9月10月は強力な台風が幾つも日本列島に上陸し各地で甚大な被害をもたらした。ブルベも当然多大な影響を受けて中止となったものも多数、開催されても悪条件の中でシビアな走りを余儀なくされた人が少なくない。私的にはPBPが終わりSR600福島も無事に完走し、ブルベシーズンもいよいよ終盤となってこの悪天候の間隙を突いて200km、300kmの短距離を緩く走ってシーズンを締め括ろうとしているところだ。現時点で既に5本を走り終えて残すところ今週末の1本というところまで来ている。しかし、私的には完走レポートまで書き終えないとブルベシーズンは終わらない。溜まったレポートをどんどん書いて早くシーズンオフに入りたいところだ。
そんなわけでAJ神奈川さんのBRM921箱根200の走行レポートは下記の通り。
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[目次]
スタートまで
9/21(土)、4:30起床。微妙に眠いが布団から出て行動開始。外は真っ暗だがまだ雨は降っていない様だ。天気予報を確認するがやはり午前中はどうやっても降られる見込みだ。気温はそれ程低くないので取り敢えず半袖ジャージとレーパンで問題なさそう。1000m近くまで登るので念のためレインウェア上下をフロントバックに入れてある。バイクには泥除けを前後とも取り付けて雨対策は抜かりなくやっておく。
5時過ぎに車で自宅を出発。入間から圏央道に乗って藤沢インターチェンジまで一気に行けるので早朝ならば大船へのアクセスは悪くない。6時半に大船駅近くのいつものコインパーキングに車を停めてバイクを降ろそうとしたら雨がパラパラと降って来た。やはり来たかと諦めつつ準備をしてそこから駅方面に200m程のスタート地点に向かう。
まずは受付。スタート時間は7:20になった。
程無くしtてブリーフィング開始。今日のコース担当のひとみさんから説明を受ける。
今日のコースは大船を出発して江の島から海沿いに出てずっと海沿いを進み、真鶴岬から湯河原を抜けて大観山を登って芦ノ湖畔を通り長尾峠を経由して御殿場に降りて再び大船に戻って来る200km。
このコースのハイライトは湯河原から大観山までの椿ラインヒルクライム。獲得標高差は2700mの中級山岳コースだ。AJ神奈川さんの定番ブルベで私的にも過去に2回位走ったことがあると記憶している。
そろそろスタートという段になって何となく雨が上がった。このまま降らないでいてくれると有難いのだが、過度の期待は裏切られるとダメージが大きいので止めておこう。
7:20スタートの装備チェックが始まった。ぼちぼち並んで装備チェックを受ける。
スタート/ローソン鎌倉大船二丁目店->通過チェック1/ケープ真鶴(58.0km)
定刻7:20に緩々と走り始める。
江の島までの県道304号は道はそれ程広くなく、休日の早朝でも交通量がそこそこあるので若干走り辛い。
5.0km、湘南モノレールの通過を久し振りに見た。吊るすタイプのモノレールはふとした弾みで落ちそうに見えるので精神衛生上余り宜しくない。
7.1km、国道134号に合流して右折。ここから大磯までの23km程をずっと海沿いを走る。
江の島が見えて来た。俺の家は近くない。ってもういい加減このネタは止めようかと思っているのだがどうしても出てきてしまう。
江の島に一度渡ってみたいと思いつつ早20数年、まだ一度も行ったことが無い。今日も素通り。
12.5km、茅ヶ崎市に入った。
国道134号を淡々と走る。体調はまずまずで脚はそこそこ回る。この区間はついオーバーペースになりがちだが、少なくとも椿ラインをこなして長尾峠までの山岳区間をクリアするまで脚をしっかり残しておかなければならないのでペースを抑えて走る。
18.5km、平塚市に入る。気温は22℃、それ程暑くないので走り易い。
23.2km、小田原方面の側道に進み、海沿いを離れる。
23.9km、大磯駅前で国道1号に合流、沼津・小田原方面に左折する。
国道1号は伊豆方面に行くブルベではしょっちゅう通る道だが私的には苦手な道。道が狭いし交通量が多いし信号が多いので結構神経を使わされる。
27.8km、ブルベの分岐点でいつも通る国府新宿交差点を通過。
32.0km、小田原市に入った。国道1号はいつもの混み具合でやはりちょっと走り辛い。
32.5km、いつもの国道1号の最初に海が見える場所だが、今日は既に国道134号で海を見てしまっているので有難味は少ない。
