今日で10月も終わり、そして今シーズンの日本国内のブルベシーズンも終了となる。私的にも予定していたスケジュールを全てこなしてシーズン終了を良い形で締め括ることができた。但し未執筆の走行レポートを書き上げなければ完結には至らない。そんなわけでBRM923静岡200富士いちの走行レポートは下記の通り。
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9/23(日)、4:30起床。眠い。外はまだ真っ暗、だんだん朝早起きするのが辛くなってきた。もそもそと身支度をして5時過ぎに自宅を出発。今日は久し振りの静岡ブルベだが、スタート地点が今回は沼津のNUMAZUサイクルステーションというところで距離は150kmで高速からのアクセスも良さそうなので当日移動する。
入間から圏央道に乗り東名の沼津ICを降りて7時に現地着。
丁度ブリーフィングが終わったところで急いで受付をする。スタート地点にははらぽんさん&ゆりかさん御夫妻の姿もあった。
天気も上々、スタート地点は普段のブルベとちょっと違ってのんびりムード。既に6:30、7:00のスタート組は出発していて7:30の組が30名位残っている感じ。
今日のコースは沼津発着の反時計回りに富士山を外周する200km。獲得標高差は2600mで登りは本格登坂は1本だけという数字だけ見ると初球の山岳コースに見えるが、この1本の登りというのが曲者で明神・三国峠の激坂を登らされる。エントリーする時はろくにルートを確認せずに後で気が付いて蒼ざめた。今日の勝負所はここだ。
定刻7時半にAJ静岡代表の小松平さん直々に装備チェックを受けてスタート。
気温は20℃を超えた位か、まだ涼しくて気持が良い。今日は雨の心配は全く無さそうだが暑くなりそうなのがちょっと心配だ。
スタートして5km程、狩野川沿いを走る。
12km地点、三島市街を抜ける。前を走るのははらぽんさん&ゆりかさん御夫妻。
三島市街は結構車通りが多く若干走り辛い。
15km地点、伊豆縦貫道の高架をくぐって多少車通りが少なくなり、走り易くなった。
じわじわと登り基調になって行く。
24km地点、御殿場方面に左折。この直後に短いが勾配きつめの登りが出て来た。まだまだ脚慣らし程度で余裕はある。
御殿場市外に向けて真っ直ぐ登っていく。勾配はせいぜい3%位だと思うが真っ直ぐな道が視覚的にきつい。
34km地点、御殿場市街通過。
市街を過ぎると下り基調。どうせまた登りになるのだからここで下らなくても良いのにと思う。
40km地点、吉久保交差点。小山市街から登ってきてここを右折するのは過去に何度か走ったことがあるが、御殿場から左折で登るのは今回が初めてかも知れない。ここから勾配がきつくなって本格的に登り基調になる。
43kmを過ぎて富士スピードウェイ傍を通過。左手にゲートを見ながら登っていく。
44.5km地点、山中湖方面に左折。ここが明神・三国峠の起点。いよいよ本日のメインイベントが始まる。距離6.8km、平均勾配10%超の激坂に今日も挑戦だ。
出だしからきつい。ここまで抑えて走ってきたつもりだったが、シッティングだけではとても登れない。序盤で早くもダンシングを繰り出さざるを得ない。
コンスタントに10%超の坂はそうそう登ることがないので普段は忘れているのだが、ここに来る度にやっぱり27Tのスプロケットを買うべきだったと思い知らされる。
序盤2km弱を消化。三国峠山頂まであと5km。
前方に踏ん張って登っているオダ埼ジャージの人を発見。あの後姿はオグラさんだ。還暦を過ぎてもこの坂を足着きなしで登れるとはさすが百戦錬磨のベテランランドヌール。
後4km、常に10%を超えているので休むところがない。
どんなに遅くても足は着きたくない。体力・根性はないのに負けず嫌いだから、つまらない意地を張ると物凄く苦しい思いをする。5、6km/hの這う様な速度でよろよろと登っていく。
さあ来たぞ丸穴区間。ほぼ中間地点の20%の壁に差し掛かった。
ちょっとふらついただけでバランスを崩してバイクが倒れそうになる。踏ん張ってトラクションを掛け過ぎると前輪が浮きそうになる。この200m弱に脚を出し切るつもりで耐えて登る。押し歩く人を見るだけで吸い寄せられる様に脚を付いてしまいそうになるのを必死で堪える。
