[目次]
- 豊富温泉->通過チェック3/抜海駅(36.3km/363.1km)
- 通過チェック3->通過チェック4/稚内恵山泊漁港公園(17.1km/53.4km/380.2km)
- 通過チェック4->通過チェック5/宗谷岬(35.6km/89.0km/415.8km)
- 通過チェック5->紋別セントラルホテル(185.4km/274.4km/601.2km)
豊富温泉->通過チェック3/抜海駅(36.3km/363.1km)
8/9(火)5時過ぎに目が覚めた。6時半のアラームまではまだ時間があるので二度寝しようと思ったが眠れそうにないので、ならば出発してしまうかとベッドから起き上がる。昨日は想定外の迂回遠回りとなってしまったが思った程のダメージはなく身体もそこそこ動きそうだったので一安心。生乾きのウェアを着て身支度を整えつつ出発準備をする。
6時前にホテルをチェックアウト。チェックアウトと言ってもフロントはないのでただ出てきただけ。
昨日の豪雨の中の長時間走行でチェーンオイルはすっかり流されていて錆が出ている。札幌で買っておいた潤滑油を差す。やはり代替品を調達しておいてよかった。と言うより羽田空港で没収されたのは痛い。
2日目は豊富温泉をスタートして北上しノシャップ岬から宗谷岬を経由して東側の海沿いを南下して紋別まで行く274.5km。
こまかいアップダウンはあるものの山岳はないので獲得標高差は1500mに満たない。距離も機能に比べれば50km以上短いので時間的にも昨日より2時間位短くて済むと考えればそこそこ気楽に思えてくる。
休憩ポイントも50~60km間隔で上手い具合に配置できたので無理なく走ることができる。問題は雨と風だが、特に風が昨日の様に強い南風だと200km近く向かい風になるので辛いことになる。まあこればかりは走ってみなければ分からないしどういう状況だろうが走るしかないので余り考えないことにする。
6時過ぎにぼちぼち走り始める。最初の目的地は36km先の通過チェック3だが、昨日の夜も今朝も何も食べていないので一番最初に見つけたコンビニで即朝食休憩を入れるつもりだ。
昨日水没したデジカメがやはり不調なのでスマートフォンをカメラ代わりに使う。デジカメのサブ機を持ってこなかったのは失敗だった。スマートフォンを駄目にしてしまうと一巻の終わりなので細心の注意を払いながら使用する。
さらば豊富温泉。残念ながら温泉に浸かることは叶わなかった。
道道84号を北に向かって進む。取り敢えず走り始めは降っていなかったがいつ降り始めてもおかしくない空模様だ。
走り始めは取り敢えず昨日の疲労感もそれ程なく脚はそこそこ回る感じなので問題なく走り続けられそうだ。
6.2/332.9km、稚内方面に右折して国道40号に乗る。豊富市街に入って来た。曲がって直ぐにセイコーマートの看板が見えたので嬉々として立ち寄る。
6.4/333.1km地点の休憩ポイント3.5に到着、チェックタイムは8/9の6:24。
スタートして直ぐに見つかって良かった。ここのコンビニは出勤前の人達が入れ替わり立ち寄って結構賑わっている。
ホットおにぎりでしっかり補給。ベーコンとおかかの組み合わせが絶妙でかなり旨い。カツゲンも飲んでそこそこ空腹が満たされて満足。15分程の休憩の後出発。
改めて通過チェック3を目指して走り始める。目的地までは30kmを切った。国道40号を北上する。走るうちにパラパラと雨が降り始めた。やはり今日も降られるのか。
19.5/346.2km、兜沼方面に左折して国道40号を離れる。
24.8/351.5km、稚内市に入った。
26.1/352.8km、抜海・勇知駅方面に左折して道道510号に乗る。
27.7/354.4km、抜海・勇知駅方面に右折して道道510号をトレースしていく。再び北上開始。
36.3/363.1km地点の通過チェック3に到着、チェックタイムは8/9の7:50。駅名とJRの文字がなければただのプレハブにしか見えない。通過証明用の写真を撮って直ぐに出発する。
