PBP2019/Report 1:出発前日まで

 フランスから帰国してそろそろ1週間が経とうとしている。下半身の疲労感や尻の痛みもほぼ癒えたが、時差ぼけがなかなか抜けず今週の会社勤務中にしょっちゅう眠気に襲われてなかなか辛い5日間をやり過ごしてやっと週末に辿り着いた。フランスの大地1200kmを数千人の参加者が一堂に駆け抜ける4年に一度のブルベの祭典Paris-Brest-Paris 2019が終わりフランスから戻って来て身も心も軽い。3度目のPBPということで経験値はあるはずだが今度も完走して当たり前というプレッシャーもあって、走り終えて帰国してのこの開放感がそこそこ大きなプレッシャーを抱えていたことに改めて気付かせてくれた。改めて無事に時間内完走を果たすことができて本当に良かったと思う。PBP走行中は夢の中の様な出来事でフランスでの9日間は非日常の連続ではあったが、帰国してみて現実の日常世界との切れ目ない鮮明な記憶の連続であることをはっきりと自覚して、最早フランスは私にとって非現実世界ではないことを強く自覚することとなった。これが喜ぶべきことなのか悲しむべきことなのかは定かではないが、少なくとも私の人生経験の枠が広がりフランスを自分の住む世界の一部として確実に取り込むことができたということなのだろうと思っている。

 この3度目のPBPの走行レポートをぼちぼち書き始める。いつ書き終わるか定かではないが、いずれPBPにチャレンジしようと思い立つ後続の役に立つかも知れないので実走と同じく確実に完結させたいと思う。

 

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[目次]

エントリー

 2015年に2回目のPBPを走り終えて、次は4年後かと思っていたらいつの間にか月日は経ちもうPBPの開催年になっていた。歳を取ると月日が過ぎ去るのが本当に速い。過去2回PBPを完走し、次はもういいかなと思った時期もあったけれど、開催時期が近付いてくるとやはりもう一度あの賑やかな祭典の中に紛れてフランスの大地を走りたいという思いが強くなり、3度目のエントリーをすることに決めた。

 PBPは毎回レジストレーションの方法が変わっているのだが、前年に認定完走した最も長い距離の単一ブルベが1000kmの人から時期的に早くプレレジストレーションできるという、単一ブルベの距離が長い順に優先権が与えられるルールについては前回同様だがプレレジストレーションの開始時期が前回に比べて大幅に前倒しされている。即ち最も距離の短い200kmのブルベしか認定されていない人がエントリーできる頃には既に定員一杯になっていてエントリーできないという事態も想定される。その情報は2018年には告知されていたのでPBPに出たいと思っている人は当然それを踏まえて、できるだけ長い距離を走っておこうと努力する。私的には2018MGMの本レジストレーションに1000kmの認定完走が必須と思い込んで(後で必須ではなかったことが判明)いたので713北海道1000を走って取り敢えず最優先のプレレジストレーションの資格を得ることになった。

 年が明けて2019年、プレレジストレーション開始の1/14にエントリー完了。今回も前回同様90Hクラスでのエントリーとした。プレレジストレーションはPBP公式サイトのエントリーページから行い、エントリーフィーの一部€30を支払う。支払いはPayPalにて行うので便利だ。先ずは最初の関門をしっかり押さえた。これから先は通常のPBP参加の必須条件である200、300、400、600の4つの認定を受けて本レジストレーションを行わなければならない。本レジストレーションは5/25~7/3なのでエントリー締め切りの7/3までには全ての距離の認定番号を揃えないと本レジストレーションに進めないことになる。まあ私的には特に意識しなくても例年通りのスケジュールをこなしていけば認定は揃えられると思うのでそれ程のプレッシャーはない。

