2022RM812北海道1300/レポート7:帰宅まで/総括

[目次]

帰宅まで

 8/13(土)、6時過ぎに目が覚めた。起きるにはまだちょっと早いのでベッドの上でゴロゴロうだうだと過ごす。メールをチェックしたらAIRDOからメールが来ていて今日乗る予定のフライトが天候調査を行うとのこと。そう言えば台風が来ていたなあ。飛行機が飛べないのかも知れないのか。もし飛ばないとなれば困ったことになるが、取り敢えず現状は空港に行くという選択肢しかない。今日のフライトは10:20だが新千歳空港の手荷物検査は毎回長蛇の列で滅茶苦茶時間がかかるというのが常なので2時間位前には行っておかなければならないので7時過ぎにベッドから起き上がり帰り支度を始める。バイクは昨日のうちにパッキングは済ませてあるので大してやることが無いので楽だ。

 7:30にホテルをチェックアウト。このホテルは古いけれど駅から近いし自転車の部屋入れOKだし値段もリーズナブルだし非常に使い易くて札幌の定宿化しつつあるのだが、そこそこ人気があって予約がとり辛いのが難点。また次回もここにしたいところ。

 駅に向かって歩き始める。今朝の札幌は快晴で涼しい。

 10分程で札幌駅に到着。

 8:02発の快速エアポートに乗車。札幌の自動券売機はクレジットカードが使えないのが難点。新千歳空港の券売機は使えるのに何故だろう?

 8:40前に新千歳空港に到着。ダッシュで出発ロビーの手荷物検査場に向かうが、行列が全くないので逆にびっくりした。新千歳でこんなに混んでいないのは初めてかも知れない。輪行袋をX線検査機に通してすんなりと預け入れ完了。その場から立ち去ろうかと思ったら手荷物検査場には列が出来始めていた。もう少し遅れていたら行列に並ぶ羽目になっていただろう。間一髪セーフ。

 時間に余裕ができたので北海道最後の食事で海鮮丼を食べようと空港のレストラン街に行ってみたがどこも開店前で入れず、止む無くフードコートでハンバーガーになった。ハンバーガーはどうということもないが、自家製ジンジャーエールは思いの外旨かった。

 メールを見たらAIRDOからメールが来ていて天候調査の結果予定通り飛ぶとのこと。ひとまず良かった。

 食事を終えて他にやることもないので搭乗口へ。札幌では快晴だったのに今はどんよりと曇っている。

 予定通りに搭乗開始。果たして無事に羽田に下りられるのか?

 定刻通りに離陸して機上の人となる。

 定刻通り12時前に羽田に無事着陸。良かった良かった。

 東京は雨。最寄駅から自走で帰ろうと思っているのにこれだと困る。まあ駅について雨が降っていたらタクシーで帰るかな。旅の最後の最後は楽をすることを考えよう。

 輪行袋はちょっと待たされてしまったが無事に出てきた。この待ち時間の間に狙っていたリムジンバスが行ってしまったが、感染リスクを負いつつ電車を乗り継いで帰る気がしないので次のリムジンバスを待つことにする。次のバスは30分後。

 ちょっと早いがリムジンバス乗り場に並ぶ。外は雨は大したことは無いが風が結構強い。確かに台風が近付いているのが窺い知れる。

 13:15発のリムジンバスに無事乗車。

 首都高の渋滞は全くなくすんなりと14:40に所沢駅に到着。渋滞による遅延が無ければやはり飛行機輪行ではリムジンバスが最強だ。

 幸い雨も止んでいたので速攻で輪行解除して自走で自宅に向かう。

 15時過ぎに帰宅してこれにて無事に遠征ブルベ終了。

 と思いきや、自宅の庭木の枝が伸び放題で見苦しかったので家に上がる前にやっつけで剪定をやっている最中に鋏の先に指をぶつけるという有り得ないミスを犯して左手人差し指をかなり深くざっくり切ってしまい大出血。余りの大きな傷口に卒倒しそうになりながらも取り敢えず止血に成功したがこれでは楽器が弾けない。盛大に自己嫌悪。