通過チェック3->通過チェック4/稚内恵山泊漁港公園(17.1km/53.4km/380.2km)
元来た道を戻って次の目的地の通過チェック4を目指す。通過チェック4までは17km。
37.1/363.7km、海沿いに出て稚内・ノシャップ岬方面に右折、道道909号に乗る。
小雨が降る海沿いの道を進む。稚内までは14km。
44.2/370.8km、ノシャップ岬方面に左折。更に海沿いを北上していく。
53.0/379.7km、左折すれば通過チェックはもう目前。
53.4/380.2km地点の通過チェック4に到着、チェックタイムは8/9の8:37。
稚内には何度も来ているがノシャップ岬に来るのは初めて。ちょっと感慨深い。
雨は上がって空には青空が見えてきた。この先も降らずに済めば非常に有り難い。通過証明用の写真を撮ってトイレを済ませて一息入れてからリスタート。
通過チェック4->通過チェック5/宗谷岬(35.6km/89.0km/415.8km)
元来た道を戻って再び道道254号に乗り左折方向に進む。次の目的地は35.6km先の宗谷岬だがその前に1km程先に設定した休憩ポイントに立ち寄る。
54.7/381.4km地点の休憩ポイント4に到着、チェックタイムは8/9の8:55
日差しが出てきて今朝スタート時のどんよりとした雨空が別の日のことの様だ。空腹感があるので総菜パンとコーヒー牛乳でしっかりと補給、15分程の休憩の後出発。
改めて宗谷岬に向かって走り始める。宗谷岬までは34km。既に稚内市街に入っていて車通りが多くなってきた。
57.8/384.5km、道道254号を左折して稚内港に出た。防波堤を見ながら右折方向に進む。
港に沿って進む。稚内は2014年の日本縦断と2016年のBAJで訪れて以来3度目の訪問となる。その時の記憶が色濃く残っていて懐かしい感じがする。かもめの鳴き声が聴こえて旅情たっぷり。
62.2/388.9km、国道238号を左折方向に進んで稚内市内を出て宗谷岬を目指す。
宗谷岬までは24km。本当ならばこの道は今年のゴールデンウィークに走っていなければならなかったと日本縦断DNSのほろ苦い思いがちょっと蘇ってきた。
向かう先の北海道の北端が徐々に近づいてくる。風は追い風基調なので順調に進む。
宗谷岬まではあと10km、天気も回復してくれて好天の宗谷岬に辿り着けそうだ。
いよいよ最終アプローチ、久し振りの宗谷岬到達にちょっと気分が盛り上がって来た。
89.0/415.8km地点のチェックタイム5に到着、チェックタイムは8/9の10:32。
2014年に初めてここに到達した時の感動は無いが、それでもやはりサイクリストとして自走でここまで来ることができたことは静かな感動がある。写真撮影の行列ができていたので取り敢えず並んで、無事に記念撮影ができた。
通過証明用の写真はこっちなので間違いのない様にカメラに収める。トイレを済ませて一息入れて出発する。
通過チェック5->紋別セントラルホテル(185.4km/274.4km/601.2km)
宗谷岬をクリアして今日の通過チェックは全て終わったのであとはホテルを目指すのみ。ホテルのある紋別に向かって南下開始。ホテルまでは185kmの長丁場なので途中で3か所の休憩ポイントを設定してある。まずは18km先の休憩ポイント5を目指す。
ここから先紋別までは基本海沿いを走ることになる。若干のアップダウンがあるものの山らしい山はないので平坦基調と認識している。あとは風次第だが、進路が南に変わって若干向かい風ではあるものの覚悟していた程の強い風ではないので一安心。まずまず順調に進む。
95.0/421.7km、小さな丘越えで登りに入る。真っすぐな坂をぼちぼち登って行く。しっかりした日差しで結構暑くなってきて汗が出てきた。
丘を越えて海に向かって一気に下っていく。気分爽快。
