気が付いたらもう直ぐ着岸との船内アナウンスが聞こえた。どうやら八幡浜に到着したらしい。ついさっき横になって目を閉じてうつらうつらしていたと思ったら間を空けずに到着、この時間間隔の無さ加減からどうやら熟睡した時間がそこそこあった様に思われる。時刻は3時を回った辺り、2時間位は眠れたのではないか。
3時半前に下船、松山の八幡浜に到着。ブルベで四国に上陸するのはこれが初めてだ。
夜明け前の松山は乗船前の臼杵同様寒い。モンベルのウィンドブレーカーを着ようかと思ったら、なんとファスナーが錆びて固着していて動かない。事前チェックをしていなかったのは迂闊だった。やむなくアームウォーマーとニーウォーマー、それとシューズにトゥカバーを付けて走り始める。眠気もなく、予定より2時間早く松山を走り始めることができたのはかなり心強い。まずは50km先のPC4(通過チェック)を目指す。
2日目は八幡浜から松山市街を抜け、しまなみ海道を通って本州に渡り、広島から岡山の播州赤穂までの319km。
高い峠はないが、しまなみ海道を始め細かいアップダウンがたくさんあって獲得標高差は2000m超、昨日ほどではないがそれ程楽ではない。まずは初めて走ることになるしまなみ海道が楽しみだ。
走り始めて直ぐのちょっとした峠を越えて、海沿いの道に出た。風も殆どなく早朝で車通りも殆どない道を順調に走る。睡眠不足や疲れも殆ど感じることなく体調は良い。
進行方向の東の空が白んできた。時刻は4時半、もう直ぐ夜明けだ。
日が登った。今日も快晴だ。
384km地点のPC4に到着、チェックタイムは4/30の5:45。
眠気は感じない。2時間の仮眠だけで300km超を走るのはかなり不安だったが今のところは大丈夫な様だ。
からあげくんレッドを初めて食べる。結構旨い。
30分程の休憩の後、出発。
松山まで10km。
松山市街を抜ける。早朝の市街地は車通りも少なく走り易い。
再び海沿いに出た。風も穏やかで快調に進む。
路面には自転車レーンを示す水色のラインが引いてあって、行先と距離が書いてある。
国道196号は予讃線と並走。
遠くに橋が見えてきた。そろそろしまなみ海道か。
頭上にループ橋を渡るとしまなみ海道に入る。
尾道まで69km、しまなみ海道はかなり長い。
遠くまで連なる橋にちょっとワクワクする。
瀬戸内海にはたくさんの島があることが一望できる。
橋の渡り始めの料金所で料金を払おうと止まったら、料金所の中の人が顔を出して無料だよと言ってくれた。2018年までは取りあえず無料らしい。
島に入ると一旦橋を降りる。
しまなみ海道は橋を渡る距離は短く橋と橋との間の島の区間が結構長い。
伯方島に入る。伯方の塩はこの島で作られているのだろうか。
当然橋は高いところにあるので登って橋を渡って下って島内を走るということを繰り返す。普通のサイクリングロードと違って細切れに状況が変わってストップアンドゴーが多くなるので余り走り易くはない。
それにしても相当な数のサイクリストが走っている。この人達は皆、片道70kmのしまなみ海道を走っているとしたらそれはそれで凄いことだ。
生口島に入った。PCはもう直ぐ。
482km地点のPC5に到着、チェックタイムは4/30の10:37。
日差しも強くかなり暑い。コーラをがぶ飲み。30分程の休憩の後出発。
しまなみ海道後半をぼちぼち走る。
向島に突如現れた激坂。かなりきつい。
何とか山頂クリア(後で調べたらここは幸谷峠という名前らしい)。
しまなみ海道を抜けて国道2号に乗る。しまなみ海道は十分堪能した。正直に言うと一回走ればもういいかなって感じ。
福山市街に入る。
福山市街のメインストリートは自転車走行禁止なので歩道を走る。
国道2号を離れてこんな細い住宅街の道を走る。白木さんは北海道を除いてほぼ全て下見をしたというから、こういう道も実走して選んだのだろう。
562km地点のPC6に到着、チェックタイムは
暑さにやられてちょっとグロッキー気味、干し梅を食べて脚攣りに備える。スタートから不調だった心拍センサーの電池を買ってここで入れ替え。無事復活してここからきちんと心拍を見ながら走ることができる様になった。30分程の休憩の後出発。
午後の強い日差しの中をぼーっとしながら走る。ちょっと疲れが出てきたか。
倉敷市に入った。
岡山目指してひたすら西に向かって走る。
目の前が岡山中心部というところまで来て、いきなり住宅街の中に入って行く。またショートカットなのかと思いつつ走るがどうも様子がおかしい。いきなり小さな動物園の前でナビのルートも実際の道と食い違っている。あたふたしながら何とかコースに復帰して一安心(帰宅して調べたらナビのデータが間違っていた)。
岡山市街地を通過。交通量がぐっと増してきた。
岡山市街地を抜けても渋滞が酷くがっくりペースダウン。我慢の走りが続く。
日も傾きかけた頃、ようやく道路標識に赤穂の文字が出てきた。今日の終わりが見えて来てちょっと元気が出てきた。
国道2号を離れようやく渋滞から解放された。残り26km。
再び海沿いを走る。日生港通過。
もう少しで赤穂に到着というのに眼前に結構な斜度の坂が現れてがっくり。えっちらおっちら登る。
山頂通過。遂に赤穂市に入った。
一気に下って市街地かと思いきやもう一つ峠を越えさせられた。
647km地点のPC7に到着、チェックタイムは4/30の19:00。
ホテルはPCから1kmに満たないところにあるので、麦茶を1本飲んで直ぐに移動開始。
赤穂駅。暗くなる直前に到着することができてかなり嬉しい。
500m程走ってホテル着。早速チェックイン、自転車は部屋に入れさせてもらうことができた。
部屋に入ってウェアを脱いで人心地。当初予定では22時ホテル着だったが3時間早く辿り着けたのは物凄く有難く感じる。着替えてホテル傍のコンビニに行って食料を買い出し、部屋に戻って風呂に入る。ユニットバスだがシャワーを浴びて汗と汚れを洗い流し、湯を溜めてのんびり浸かる。極楽極楽!両腕の日焼けが結構痛いが、それ以外は特に痛い所もなく疲労感も大したことはない。
コンビニ弁当を食べ、御菓子をつまみながらネットチェックと旅程表を見て明日の予定を再確認する。明日の起床時間は5:30でアラームをセットする。とりあえず最初の山場を首尾良くクリアすることができたのは気持ち的にかなり楽になった。明日もこの調子で走りたいところだ。ぼちぼち眠くなったので、23時前に消灯。