パンデイロのカスタマイズ

 先日試したREMOのSKYNDEEPヘッドがかなり良い感じなので、これを使ってちゃんとしたパンデイロを作ってみたくなった。

 まずはベースにするパンデイロの選定。押さえるべきポイントはシェルの高さ。標準的なパンデイロのシェルの高さは45mm前後だが、40mmの物も存在する。手の小さい私は40mmの方が扱い易い。実際、所有しているGOPEの650SIは40mmサイズだが握り易くて扱い易いのを体験済みなので迷うことはない。

 40mmとなると選択肢は少なく、ContemporaneaのCO-PDMV105CRで決まり。

 次はフープ。ヘッドのリムにジャストフィットするリムはそう簡単に手に入らない。軽量化を目論んでアルミの棒材で自作しようかなと思いつつネットで情報を集めていたら、オーダーメイドのフープを扱っているところを見つけた。PARKAというハンドメイドパーカッション工房でアルミフープを扱っていたので早速注文してみた。http://www.parka-hp.com/

 注文して数日で届いた。

 材料が揃ったところで早速組み立て開始。

 オリジナルのヘッドを外してシェルのみの状態。
 これにREMOのヘッドを載せて特注のアルミフープを嵌めてみる。サイズはぴったりだ(REMO用に作ってもらったのだから当たり前だが)。ちなみにフープの重量を比べてみるとオリジナルの鉄のフープが100gなのに対してアルミフープは30g、70gも軽量化が図られたことになる。

 ヘッドとフープを載せた後、タハーシャを引っかけていくのだがここで問題が発生。オリジナルのタハーシャとアルミリムのマッチングが悪いのだ。

 アルミフープの径が太い様で、オリジナルのタハーシャのアールに上手く収まってくれない。これでも締め付ける分には問題なさそうなのだが如何せん見栄えが悪い。どうしたものかと思案していたら、最初にREMOのヘッドを試したMEINL製パンデイロのタハーシャが使えないかと思い当たり見てみたら、アールも大きくて使えそうなのだ。早速移植してみる。

 ばっちりフィット。MEINLのは売り払おうと思っていたのだが思わぬ形で役に立った。


 カスタムパンデイロ完成。
 チューニングをして早速試奏。思いの外軽く仕上がって非常に扱い易い。適当なチューニングでもそれっぽい低音が出るので素人でも悦に入れるのがいい。

 重量を計ってみると375g。自転車でも一時期軽量化にかなり凝ったが、まさかパンデイロで同じ様なことをするなんて思いもよらなかった。でも、色々と工夫を凝らしてオリジナルな1台を組み上げる作業は自転車と同じで面白かったし、それが実用になるというのも自転車と同じで実に楽しい。

 REMOのSKYNDEEPヘッドは簡単にそれっぽい音が出るが所詮は紛い物という玄人のネガティブな見方もあるのは承知しているが、パンデイロ初心者の私にしてみればまだ薀蓄を傾けるだけの技量も知識もないので、手っ取り早く自己満足できればそれでいい。

 それにしてもパンデイロって面白い。ブラジル系のバンドに長いこといるのに何でもっと早くこれに気付かなかったのかって感じだ。しばらくは遊べそうだ。