[目次]
- スタートまで
- スタート/サンポートフェリー乗り場->通過チェック1/四方見展望台(63.7km)
- 通過チェック1->PC1/ローソン鳴門高島店(13.7km/77.4km)
- PC1->通過チェック2/弁天山(29.6km/107.0km)
- 通過チェック2->通過チェック3/眉山山頂(8.6km/115.6km)
- 通過チェック3->PC2/ファミリーマート阿波市場町北店(32.7km/148.3km)
- PC2->通過チェック4/大窪寺バス停(15.4km/163.7km)
- 通過チェック4->ゴール/ミニストップ高松駅前店(39.3km/203.0km)
- ゴール後
スタートまで
2/16(日)、6時前に目が覚めた。睡眠時間は十分で眠気はほぼないのですんなりとベッドから起き上がる。外はまだ暗いがどうやら雨は降っていない様だ。今回持参したウェアは上は裏起毛長袖ジャージとヒートテックインナー、下はレーパンにレッグウォーマー、シューズは通常のロードシューズにトゥカバーといういで立ち。寒さはそれ程でもないので持ってきたウェアで十分に対応可能だ。念のためレインウェア上下をフロントバッグに入れてあるのでいざとなったらこれを防寒具に使える。そそくさと着替えつつ昨夜買っておいたパンを食べ準備を整える。
6:20にホテルを出る。ここからスタート地点までは2kmもない距離なのでかなり余裕。さて走りだそうかと思ったらパラパラと雨が降り出した。雨量は大したことはないのでレインウェアは着ずに出発。
早朝の高松駅傍は車通りも殆どなく静か。
高松港の外れのスタート地点に到着。対岸にはフェリーが停泊しているのが見える。
受付を済ませてブルベカードを受け取りそのままブリーフィング開始。
今日のコースは高松港をスタートし海沿いを西に進んで徳島県に入り、徳島市から内陸部を通って再び高松港に戻って来る200km。
前半のアップダウンは程々だが終盤に山越えが待ち受けていてコースレイアウト的にはなかなかしんどい。獲得標高差も2000mを越えて山岳ブルベと言っても過言ではない。後は天候次第、走行中どれだけ雨に降られるかで難易度は大きく左右される。
参加者はぱっと見20人そこそこといったところ。この天候の影響もあってちょっと寂しい感じ。
スタート/サンポートフェリー乗り場->通過チェック1/四方見展望台(63.7km)
定刻7時にスタート。ほぼ同時にパラパラと雨が落ちてきたが、それ程酷い降りではないのでレインウェアを着るのが面倒でそのまま行く。
駅の直ぐ近くの高松城址を通過。私的にはこの場所は親によく植木市に連れて行かれたのを覚えている。
5.9km、琴電潟元駅傍で踏切に引っ掛かる。琴電の車両のドア横に自転車のマークが書いてあるのはもしかして自転車がそのまま載せられるのか?
7.0km、屋島の街中を通過。昔のイメージでは屋島は田舎のイメージだったが今は見る影もない。
国道11号をひた走る。車通りも少なく路面も綺麗なのでそこそこ走り易い。
14.1km、JR志度駅を通過。
15.6km、と反射船が出てきた。今日最初の登りらしい登りに差し掛かる。
5%に満たない坂を1km弱登ってピークを通過。
20.9km、羽立峠を通過。峠と言うのはちょっと大袈裟な感じがする程度の登りだった。
国道11号は四国一周のルートの一部なのか。最近ちょくちょく四国一周サイクリングの話を聞くのでちょっと興味がある。
24.1km、ここにも栗林公園があるのかと思ったら琴林公園だった。紛らわしい。
鉄道車両とすれ違う。国道11号は線路とずっと並走している感じだ。
27.9km、東かがわ市に入る。緩いアップダウンが続く。
35.8km、東かがわ市の市街地を通過。そこそこ大きな街だがまだ時間が早いのか交通量はそれ程多くはない。
42.4km、海沿いに出た。雨は相変わらずパラパラと降ってはいるが全然強くならずにウェアに水が浸みてくることはない。寒くないしまあこの程度ならレインウェアを着る必要はないだろう。
こんな標識が出てきたということはそろそろ県境が近いということか。
45.1km、ちょこっと登ってトンネルに入る。
トンネルを抜けたところで徳島県に入った。今回初走行の香川県に続き遂に徳島にも轍を刻むことになった。
気温11℃、体感的にもそんなものか。裏起毛ジャージにヒートテックインナーを着ていれば寒さは感じない。
海沿いの道は車通りも少なく非常に走り易い。眺望的に新潟辺りの日本海沿いか北海道の北西部の海沿いに似ている。
前方に長い橋の様な物が見えてきた。
