8/17(土)、23時半前に目が覚めた。アラームが鳴る1時までにはまだ1時間半あるが二度寝できそうにないので、せっかく目が覚めたのだからと起き上がって身支度を始める。昨夜は直ぐに寝落ちしてから寒さで目を覚ましエマージェンシーブランケットを使ったけれど寝汗を掻くくらいに暖かかった。エマージェンシーブランケットを初めて実使用したけれどこんなに効果があるとは思わなかった。睡眠時間は正味4時間半といったところ、昨日の徹夜走行を考えれば絶対時間としては足りないが頭はすっきりしているし疲労もそこそこ回復しているのでまずまずよく眠れたと思うことにする。
荷物をまとめて出発準備完了。エマージェンシーブランケットは畳むのが面倒なのでぐしゃぐしゃに丸めてサドルバックに突っ込んだ。気温は10℃台前半でちょっと寒く感じたのでアームウォーマーとレッグウォーマーを着ける。
TPに戻って水をもらい、到着時にもらったレッドブルを飲んで出発する。
8/17の23:45にリスタート。予定より15分の遅れとなった。昨日のタイムロスを結果的に睡眠時間を削って埋め合わせたということになる。6時間前に上って来た道を下り始める。
リスタートからしばらくは下りなのでかなり気楽。
2日目はTP4/GorfiglianoからTP7/San Quirico d'Orciaまでの301.1km。
2日目も獲得標高差が4000mもある山岳コースとなる。前半は標高750mの山1本、後半は標高差100m前後のアップダウンが連なるレイアウトで、後半は日中の暑さも加わってかなり厳しいものになると予測する。まずは予定通りの18:00着を目指す。
第5ステージはTP5までの116.1km。
前半50kmまでは下りでその後は標高差600mの上り1本という分かりやすいレイアウトなのでとにかく一つだけの上りに集中するのみ。区間距離は長いが基本ノンストップで行くつもり。
378.4km、Gramolazzoの街中に下りてきた。ロックバンドのライブをやっているようで夜中なのにたくさんの人で盛り上がっている脇を通過。
384.8km、突き当りをLucca方面に右折。ちょっと走って右方向に枝道に逸れる。
386.3km、Castelnuovo・Luccaに右折してPiazza al Serchioの街を通過していく。
微妙なアップダウンがありつつも基本的には下り基調が続く。
下って行くうちに暑くなってきたので一旦停止してアームウォーマーとレッグウォーマーを外す。快適になって出発。小一時間走って特に身体の痛いところもなく脚も普通に回るので一安心。今日も問題なく走れそうだ。
392.7km、ナビのデータが明らかに不自然な左折ポイントがあって細い石畳の急勾配の上りに誘導している。これは間違いだと思いつつも念のために上ってみたら通行止めのバリケードが置いてあってその先からは祭の様な賑やかな音が聞こえてくるのでやはりこれは間違いと判断して戻って直進する。ここで高松さんともう一人の日本からの参加者と遭遇。この分岐が間違っていることを伝える。高松さんは元ガールズ競輪の選手だった方で去年のPBPも完走された。元気に走行中のご様子で何より。カーブを一つ曲がったところでコース復帰。
下り基調を快調に進む。時刻は1時を過ぎた位だが、深夜なのに結構車が走っている。ここまで来る間にあちこちで賑やかな祭りの様なイベントをやっていたので人の往来が多いということか。飲酒運転とかもありそうなので緊張しながら走る。
399.5km、ラウンドアバウトを回ってCastelnuovo・Lucca方面に左方向に進む。
400.4km、Castelnuovo G.方面に右折。
402.3km、Castelnuovo di Garfagnanaの街を通過。
左側が川沿いの道をどんどん下って行く。勾配は緩めなのでノーブレーキで行ける感じだが路面が余り良くないのでパンクしない様に注意しなければならない。先行していた高松さん達に追い付いた。
410.0km、Castelvecchio Pascoliの街に入ってBarga方面に左折。
416.5km、Fornaci di Bargaの街を通過。
下り基調で幾つもの真っ直ぐな街中を突っ切って行く様に進む。順調に距離を消化していく。
426.2km、Fornoriの街に入ってライトアップされた古い橋のゲートがあった。数人の参加者が写真を撮っていたので釣られて止まって写真を撮る。
下り基調がほぼ終わって微妙なアップダウンが出てきた。
427.6km、右に川を見ながら緩く上って行く。
429.9km、Bagni di Luccaの街に入った。
430.0km、街中で突き当りをAbetone方面に左折。
430.2km、Benabbio方面に右方向に枝道を逸れると上りが始まった。ナビを見るとこの先九十九折なのでどうやらこのステージのメインの山越えに突入した様だ。距離10km弱で標高差600m程上るので平均勾配は6%といったところか。
上り始めから7%位の勾配で結構きつい。九十九折の坂をえっちらおっちら上って行く。
434kmを過ぎて九十九折が終わり真っすぐに上って行く感じになった。道は真っ暗だが空は晴れている様で月がぽっかり浮いてる。月明りで何となく周囲の風景が確認できるが左が山で右が谷の様だ。
