年が明けて早3日。年末から連日の好天で、休脚日を入れようかと思っていても爽やかな朝日を見てしまうとつい乗ってしまう。午前中に多摩湖CRを2周回して今日の練習は終了。今年はブルベの走行ブログを溜め込まない様にしたいと思ってはいるが多分去年と同じだろう。そんなわけでBRM101近畿200の走行レポートをアップする。
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2018年も12月に入り全国各団体の2019年ブルベ開催予定が出揃って来て、来年の予定をぼちぼち立て始めた。取り敢えず来年も元旦ブルベを走るつもりで例年通りAJたまがわさんが開催予定とのことでそこに行こうかなあと思っていたら、オダックス近畿さんが元旦ブルベを開催するというので調べてみたら、スタート地点は大阪中心部で新幹線でのアクセスが便利、0時スタートだから夜遅く新幹線で大阪入りしてゴールして直ぐに大阪を発てば前泊の必要も無いし元日の夕方には帰着できる。A近畿さんのブルベはまだ1度も走ったことはなかったのでこれは絶好の機会と捉え、エントリー開始日に速攻で0時スタートにエントリーした。
帰省ラッシュを見込んで輪行袋を新調、タイオガのフレックスポッドプラスの中古をメルカリでゲットした。前後輪外しの輪行袋は初めて使用するが15分程で収納完了、思っていた程難しくなかった。慣れれば10分位で収納できるだろう。
2018/12/31、17時過ぎに自宅を出発、家人に最寄り駅まで車で送ってもらう。
さていよいよ大阪弾丸遠征が始まった。
東京駅で新幹線の切符を自動券売機で買おうと思ったら、PASMOだと乗り越し精算ができないので窓口に行く羽目に。窓口は結構混んでいたので自由席の混雑が予想されたが、車両最後尾の席を確保するため数本出発を遅らせることを覚悟して自由席を購入。ホームに上がってみると自由席のドア付近には行列は全くできておらず、予定通り19:20発ののぞみに乗車することができた。
21時に新大阪駅に到着。そのまま大阪駅に在来線で移動して、大阪駅から環状線で京橋駅に向かう。
22時20分京橋駅着。まずはコインロッカーを探すが、ちょっと歩くと路地に面した所に直ぐに見つかった。ここならバイクを組み立てても邪魔にならない。
バイク組み立ても終了し、最後にハンドル回りの電装品を取り付ける段になってアクシデント発生。ヘッドライト2灯大勢だが、メインとサブの大きさが決まっていて左右の取り付け位置は決まっているのにうっかり間違えて取り付けをしまったことに気付かず、ライトの間に取り付けるナビが入らなくておかしいと思いつつ輪行でマウントがずれたものと思い込んで無理矢理動かそうとしたらマウントを固定していたケーブルタイが切れてマウントが外れてしまった。その直後にライトの位置が間違っていたことに気付いて猛烈な自己嫌悪に襲われるが時既に遅し。ケーブルタイの予備は持っておらず周囲を見回してもこの時間で買えそうな100円ショップも無さそうなので、取り敢えず受付に行ってA近畿のスタッフさんに泣きつこうとスタート地点に移動する。
京橋駅から300m位のスタート地点に到着。”grupetto”という店の名前が如何にも自転車好きな店主の御店といった感じ。
店の前に参加者の皆さんがぼちぼち集合。
店に入って程無くAJたまがわ代表のりんぱぱ代表に御会いする。大晦日にわざわざ見送りに来て頂けるとは感謝感激、しばし歓談。受付をするといきなりキューシート改訂版を手渡され更なる試練に焦る。
スタッフさんにどこかでケーブルタイを入手できないか尋ねたら、「1本5000円やでー」と気さくな関西のノリで御店に置いてあったスペアをタダで分けて頂いた。これまた感謝感激、初関西ブルベでの人の情が大晦日の夜に身に染みる。
店内の大型ディスプレイに変更後のコースが映し出される。当初は琵琶湖の西岸を北上した所にPC2が設定されていたがその付近が雪で凍結しているとのことで、東岸を北上するルートに変更になった。冷静に修正箇所をチェックすると当初は一旦琵琶湖大橋を素通りしてPC2で折り返して戻って来て琵琶湖大橋を渡るところを、往路で直ぐに琵琶湖大橋を渡って橋を渡り終えたところで直ぐに左折しそのまま湾岸道路の一本道を進めばPC2で折り返し再び琵琶湖大橋まで戻って来ればその後は当初コースと全く同じということが分かった。憶えておくべきは「往路で直ぐに琵琶湖大橋を渡る」「渡り終えて直ぐに左折して一本道で27km進めばPC2」の2点だけ。これなら暗記で走ることができるので一安心。
ブリーフィング。コース担当のかわさきさんから昨夜の雪の様子を交えつつ説明を受ける。
変更後のコースはこんな感じ。大阪市街から琵琶湖の沿岸まで行って戻って来る200km。ほぼ平坦だが終盤で若干アップダウンが出てくる。
