8/16(金)、4時前に起床。ぼちぼちと身支度をして4時過ぎに自宅を出発。いよいよフランスへの長旅の始まりだ。
昨夜からの台風の名残的な風雨もほぼ治まって、どんよりと曇ってはいるが落ち着いた早朝の天気の中、ガラガラとバイクケースを引き摺りながら最寄り駅に向かう。4:40発のリムジンバスがあるにはあるが前回の女満別行きで渋滞遅刻をした経験もあり、今回は時間が読める鉄道輪行とする。
4:41発の始発電車の先頭車両に乗る。
たまたま同じ駅から輪行袋を抱えた人と乗り合わせて会話。その人はこれから小径車を持って韓国をツーリングで旅をされるとのこと。御歳を聴いて驚いた。75歳、全然見えない。せいぜい私と同世代なのではと思ったが、ここまで若々しく見える人を見たのはちょっと記憶にない。池袋までの時間を楽しく過ごすことができた。
池袋で山手線に乗り換えて日暮里に向かう。早朝というのにそこそこ混んでいるが、バイクケースは何とか邪魔にならずに車内に持ち込むことができた。
京成スカイライナーで6:45に成田空港第一ターミナル駅に到着。予定通りフライト2時間前に空港着、ここまではまずまず順調。
空港に足を踏み入れると、私的にはいきなり非日常モードになってテンションが上がる。海外への入口というか、既にここが海外という感じがして緊張と高揚感が入り混じる。
出発ロビーに到着。まず最初の関門は無事にバイクケースを預けられるかどうかだ。
アシアナ航空のチェックインカウンターに到着。そこそこの行列だがまあ2時間あれば何となる長さ。程無くして私の番になり手続き開始、バイクケースを重量計の上に乗せると重量若干オーバーで一瞬焦ったが、カウンターの女性は全く気にすることなくさっさと手続きをしてくれた。噂通りアシアナ航空はバイクケースについては寛容な様だ。有難い。実際のバイクケースの預け入れは別の場所の大型荷物の検査場で行うとのこと。チェックインを終えて係員さんの付き添いでバイクケースと共に別の場所に向かう。
大型荷物検査場にてX線検査を通して無事に預け入れ完了。まずは第一関門突破。
次は両替。去年MGMに行った時のユーロの余りが€200程あったので、€100を両替して足しておく。PBP走行中以外は基本的にカード決済が殆どだから多分これだけあれば足りると思う。
両替を終えてしまうと他にやることはないので搭乗口に向かう。その前に出国審査、自動顔認証機での手続きを初めてやったが簡単だし早くて便利。
8時前に搭乗口に到着。ここまではすこぶる順調。後は搭乗開始を待つのみ。
40分程待って搭乗開始。定刻に機上の人となる。先ずは乗継空港の韓国仁川空港へ。
2時間半のフライトなのに機内食が出てきてびっくりした。添えられていた唐辛子のペーストがなかなか美味しい(これってコチュジャン?流石韓国)。
定刻通り11:30に韓国仁川空港に着陸。韓国は良い天気。
私的に韓国に来るのは初めて。実際に入国するわけではないが国土に足を踏み入れたというのは事実。
日韓関係がかなり騒々しい最中での韓国内への立ち入りはちょっとナーバスな感じもあったが、今のところ特に何も感じるところはない。場所が空港内ということもあるだろうが、市井では至って冷静な空気が漂っている。
エアバスのA380を久し振りに見た。間近で見るとやはりデカい。
長い廊下を歩いてトランスファーゲートへ進む。保安検査場で手荷物チェックを受けたが、バッグの中には大量の充電池やバイク用の電装品が入っているのでちょっと身構えていたが特に注意を受けることもなくすんなり通過して一安心。
出発ロビーの商業区画は広い。日本語表示が大きいので日本の空港と見紛う程に違和感がない。
何か日本にいるみたいな錯覚にとらわれる。
搭乗口に到着、待合席について一息ついたと思ったら搭乗開始。乗継時間1時間だと余裕が余りない。
これに乗ってフランスに向かう。
IFEシステムはスタンダードなもの。残念ながら機内wifiは有料だった。値段次第では使おうかと思っていたがそもそも上手く繋げられなかったので使用を断念。
12時間20分のフライトで機内食は3回。どれも美味しい。アシアナ航空は初めて使ったがなかなか良いのではないか。
食べる以外はIFEで映画を観ることもなくひたすら寝て過ごす。
現地時間8/16の17時過ぎにフランスのシャルル・ド・ゴール空港に降り立った。天気は雲は多いが晴れ。まだ昼間の様に明るい。
4年振りのフランス、ちょっと高揚感があるが意外に冷静。
この長い通路が何となく懐かしい。再びフランスにやって来たという気がする。
入国審査を無事に通過して荷物受け取りに向かう。
さて、問題はバイクケースの受け取り。毎回ここでなかなか出てこなくてハラハラするのだがさて今回はどうか。
案の定出てこない。ベルトコンベアの荷物はほぼ無くなって人もまばらになっても出てくる気配はない。過去には全然違う場所に置かれていたこともあったので周囲を何度も見て回るが見当たらない。乗継便だったこともありロストバゲッジになったかと不安になる。
30分程が経過し、そろそろ観念してバゲッジクレームのカウンターに問い合わせに行こうかと思った時、バイクケースが満載されたゴンドラがやって来た。どうやら同じフライトに韓国の参加者チームが同乗していたらしく、その集団のバイクケースがまとめてやってきた様だ。
その中に混じって我がバイクケースがあった!