傍を通り過ぎるとかなり大きな橋でなかなかの迫力、上に乗っかている構造物は橋の上を移動できる様に見えるのだが一体何だろう。
57.3km、海沿いから内陸部に入り鳴門スカイライン方面に左折し国道11号を離れる。
入り江の様な川沿いを走る。
再び海沿いに出た。
59.8km、海沿いから再び内陸部へ、鳴門公園方面に進む。
内陸部に向かい始めて直ぐに登り基調になった。こんなところに成田山があるのか。あの成田山と何か関係があるのだろうか。
61.5km、小鳴門新橋を渡る。かなり高いところにある橋で、いつの間にこんなに登って来たのかとちょっと驚く。
63.2km、橋を渡って一旦下り再び登り。一気に勾配がきつくなった。えっちらおっちら登っていく。
63.6km、橋に差し掛かり周囲が霧に覆われてまるで天空に向かって登って行く様な不思議な感覚に囚われる。見上げる先が通過チェックだろうか。
63.7km地点の通過チェック1に到着、チェックタイムは9:39。霧に覆われて人気のない展望台はうら寂しい。通過照明用の写真を撮って直ぐに出発する。
通過チェック1->PC1/ローソン鳴門高島店(13.7km/77.4km)
次の目的地は13.7km先のPC1、下り基調だからあっという間につくはずだ。
66.0km、堀越橋を渡る。向こうに見えるのはもしかして大鳴門橋か?
68.3km、徳島方面に右折。この高速橋が淡路島を横断して神戸に通じているのか。
どうやら半島をショートカットした様で直ぐにまた海沿いに出た。今度は浜辺だ。
県道11号を南下する。アップダウンが落ち着いてフラットな海岸線を走る。
73.7km前方にまた大きな橋が見えてきた。手前の橋がさっきの橋に繋がっているのか。
74.1km橋に向かって登って行ったが、橋を渡らずに高島・三ツ石方面に右折。
77.2km、県道11号をトレースして徳島・高松方面に左折すれば直ぐにPC1だ。
77.4km地点のPC1に到着、チェックタイムは10:21。
それ程空腹感はないのでピルクル1本飲んで15分程の休憩の後出発。
PC1->通過チェック2/弁天山(29.6km/107.0km)
次の目的地は29.6km先の通過チェック2。
PCを出て直ぐに橋を渡る。結構高い所を渡してあるので橋を渡るのはちょっとした丘越えだ。休憩して身体が冷えてしまい走り始めがちょっと寒く感じる。
79.1km、県道11号から県道42号に乗り換えて鳴門公園・徳島市街方面に右折。
さっき渡ってきた橋を下から見るとかなり高い。やはりヒルクライムだったね。
83.9km、鳴門市街を通過。大きな街で交通量もかなり多い。
90.0km、川内方面に左折。市街地から徐々に離れていく。
曲がって直ぐに橋を渡る。この巨大な構造物は何かと思ったら、橋の中央部を持ち上げるリフトなのか。持ち上がっているところを見たかった。
91.0km、再び国道11号に合流。
91.9km、国道11号に乗ったのは一瞬で小松島・沖洲方面に左折。
96.0km、阿波しらさぎ大橋で吉野川を渡る。河口が近いと吉野川は広い。
97.7km、国道11号方面に右折。市街地を抜けそうでなかなか抜けない。
99.3km、またしても国道11号に合流し、室戸・小松島方面に左折。市街地続きでいつの間にか徳島市街に入っていた。
始めて見る徳島市街は大都会。
103.9km、交通量の多い市街地をようやく抜けた様だ。まだ車通りが多いが若干走り易くなった。
105.4km、この橋を渡ったところが今回のコースの最遠ポイント、ここを鋭角に右折すれば通過チェックはもう目前。
107.0km地点の通過チェック2に到着、チェックタイムは12:03。日本一低い山っていうのが凄い。このコンセプトは日本国中で競ってやりそうな気がする。通過照明用の写真を撮って直ぐに出発。
通過チェック2->通過チェック3/眉山山頂(8.6km/115.6km)
次の目的地は8.6km先の通過チェック3。コースレイアウト的には距離でわざわざ通過チェックを設定しているのは何か意図がありそうで微妙に警戒。
県道136号を北上。細い幹線道路だが交通量は結構多い。
111.2km、左折して国道439号に乗る。この辺りは徳島市街近郊の生活圏といったところか。
111.8km、国道439号から直ぐに離れて眉山山頂方面に進む。
程なく登りが始まった。のっけから5%超でなかなかにキツイ。
113.1km、登って行くうちにどんどん勾配がきつくなっていく。
突如現れた丸穴路面区間。15%はあろうかと思われる激坂に面食らう。これがコース設計者さんの仕込みなのか。事前の地図読みでは全く見落としていた。必死に登って行く。