スタート前の装備チェック。0時スタートは20名ちょっとといった感じか。
りんぱぱ代表に見送られつつ年明け数分前にスタート。
大通りに出たところで新年になった。Happy New Year!2019年のブルベシーズンは大阪から始まった。
大阪市街は大晦日ということなのか車通りも少なく、信号の多さもそれ程苦にならずに予想外に走り易い。
極寒を予想していたが気温は5℃位、ウインタータイツに裏起毛の厚手のジャージにヒートテックのインナーだとちょっと暑い位。
信号待ちの度に数名の集団が形成されつつ北上する。A近畿さんのレギュレーションでは5名以上の集団走行はしない様に明記されているので走行中は極力集団にならない様に車間を空ける様に心掛ける。
淀川沿いに出た。ランタンルージュ的撮影をしてみる。
28km地点、左折して橋を渡り淀川沿いから宇治川沿いへ。こういう有名な川沿いを走るのは妙に嬉しく感じる。
37.5km地点、右折して程無くPC1だ。
39.6km地点のPC1に到着、チェックタイムは1:44。
空腹感はないのでピルクル1本飲んで10分程の休憩の後リスタート。。
走り始めは汗が冷えて寒い。PCを出てちょっと走ったら登り基調になったので身体を温めるにはちょうど良い。
48.5km地点。住宅街の登り基調をうねうねと走ったら国道1号の合流地点に出た。信号がないので、平常時の日中だと右折は大変そうだ。
国道1号線に乗っても登りはまだ続いている。
登りを越えて下りに入ったら雨が降って来た!まさか雨が降るとは全く予想していなかったので雨装備は一切携帯していない。この真冬で濡れたらかなり悲惨なことになると焦ったが、幸い数分で止んだ様で一安心。
下りつつ大津の市街地に入って行くが、下りの途中で路面電車の線路と交差する場所があり、ブリーフィングで注意喚起があった通り線路との角度が浅くスピードも乗っているのでかなり危険、慎重にやり過ごす。
大津市街の商店街は初詣客の姿は全く見えず寝静まっている。
52km地点、正面は大津港、ということは遂に琵琶湖に到達したらしい。左折して西岸を北上開始。
明かりも少なく車通りも余りない湖岸の道をひたすら北上。路肩が妙に砂っぽいがこれはどうやら融雪剤が大量に撒かれている様だ。パンクしそうで何となく不安。
関西のラーメンと言えば天下一品、この時間でも結構客が入っている。暗い夜道のオアシスの様にネオンが明るい。
67km地点、琵琶湖大橋交差点に到達。ここから変更ルートで右折して琵琶湖大橋を渡る。
琵琶湖大橋は歩道走行。結構勾配がある。
琵琶湖大橋を渡り終えて直ぐの交差点を左折。ここから新PC2までのルートはナビには入っていない。27kmの一本道で「ここで迷う人はまずいない」とブリーフィングで説明があったもののいざ走り始めると不安。
湾岸道路沿いには建物は余りなく暗い。信号もなく車通りもない道をひたすら北上する。左手には琵琶湖があるはずだが暗くて湖面は見えない。
しばらく走るうちに琵琶湖の沿岸を離れて内陸に向かって走っている。間違う様な交差点はなかったはずなのにかなり不安になって来る。
そろそろ折り返しの誰かとすれ違っても良さそうなのに誰にも出会わない。そのうち丘越えも出てきて、いよいよミスコースしたかと疑心暗鬼になって来たが覚悟を決めてとにかく距離分前進する。
暗い夜道の先にコンビニらしき明かりが見えて来た。距離的にもそろそろ27kmになるからとにかくそこまで行って一旦止まろう。
店の傍まで来て先着のバイクを見つけてホッとした。どうやらここが新PC2で間違いない様だ。
96.4km地点のPC2に到着、チェックタイムは4:08。
今のところ眠気は全くないが気持ち程度にカフェインを摂っておこうとコーヒー牛乳を飲む。10分程の休憩の後リスタート。
走り始めると物凄く寒く感じる。往路はそうでもなかったが復路ではウインターグローブが全く役に立っていない程に指先が痛い。路上の電光掲示板では1℃だが体感はもっと低い。20分程我慢して走っていたらようやく身体が暖まって来て指先にも暖かい血液が循環する様になり痛さが消えた。
往路をPCに向かう参加者とぽつぽつスライドしつつ復路を淡々と戻って行く。
距離的にはもう直ぐ琵琶湖を離れるが、まだ空は真っ暗。どうやら琵琶湖での初日の出観測はなさそうだ。
114.8km地点、琵琶湖大橋傍の交差点まで戻って来た。ここから再びオリジナルのコースに乗ってゴールまで行く。ナビのデータが再び頼りになるので一安心。
132.6km地点のPC3に到着、チェックタイムは5:35。
空腹感はないのでモンスターエナジーを1本だけ飲んで10分程の休憩の後リスタート。