なんとかかんとか丸穴区間をクリアしたがあんまり勾配が緩んだ気がしない。塩っ辛い汗が目に入って痛くて目を開けていられなくなるが、手で拭こうとするとバランスを崩してコケそうになるので必死で耐える。
起点から4km地点の明神峠バス停通過。一般的にはここが明神峠のピークということになっているらしいが私的には更に1.2km先の神奈川県との県境までが明神峠だと思っている。
15%の坂はまだまだ続く。いよいよ脚が無くなって来た。今までは何とか足着きなしでクリアしてきたが今日こそ足を着いてしまうのか。いよいよ片手でカメラを構えるのが難しくなってきた。踏ん張れ、踏ん張れ…。
何とか5.2km地点の県境まで辿り着いた。あと100m位で激坂区間が終わる。
辛くも激坂区間をクリアして勾配が一気に緩み全身の緊張が解けた。でももう全然踏めなくて平坦基調なのに20km/hも出ない。今日の全ての体力を使い果たした感じだ。少しでも脚を休めて三国峠までの最後の登りに備える。
最後の500mが辛い辛い。気力を振り絞って踏ん張る。ぎりぎりで山頂到達。
10:45、51.5km地点の三国峠山頂到達。55分間の死闘の末、何とか脚付きなしで明神・三国峠を攻略した。取り敢えず今日の大仕事は終わった。後はゴールまで下り基調。そう考えればかなり気楽。
山頂をクリアして山中湖畔を目指して一気に下る。
汗だくになった身体に高地の涼しい空気が気持ち良い。山中湖を眺めながら一仕事終えた爽快感を楽しみつつ下って行く。
56km地点の平野交差点まで降りて来た。ここを左折して山中湖畔を時計回りに進む。
走りながら身体に力が入らず思うように踏めないのをはっきりと自覚する。何となく目が回る感じもある。さっきの三国峠越えでエネルギーを使い果たしたか。通過チェックまでまだ20km近く残っているのでそこまでは行けそうにない。どこかで休まなければ。
道端のジュースの自販機で止まってリアルゴールドを飲みつつ休憩。10分程休んでリスタート。
山中湖畔は普段の休日らしい混み具合。車と人の動きに注意しつつ走る。
63km地点、明神前交差点を左折して旧鎌倉往還へ進み、山中湖畔を離れる。
山中湖西交差点までの500m程の登りが地味にキツイ。
旧鎌倉往還を下る。路肩が荒れ気味でちょっと走り辛い。栗のイガが落ちていたりするのでパンクが心配。
河口湖へは旧鎌倉往還直進ではなく、途中で鍵山通りに右折して裏道で行く。
赤富士通りから御坂みちの車通りの多いアップダウン区間を走る。昼近くになり暑くなってきた。微妙にバテ気味。早く休みたい。
75.1km地点の通過チェックに到着、チェックタイムは11:55。
バテ気味で食欲が余りないので取り敢えず水分補給。マンゴー味のサイダーがなかなか美味しい。15分程休憩してリスタート。
77km地点、河口湖畔に下りてきた。観光客はそこそこ。
残念ながら富士山は雲に覆われて見えない。
県道21号で河口湖を半周する。微妙に向かい風でペースが上がらない。
86.5km地点、西湖方面へ右折。久し振りの富士五湖巡りに向かう。
右折直後、1km程の10%近い登りがなかなかしんどい。
89km地点、西湖通過。
青木ヶ原樹海を通過。
標高1000m近い高地でも気温25℃、体感はもっと高くまだまだ夏の陽気、ちょっと暑さにやられ気味だ。
精進湖傍を通過。
101km地点、本栖湖に到達。右折して国道300号に乗る。取り敢えず今日の行程の半分を消化。
本栖湖畔にはキャンプ客がたくさんいた。BBQの匂いがそこはかとなく漂い、微妙に空腹感が刺激される。
本栖湖は穏やか。夏の終わりの風景が何となく物寂しい。
106km地点、中之倉トンネルに突入。
トンネルを抜けると長い下りが始まる。
122.5km地点、16km程の長い下りを終えて、常葉川に出た。川を渡って直ぐ左折し川沿いを南下する。
この道は何年か前の青葉600で走った気がする。確かその時は雨が降っていたっけ。
125.5km地点、こんなところに随分高いジャンクションができている。高速道路なのか?
