもわかっていて、草津までより勾配は確実に緩いということが頭に入っているので気は楽だ。雨は相変わらずしっかり降っているが悲壮感は全くない。この2日間の山岳ステージは1日目がこなせるかどうかにかかっていると思っていたので、この峠を登り切れば2日間完走が見えてくる。脚はまだ残っているのでペースを保って淡々と登る。

 白根山ロープウェイ登り口到達。

 火山遅滞は相変わらず硫黄ガスを吐きまくっているが、雨のためか心なしか臭いはきつくない。途中ランニングでこの道を下ってくるアスリートと何人もすれ違う。御互いに声を掛け合いエールを交換する度に気合が入る。完走の手応えは充分だ。
 山頂が近づくにつれ霧が深くなっていくが大した障壁にはならない。

 白根山山頂に到達。渋峠は更にここから4km先だ。ここから一度下って再び登り返すのがちょっと堪えるが、それでも残り数kmでゴールと思えば気力は充分である。

 遂に渋峠到達。ゴールはもう少し先なので止まらずに通過する。

 ちょっと下った所の左手の駐車場でスタッフが手を振っているのが見えた。

 無事ゴール。チェックタイムは15:56。登っている最中は意識しなかったが、止まって防水バッグからブルベカードを取り出そうとして指が動かず取り出せない。スタッフさんにバッグからブルベカードを取り出してもらって無事に認定手続きを終えた。
 寒い!駐車場の電光気温表示は12℃、さすがにこの天気で標高2000m超はこの気温か。念のためレインジャケットを携帯していたのでそれを着込み、スタッフに挨拶をして今来た道を戻る。これから草津まで長い下りだ。

 達成感をしみじみ味わいながら、霧の視界不良と濡れた路面に注意しつつのんびりと下る。途中ゴールを目指して登ってくるブルベライダー達とすれ違うたびに挨拶を交わす。時間はまだあるので是非完走して欲しいと強く願う。
 雲が厚く暗くなるのが早かったが、何とか明るいうちに草津まで下り終えることができた。

 今日のメインの宿舎になっているユースホステルに預けた荷物が届いているので受け取りに行く。殆どの参加者は主催者手配のこの宿に泊まるのだが、相部屋だとちゃんと眠れないのでセッティングしてくれたスタッフに申し訳なく思いつつも敢えて直ぐ近くのペンションを予約した。

 ペンションに着いて女将さんの出迎えを受ける。寒くて身体中に震えが来るほどだったが、風呂は直ぐに入れるとのことでチェックインして即効で風呂に向かった。小さなペンションなので大浴場とは行かないが、それでも綺麗な浴場でしかも一番風呂!湯船は無茶苦茶暑かったがこれは身体が冷え切っていたためで、直ぐに慣れて身体の芯まで温まった。いやあ、ほんと極楽極楽!

 風呂から出ると食事。

 コース料理を眺めつつ、ついうっかりビールを注文。明日もあるけど少しくらいならいいか。ビール旨い!

 魚料理。

 肉料理。

 更にうっかりワインを追加。それもフルボトル。アルコールは筋肉の再生を阻害するというが今日は御構い無し。

 デザート。

 御馳走様でした。大変美味しゅうございました。

 食事を終えて部屋に戻り、持参したノートPCでFREESPOTにWi-Fi接続を試みるがどうもうまくいかない。そもそもネット接続可能な宿を探していてここに決めたのだが、上手くいかないのはかなりがっかりだ。でも酔っ払って急激な睡魔に襲われ、もうどうでもよくなってそのまま夢の中へ退場。就寝時刻は多分21時前だと思う。