時刻は6:20、ようやく東の空が明るくなってきた。
眠気は全くないが、それでも夜が明けるとホッとする。
宇治川沿いの道を進む。今日も快晴の様だ。
結構車通りが多いと思ったら道すがら初詣ポイントを通過。
東の空がかなり明るくなってきた。でもこれは振り返っての風景。進行方向は南西なので初日の出からは逃げる様に進む。
155km地点、どうやらあの橋を渡るらしい。朝の明かりが橋を照らしている。
橋を渡って宇治方面に進む。
朝靄のかかった川沿いの道はちょっとした水墨画の様な風情。車通りも殆どなく信号もない県道3号は非常に走り易い(但し工事用の臨時信号が幾つかあった)。今回のコースの中ではベストルートになるのではないか。
橋を渡って左折、県道3号を離れて枚方方面へ進む。宇治川沿いを逸れる。
いよいよ空が明るくなってきた。
164km地点、ちょっとした丘越えに差し掛かる。
丘を越えて下って来て振り返ったらいよいよ初日の出直前。
170.5km地点、山城大橋を渡る。橋の上の気温表示は-2℃だが体感はそこまで寒く感じない。路面が凍っている様に見えてちょっと怖い。
7:31、山城大橋の上で初日の出観測。
久し振りの街中に入って来た。
174.6km地点の通過チェックに到着、チェックタイムは7:39。
残り30km、モンスターエナジーと洋菓子で最後のチャージをして10分程の休憩の後リスタート。
道路には「京都やましろ茶いくるライン」と書いてある。どうやらサイクリングルートらしい。
さっきの通過チェックで先着の人がこの後は登り区間と教えてくれたが、どうやらそこに差し掛かった様だ。
まだまだ余力充分で脚は回っている。新年最初のブルベにしては快調。
179km地点、本格的な登り坂に差し掛かった。今までずっと平坦を走って来たのでこういう登りは新鮮で楽しい。朝の凛として冷たい空気の中、えっちらおっちら登って行く。
2km弱5%程の坂を終えてピークを通過。
182km地点、細い道を進んでいたら奈良県に入った。今回の遠征で私的に未踏の都道府県である大阪府と滋賀県を通過することは分かっていたが、奈良県を通過するとは思っていなかった。奈良県も過去1度も走ったことはなかったのでこれは嬉しい誤算。
184.5km地点の細い道がなかなかの激坂。短いけれど10%近くありそうだ。
国道163号に合流して再び登り。旧道を進むがそれがどうやら清滝峠越えとなる様だ。通過チェックから付かず離れず走っていた先行者さんと一緒に峠越え。
2km5%程の坂を登って清滝峠通過。本当のピークはもうちょっと先。
清滝峠から下って行くと眼下に大阪市街が広がって見えて来た。なかなかの絶景。
192.5km地点、下りを終えて国道163号本道に再合流。これで後はゴールまでは平坦基調と思われる。残り13km。
高速の高架が見えて来た。どんどん都会に戻って行く。もう少し田舎道を走っていたかった。
195km地点、高速の高架を見上げつつ通過しようとしたその時、パーン!!という大破裂音と共に後輪に強烈な振動が伝わって来た。ここに来てパンクとは新年早々ツイていない。
歩道に上がってパンク修理開始。パンク箇所を探そうと思ったら、探す間もなくどでかいサイドカットを見つけて唖然とした。チューブも同じ長さで着れているので、大きなガラスの破片か金属片を踏んだらしい。このサイズだと一歩間違ったらタイヤが完全に切断された可能性もあり、そうなったらスペアタイヤを持っていないのでアウトだった。そう考えればこれで済んだのは幸いだったかも知れない。正月早々ツイていると思い直すことにした。タイヤブートで切断面を塞ぎつつチューブを交換して、ポンプの不調でなかなか空気が入らず多少悪戦苦闘したものの20分程のタイムロスでリスタート。残り10km。
201km地点、大阪市に入った。市街中心部に近付くにつれて信号も車通りもどんどん増えて来たが、まあ予測の範囲内というかむしろ思った程混雑していない様子。後輪の空気圧が低いので再度パンクをしない様に慎重に進む。
203km地点、最後の曲がり角を右折すればあとはゴールまで一直線。
全体的になかなかに走り易いコースであっという間に終わってしまった感じ。もう数分で終わりかと思うと名残惜しい。
無事ゴール、ゴールタイムは9:45。コーラを1本飲んで直ぐにスタート地点だったgrupettoに向かう。直ぐ裏の路地なので目と鼻の先。
grupettoに到着して、早速認定手続き。ブルベカードには通過チェック時間を自分で記入しなければならないことを理解していなくてその場で書いて頂いた。ケーブルタイの件も合わせ、重ね重ねすみません。
スタッフのかわさきさんはgrupettoの店主さんとのこと。今度は是非御店に呑みに訪れたい。楽しいブルベありがとうございました!