海沿いの国道238号をひた走る。それにしてもこんなにすっきり晴れてくれるとは予想だにしなかった。取り敢えず今回の北海道遠征で爽やかな北海道を走ることができて良かった。
117.7/444.4km地点の休憩ポイント5に到着、チェックタイムは8/5の11:52。
ここまで6時間かからずに来ているのでまずまず順調。まだ午前中というのがなかなかに精神衛生上宜しい。紋別まではあと160km弱なので21時前着が見えてきた。15分程の休憩の後出発。
再び国道238号を南下する。次の目的地は59km先の休憩ポイント6。
青い海と青い空と白い雲と緑の草原のシンプルな自然のコントラストは癒される。曇っていると風景がモノトーンになってしまうので、どうせならやはりこういうものを見ながら走りたい。
道はひたすら続いているが確実に距離は消化している。標識を見る度に減っている距離がそのまま今日の仕事の進捗だ。
128.2/454.9km、うっかり見落としそうな分岐を左折して通称エヌサカ線に入っていく。道路標識に”通称”と書いてあるのが妙に味がある。
曲がって直ぐに再び海沿いに出て右折。
海沿いのひたすら真っすぐで電信柱やら人工物の全くないフラットな道が遥か先まで続いている。こんな道は滅多に走れないのでちょっと貴重。
海沿いから離れてもひたすら続いている。こういう道はこういう天気ならば天国だが、雨や向かい風だったとしたら地獄に変わりそうだ。そこそこ暑くなってきたがそれでもせいぜい27,8℃といったところか。30℃を大きく超える関東の暑さに比べれば全然大したことは無い。
一面の草原が広がる。これも農地なのだろうか。
牛がたくさん放牧されていた。牧草地ということかな。
145.2/471.9km、17km程のエヌサカ線が終わって再び国道238号に合流。左折方向に進む。
国道238号はまだまだ続く。
148.9/475.6km、浜頓別市街に入った。紋別・枝幸方面に左折して国道238号をトレースしていく。もし昨日迂回路を間違えていたらここまで来てしまっていたということか。結構きわどかったね。
紋別までは126km。まだちょっと距離はあるは今日の終わりは見通せた感じだ。
ひたすら無心に脚を回す。北海道に来るまでに色々と悩みの種があって走っている最中もあれこれ思案しなければならないかなと思っていたが、淡々と脚を回し続けているうちにそういうものが意識の埒外に行ってしまって”取り敢えずどうでもいいや”と割と平穏に過ごせているのがとても良い。
162.7/489.3km、長いトンネルを抜けて枝幸町に入った。
168.7/495.4km、標識の絵がかすれて見えにくいがこれは北緯45°を示しているのだろうか。(実際の北緯45°地点はもう少し先にあった)
微妙なアップダウンが出てきた。道脇の風景も変化してきた。
176.5/503.2km地点の休憩ポイント6に到着、チェックタイムは8/9の14:36。
ここまで8時間かからずに来ていて巡航速度はグロス20km/hを超えている。微妙な向かい風基調は続いているが極めて順調に進行している。ホテルまではあと100km、この調子で行けば20時には到着できそうな感じなのでかなり気楽になった。15分程の休憩の後出発。
次の目的地は53km先の休憩ポイント7。
185.0/511.6km、江差の街を抜けて北見幌別川を渡る。
今日の走行距離が200kmに到達。10時間を切っているので極めて順調。向かい風にむやみに逆らわず体力温存で巡航速度は大して速くないがとにかく信号がなくてストップ&ゴーが皆無なのでこのペースで走れるのは流石北海道。
紋別まで59km。かなり近付いてきた。
アップダウンの頻度が増してきた。過去にこの道を走った時のイメージと合致した。
雄武の街中に入って休憩ポイントが見えた。ホッと一息。
229.9/556.6km地点の休憩ポイント7に到着、チェックタイムは8/9の17:01。
走行距離は200kmを超えたがLSDレンジをずっとキープできているので疲労感は極めて薄い。ゴールまではそれ程距離はないし空腹感もないのでエナジージェルと水分補給のみで10分程の休憩の後出発。