37.7km、酒の匂いはしないが酒匂川を渡る。こんなところシカが出るとはちょっとびっくり。
40.4km、小田原市街に入った。小田原市民会館前を沼津・箱根方面に左折。
41.6km、早川口交差点を左折、国道1号を離れ国道135号に乗り換える。
国道135号もいつも通りの交通量。幸い風は穏やかで順調に走行。
50.9km、真鶴有料道路との分岐点。今日最初のちゃんとした登り区間は道幅が狭く後ろからトラックが来ると結構怖い。
54.0km、真鶴駅前を左折して真鶴半島に向かう。
左折して直ぐのY字路を右方向に上がろうとするが、先行者は左の海沿いに行ってしまった。確かに過去のこのブルベでは海沿いから真鶴岬に向かったが今回のキューシートでは右の内陸のルートになっていたはずだ。取り敢えずキューシート通りに入力したナビのデータを信用して右折方向に登る。
58.0km地点の通過チェック1に到着、チェックタイムは9:37。ここは写真チェックなので通過証明用写真を撮って直ぐに出発。
通過チェック1/ケープ真鶴->PC1/ファミリーマート湯河原土肥五丁目店(7.9km/65.9km)
次の目的地は7.9km先のPC1。
ケープ真鶴の敷地から左折方向に出て車の一方通行と同じ経路で進む。
61.9km、真鶴駅前に戻って来た。左折して湯河原方面に向かう。
湯河原市街に下って行く。この辺りの渋滞も相変わらずの状態。
64.5km、湯河原駅入口交差点を右折。曲がって1.5km程登るとPCだ。
65.9km地点のPC1に到着、チェックタイムは10:08。
空腹感は余りないのでピルクル1本だけ飲んで15分程の休憩の後出発。
PC1/ファミリーマート湯河原土肥五丁目店->通過チェック2/長尾峠(45.7km/111.6km)
次の目的地は45.7km先の長尾峠。ここからが今日の最難関区間の山岳地帯となる。その中でも最も厳しい椿ラインの登りはPCを出た直後から始まる。
PCを出てから直ぐに登り始める。大観山までの17kmは全て登り。平均勾配は5.4%、長丁場のヒルクライムだ。
序盤の温泉街の登りが結構キツイ。距離は短いが10%近い真っ直ぐな登りをえっちらおっちら登って行く。
70.6km、元箱根・大観山方面に右折。ここが椿ラインの起点。大観山頂上までは13.5km、平均勾配5.5%。
椿ラインに入ってしまうと、勾配は5%前後で安定して割と登り易くなる。
この距離表示の起点はどこだろう?多分湯河原駅入口交差点かな。
1週間前にSR600福島を走って山岳練習を積んできた成果か、それ程のきつさも感じずに淡々と坂を楽しめている。適度にワインディングした5%前後のヒルクライムが私的にはフィットする。
81.5km、大観山レーダーが見えて来た。山頂まであと2.5km。
下界が海まで見渡せる。雨も降らず日差しを強くなく、ヒルクライムにはベストコンディションで臨めたのは良かった。
レーダードームを横目に左にカーブしていく。山頂まではもうちょっと距離がある。
ここから勾配がぐっと上がって10%近くの急勾配になる。終盤でもう一頑張り。
84.0km地点の大観山のピークを11:14に通過。40分で13.5kmの椿ラインをクリア。そのまま下りに入る。
山頂付近の気温は16℃、まだ登って来たばかりで汗を掻いているので下りの風が冷たくて非常に気持ちが良い。
89.2km、5km程を一気に下って来て再び1号線に合流。御殿場・元箱根方面に右折。
長尾峠の後に通過する御殿場までは29km。
芦ノ湖畔は天気は余り良くないがそこそこの観光客で賑わっている。
90.9km、元箱根交差点を右折、一旦湖畔を離れ山の中に入る。
91.8km、大芝交差点を直進方向。ここから先10km位はアップダウンが続いて結構脚を削られる。
98.8km、御殿場・仙石原方面に県道75号をトレース。アップダウンもそれ程苦にならずにこなすことができた。日差しが無くて涼しいのが効いている様だ。
100.2km、箱根ロープウェイの発着所を通過。
ロープウェイ発着所からの1.5km程の登りが視覚的になかなかしんどいといつも思う。
103.2km、仙石原の下りを一気に下る。
まだススキの見頃はちょっと早いのか、観光客は少な目。
106.1km、国道138号に合流して、山中湖・御殿場方面に左折。ここから長尾峠までの6km弱が山岳区間最後のヒルクライムとなる。
まずは前半の国道138号の2.5kmがなかなかにしんどい。道が細く車通りが多いので登りながらかなり神経を使わされる。ここは私的にかなり苦手だ。
