PBP2011参加レポート8:第5ステージ

第5ステージ:TINTENIAC〜LOUDEAC(区間距離:85km、総距離:449km)
http://www.paris-brest-paris.org/pbp2011/index2.php?lang=en&cat=randonnee&page=Etape5


 10時前にスタート。身体が冷えて寒かったのとちょっと膝に違和感が出始めていたのでアームカバーに加えてニーウォーマーを付けて走る。
 25km程走った所でシークレットコントロールに遭遇。この区間は85kmあったのでちょっとした息抜きができた。シークレットの割には食事スペースもちゃんとあって多くの人で賑わっていた。TINTENIACでちゃんと食事が摂れなかったので、ここで食べて行こうかとも思ったが、LOUDEACで仮眠を含む大休止を取る予定なので先を急ぐ。

 しばらく走っているとやはり腹が減ってきたので補給食を食べようとパワーバーの外皮を向き始めたところで、撮影ポイントに差し掛かった。変なタイミングで写真に撮られたと苦笑いで通過(後で写真を買って見たらやっぱり変な笑顔だった)。
 田舎道を淡々と進む。時折思い出したように抜いて行くライダーがいる他はほとんど一人旅だ。トウモロコシ畑を通過したり、牛の放牧地を通過したり、基本的には農地ばかりだが意外に飽きない。沿道にポツリポツリとある民家もみなこじんまりとして綺麗な家ばかりだ。今までヘリテッジハウスと言った海外の民家に全く興味はなかったのだが、こうやって走りながら眺めていると何か心惹かれるものがある。

 曇り空だが、むしろその方が風情がある。穏やかな田園風景、こじんまりとして端正な家々を見ていると遠い昔に夢の中で観たようなどことなく懐かしい風景に思えてきてちょっと途方に暮れてしまう。
 時折通過する街も相変わらずいい感じだ。古めかしい教会の建物や街並みは滲み出てくる様な歴史の重みを感じさせる。それでいて今の住人達の生活感が違和感なく溶け込んでいる。ちょっと日本では見かけない感覚だ。
 総じて風景が綺麗、写真を撮りたくなるのでもしカメラを持っていたらいちいち止まって先に進めなくなりそうなので、結果的に携帯を失くしたことは良かったかもしれない(負け惜しみ入ってます)。

 4時間ほどの走行の後、無事にLOUDEACに到着。チェックタイムは13:52。序盤暑さにやられてペースダウンした割には、一応オンタイムでここまで辿り着いた。まずは食事、仮眠前にがっつり食べておこうとレストランでマカロニ大盛りにステーキ(と言ってもポークだったが)、今まで食べたことのない炭水化物系のサラダにヨーグルト、缶ジュースを2本を買ってテーブルに着く。これくらい品数を揃えると値段は10ユーロを超えるが、他に安く食べられるところを知っているわけでもないのでそういうものと割り切って以降もコントロールポイントでの食事に徹した。
 食べながら次のコントロールポイントのクローズ時間から逆算して仮眠時間を計算する。実はスタート直前に、80Hクラスのコントロールポイントの通過時間に関するルールをミスリードしていたことに気付いてちょっと慌てた。80Hは途中のコントロールポイントのオープン/クローズ時間には支配されないものと早とちりしていたのだがちゃんとレジュメを読んでみるとオープン時間はフリーだがクローズ時間は有効だった。当初の計画では80H全体の持ち時間の中で仮眠時間をこのLOUDEACでしっかり使ってやろうという目論みだったが、次のコントロールポイントのクローズ時間に支配されると短くせざるを得ない。現在時刻が14:30、次のCARHAIX-PLOUGUERのクローズ時間が0:10、区間距離が76kmなので20km/h見合いで4時間、対トラブルのマージン1時間を加えるとLOUDEACを19:10には出発しなければならない。そうするとテント設営・撤去を含む準備を含めて4時間40分しかない。そうなると正味3時間ちょっとの睡眠となる。当初は正味5時間くらい寝てやろうという目論みは脆くも崩れてしまった。
 とにかく少しでも早く寝ようとドロップバッグを受け取り、まずはテントを張れる場所を探す。幸いコントロールポイントの建物の裏手に人気のない広場があってちょうど良い草むらがほぼ貸切状態、早速テントを張りジャージを脱ぎ捨て、普段着に着替えてアラームを18:30にセット、速攻で横になる。その途端ぐらぐら揺れるように眠りに引きずり込まれた。

 暑さで目が覚めた。何か現実とも区別のつかないような夢の中から起き上がってちゃんと眠れたのかどうかすら定かではない。時計を見るともう数分でアラームが鳴る時刻、とりあえず寝過ごしのリスクは回避された。
 なんかちっとも寝た気がせず、疲労感が酷い。一瞬このままリタイヤしようかとも思うが、気を取り直してよろよろと身支度を始める。新しいこ〜ぢ倶楽部のジャージに着替え、テントを畳み、バッテリーやら補給食を補充して、ドロップバックを再び預ける。よろよろとバイクに近寄り、気合を入れ直して跨った。