8/17、6時10分に出発。
Fougeresまでは89km。
気が付けばもう200km以上走っているのだが、疲労感は殆どない。と言うより200km走ったという実感がない。最初の仮眠ポイントのLoudeacまでの450kmはそれなりにきついだろうと覚悟していたが、半分を消化してこれだけの余裕があるので結構楽に行けそうな感じだ。
30分程走って夜が明けて来た。
20km程走ったところで、左側にエイドステーションがあって大きな矢印と誘導員らしき人物が立っていた。特に誘導されるわけでもないのでそのまま通り過ぎたが。しばらく行き過ぎてもしかしてあそこはシークレットだったんじゃないかと心配になって停まってキューシートを確認する。PBPにはコントロール以外にもオフィシャルなサービスポイントが幾つかあるのだがそれでもなさそう。戻って確認しようかと思ったが、シークレットならば係員がもっと強引に誘導するだろうし、立ち寄っている人が少なかったので多分私設のエイドステーションだろうと思い直しそのまま出発。
辺りが明るくなるにつれて霧が出て来た。そのうちどんどん霧が深くなって両腕に水滴が付く程の濃霧となった。風景全体が真っ白になり、アイウェアにも水滴が付いて視界が極端に悪くなった。
朝霧に包まれたとある街の中心部。街の中心部には必ずと言って良い程教会がある。
クラシカルなバイクにクラシカルな出で立ちの紳士。「Picture OK?」と聞いたらポーズを決めてくれたのにピンボケですみません。
Brestまであと375km。
ラウンドアバウトの標識を見るとヨーロッパを走っているという気になる。
Lassay Les Châteauxという街の中の交差点。4年前の夜、右の建物の2階の窓際にいた美女に見とれて真っ直ぐミスコースしてしまったところ。正しくは左折。
川の街 Ambrieres les Vallees。思い出の場所。ここにも巨大な自転車のオブジェが。
4年前、復路でここを通過した時、睡魔に抗し切れずに橋のたもとのこの花壇に頭を突っ込んで寝た。
こういうのを見る度にフランス語が読めたらもっと楽しめるのに、と思う。
長めの登りが始まる。この頃になると前後のライダーもまばらになりようやく普段のブルベの一人旅に近い感じになって来た。落ち着いてマイペースで走る。
よく見るとディテールはかなり忠実に作られている。マニアック。
こんなのも。見ていて飽きない。
9時近くなって抜群の晴天になった。さっきまでの霧の真っ白な世界が嘘の様だ。
とある小さな街中にはたくさんの自転車のオブジェ。PBPだけでなくツール・ド・フランスに向けた歓迎の看板もたくさんある。事前にツールのコースと重なっている部分があると聞いていたがこの辺りのことだろうか。
こういう風景を見ていると、フランスの自転車に対する思い入れがそこはかとなく伝わってきて、その雰囲気を楽しみながら走ることができる幸福感と羨ましさを味わうことができる。はるばる来たかいがあったとここでもしみじみ思う。帰国したら改めてツールの録画を見直してみよう。
爽快な青空に穏やかな牧歌的風景に真っ直ぐな道。これ以上のサイクリングシチュエーションは他にあるだろうか？最高！
スタートしてから300km、13時間が経過したが、疲労感も余りなく眠気も全くない。極めて快調。
もう少しでFougeresというところで急に腹が痛くなってきた。下痢の様な症状で結構辛い。御腹を冷やしたかそれとも前のPCで汲んだ水が悪かったのか定かではないがちょっと拙い展開、何とかFougeresまで持たせなければ。。
多少冷や汗を掻きながらなんとかFougeresに到着。PCの場所は以前と同じ。
コントロールでブルべカードにチェックを受ける。チェックタイムは9:45。所要時間3時間40分はまずまずのペース。
コントロール横のフードコートのテーブルでK田さんに遭遇。元気そうで何より。
まずは腹痛を何とかしなければとトイレに行くが大の方は数人並んでいて待たされる。それ程切羽詰まった状況ではないが待ち時間が辛い。ようやく順番が回ってきて個室に入るとちゃんと便座の付いた便器だったので一安心。出すものを出してちょっとすっきりした。
事前にここFougeresでは併設のレストランでがっつり食事をしようと目論んでいたので早速向かう。
フードコートの列に並ぶ。4年前と同じ流れだが人の列は長い。
さっきまで腹が痛かったが構わず食べる。これで12ユーロ。スケジュール的にはまだ前倒しなのでゆっくり食事をして休憩する。PC滞在時間は1時間20分程。