真っ直ぐな登り坂をぼちぼち登ってようやく長尾峠への分岐点が見えた。
108.5kmの分岐を左折して国道138号を一旦離れ県道736号に乗った。車通りが無くなりホッと一息。勾配も多少緩んでのんびりと登る。
ここを走る時はいつも日差しがきつくてバテ気味なイメージがあるのだが今日は日差しが無く気温も低めで快適。通過チェックは目前。
111.6km地点の通過チェック2に到着、チェックタイムは13:06。ここも写真チェックなので通過証明用写真を撮って直ぐに出発。
通過チェック2/長尾峠->通過チェック3/セブンイレブン御殿場小学校前店(13.1km/124.7km)
次の目的地は13.1km先の通過チェック3。下るだけなので直ぐに辿り着くだろう。
長尾トンネルを抜けると静岡県御殿場市に入る。
トンネルから国道138号までの7kmちょっとの下りを一気に下る。
119.3km、国道138号に再合流。富士吉田・御殿場市街方面に左折して更に下る。
120.8km、深沢西交差点を県道401号に乗って進む。間違えて国道138号を下ってしまうと復帰するのが大変なのできをつけなければならない。
御殿場インター入口通過。オリンピックの自転車ロードレース会場の看板が立っている。ここも通るのか。
かの有名なさわやか前を通過。以前車で一度来たことがあるが、開店後2時間待ちとか言われてすごすごと退散して以来二度と近付いていない。
124.2km、分岐を右折すると直ぐにPC。御殿場市外の渋滞はいつも以上に酷い。
124.7km地点の通過チェック3に到着、チェックタイムは13:41。
山岳地帯を一気に走り抜けて来てかなり汗を掻いてしまったので水分補給を抜かりなく。20分程休憩して出発。
通過チェック3/セブンイレブン御殿場小学校前店->PC2/ファミリーマート土屋橋店(42.4km/167.1km)
次の目的地は42.4km先のPC2。下り基調だが、苦手な国道246号を通過しなければならないのがちょっとナーバス。
PCを出てから快調に下る。空には遂に青空が出て来た。今日の天気予報は午前中は雨天必至だったのに全く降らなかったのは嬉しい誤算だった。このままゴールまで降らないで欲しいところ。
128.5km、小山町に入った。
133.4km、小山町役場前交差点まで下って来た。右折して国道246号方面に進む。
135.2km、いよいよ苦手な国道246号に合流する。
国道246号は道幅が狭く路肩が荒れていて只でさえ走り辛いのに大型車の通行も非常に多くスピードも速いのでかなり怖い。いつもの様に多少びびりながら走っていたら、後ろから結構なスピードで抜いて行った白いトラックの後ろ姿を見て肝を潰した。何とそのトラックは荷台の左側に木の棒を50cm出っ張らせて走っているのだ。一歩間違ったらあの棒に引っ掛けられて大事故になるところだったのだ。そのトラックの運転手は気付いているのかどうか知らないが余りに危険過ぎる所業に背筋が寒くなった。何とかトラックの運転手に注意したいところだったが全然追い付けない。この先事故を起こさなければ良いのだが、非常に心配だ。
138.6km、清水橋交差点で道路の反対側に渡って、県道76号に入って行く。国道246号から一旦離れられるのが嬉しい。
県道76号手前の歩道はもう何年も工事中だが一体いつになったら完成するのだろうか。
県道76号に入った。車通りも殆どなくなり落ち着いて走ることができる。
140.6km、新鞠子橋交差点は左道なりで県道76号をトレース。ここの信号は引っ掛かると長い。
できることなら国道246号を通さないルートになると良いのだが適当な迂回路が無いというのが現状。
143.3km、安戸交差点で再び国道246号と合流。再び緊張の時間が始まる。
さっきよりは路肩が多少マシだが交通量が多いことには変わりがない。とにかく慎重に走る。
149.1km、県道72号への分岐点が見えてホッと一息。松田駅方面に左折、国道246号から離脱する。
151.6km、踏切を渡って直ぐに中井方面に左折して直ぐに右折。曲がった途端に直ぐに登りが始まる。
東名高速横のピークまでは2.5km、平均勾配は5%に満たないがここまで150km走って来ていることもあり結構登り応えがある。
前半の方が勾配がきついが後半は直線基調なので体感的にきつさは変わらない感じ。
154.2km、ピークを通過して一気に下る。
159.2km、中井町役場入口交差点までで下りは終了。平塚・秦野方面に左折すると再び登りとなる。