前から2名の参加者か下って来て何事かと思ったら、「弁天山はまだ手前ですかね?」と聞いてきたので「手前です」と答える。どうやら通過チェック2を飛ばしたらしい。引き返してこの坂をもう一度登らなければならないとは気の毒としか言い様がない。
丸穴区間は何とか脱したが急勾配は更に続く。距離は短いが雰囲気的には明神峠に似ている。
115.1km、3.2kmの激坂区間を何とか登り切って眉山公園入口に到達。右折すれば通過チェックは目前。
115.6km地点の通過チェック3に到着、チェックタイムは12:49。いやあ、この激坂は想定外だった。この後に本格的な山岳ルートが待ち受けているし、実はこのコースはやばいコースなのではないかとここに来て不安が増してきた。取り敢えず通過照明用の写真を撮って直ぐに出発する。
通過チェック3->PC2/ファミリーマート阿波市場町北店(32.7km/148.3km)
次の目的地は32.7km先のPC2。確かこの区間には山はなかったはずだ。
折り返しなので元来た道を戻る。
下りに入る。霧が出て微妙に視界が悪い。
登り同様に激坂区間がある。この下りは急勾配なのでブレーキかけっ放しで下らなければならず、下りのメリットが全く享受できない。こういう峠はブルベ中だとかなり辛い。
121.1km、長く辛い下り坂を終えてほっと一息。国道192号に合流して、池田・鴨島方面に左折。
再び幹線道路に出た。この辺りはまだ徳島市街の中なのか。
122.5km、鮎喰川を渡る。
124.7km、市街地走行が続く。さすが四国だけあって四国八十八か所霊場巡りの寺があちこちにある。こんな街中にもあるのか。
131.6km、吉野川市に入る。ずっと市街地走行が続く。車通りもかなり多いしかなり神経を使わされる。こんなに市街地が続くとは予想だにしなかった。徳島県の人口は思ったより全然多い気がする。
138.8km、ずっと平坦を走り続けて来ていきなり坂が出てくると、ちょっとした坂でも激坂に思えてしまう。
139.4km、阿波市方面に右折。20km近く続いた国道192号は交通量が多くてかなりしんどかった。ようやく離れられてほっと一息。
国道192号を離れて直ぐに吉野川沿いに出た。目前のあの橋を渡るらしい。
140.2km、吉野川にかかる細い橋を渡る。一車線分の幅しかなくガードレールもないので対向車が来るとちょっと怖い。幸い対向車は来なかった。
橋を渡り終えて阿波市に入った。
ようやく車もなく信号もない田舎道に出た。落ち着いて緩々と走る。
144.0km、静かな道もあっという間に終わってしまい再び幹線道路に出た。県道12号に合流して左折方向に進む。多少車通りはあるがさっきの国道192号に比べれば大人しい。
145.7km、右折して津田方面に進む。
再び車通りが少なくなった。この道をまっすぐ進めば直ぐにPC2だ。
148.3km地点のPC2に到着、チェックタイムは14:33。
ちょっと空腹感があったので大きなシュークリームを1つ食べる。ぼちぼち休んでいたら再び雨がぱらついてきた。レインウェアを着る程の雨量ではないので、15分程休憩してそのまま出発する。
PC2->通過チェック4/大窪寺バス停(15.4km/163.7km)
次の目的地は15.4km先の通過チェック4。この区間が今回のブルベの最大の勝負所となる。この区間全てが登りとなる。
149.0km、PCを出て直ぐに右折したらぼちぼち登り基調になってきた。小雨がぱらぱらと降り続いているが今のところ強くなる気配はない。
白でもなく赤でもない桃色の梅の花がこの辺りは満開。
直線的な登り坂をぼちぼち登って行く。雨に加えて何となく向かい風基調になってきた。勾配は5%に満たないが向かい風だとキツイ。
153.4km、岩野トンネルを通過。徐々に向かい風が強くなってきてトンネルの中だと風が一気に強くなる。
道路標識に高松の文字が出てきた。高松まで49kmは残り距離と大体合致する。
157.1km、大窪寺は左折となっているが直進方向に進む。相変わらず登りが続く。
158.0km、香川県に戻ってきた。
158.4km、多和方面に左折して国道377号に乗る。
左折して直ぐに長いトンネルに入った。進路が西に向いた途端に向かい風が一段ときつくなった。トンネル内だと更に増幅されてバイクが前に進まなくなる。
162.2km、勾配がきつくなってきた。雨も若干強くなり向い風もきつく荒れ気味の天気になってきた。
162.4km、強烈な向かい風が噴き出てくるトンネルに突入していく。登り基調のトンネル内はバイクが全く進まない。