身延線沿いの平坦をひた走る。雲が出てきて日差しが陰ったのは有難い。
133km地点、身延駅前を通過。最近リニューアルされた様な綺麗な街並み。
富士川沿いの平坦基調が続く。車通りが少なくて走り易い。微妙に向かい風でペースが思うように上がらないがまずまず順調に距離を消化していく。
139.5km地点、南部町に入った。PCはもう直ぐ。
142km地点のPC1に到着、チェックタイムは14:39。
ちょっと小腹が空いていたので洋菓子を1つ食べて水分補給をして15分程の休憩の後、出発。
PCを出てからアップダウンが出てきた。休憩した分多少持ち直して何とかこなしていく。
長めの上り坂の頂上で静岡県に入った。153km地点通過、そのまま下る。
富士川沿いの道はまだ続いている。車通りがちょっと増えてきた。
160km地点、富士川を渡る。再び日差しが出てきて暑くなってきた。
新東名の高架下を通過。ここまで来るとかなり海が近くなってきた感じがする。
168km地点、沼津方面に左折。車通りが一気に増えた。ここからゴールまではド平坦だが市街地走行で時間的にも渋滞が各所で予想される。残りは35km程、2時間かかっても明るいうちにゴールできそうなので特に慌てる必要はない。
国道139号は案の定車通りが多い。暑さもあってちょっとへばり気味だったが、渋滞でペースダウンした分結果的に楽になった。
175km地点、東海道新幹線の高架に差し掛かったらちょうど列車が通過するところだった。鉄ではないがちょっと得した気分。
千本松原を通過。松林に日差しが遮られていい感じ。
191km地点、沼津市街に入った。直ぐ先の交差点を右折して国道414号に乗る。ゴールまで残り10kmを切った。
国道414号も交通量は多い上に道幅が狭くなったのでかなり走り辛い。ここまで来て事故に遭っては只の間抜けなので安全第一で走る。
最後のトンネルを抜けるとゴールは目前。
最後の交差点は随分信号が長いが夕暮れの海を見ながらのんびりと待つ。今日も無事に完走できてほっとするひと時。
無事にゴール。
早速ゴール手続きを受ける。ゴールタイムは17:21、認定完走時間は9時間51分だった。
スタッフの皆様、今日も楽しいブルベをどうもありがとうございました!
スタッフさん謹製のトマトスープが美味!御替りしたいのを我慢しつつその場を後にする。
夕暮れ時のゴール地点は穏やかな雰囲気、首尾良く完走を果たした充足感も相俟って何とも幸せな空気が漂う。駐車場で旦那さんをまつのんのんさんに遭遇。一緒に走っていない理由が分かって更に幸せな気分になった。
高速に乗る前も乗った後も大渋滞に嵌ってしまい、地元に戻ってきたのが21時半。
途中でいつもの台湾料理店で炒飯定食。メインディッシュが炒飯なんだかラーメンなんだか唐揚げなんだか良く分からない破壊力満天の夕食を食べて22時半に帰宅。これにて静岡遠征ブルベは終了。
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久し振りの静岡のブルベ、沼津のNUMAZUサイクルステーションが新しいスタート地点として採用されたのを受けて距離的にも当日移動できそうだったので試しにエントリーしてみた次第。実際早朝なら2時間足らずで到着したのでここなら当日移動は十分可能だということが分かった。過去は袋井スタートだったので前泊せざるを得なかったが、今後ここがスタート地点のブルベが増えてくれれば静岡ブルベの参加も増えてくるだろう。
今回のコースは登り一本で富士五胡を巡って降りてくるというシンプルな富士山一周なのだが、問題は一本の登りが明神・三国峠だったということだ。ブルベに明神・三国峠を入れるのは販促だと思う反面、年に一回脚試しの機会と考えればそれもありかなと思う。まあ、脚があるうちは嫌だ嫌いだと言いながらもエントリーしてしまいそうだが、正直いつまであの登り坂を足着きなしで登り切れるかどうか、年々危うくなってきている。今回もぎりぎりクリアだったし来年もクリアできるかかなり怪しい。明神・三国峠の代わりに籠坂峠にしてマイルドなコースにしてもらえると私的には有難い。
次回ブルベはBRM1013たまがわ200、さいたま市発着で小鹿野に行って戻って来る新コースについては次回詳報の予定。