2014BRM628埼玉600(スタッフ試走)/スタート〜仮眠ポイント(351km地点)

 試走をしてから1週間が経過。その時のダメージはほぼ解消された。かなりしんどいブルベだったのでブログを書くのも億劫で結局ずるずる1週間が経ってしまった。どんどん記憶が遠ざかってしまうのでさっさとまとめてしまおう。

    • -

 6/14、朝5時起床。もたもたと準備をして家を出て、自走でスタート地点の入間豊水橋に向かう。快晴、朝方の空気は涼しくてとても気持ちがいい。6月の前半はずっと雨続きで自転車に余り乗れず陰鬱な日々を過ごしていたが、ようやく初夏らしい清々しい天気になった。仮眠ホテルの予約の都合で試走が今日になったのだが、天候的には正解だ。


 6時過ぎに豊水橋河川敷に到着。当たり前だが誰もいない。まあ、いつも独りで走っているのでスタートしてしまえば普段のブルベと大差ない。スタート証明の写真を撮って直ぐに走り始める。

 今回のコースは入間から北上して猪苗代湖を回って戻ってくるという設定。2012年のBRM707埼玉600で同じコースを走ったが、その時とはスタート&ゴール地点と若干のルート変更が入っている。

往路

復路


 澄み切った青空を見るのはほんと久し振り。
 日本縦断2700を走り終えて、身体的ダメージが癒えるまでに時間がかかったというのもあるのだが気持ち的にも御腹一杯な感じだったので次のブルベを走るまでに結局1か月も間が空いてしまった。このブランクがちょっと不安材料ではあるが、取り敢えず走り始めの調子は上々で気分良く進む。

 荒川河川敷の緑が目に映える。

 さくさく進んでもう館林目前。

 群馬県に入る。
 走り始めこそ涼しかったが日が高くなるにつれてどんどん気温が上がっていく。

 栃木県に入る。


 80km地点のPC1に到着、チェックタイムは9:54。

 今回初導入のライト、Gentos/NEX-905D。単2電池使用で光量もスタミナも十分。果たしてどれ位明るくなるのか、ナイトランが楽しみ。


 いつもの広域農道に突入。この区間は精神的に堪える。微妙に向かい風だがそれ程問題にはならない。

 広域農道終了、ほっと一息。

 それにしても暑い!日差しがきつくてかなり堪える。

 鹿沼市に入った。前方に見える雲の下に早く入りたい。
 雲の下に入ってようやく日差しがなくなってほっと一息。ちょっと走ったら雨がぱらついて来た。俄雨だが冷却にはもってこいだ。
 1車線道路を走っていると、後ろから猛スピードのダンプがクラクションと水しぶきを浴びせながらかすめて抜いていった。と思ったら目の前でいきなりスピードダウン、交差点の赤信号だ。どうせ直ぐに止まるなら無理して抜くことないのにと、せっかちなダンプの運転手にムカつく。信号が変わりダンプは右折して行ったのでせいせいして前に進む。

 雨の御蔭でかなり身体が冷やされた。と、ふとナビに目をやったらコースアウトしていた。慌てて引き返すがなかなかコースに戻れない。3km近く戻ってようやくコース復帰、さっきの乱暴ダンプが右折して行った交差点だった。何かすげー敗北感。気を取り直して進む。

 宇都宮市に入る。前方に見慣れた田野の交差点が見える。その先は森林公園。

 再び青空。ちょっと天気が良過ぎる。あっという間に濡れたウェアが乾き、キツイ日差しで汗も干上がる。
 そのうち脚が攣り始めた。水分補給も抜かりなくこまめに飲んでいるのに駄目か。今年も夏錬がおろそかで、このブルベの前までに満足に走れていなかったので、身体がこの暑さに順応できない。暑くて頭がぼーっとする。ちょっとヤバい感じだ。兎に角次のPCまで辿り着くことだけを考えて、ほぼ思考停止状態でふらふらと走り続ける。



 何とかかんとか152km地点のPC2に辿り着いた。チェックタイムは13:29。
 店の前のベンチにへたり込んでジュースをがぶ飲み。もうぐったりだ。

 レーパンに塩が浮いている。こんだけ塩吹けばそりゃあ脚も攣る。

 塩分補給タブレットを導入。急ぎ効いてくれるといいのだが。
 長めの休憩の後、よろよろと再スタート。


 那須高原を目指して少しずつ標高を上げていく。

 木陰の道が何とも有難い。2年前ここを走った時は確か土砂降りだった。

 那須高原大橋通過。気温20℃だが体感はもっと高い感じ。
 避暑地の那須高原の風情を楽しむ余裕は全くない。前回は雨だったのにそっちの方がむしろ走り易かった様な気がする。
 登り勾配は大したことないのに全然スピードが出ない。這う様にして登る。

