Paris-Brest-Paris 2015/レポート9:6th Stage/Loudeac - Carhaix (78km/525km)

 8/18、外の人の声に起こされた。またしてもテントの傍の駐車場でフランス人が会話している。時計を見ると1時過ぎ、起床時間の2:00までにはまだ時間がある。もう少し寝ていたかったのに、と多少頭に来たが裏庭の片隅とは言えここは24時間稼働中のPCなので文句は言えない。今度は10分位で外のフランス人達は車に乗ってどこかに行ってしまった。残り30分でも二度寝と思ったが、眼が冴えてしまったのでアラームが鳴る前だが起床。

 なかなか寝付けなかったり1、2ど目が覚めたりしたが通算では5時間位は眠れたと思う。トータルで7時間近く横になって身体を休められたのもかなり大きい。眠気はなく疲労感も余り感じない。4年前は2時間程度の睡眠だったので目覚めた時の心身の辛さは相当なもので今でもあの重苦しいイメージが思い出されるが、今回はそんなことは全くない。やはり十分な休息の威力は大きい。
 ジャージに着替えるが、ドロップバックには2組のジャージ&レーパンを入れておいたが、最初に穿いたパールイズミの最新モデルのレーパンに付いているパッドの具合が良いのか450kmを走っても尻に殆どダメージがないので、再びそれをチョイスする。パッドにたっぷりとアソスのシャーミークリームを塗って穿いた。ジャージの上もそのままオダ埼ジャージにする。気温は低いのでアームウォーマーとニーウォーマーを着ける。身支度を済ませ荷物をまとめてテントを畳む。ここまでの作業に大体30分位かかった。

 ドロップバッグを再び預けてバイクの所に向かう。

 深夜もライダー達の往来は多い。 
 レストランで朝食を食べて行こうかと思ったが、余り空腹感がなかったので次のPCで食べることにしてそのまま出発することにした。

 2時半にLoudeacを出発。予定より30分前倒し。
 次のPCのCarhaixまで78km。

 気温はかなり低く吐く息も白くなりそうな感じだが、走り始めは寒かったものの徐々に身体が温まって来たのでウインドブレーカーを着るまでには至らなかった。

 PCを出てから登り坂がどんどん出てくる。Loudeacまでの緩やかな起伏とは違い、はっきりとした登坂で勾配がそこそこきつい坂が結構ある。そう言われてみれば4年前も何となく坂が多かった気がする。

 眠気はないし脚も良く回るし、先行者をちょくちょくパスしていくので結構調子良く走れている気がする。


 真っ暗闇の中から時々白いヘッドライトの集団が現れてスライドする。Brestで折り返してLoudeacに向かう人達だ。この時点で10時間以上の差がついていることになる。80Hクラスの一番最初のグループがスタートしてから36時間ぐらい経過していて、例年のPBPのトップタイムは40時間台前半だから先頭はもう1000km地点辺りまで到達しているはずだ。

 空腹感を感じるので走りながらカロリーメイトを食べる。今回のPBPには2本入りを20袋持ってきたが、昨日もちょくちょく走りながら食べている。日本でも食べ慣れていることもあり、補給食としては非常に重宝する。

 街灯に照らされて浮かび上がる教会。寝静まった街の幻想的な風景。

 2時間程走ってとある街中で係員に駐車スペースに誘導される。シークレットだ。4年前は折り返しのLoudeacを出てからシークレットがあったのだが、今回はここにあるのか。


 コントロールに向かいブルべカードにチェックを受ける。
 ここでは特に補給をせず、直ぐに出発する。

 時刻は4時を回り、徐々に霧が出て来た。

 昨日と同じ様に霧がどんどん深くなり、まるで雨の様に全身に水滴が付くようになった。

 6時過ぎにCarhaix-Plouguerに到着。


 まずはコントロール。チェックタイムは8/18の6:18。

 廊下で構わず横になり寝る人が大勢いる。建物の中はまるで野戦病院の様。

 フードコートはそこそこ混み合っている。ここではしっかり食事をする予定だったのでフードコートに並ぶ。

 パスタにチーズをたっぷりかけてもらい肉とトマトとゆで卵でしっかり補給。
 PC滞在時間は50分程。