160.8km、1.6km程登って平塚方面に右折。登りはまだ続く。
右折して直ぐの井ノ口トンネルは登り基調、勾配がそこそこきついトンネルなのでなかなかしんどい。
162.3km、井ノ口トンネルから下って来て、道なり右カーブで再び登り。アップダウンが続くがこれがこの区間最後の登りとなる。
800m程登ってゴルフ場横のピークを通過、そのまま下りに入る。
163.3km、下りの途中で平塚市に入った。PCまではあと4km弱。
167.1km地点のPC2に到着、チェックタイムは15:36。
ここのコンビニは9月いっぱいで閉店してしまうとのこと。次回開催ではPCが変更されることになりそうだ。
ゴールまではあと35km、渋滞を考慮しても2時間半前後で終わるはずなのでモンスターエナジーだけ飲んで15分程の休憩の後出発。
PC2/ファミリーマート土屋橋店->ゴール/ローソン鎌倉大船二丁目店(34.6km/201.7km)
さて、後は無難にゴールを目指すのみ。もう山はないが、これからは都市部走行となり夕刻の渋滞にかかる時間帯となるので車との接触に十分注意しながら走ることになる。
173.8km、R東京さんの定番ブルベではここを左折だが今日は直進。微妙な向かい風基調だが大して走行に支障はなくまずまず順調に距離を消化していく。
177.1km、県道44号に合流して藤沢・国道129号方面に右折。この辺りからぼちぼち市街地近郊の交通量の多い道に入って行く。
179.8km、相模川を渡る。
185.1km、県道45号から市道への分岐点を右折。車の流れに乗っているとうっかり見逃しそうになる。
ぼちぼち市街地に入って来た。終盤に来て市街地のアップダウンが出て来た。神奈川県の市街地はアップダウンが非常に多いという印象がある。
194.3km、酒井川を渡って横浜市に入った。ゴールまで10kmを切った。
195.5kmの深谷交差点を右折すると直ぐに登り。多分これが今日最後の登りではないか。1km程5%前後の登りをえっちらおっちら登って行く。
時刻は17:20、夕刻の渋滞がいよいよ酷くなって来た。もうここまで来ると慌てる必要は全くない。車の流れに逆らわずのんびりと進む。
200.2km、笠間交差点を右折。変則的な交差点で交通量も多く信号のタイミングが結構難しい。ここを曲ると大船界隈、ゴールは目前だ。
大船界隈を下町と呼んでよいのかどうか定かではないが、夕暮れ時で近所に住んでいると思われる人達の生活感漂う往来が何となく和む。
201.8km、離山交差点を右折すると300mでゴール。今日も無事に走り終えることができそうだ。まだ明るいうちに戻って来ることができて良かった。
無事ゴール。まずはコンビニでレシートをゲットする。ゴールタイムは17:41。
レシートを持ってゴール手続き。AJ神奈川のスタッフさんに認定手続きをして頂く。認定完走時間は10時間21分だった。
先着していたタケさんも交えてしばし歓談。
コーラの新製品アップル味を試してみたが、ちょっと薬臭くて余り美味しくなかった。これは外れ。
帰りの渋滞が心配なので暗くなる前にゴール地点から退場する。駐車場に戻って速攻でバイクを積み込み着替えて帰途に就く。この時間は大船界隈の商圏を脱出して高速に乗るまでが大変だ。
案の定高速に乗るまで1時間近く要し、圏央道の交通量は程々で20:30過ぎに帰宅。これにて今日の大船遠征は終了した。
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今回の神奈川200は事前の天気予報がどう見ても雨予報だったのでそれなりに覚悟して臨むこととなったが、結果的に全く降られなかったのは非常に大きい。2日後にまたブルベだったので降られるとバイクがドロドロになって翌日バイクメンテしなければならなかったのだが、それがなかったことが非常に有難かった。
コース的には私的に中級山岳コースという位置付けだが、PBP、SR600福島を走って後、ブルベシーズンも後1か月半となったところでシーズン終盤の締め括り的に素性が知れたコースを割と気楽に走るには丁度良いブルベではなかったかと思う。大船発着については首都圏発着のブルベとしては比較的首都圏の走り難さが少ない場所と言えるし、私的に高速道路を使ってのアクセスがし易い場所なのでその面でも気楽に参加できるブルベで良かったと思う。
次回ブルベはBRM923千葉200、浦安発着のほぼ平坦な緩めのブルベだが次回詳報の予定。