教則ビデオ

 久し振りに2005年のツール・ド・ランカウィの録画を引っ張り出して観ました。

 この年のランカウィではブリジストン・アンカーの福島康司選手が大活躍して、初日から最終日まで逃げに逃げまくってました。第3ステージで大逃げを決めてステージ優勝の上リーダージャージをゲットしたのも感動でしたが、私のイチオシは第9ステージです。
 前日第8ステージのゲンティン・ハイランドへの山岳コースで残念ながらリーダージャージを失ってしまっていたものの、アジアンリーダーと山岳ジャージの可能性が残っている中でのスタート、当初は遅れ気味だったのが最後の山岳ポイントのかかる第3山岳で4人の先頭集団に食らいつき2位通過でポイントをゲット、結果トップと同ポイントに並ぶという大健闘。この走りも拍手物だけど、この直後再び単独アタックを決め、ゴールまでの平坦を再び独りで逃げる!
 前日にリーダージャージを逸してもモチベーションを切らすことなく果敢に逃げを打ち、ラスト15km過ぎで背後に大集団が接近して来ても足を止めることなく食い下がりそれから暫くの間逃げ続ける姿は感動です。ほんのわずかの可能性に賭けて逃げを打ち続けるひたむきさ純粋さは、私が随分と昔に忘れてしまった勇気と根性を思い起こさせてくれます。

 2005ランカウィ第9ステージのビデオは私にとっての自転車の教則本です。