 2月の半ばを過ぎて、巷で飛び交っていた事前予測の通り参加希望者が非常に多く300km認定者のプレレジストレーションエントリー期間のうちに定員が一杯になり、200kmの認定しか受けていない人はエントリーできないという見通しになったというACPの公式アナウンスが出て、更に、この状況を受けて定員を数100人規模で増やすという措置が取られた。今年のPBPは7000人規模の開催になりそうな感じで、そうなると各PCの混雑が今まで以上に激しくなるのではないかという懸念も出てきて少なからず走行計画にも影響が出てきそうだ。

 518埼玉600の完走をもって全ての距離の認定が確定し、6/6に本レジストレーション完了 。本レジストレーションもPBP公式サイトの参加者個人用に作成された専用ページから行い、認定番号登録もACP7データベースに直結されており一部情報を入力すれば自動的に認定番号等が入力されるので非常に便利になっていた。エントリーフィーは€135、その他にジャージやDVDなども事前に申し込みそれら費用をまとめてPayPalで支払う。7/4に本レジストレーション確定のメールが届いた。ライダーズナンバーはV008となった。これにてレジストレーションの全ての事前手続きが終了、後は現地に行ってスタート前日にチェックインするのみとなった。

ホテルとフライトの予約

 PBP期間前後のホテルとフランスまでのフライトについては、まず、コストをできるだけ安く抑えるためにツアーは今回も使用しない。自分で調達すればホテルもフライトもツアーに比べて半額に近い金額になる。海外での単独行動は何かと不安がつきまとうがそこは前回の経験を活かしつつそれなりの覚悟を持って臨みたいところだ。今回のPBPのスタート地点はRambouillet(以降ランブイエ)というところで前回のスタート地点だったSaint-Quentin-en-Yvelinesよりもパリから見て更に西に離れたところとなる。

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 前回はVersailles(以降ヴェルサイユ)にホテルを取ってそこから8km程の道のりを自走で移動したがランブイエとなるとヴェルサイユから33km位となってちょっと自走で何度も往復できる距離ではなくなった。前回はシャルル・ド・ゴール空港からバスでMontparnasse(以降モンパルナス)に移動しそこから鉄道でヴェルサイユに移動した。ランブイエは同じ鉄道路線でモンパルナスから鉄道で乗り換えなしで行けることが判明、ならばいっそモンパルナスにベースキャンプを設置してスタート地点へは鉄道で往復すればいいじゃないかという結論に達し、モンパルナスでホテルを探すことにした。モンパルナスはほぼパリの中心部なのでホテルの数は非常に多く探すのにはそれ程苦労はない。モンパルナス駅からの距離と値段を睨みながら探して、駅から1kmちょっとの所のHotel Moulin Vertに決定。荷物保管と万が一のDNFに備えてPBP走行中も含めて8泊を通しでホテルのウェブサイトから直接予約した。1泊€52で宿泊費は約50,000円となった。

 フライトについては過去2回は日本の航空会社の直行便だったがやはり高い。コスト優先でできるだけ所要時間の短いもの、それと当然ながらバイクケースを持って行くので手荷物の追加料金の有無も含めてバランスの良いものを探した。その結果、アシアナ航空のインチョン空港経由の乗継便に決定した。アシアナ航空はバイクケースの持ち込みに関してはかなり寛容な対応をしてもらえるという話がネットで幾つか拾えたことも選択の決め手となった。フライトチケット代は往復137,000円となった。

 ホテル、フライトとも5/16に予約を完了。合計で約190,000円となったが、グッドウィルツアーのパック料金が30万円台後半なので実際に半額近いところで納めることができた。ここ数年は年1回の海外遠征が定着しつつあるのでこの差は非常に大きい。

 

走行プラン

  今回のコースはスタート&ゴール地点が変更になったことに伴うスタート直後とゴール直前のルートが変更となった以外は前回とほぼ同じルート。スタート&ゴール地点が変更になったことで距離もちょっとだけ短くなったのは有難い。