バイクケースを無事に回収できて安堵した。毎度毎度海外遠征でのこのバイクケース受け取りはハラハラさせられる。
バイクケース受領の関門を突破して、次の関門はモンパルナス行きの空港バスに乗ること。
バス乗り場は4年前と同じ、到着ロビーのすぐ外にある。
自動券売機でバスチケットを購入。
前回はICチップ無しのクレジットカードで難儀したが、今回は抜かりなくICチップ付きのカードを持参していたのであっさりカードを認識してくれて一安心。海外はICチップ付きのカードじゃないと使えないところが多いので注意が必要。
モンパルナス行きはLine4で32番乗り場、乗り場は待合室の直ぐ横。
モンパルナスと空港間の往復チケットを購入、€31。
ここで近畿から参加の人と一緒になる。彼もモンパルナスに移動するとのこと。
程無くモンパルナス行きのバスが来た。しかしトランクルームが一杯で私のバイクケースがどうやっても入らない。地上係員さんが頑張って入れてくれようとするのだがどう見ても無理そうでいたずらに時間を費やすのも他の乗客に迷惑になるので地上係員さんに次のバスにするとと告げたら運転手さんが「バイクケースを中に積め」と言ってくれて狭い通路の中に無理矢理押し込んで乗ることができた。
乗車中は立ちっ放しだったがそれ程長い時間ではないので大して苦にならない。
19時半過ぎ、1時間程の乗車でモンパルナスに到着。ここから徒歩でホテルに向かう。
4年前、初めて見たモンパルナス駅近くの風景を再び目の当たりにして懐かしさと同時に再びこの地を訪れることができた喜びの気持ちが沸き上がって来た。また来たよ、パリ!
モンパルナス駅の裏から眺めるエッフェル塔。4年前はこの後、駅の入口を探して更にこの界隈をうろつくことになったことを鮮明に思い出す。苦労して鉄道に乗ってやっとの思いでヴェルサイユのホテルにチェックインしたことが懐かしく思い出される。
バイクケースを引き摺りながらパリの下町と言った風情の街中を歩く。こういう所を歩いているだけでも妙に楽しくなる。
1km弱歩いたところでホテルの看板が見えた。
無事ホテルに到着、ここが今回のベースキャンプとなる。
早速チェックイン。フロントの女性の英語が非常に聞き取り易くてうまくコミュニケーションができて有難かった。
20時過ぎに部屋に入った。自宅を出発してからDoor to Doorで23時間。大きなトラブルもなく無事に移動を終えることができて一安心。
流石に疲れたが、腰を下ろして休む前にホテル周辺のチェックを兼ねて近くのスーパーに買い出しに出掛ける。
フランスは20時過ぎでもまだ十分に明るい。
ホテルから500m位の所にMONOPRIXというスーパーを見つけて、そこで今晩の夜食と明日の朝食を買って戻る。
パリの下町は古めの建物が建ち並びそれなりの風格がある反面、あちこちに醜悪な落書きがあったり道にはゴミが結構落ちていたりしてあまり綺麗とは言えない。まあはっきりとした生活臭が漂う街ということなのだろう。私的にはこういう所の方が身が紛れやすくて落ち着く気がする。
ホテルに戻って間髪入れずにバイクを組み立てる。30分程でバイクを組み上げ、簡単に各所をチェックしたが問題は無さそうで一安心。
更にその勢いでドロップバッグの中身を揃えてパッキングする。ここまでやっておけば事前の準備はほぼ終了。これでようやく人心地付ける。
ホテルのwifiもすんなり繋がり取り敢えずホテルでの通信ができる様になった。日本から持って来たOrangeデータsimカードをiphoneに入れて試してみようと思ったのだが、simカードのスロットを開くための小さな穴に差し込む安全ピンを忘れてここまでできなかったので、さっきのスーパーでクリップを買ってきて何とかスロットを開いてsimカードを挿してみたが残念ながらDocomoのsimロックがかかったiphoneではやはり使用不可だった。結局次善の策で持って来ていたwifiルーターに入れて無事に開局、これで当地でのモバイル通信もできる様になった。
シャワーを浴びてすっきりしてようやく休憩モード。今日はさんざん機内食を食べたので空腹感は余りなく、スナック程度で十分。フランス滞在初日はオランジーナで乾杯。ビールはPBPを走り終えるまでは御預けだ。いつものチョコとマーマレードのビスケットを買って来た。相変わらず旨い。これがどうして日本で売られなくなったのか、絶対に何か裏があるに違いないと私的には思っている。他の種類のビスケットは普通に売られているのにこれだけが無いというのは余りに不自然過ぎる。いつかこの謎を突き止めたいと思っている。
ホテルに着いてからバタバタと動き回って気が付いたらもう23時。それ程眠気があるわけではないが、それなりに疲れたのでベッドに横になる。明日はスタート前のチェックインが現地14時半なのでそれ程早起きをする必要はない。どうせ時差ボケもあるし、目覚ましはセットせずに就寝。消灯時刻は24時頃。