雄武の街中を抜けていく。さああとはホテルを目指すのみ。ホテルまでは残り45kmだから20時前にはゴールできそうだ。
進むにつれてアップダウンがはっきりしてきた。緩く長く登って長く下るというのが繰り返される。何となくPBPの時のアップダウンの感じに似ている。
国道238号はまだまだ続く。1本でこれだけ長い国道を走るのは後にも先にも多分この238号ではないかと思う。
250.0/576.6km、興部の街中を通過。網走・紋別に向かって更に直進。
走りながらハンドルミラーを見たらオレンジの空が見えたので停まって振り返ったら西の空が夕焼けがかっていた。時刻は18:20、ぼちぼち日没か。
雲は多めだが地平線の僅かな隙間がオレンジ色に染まっているこれだけでも十分に夕暮れ時の和みを感じることができる。
259.0/585.7km、沙留の街中に入って来た。網走・紋別方面に道なり右に進む。
沙留の街を抜けて再び海沿いに出た。
海沿い後方は良い感じに暮れている。浜辺に下りてしばし眺めていたい気もするが明るいうちに進めるだけ進んでおきたいので先に進む。
海沿いの真っすぐな道を微妙なアップダウンをこなしながら順調に進む。若干車の量が増えてきたのは紋別の街が近付いてきたからか。
先に進むと言いつつも後方の夕焼けが綺麗なのでつい止まって写真を撮ってしまう。
265.0/591.7km、紋別市に入った。時刻は18:40、ちょうどこのタイミングで日暮れ。地平線に沈む直前の夕日の光が直接全方位の空を照らして360°がオレンジ色に染まる。
オレンジ色から群青色へのグラデーションがとても美しい。立ち止まってしばし途方に暮れる。このほんの僅かな時間の光の妙を観ることができただけでもこのブルベを走って良かったと思う。
しばらくの間夕暮れを眺めてからリスタート。今日のゴールまでは10kmを切った。
269.0/595.6km、紋別市街方面ではなく網走・湧別方面に左折して国道238号をトレースしていく。
271.5/595.6km、分岐を紋別市街方面に左折してようやく国道238号から離脱。でもまた明日合流する予定。
274.2/600.9km、市街のアップダウンをこなしつつ海近くまで下りてきた。ホテルまでは200m位だがその手前に確かセイコーマートがあったはずなのでそこに寄って今晩の夕食と明日の朝食を買ってからホテルに向かう。
記憶通りにセイコーマートがあったので立ち寄って買い出しをしてホテルに向かう。
274.4/601.2km地点の紋別セントラルホテルにチェックタイムは19:30。予定より1時間以上早く着けたのでかなり嬉しい。早速チェックインしてバイクの部屋持ち込みを尋ねたら快諾で汚れ落とし用のタオルまで貸してくれた。
部屋に入ってウェアを脱いでホッと一息。まずは電装品の充電をセットしてから風呂。このホテルは温泉大浴場があるので早速向かう。
大浴場は誰もいなくて貸し切り状態、身体を洗って綺麗さっぱりしてちょっと熱めの湯船にのんびりと浸かる。いやあ極楽極楽、今日の仕事を首尾良く終えてこうやってのんびり温泉に入りつつ達成感と充足感に浸れるというのは遠征ブルベの醍醐味の一つ。
風呂から上がってさっぱりして夕食。昨夜はホテルに着いてまともに食べられなかったので今日はがっつり。セイコーマートは総菜が充実していて安いので有難い。やはりコンビニはセイコーマートが最強だ。トマトのサラダが滅茶苦茶美味しくて感激。
食事を終えてもまだ21時、今日はスタート直後こそ降られたもののその後は天気に恵まれて予定以上のペースで進んですんなりと走り終えることができた。昨日はなかなかに酷い目に遭ったが今日はその埋め合わせができた感じだ。
ちょっとスマートフォンでネットを眺めてから寝る態勢に入る。今日はこんなに早く着けたのでゆっくり寝られそうだから、明日は5時起きの5時半スタートとして5時にアラームをセットしてベッドに入る。消灯時刻は21時半頃。