<往路>

<復路>

 1日目は徹夜走行として2日目以降は日中走って夜は寝るという基本的なパターンは前回の走行プランの考え方をそのまま踏襲して今回の走行プランを組み立てる。今回は90Hクラスの最終スタート時間が21:00となったのでこれを選択。フランスの夏は夜は21時過ぎまで明るく逆に6時でも暗いので、前回の20:00スタートよりもより日中時間帯の走行に近くなるものと考えた。後は基本的に20km/hの巡航速度とPC滞在時間は30分、そして仮眠PCは前回と同じく往復のLoudeac(以降ルディアック)と復路のMortagne au Perche(以降モルターニュ・オー・ペルシュ)の3か所としそれぞれ7時間を割り当てる。

 最終的には下記の様な走行プランとなった。

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 区間によってアップダウンの状況も変わり必ずしも一定の巡航速度で走れるわけでもなく、またPCの混雑具合によっては滞在時間も変わって来るが、あくまで目安として各PCの出発時間を押さえていくことで実走行時のスケジュール管理を行っていくこととなる。 

装備

 装備についても基本的には前回同様。ハンドル回りは基本的に普段と同じだが、ライトやナビを取り付けているエクステンションバーのアーム部分を日頃から使っている物より若干長い物に変更。これはハンドル回りの窮屈感を解消することを狙った。

 ウェア類については、夜間の寒さを考慮し、防寒具としてアームウォーマー&ニーウォーマー、ウインドブレーカー、レインウェア上下を持って行く。PBPは必ずどこかで雨は降られると思われるので前後泥除けを携行する。

 PBPではツアー会社企画のルディアックでのドロップバッグサービスが使えるので今回も利用する。往復のルディアックでの仮眠用の装備は全てドロップバッグに入れて先送りして起き、復路のルディアック以降のモルターニュ・オー・ペルシュでの仮眠用の着替え等をサドルバッグに移し替えて持って走ることにする。

 携行装備はフロントバッグとリアバッグに分散して収納するが、今回の装備の大きな変更点はリアバッグをTailfin/AeroPackにしたことだ。今まで使用していたCarradice/Super C Audaxというリアバッグは非常に使い勝手は良いバッグなのだが、取り付けがサドルレールに取り付けたサポートユニットを使用しなければならず、サドルレールのみで支えているというのがバランス的に余り宜しくないのと、サポートユニットも含めたバッグの重量がかなり重いというのが難点だった。これを解消するために導入したのがAeroPackなのだが、納期遅延でPBPに間に合わない恐れがあったものの土壇場で間に合い、結局ぶっつけ本番の使用となる。

 この製品は当然ながら通常のロードバイクのホイールサイズ700Cを前提に設計されているので私のホイールサイズ650Cのバイクに上手く取り付けられるかどうか不明だった。取り敢えずノーマルの状態で取り付けてみたが、何とか取り付けられるもののバイクサイズが小さくシートポストが短いのでサドル下のスペースが狭くてバッグがかなり窮屈に収めざるを得なくなる。これを解消するためにちょっと追加工をしてみた。

f:id:gearmasher:20190810214223j:plain シートポストの固定部分とバッグの間にスペーサー的な金属プレートを入れてバッグをリヤ方向にオフセットさせた。  

f:id:gearmasher:20190810214151j:plain これで上開きのバッグがサドルに干渉することなく物の出し入れが可能になり、見た目にも安定感が増した。前のサドルバッグだとダンシング等でサドルが振られていたがこの変更でそれが解消されることが期待されるし、収納力も見た目より大きいので使い勝手は悪くなさそうだ。後は実際に使ってみて確かめる。

 ルディアックでの仮眠については過去2回の時はツェルトと寝袋をドロップバッグに入れて持ち込み敷地内の空きスペースにツェルトを立てて寝たが、今回はオフィシャルの仮眠サービスを利用しようと考えている。但し、参加人数も前回から増えてベッドが埋まっている可能性も考えられるので今回もツェルトと寝袋は持って行くことにする。

