SR600上毛三山/Report 1:序章・スタート前日まで

 今朝起きてネットをチェックしていたらRandonneurs Mondiauxのリザルトページに1001Migliaのリザルトがアップされていることに気付いた。ようやく公式記録となったことに安堵したが登録されている完走時間を見るとスタート時間が事前登録した21:00で計算されている。実際には主催スタッフにせかされて19:30にスタートすることとなったのだがそれがちゃんと反映されていないのはどうも釈然としない。なにやらインチキをしたみたいで気分が悪いので、当日は2次元バーコードで時間管理をしていたのだからリザルトは正確なものにしてもらいたいと切に願う。そしてRMのサイトにはLRM+PBP Double Digit Clubのメンバーリストが更新されていて晴れて私の名前が掲載されていることを確認した。これも私のブルベ人生の生涯目標の一つだったのでやはり嬉しい。

 3日前にSR600を走り終えてまだちょっと疲労感が残っているし両掌の痛みが残っているが、朝から朗報に触れて自転車に乗りたい気分だったので今朝から自転車通勤再開。いきなり気温が下がって涼しい空気の中で清々しく走る。もう心理的重圧を我慢しながら日々生活する必要はなくなった。1001MigliaもSR600JSも終わったのだ。その心の軽さを楽しみながら会社に向かった。

 そんなわけでSR600上毛三山の走行レポートを書き始める。

 

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[目次]

序章

 今年のGWに走ったSR600阿蘇の序章でも書いたが、私の登坂能力は確実に衰えており楽しめる範囲で山を上ろうと思えばブルベの制限時間内でゴールするのが難しくなっている。SR600阿蘇を走り終えた時点でやはりSR600の十種十本を達成できたらSR600のランドヌール部門での挑戦は終わりにしようという思いは更に強くなったので、最後の1本をどれにするか選定を開始した。SR600のコース選定の基準は一言で言ってしまうと”極力楽なコース”ということになるが、コース自体の山岳の厳しさは勿論だがスタート&ゴール地点のアクセスのし易さと走行中の仮眠宿の確保のし易さと走り易い走行プランが組立てられるかという様々な要素を組み合わせつつ総合的に判断することになる。まず出走時期は9月の2つの3連休のどちらかと決めてからまだ走ったことのないSR600のコースを見比べながらあれこれと思案した結果、最終的にAJ群馬さんのSR600上毛三山に落ち着いた。

 判断の決め手としては、まずスタート&ゴール地点が自宅から近く車で行き易い高崎だということと、コースの中に走ったことのある山や道が数多く含まれているのでイメージし易いということと、仮眠宿が上手い具合に手配できて、260km+240km+100kmという私的に理想的と考える2泊3日の走行プランができあがったということが挙げられる。具体的な走行プランは下記の通り。

<1日目:高崎駅->四万温泉>

 1日目は高崎駅をスタートして四万温泉まで行く264km。獲得標高差は約6200mと初日で全行程の半分の上りをこなしてしまうというハードな設定ではあるが脚がフレッシュな初日でちょっと無理をしておけば2日目以降がぐっと楽になるという考え方。安中や松井田妙義や草津は何度も走ったことはあるし二度上峠も上ったことがあるのでイメージし易い。補給・休憩ポイントは上手い具合に50~70km間隔で配置することができた。

<2日目:四万温泉->桐生市街>

 2日目は四万温泉から桐生市街までの242.3km。獲得標高は約4500mで2日目まででこのコースの大半の山越えが終わることになる。主要な山越えは1500m級の2つになるが坤六峠も赤木山も過去に何度か上ったことはあるので素性は良く分かっている。ルート的にも走ったことがある道が多いのでイメージし易く安心感がある。休憩ポイントは1日目に比べれは区間距離は長めだがそれでも常識的な範囲に収まったと思っている。

<3日目:桐生市街->高崎駅>

 最終日は桐生市街から高崎駅までの98km。獲得標高は1000mで800mの山が一つのみ。2日目までをこなしてしまえばかなり楽な終盤となる。リスタート時間にもよるが上手くいけば午前中のうちにゴールできるかも知れない。

 最終的に出走日時を9/21の6:00と確定させて1001Miglia渡航前の8/12にエントリーを完了した。

 無事に1001Migliaを完走したもののかなりの身体的ダメージが残ってSR600の出走までに回復するかどうか懸念されたものの出走一週間前までにはほぼ回復して自転車通勤も再開し平常の生活に戻すことができた。その後、1001Migliaで酷使したバイクをしっかりメンテナンスして身体とバイクを万全に整えてスタート前日を迎えることとなった。

スタート前日

 9/20(金)、今日は前日移動日ということで有休を取得。昨日までにメンテナンスを終えたバイクの最終チェックを兼ねて午前中は多摩湖CRを1周回だけ走って来た。バイクも身体も問題ないことを確認して、昼食にいつものつけ麺を食べに行って昼寝をして、起きてからはバイクの携行品を揃えつつひたすら休息する。

 明日から3日間の群馬県内の天気は基本曇りベースだが九州付近にいる台風崩れの温帯低気圧が東に向かって戻って来るという予報なので雨が降る可能性も考えられる。しかしながら最低気温は20℃近くまであるので仮に降られても大丈夫だろうとレインウェアと泥除けの雨装備一式は持たずに走ることにする。

 17時過ぎにバイクその他装備を積み込んで自宅を出発、一路高崎駅に向かう。

 入間に行くまでに渋滞に引っ掛かって2時間かかって高崎駅前の立体駐車場に到着。ここにゴールするまで車を停めておくことになる。バイクは車に積んだままにして明日のスタート前に取りに来る。

 前泊のホテルに行く前に明日のスタート地点をチェックするために高崎駅に向かう。

 駐車場と高崎駅は立体遊歩道でつながっている。

 駅ビル1階にあるローソンがスタート&ゴール地点。場所が確認できたので途中でコンビニに寄りつつホテルに向かう。

 駅から300m位の場所にあるホテルに到着。繁華街の裏道という感じで危なっかしい兄ちゃん達がたむろしていたり怪しい店の客引きが何にもいたりちょっと危険な匂いがする。チェックインするとフロントマンはネイルアートがばっちり決まったおじさんだった。

 部屋に入るとヤバい昭和の雰囲気が漂う部屋。遠征で色々なホテルに泊まって来たけれどここまでなのは初めて。極力安いホテルを選んだらこういうことになったので納得するしかない。

 シャワーを浴びて一息ついてスナック程度を食べてwifiに接続したPCを眺めながら過ごす。明日は6時スタートなので5時にアラームをセットしておく。明日からのコースの予習をしていたら眠くなってきたのでそのままベッドに入る。消灯時刻は22時頃。