A近畿さんのピンバッジをゲット。折角用意して頂いていた豚汁を頂けなかったのは残念だが、埼玉にとんぼ返りしなければならない身として挨拶もそこそこにgrupettoを後にする。
コインロッカーに戻って再び輪行モードに。
15分程で完了。
うっかり間違えて私鉄ホームに入ってしまったが、改めてJR線に向かう。福袋目当てなのか、初売りの開店に並ぶ行列が凄いことになっている。
環状線に乗って大阪に向かう。車内は空いていて輪行袋の持ち込みは全く問題なかった。
新大阪では切符売り場でかなりの行列、これは流石に自由席の車両最後尾の座席を確保するには2、3本遅らせないと難しいか。取り敢えず切符を買ってから、家人御指名の蓬莱の豚まんを土産にゲット。
新幹線のホームに上がると、出発直前の列車の自由席車両最後尾の席が奇跡的に開いていたので首尾良く乗車、輪行袋の置き場を確保しつつ着席することができた。11:20、大阪を後にする。大阪滞在時間は14時間半。
新幹線の中では余り眠れずに14時過ぎに東京に到着、そこからは立ちっ放しでそこそこ疲れたが輪行袋を抱えて立往生することもなく15時過ぎに所沢駅に到着、家人の迎えの車に乗って16時前に帰宅。これにて大阪弾丸遠征は無事に終了した。
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私的に初めてのA近畿さんのブルベが元旦0時スタートというのはなかなかに大胆なプランだったが、むしろ宿泊なく時間的なロスが最小限で徒歩での移動距離も最小限で済んだという意味ではベストな選択だったと思う。
当日の走行ログはこちら。
Relive '2019BRM101Kinki200'
コースは大阪都市部の混雑は元日深夜から早朝という条件付きではあるものの混雑は想定外に低く、それ以外の郊外の道は交通量も信号も少なく非常に走り易い道の連続だった。宇治川沿いから清滝峠越えまでの区間は特に楽しかった。また、琵琶湖の沿岸は是非昼間に走りたいところだ。天候的にも想定していた程気温も低くなく好天に恵まれて、総じて非常に楽しめたブルベとなった。後味も非常に良いコースで次回また走りたいと強く思う程に好印象だった。
さて、今回A近畿さん初ブルベにチャレンジした主たる動機は来年末までに「日本国内ブルベ主催団体全制覇」と「日本都道府県ブルベ全制覇」を達成したいという目論見による。今回の遠征で今まで未踏だった大阪府、滋賀県、奈良県を走ることができた。
残る県はあと5つ。A近畿さんでは紀伊半島を周遊する長距離ブルベがあるらしいので、是非それに参加したいと思う。
今回A近畿さんをクリアして、残る未参加の団体はあと8団体(札幌、日本橋、名古屋、中部、広島、四国、長崎、熊本)となった。今年のうちに半分位はクリアしておきたいところだ。
次回ブルベはAJたまがわさんのBRM104 三浦200だ。去年まで元旦ブルベだったコースが今年はリニューアルされた。この長期年末年始休暇ですっかり夜型になってしまっているので、明日早起きできるかどうかが最大の難関だが何とかスタート地点に立たなければ。