 現地での通信環境については、ホテルではノートPCで走行中はiphoneを使用するが私のiphoneはDocomoのsimロックがかかっているので海外用データsimを直接入れることができず、NECのモバイルルータ(MR04ln)を介して通信することになる。海外用データsimはアマゾンでOrangeのプリペイドsimカードを事前購入した。データ容量は8GBで2970円、Orangeはフランスの通信大手なので繋がらないということはなさそうだし容量的にはこれだけあれば十分だと思われる。

 カメラについては今回は3台持って行く。

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 まず、Nikon/W300。これが今回のメイン機。走行中に撮った写真は主にブログ用に使用するが、走り終えてブログを各段階でどこで撮った写真なのか場所を特定するのに結構苦労することがあるのだが、写真に撮影場所の位置情報を付加するためのGPS機能がこのカメラには付いている。PBPまでに何度かブルベで試用してみたがそこそこの確率で正しい位置情報が付加できる様なので今回のメイン機となった。次にSony/DSC-TX30。これは今までずっとメイン機としてブルベ中の撮影に使用して来た非常に信頼性の高い使い慣れたカメラだ。サブ機というかメイン機と併用で使うことになる。最後にCanon/S120。以前から海外ブルベで夜間走行中に星空を撮影したいと思っていて、今回は具体的にやってみようと星空撮影モードの付いた本機を持って行くことにする。本機の使用に合わせて超小型の三脚も併せて持って行く。動画撮影用はいつものSony/HDR-AS30Vをハンドルバー固定で、それとヘッドバンド固定のPanasonic/HX-A1Hをサブ機として持って行く。

具体的な内容は下記の通り。

バイク装備
 ①フロントライト1:Fenix/BC30
 ②フロントライト2:Fenix/BC25R
 ③アクションカム:Sony/HDR-AS30V
 ④サイクルコンピュータ:Bryton/Rider410
 ⑤ナビ:Garmin/etrex30x
 ⑥リアライト1:Cateye/TL-LD155-R
 ⑦リアライト2:Cateye/TL-LD570-R
 ⑧750mlボトル2本

フロントバッグ(モンベル)
 ①モンベル携帯用ウィンドブレーカー
 ②チューブ1本
 ③カロリーメイト2袋
 ④塩タブレット
 ⑤単3電池4本
 ⑥18650電池2本
 ⑦カメラ:Sony/DSC-TX30
 ⑧カメラ:Canon/S120
 ⑨カメラ用超小型三脚:JOBY/ゴリラポッド
 ⑩アクションカム:Panasonic/HX-A1H

サドルバッグ(Tailfin/AeroPack)
1. ウェア類
 ①モンベル製レインジャケット
 ②モンベル製レインパンツ
 ③アームウォーマー
 ④ニーウォーマー
2.工具・スペアパーツ
 ①シフトワイヤー1本
 ②チェーン3コマ+ミッシングリンク2個
 ③チューブ2本
 ④ブレーキシュー4個
 ⑤タイヤ1本
 ⑥タイヤブート2枚
 ⑦応急タイヤパッチ
 ⑧集合工具
 ⑨タイヤレバー3本
3.電装系
 ①単2電池4本
 ②充電ケーブル3本(USBx2、Lightningx1)
 ③バックアップ用ナビ:Garmin/etrex20x
 ④アクションカム用予備バッテリー4個
 ⑤ルータ用予備バッテリー1個
4.医薬品
 ①太田胃散
 ②ワカマツ止瀉薬
 ③絆創膏
 ④ウェットティッシュ

