Stratocaster

 この週末は土日とも快晴、午前中は多摩湖CRを4周回走って練習終了。今年もあと11日となったが今月の月間目標走行距離到達まで500kmを切って来た。天気が大崩れしなければクリアできそうなところまで来たのでやや安堵している。年間目標は11月終了時点で200km程上回っているので12月がクリアできれば自動的に年間目標もクリアできることになる。まずは怪我や事故などに遭わない様に気を付けて年末を迎えなければ。

 楽器・機材の整理はのんびりだがぼちぼち進んでいる。
 今回はStratocasterのネック調整。

 このストラトはSquierのSST-314というモデル。高校生の時、兄の影響があったかどうかは知らないがギターを始めたいと言い出した妹に選んでやったギターだ。このストラトはショートスケールで女の子でも取回し易いというのが売り文句だったのが選択の材料ではあったが、どうせ飽きっぽい性格の妹のことだから直ぐに弾かなくなるだろうと目論んで自分の欲しい物を選んだ。案の定妹は直ぐに見向きもしなくなりなし崩し的に私の物になった。
 それから35年間手放すことなく、メインギターではなかったが時々思い出した様に引っ張り出して弾いていた。妹の扱いがぞんざいでボディーやネックは打痕や傷だらけ、塗装やピックアップカバーやコントロールノブは変色し、金属部には錆が浮いているけれどスリムネックで実に弾き易い。ボディーも軽いので取り回しが楽だし、普段使いには気兼ねなく抱えられるいいギターだと再認識。

 最近になってこのギターの弦長を改めて測ってみたら約630mm、なんだミディアムスケールじゃないか。このギターを買った当時行きつけの楽器屋の店主がショートスケールと言っていたのでずっとショートスケールだと思い込んでいたが(ネットでこのモデルのカタログを見つけたが確かにショートスケールと書いてあった)、ミディアムスケールだったとは。

 このギターのことをちょっと調べてみたら興味深い事実が判明した。フェンダージャパンが設立されたのが1982年、その翌年1983年にこのギターが発売されるわけだが、小柄な日本人体形に合わせたミディアムスケールのギターを作ることをフェンダージャパンが企画したもののアメリカのフェンダー本社がギブソン規格とも呼ばれるミディアムスケールのギターをフェンダーブランドで作ることは許可されず、やむなくSquierというサブブランドで発売したという経緯がある。その後このギターはフェンダージャパン社内の売り上げNo.1となり結局フェンダーブランドでもミディアムスケールのストラトが1985年に発売されることになったそうだ。
 へえー、そんな面白い歴史的背景のギターだったとは。確かに私がこのギターを買ったのはちょうど発売されて直ぐ位の頃になるな。

 さて、以前からちょっと気になっていたネックの反りを修正する。ネックは軽い順反り、買ってから一度もネック調整はしていないので多分トラスロッドは十分に回ってくれると思う。

 ネックプレートに刻印されたシリアルはJV、フジゲン製のものであることが分かる。フジゲン製のクオリティーは非常に高くフェンダーUSAに比して非常にCPは高い。このギターの定価は当時の価格で55,000円、廉価モデルだが作りはしっかりしている。20年程前にPUセレクターがいかれて交換した以外はほぼノートラブルだ。

 ネックを外す。ネックポケットやネックエンドの書き込みやスタンプが何を表しているかは残念ながら解読不能。とりあえず間違いなくSSTモデルのボディーであることは分かった。

 ネック調整開始。トラスロッドを慎重に時計回りに少しずつ回す。予想通りほぼ抵抗なく回るので反りは修正できそうだ。
 あっさり反りは治まった。ネックを付け直し弦を新品に張り替えて修理完了。

 以前はいつかはフェンダーのオールドストラトを手に入れてやろうなんて野望を抱いたこともあったが今となってはそんな思いも消え失せた。私の手にするストラトはこれまでもこれからも多分これ一本だけ。この先もやはり時々思い出した様に弾くことになるだろう。

 でも最近はちょっとJeff BeckのLed Bootsにカブレているので弾く機会が多いけどね。