 最後の最後の最後で何とも間抜けで文字通り痛いオチで終わってしまった北海道遠征であった。

総括

 去年のコロナ禍DNSの雪辱、と言うより3年越しの1200+kmの超長距離ブルベへのチャレンジとなる今回の北海道1300だったが、出走前まではこの3年のブランクによる走力とブルベ勘の低下がかなり心配で正直完走のイメージが全く持てずもう二度と1000km以上のブルベは走れないのではないかという強いプレッシャーを感じていたが、まずは北海道というブルベには相当に有利な地の利であることとキューシートを噛み砕きつつ走行プランを立てていく中で徐々に具体的イメージができて来て、何となくプレッシャーの中にも一筋の光明が見えてきたという感じが出てきた。N2BRM方式で出走日を自由に設定できたため丁度会社の夏休み中にすっぽりはめ込むことができたのも好材料の一つとなった。

 そして今回実際に走ってみたわけだが、まずは出走前のプレッシャーは一体何だったのかという感じですんなりと完走できてしまったということだ。要因は色々とあるが、先ず一つはゴール制限時間の設定が平均速度12km/hで計算されて途中はオープンクローズ時間のない通過チェックのみだったということ。今回の制限時間109時間5分を全行程フラットで割り振ることができたので4泊5日で毎日早朝スタートの夜ゴールで夜間に寝るという普段の生活サイクルを完全に維持した走行プランが立てられたことだ。走行距離の割り振りで丁度良い場所に仮眠ポイントを見つけることができたことも好条件の一つだ。

 そして次は北海道の地の利。信号もなく車も殆ど走ってなくストップ&ゴーが格段に少なく一定ペースで走り続けられる道の連続、真夏でも程々の気温であることもアドバンテージだ。今更細かく説明する必要もない程に北海道はブルベにとっては格別の地である。北海道のネガティブな点を敢えて上げるとすれば路面の割れが多いことと天気が時々荒れるということ、後は場所によって補給ポイントがなくなるということか。

 この2つのポイントを最大限に生かしつつ、毎日とにかく頑張らずにキツイと感じないペースをひたすらキープして淡々と走り続けることで精神的にも辛い思いを余りすることなく睡眠時間を5~7時間毎日確保して翌日に大きな疲労を持ち越すことなく連日走るサイクルを作ることができた結果が”すんなりと完走”ということになった。

 初日こそ後半から大雨に遭遇し音威子府直後の通行止めによる大きな迂回と暴風雨の知駒峠越えというアクシデントに見舞われたがその最中でそれ程動揺せずに淡々と真っ暗な暴風雨の山道を走っている自分を客観視して、これはもう過去の経験が血となり肉となって我が身に沁みついていることを我ながら頼もしく思い、自分の経験をもっと信じても良いのではないかと思い返すきっかけになった。そして2日目以降は大きなトラブルもなく淡々と北海道の道と気候の変化を存分に楽しむことができた。

 コース的には私自身でこのコースより良いもの作ることなど絶対にできない程にとても良くまとまった楽しいコースだったと思う。札幌近郊のスタート&ゴールで大きなやな越えは藻琴山1本で無茶な登りで苦労させられることもなく仮眠ポイントが設定し易い場所に旨い具合に都市が配置されていたりととても走り易かったというのが率直な感想だ。こういうコースを一度走ってしまうと、その他のコースが相対的にきつく思えてしまうという副作用が生じてしまうのが難点だ。

 総括としては、今回3年振りの1200+kmを走るにあたってこの北海道1300で本当に良かったと今でもつくづく思う。このブルベのお陰で私自身のブルベへの自信喪失をかなり取り戻すことができたので本当に感謝している。AJ北海道さんのこのブルベの但し書きには”フリースタイル1300kは今回がラストチャンス~”と書いてあるが、ノーマルスタイルでは是非またいずれ開催して欲しい。今回はN2BRMで私一人の静かなスタート&ゴールだったが、これがマスドスタートのブルベになれば賑やかなスタート&ゴールで更にアフターパーティーなどが開催されれば更に感慨深いものになるだろう。私がこれから歳を取っていけば走れる1200+km多分このブルベしかなくなるだろう。そうなった時にまた走りたいと思う。

 

 さて、次回ブルベはR東京さんのBRM820東京200金太郎(夜)、既に走っているが次回詳報の予定。