ドロップバッグ
1. ウェア類
 ①半袖ジャージ1枚
 ②レーパン1枚
 ③靴下1組
 ④Tシャツ1枚
 ⑤パンツ1枚
 ⑥半パン1枚
 ⑦タオル1枚
2. スペアパーツ
 ①チューブ4本
 ②スペアタイヤ1本
3. 電装系
 ①モバイルバッテリー3個
 ②18650電池4本
 ③モバイルバッテリー3個
 ④バックアップ用サイクルコンピュータ:Bryton/Rider310
 ⑤バックアップ用フロントライト:Fenix/BC25R
 ⑥バックアップ用アクションカム:Sony/HDR-AS30V
4. 医薬品
 ①サロンパス貼り薬
 ②サロンパス塗り薬
 ③キネシオテープ
 ④傷パッチ
 ⑤ティッシュペーパー
5. 補給食
 ①カロリーメイト2袋
 ②塩タブレット一袋
6. 仮設仮眠所
 ①モンベル製ツェルト
 ②モンベル製シュラフ
 ③モンベル製エアピロー
 ④耳栓

出発前日まで

 PBPの開催期間は大体会社の盆休みの直後になることが多く、1週間程の盆休みに直結して更に1週間休みを取得することになる。うちの会社にはフレックスホリデーという個別で事前設定可能な連続取得休暇制度があってそれを使うのだが、2週間という長期休暇を取るのは一般的にはそう簡単ではない。ただ私の場合は、もうここ数年大体8月に海外遠征のための長期休暇を取得するというのがパターン化しているので上司もそんなもんかと思ってくれている様で5月にちょっと根回しをしただけで今回もすんなり取得することができた。

 PBP前の最後のブルベはR東京さんのBRM803東京200、苦手な夜スタートのブルベだがPBPの夜スタートを想定したこの200kmを無難に完走し直前の夜スタートへの苦手意識を少しだけ軽くすることができた。また、このブルベの完走をもってブルベ通算200完走と連続0DNF記録を更新し、大台クリアのプレッシャーをPBP前に解消しておくことでPBPへの心理的負担の軽減に成功した。

 大方の条件整備が完了しトラブル続きの会社業務を何とかやっつけて、8月10日から会社の盆休みが始まった。渡航まで6日間の休みがあるというのは非常に有り難い。溜まった疲れを抜くためにゆっくり休養しながら少しずつ荷物のパッキングを進める。去年の今頃はスペイン渡航の非常に大きな心理的プレッシャーを抱えていたが、フランスは3度目なので流石にそこまでのプレッシャーはないもののそれでも元々海外旅行は苦手なのでそれなりの心理的重圧はある。でもここまで来て逃げ出すわけにもいかないので、自らの体力と経験値を信じてフランスに行くしかない。

 バイクの最終調整は念入りに行う。最近チェーンは新品に交換済み、7月の北海道ブルベで発覚したBBの破損も新品のBBに交換済み。ホイールは勿論GOKISOハブの手組ホイールを投入する。事前に後輪はメーカーのオーバーホール済みだったが、盆休み中の試走で前輪の若干のリム振れが発覚、その夜のうちに入念に振れ取りを行った。また、後輪のタイヤを新品に交換した際、ホイールバランスが大きく崩れて高速回転時に物凄く暴れるので土壇場でホイールバランス調整のやり直しを行う。

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 リムにほんの数グラムの鉛板を貼るだけで回転ムラが無くなってホイールの暴れが無くなるのでPBP前にこれは確実にやっておきたい。バイク各所を自らの手でしっかりメンテナンスして、万全のバイクに仕上げることで強い自信が生まれて来る。大イベントに臨む前には是非やっておきたい儀式の一つだ。

  8/15、渡航前日になって大方の荷物のパッキングが終了した。明日のフライトは成田空港(何度も確認して間違いなく成田空港!)を9:00発なので朝4時には自宅を出発しなければならない。体調管理も含め、取り敢えずここまでは順調に準備を進め後はフランスに行くだけのところまで持ってくることができた。ここまで来れたことにまずは安堵している。さて、明日はモンパルナスのホテルに着くまでが勝負だ。逸る気持ちと不安の入り混じった落ち着かない心境をなだめつつ早めに就寝する。外は台風一過で雨風強くかなり荒れ気味だが、明日には多分治まっているだろう。

 我が堅実な両脚たるバイクを携えいざ行かん、約束の地フランスへ。