 距離的にこの辺りが今日最初の峠のピークになるはず。ここまで197km。ここまで来れば引き返すより先に進んで今日の宿に向かった方が近いので、気持ち的に割り切れる。

 林道を一気に下る。束の間の休息にほっと一息。

 福島県に入った。下り基調でちょっと楽になった。


 228km地点のPC3に到着、チェックタイムは17:29。辛うじて20km/hは維持てきている。体感のきつさの割には大崩れしていないのは気持ち的に楽になる。
 食欲がないのだが食べないと走れないので、無理矢理チキンバーガーをねじ込む。
 今日の仮眠ポイントまでは後120km、まだまだ先は長い。おまけにこれからアップダウンが本格化する。ぐったりなりに気合を入れて出発する。


 直ぐに登り始める。西日がきつい。おまけに微妙に向かい風。

 猪苗代湖まで39km。

 登坂車線が出て来て勾配がきつくなる。よろよろと登っていく。

 30分の格闘の末、ピークの勢至堂トンネルが見えた。気温15℃だが体感は全然暑い。


 勢至堂トンネルクリア。今日最もキツい峠をクリアしてほっとする。

 下りで脚を休めつつ身体を冷やす。ようやく外気温に体感温度が追いついて来た。

 日も暮れてナイトラン開始。涼しくなれば少しは回復して走れる様になるはずだ。

 走りながら新しいライトを試してみる。

 動画の最初と最後が今までのLD20のMid、途中が新しいNEX-905DでHi、Mid、Low、点滅の順。
 今までのLD20に比べると格段に明るい。LD20でもそれなりに走れていたがやはりライトは明るい方が走り易い。

 それなりに体調も戻って来てようやく落ち着いて走れる様になって来た。無難に距離を消化して行く。



 291km地点のPC4に到着、チェックタイムは20:49。
 唐揚げ太巻きを食べながら休憩していたら、若者が話しかけてきた。彼も自転車に乗っているとのこと、これから郡山まで行くと告げたら驚いていた。
 次のPCまでは60km、ホテルは直ぐ近くなのでチェックインするまでには3時間はかかる。日付が変わるまでに宿に入るのは難しそうだが、それでも日中は相当に遅くなって睡眠時間が削られると焦っていた割には大崩れは無さそうなので気持ち的には余裕がある。
 休憩していたら身体が冷えて寒くなって来た。サドルバッグにはアームウォーマーとレッグウォーマーを入れてあるのだが、PCを出たら直ぐに猪苗代湖への登りが始まるので身体が温まるだろうとそのまま出発する。

 出発して直ぐに登り開始。勾配はきつめだが涼しいので昼間よりは脚が回る。
 空には満月がぽっかり浮かんでいて何とも静かな風情。ようやくブルベを楽しめる様になって来た。

 会津の街の夜景を見下ろす。携帯のカメラでは上手く写らないか。

 小さな峠を越えて一旦下ってから、本格的に猪苗代湖へのアプローチ開始。猪苗代湖までの登りは緩いが長い。過去登った時にはかなり精神的に堪えるのだが、何度か上るうちに素性を憶えて心の準備はできているのでそれ程悲壮感はない。ペースを守って淡々と登る。

 1時間かけて登りは終了。後は平坦をしばらく走って、郡山まで一気に下ればPCだ。

 猪苗代湖傍に出たが湖は全く見えない。
 平坦路を順調に消化する。猪苗代湖に別れを告げて下り区間に突入。ライトが明るいので下りでもそこそこスピードを出して下る。明るいライトの威力をここでも体感する。



 一気に下って351km地点のPC5に到着、チェックタイムは23:46。
 今晩の夜食のプロテインゼリーと麦茶、明日の朝のパンと補給食のカロリーメイト買って直ぐに出発。ホテルはこの先3km弱だ。

 ぎりぎり今日中にホテルにチェックイン。このホテルは快く部屋に自転車を入れさせてくれるので有難い。
 一時は暑さでグロッキーになりどうなることかと思ったが何とか宿まで辿り着くことができた。シャワーを浴びてすっきりしてベッドに横になる。ようやく苦行から解放された。次のPCまでは100kmでクローズ時間は12:09、所要時間を6時間と見積もれば5時半起床6時出発で行けそうだ。そうすると4時間は眠ることができる。目覚ましを5時半にセットし、ネットチェックもそこそこに1時前に消灯。