1001Miglia2024/Report 3:スタート前日

 8/15(木)、5時過ぎに目が覚めた。

 頭がぼーっとして全身が怠い。これは完全な時差ぼけか。昨夜は22時過ぎに寝て2時半位まで目覚めなかったので4時間位は寝られたか。こればかりはどうにもできないので流れに任せるのみ。1001MigliaはPBPと違って受付はスタート当日即ち明日なので今日パラビアーゴに行く必要はない。まだ24時間以上ホテルに滞在できる。眠れる時に寝てひたすら休養することになるが、バイクを組み立てて試走して明日のパラビアーゴまでの移動の起点となるミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅までの経路確認が今日のミッション。

 6時を過ぎてカーテンを開けて窓の外を見ると空は快晴の様だがまだ薄暗い。ミラノの夜明けは遅い。

 朝食は7時からでまだ時間はあるし二度寝はできそうにないので朝食前にバイクの組み立てをやっつけてしまうことにする。

 45分かけてひとつひとつ確認しながらバイクを組み上げた。破損個所も忘れ物もなく一安心。バイクが組み上がったところで7時になったので朝食を食べに階下のレストランに向かう。

 朝食はバイキング形式でメニューは豊富。

 フルーツやヨーグルトもたくさんある。

 空腹だったのでしっかり食べる。野菜があるのがとても嬉しい。クロワッサンがとても美味しそうだったので食べてみたら甘い味付けだったのでちょっとびっくりした。ゴマをまぶした小さなクロワッサンが本来の味だったのでそれが一番のお気に入りになった。

 朝食を終えてホテルの周りをちょっとだけ散歩してみる。朝の空気が涼しくてとても清々しい。

 ホテルのすぐ横には立派な教会が立っている。いきなり観光名所の風情。

 路駐の車の列が如何にも欧州の風情。車のサイズが小さいのが欧州への親近感の一因になっている。

 落書きは酷いが路地のゴミは少ない。パリの路地はゴミがそこそこ酷かったのでそれと比べればミラノの街は綺麗な感じがする。

 街並みは雑然としてはいるけれど古いものと新しいものの調和は取れている感じ。こういう無自覚な中にも落ち着いた調和が感じられるのが日本人と欧州人のセンスの違いなのだろうか。

 ミラノの街中には2種類の路面電車が走っている。如何にも路面電車というものとバスの様な車体のもの。路面電車は交差点で歩行者横断の際に車と同じ様に止まってくれる。

 ホテルのある区画を一周して再びホテルに戻って来た。これだけでそこそこ観光した気分になれる。1001Migliaを走り終えた翌日に丸1日自由時間があってそこで改めて観光したいと思っているが疲労困憊で動けない可能性があるのでもしかしたらこれが唯一の観光タイムになるかも知れない。

 部屋に戻って再びベッドに横になる。

 気が付いたら12時前まで爆睡していた。3時間半位眠れたか。まだぼーっとした感じは残っているがかなりすっきりした。

 13時になったのでミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅への経路確認を行うためホテルを出て徒歩で向かう。

 事前に用意したホテルから駅までの自転車の移動ルートはこんな感じだか実際に走れる経路をこれから確認する。駅までは1.5kmの道のり。

 まずはiphoneのgoogle mapが指し示すルートに従って歩いていく。

 事前に用意した経路は直進だが左折で自転車は行けそうだったので左折してみる。

 大通りを駅に向かって進んでいく。昼過ぎの気温はそこそこ高く暑いけれど日差しがないので酷暑という感じではない。これ位の気温で済んでくれるなら自転車で走るのはそれ程苦労しなくて済みそうだ。

 街角のあちこちにレンタルサイクルのステーションがある。

 これは置いてあるのかそれとも乗り捨てられているのかどちらだろう。

 駅の手前の広い公園の中を進む。事前のチェックでは自転車で走れるかどうかわからなかったのだか走れそう。目の前に立ち並ぶ建造物がなかなかに芸術的。

 この高層アパートメントの緑が半端ない。日本ではこういう発想は生まれないのだろうか。

 駅の傍まで来たが公園の出口に自転車のスロープは見当たらない。公園を突っ切るルートはやはり使えない様だ。

 ミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅の入口に到着。

 駅のロビーに入ってみる。

 改札口はなくホームには出入り自由。券売機で切符を買って刻印を押してそのまま列車に乗るスタイル。

 自動券売機で切符を買う練習をしようとしたが買えないみたい。見ている間に電車の発着がないし人の出入りもないしもしかして電車が動いてないのか?去年のモンパルナスの悪夢再び?(後にこれは勘違いだったことが判明する)

 ひとしきり駅の中を見て回ってホテルに戻り始める。

 戻る途中でiphoneの電波が捕まらなくなりデータ通信ができなくなってしまった。データsimの不具合なのか?よくわからないがとにかくホテルに戻る。

 14時半前にホテルに帰着。再びベッドに横になってうだうだと過ごす。 

 18時になったのでバイクの試走を兼ねて再びミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅への経路確認に出発する。

 自転車走行経路はそれ程難しくなく右側走行を思い出しつつすんなりと駅まで辿り着くことができた。直ぐにホテルに戻り始める。

 実際に走った経路はこんな感じ。

 ホテルに戻ってミッションコンプリートかと思いきや、ホテルの入口の前に側溝の蓋の鉄格子の隙間に後輪を落としてパンクしてしまった。詰めが甘過ぎる自分に激しく落胆。

 部屋に戻ってパンク修理。今回の遠征には10本のスペアチューブを持ってきているが詰まらないミスで1本無駄に消費してしまった。これが元で本番走行中にこの1本が足りなくてDNFするのではないかという悲観的予想をついしてしまう。

 パンク修理を終えて昨日行ったスーパーマーケットに夕食を買い出しに行く。

 買い物を終えて部屋に戻ってシャワーを浴びてすっきりして夕食。ヨーグルト飲料は海外遠征の度にいつも買っていてどれも美味しいのだが今回も例外なく美味しかった。サラダもとても美味しい。夕食を終えてうだうだと過ごす。

 今日の午後に急にデータSIMが繋がらなくなって色々と回復を試みていたものの全く駄目でiphone自体が壊れたのかと思ってなかば諦めかけていたのだが、ツイッターのOrange公式アカウントが今日の午後から欧州の一部の国でローミングサービスが中断しているという告知をしているのを見つけた。どうやら原因はこれらしい。黙って待つしかないのか。それにしてもこのタイミングでこれは嫌な予感しかない。このまま走行中も通信できないと色々と面倒なことになる。とにかく黙って復旧を待つしかない。

そのうち眠くなったのでそのまま就寝。消灯時刻は22時前。