434.4km、Benabbioの街に入った。
街中の細い道を上って行く。教会が見えてきた。
Benabbioの街を離脱して更に上って行く。
相変わらず7%前後の坂が続く。周囲からは鹿なのか鳥なのか分からない甲高い鳴き声が聞こえたりガサガサと動物の気配がするので今にも飛び出してきそうでちょっと怖い。
438.3km、Villa Basilicaに入った。
時折10%を超える急勾配が出て来る。止まりそうな速度で這うように上って行く。
439.8km、勾配が緩んだ。やっとピークに到達したか。家が1、2軒しかない寂しい場所だが直ぐに下りになったので山頂で間違いない。1時間15分かけてこの区間の唯一の山をクリアしてホッと一息。
急勾配の坂をブレーキレバーを握りっ放しで慎重に下って行く。
440.6km、Boveglioの街に入ってすぐの所をナビの案内通りに横道に左折してちょっと進んだらとんでもない激坂の下りでおまけに石畳でどう見てもおかしい。ここも間違いだと確信して引き返しバイクを押し歩いて激坂を上り返す。後ろから数人の参加者がやってきたので”この道は間違いだ”と伝えたら”シークレットはないのか?”と聞き返してきたので”ない”と断言して元に戻って直進方向に下って行く。カーブ一つ分下ったらコースに復帰した。とにかくコース作成者の間違いが多いのには辟易する。まさに罠だね。
再び急勾配の坂を下る。道が細くて九十九折で暗いのでほぼブレーキかけっ放しの状態で下るしかない。上りの遅れを全く取り返せないのでなかなか辛い。
453.8km、Collodiの街に入って右折。下りはまだ続く。
454.6km、Pescia・Lucca方面に右折して街を抜けて行く。
455.3km、突き当りを左折。ここのちょっと手前で止まっていた一人の参加者を抜いたのだが、すぐに後ろに付いてきた。道が分からなくなっていたのだろうか。
455.6km、Pescia方面に右折。下り基調はまだ続いている。
457.0km、右折方向に進む。この辺りで下り基調はほぼ終わった。後ろの人が前に出て行ったのでそのまま行ってしまうのかと思いきやスピードを落としてペースを合わせてきているのでもしかしたら道が分からないのか?
457.3km、教会の前を左折方向に進む。
前の人が後ろに下がったので”ナビを持っていないのか?”と尋ねたら”英語は分からない”と返されてしまった。夜間は落車のリスクが高いので集団で走るのは避けたいのだが振り切る程の脚はないので止む無くこの状態のままで走る。
464.5km、Fucecchio・Empoli方面に右折。
後ろに人がいる以外は平坦のペースもそこそこで順調に距離を消化していく。
470.4km、突き当りを左折。
471.3km、Gallenoの街に入って突き当りをPontedera方面に左折。TP5まであと20km。
471.9km、Potendera方面に右折してGallenoの街を出ていく。路面が濡れ始めて来たのでこの辺りはさっきまで雨が降っていた様だ。
時刻は5時を過ぎて薄っすらと開けてきた感じだが空には雲がかかり向かう先には黒い雲がかかっているのが見えるので嫌な予感がするなと思っていたらパラパラと降り出してあっという間に土砂降りになった。
すぐに全身ずぶ濡れになってしまったが気温は20℃位はある様で寒さは全く感じないので問題なし。そのまま走り続ける。
479.9km、上りになって小さな丘を越えていく。雨は20分程で小雨になった。
485.8km、突き当りをPotendera方面に鋭角に右折する。
直後のラウンドアバウトをVolterra方面に左折。
487.4km、Potendera方面に右折。Potenderaまでは1kmとあるがTPまではあと4kmある。
Potenderaの街に入って来た。結構大きな街の様だ。
490.1km、左折してその先のラウンドアバウトを更に左折し大通りに乗る。後程TPで折り返してきてランドアバウトを右方向に進むことになる。
491.4km、左折して大通りを逸れ、その直後の交差点を更に左折。
このまままっすぐ進めばTPのはず。再び雨が強くなってきた。
TPが見えた。ホッと一息。
入口でスタッフに止められてナンバープレートチェックをされたのでまずは通過チェックをクリア。
491.7km地点のTP5に到着、チェックタイムは8/18の6:26。予定より20分程の遅れ。取り敢えずこの程度で収まってまずまずというところか。
入り口を入ったところで売店があったのでそこでフォカッチャとコーラを買って奥の部屋に入ったらそこに主催者支給の無料フードがあったのでそこでも食べ物を受け取る。
ここでは何人かの日本人参加者が休憩していてナミキさんやニシカワさんの姿もあった。ナミキさんは仮眠明けでニシカワさんはこれか仮眠とのこと。
取り敢えず食事をして人心地つく。眠気はなく食欲もそこそこあるので体調は問題なし。
食事を終えて外に出るとすっかり明るくなってこれから向かう東の空には青空が見えている。取り敢えず朝日を浴びて濡れたウェアを乾かしたいところ。
40分程の休憩の後TP5を出発する。