650Cロードバイクの普及活動

 今日、多摩湖CRをぐるぐる周回しながら、650Cロードバイクがもっと普及してくれないものかと思いを巡らせてました。

 巷では空前のロードバイクブームで、自転車雑誌にはバイクのフィッティング記事がしょっちゅう載っています。標準的成人男子ならば勿論ホイールサイズ700Cの標準的ロードバイクで何の問題もなくフィッティング可能ですが、身長160cm以下の人達となるとそう簡単にはいきません。

 フレームサイズを選択する上でシビアになってくるのがまずトップチューブ長とヘッドチューブ長です。ホイールサイズ700C(リム径622mm)用のフォークを使用しながらハンドル高を下げようとすれば当然トップチューブを短くしなければならず、またホイールベースを確保しようとすればトップチューブの長さにも限界があります。これらを吸収するためにステムを短くしたりしてハンドル操作性を犠牲にしながらフィッティングすることになります。

 最近、小柄な人が700Cバイクに腕と背中を伸び切らせてへばり付く様に跨っているのを良く見るし、ハンドルがサドルよりも高いっていうポジションも珍しくありません。勿論敢えてそういうポジションを好んで乗っている人もいるでしょうが、多くの場合ショップで勧められるままに買ったバイクをそのまま乗っていたりすることの方が多いと思われます。
 私自身とある700Cバイクに試しに乗ったことがありますが、ちょっと走っている間に前輪にシューズのつま先が当たって転びそうになったのにかなり衝撃を受けて、無理やり小さいサイズのジオメトリで作った700Cバイクに対する不信感を持ちましたね。

 私的にはロードバイクはやはりロードバイクらしいポジションで走ることが醍醐味だと思うし、小柄な人には700Cで最適化されたポジションをスケールダウンすることで再現したバイクに乗るのが一番だと思います。

 そこでホイールサイズ650C(リム径571mm)のロードバイクの登場となるわけですが、これは現状でもトライアスロンではまだシェアはあるし市場にないわけではないのですがロードバイクとしては殆ど普及していません。まあメーカーとしては複数のホイール規格をカバーしようとすれば当然開発コストも製造コストもかかるのでやりたがらないのは自明の理だし、メーカーがそういうスタンスなのでショップだって積極的に売りたがらないし雑誌だってあんまり書きたがらないというのが今の風潮だと思われます。

 買う方だって選択肢が少なくパーツ供給量が少ないそして”規格外”との印象が強い650Cを敢えて選択する人は少ないだろうし、ましてや650Cという選択肢があることを知らない人もかなりいると思われます。

 そう、650Cの最大かつ唯一のデメリットは「選択肢が少ない、パーツが少ない」ってことだけなんですよ。

 650Cに対する注目度が上がってニーズが高まってくれば当然メーカーもショップも雑誌も力を入れ始めるのは間違いないので、草の根運動的普及活動の必要性がここに生ずるわけです。

 そんなわけで筋金入りの650Cユーザーの不肖私も普及活動にもっと力を入れねばと思いを新たにしたわけです。

 全国のバイク選定およびポジション出しに悩む小柄ライダーの皆さん、是非一度650Cバイクに注目してみて下さい。きっと世界が変わります!