162.9km、さぬき市に入る。登坂車線が出て来てきつい登りが続く。
163.3km、国道377号を一旦離れて大窪寺方面に右折。向かい風と雨が前から吹き付けるこんな荒れた天気になるとは予想だにしなかった。
枝道に入って更に勾配がきつくなった。通過チェックはもう目前だが残り300mの距離がなかなか縮まらない。
163.7km地点の通過チェック4に到着、チェックタイムは15:45。
周囲に観光客の姿は全くない。荒れた天気の下、閑散として静かな寺の周囲はちょっと薄気味が悪い感じだ。通過照明用の写真を撮って直ぐに出発する。
通過チェック4->ゴール/ミニストップ高松駅前店(39.3km/203.0km)
さて、後はゴールを目指すのみ。ゴールは39.3km先だ。
通過チェックを出発してもう少しだけ登る。
164.0km、再び国道377号に合流して美馬・志度方面に右折。登りはここまででここからは長い下りに入る。
166.5km、国道377号から左折して細い枝道に入る。これは峠を一つバイパスするためのルートということらしい。
細い道をどんどん下っていく。車通りは殆どないのでそれ程ナーバスになることはない。
169.0km、バイパス区間が終了して再び国道377号に合流する。
緩やかな下りが続く。このままゴールまで行ってくれるとありがたい。
171.1km、再び徳島県に入る。国道193号に合流して高松・塩江方面に右折。
右折したと思ったら直ぐ様香川県に入り直した。この曲がり角のほんの数メートルだけ徳島県だった。
16時過ぎの気温は11℃、朝から殆ど変わっていない。雨も何となく上がり今日はもうこのままの天候で終わりそうだ。結局レインウェアを着ることもなくゴールできそうで良かった。
174.6km、高松市に戻ってきた。ゴールまで30kmを切った。緩やかな下り基調はまだ続いている。順調に距離を消化していく。
177.8km、塩江温泉郷に入った。昔高松に住んでいた頃に、塩江温泉には家族で何度か来た記憶がある。家から物凄く遠かった記憶があるのだが実際には20km位しか離れていなかったのか。ここでもスケールダウン効果が感じられる。
189.2km、高松空港への分岐点まで戻ってきた。ここで下り基調はほぼ終わり。ここからは昨日空港からホテルに移動した道と同じだ。
もうあと10数km、この真っすぐな道を走ればこのブルベも終わる。今日のコースは200kmとは思えない程に密度が濃かった様な気がして、ここまで戻って来て何か妙に感慨深いものがある。
197.3km、ここを曲がれば太田だが今日は真っすぐゴールすることにする。また明日空港に戻る時に立ち寄る時間はあるだろう。
ぼちぼち高松市街に入って来た。夕刻の渋滞がそこそこ出来始めている。
栗林公園を通過。
高松駅まで1km、ゴールは高松駅前なので後1kmでこのブルベも終わりだ。
中央公園を通過。いつものブルベと違って何となく名残惜しさが強い。上手く言葉にできないが高松の街中をもう少しだけ走りたい感じがある。
202.9km、高松城址まで戻ってきた。ここを左折すれば直ぐにゴールだ。
無事ゴール、ゴールタイムは17:26。何とかぎりぎり明るいうちに戻って来ることができた。
今日も無事に走り終えることができてほっとした。疲労感も余りなく最初から最後まで運動強度のコントロールは上手くいったと思う。
ブルベカードに必要事項を自分で記入して取り敢えず認定手続きの準備は完了。次は近くに止めてあるスタッフさんの車にブルベカードを投函しに行く。
ゴール後
ブリーフィングでスタッフさんの車は緑のミニクーパーという説明があったので、ゴール地点の周囲の駐車場を探したが見つからない。これは困ったとウロウロしていたら先にゴールしていた人がゴールのコンビニに戻って来ていたので聞いてみたらスタート地点の近くの駐車場とのこと。どうやら早とちりしてゴール地点と勘違いしていた様だ。
再びスタート地点に戻る。辺りはかなり暗くなってきている。
スタート地点に戻り周囲を探すとその車はあった。
助手席の窓の隙間からブルベカードとレシートを入れた袋を投函して取り敢えずブルベカード提出完了。後はホテルに戻って通過照明用の写真をメール送付すればゴール手続きは完了する。
完走の満足感に浸りながら日も暮れて暗くなりかけた高松港をちょっと眺めてホテルに戻る。
ホテルについて部屋に戻りウェアを脱ぎ捨てて開放感を楽しみつつシャワーを浴びてすっきりする。ゴールのコンビニで買ったコーラを飲みながら通過照明用の写真をAR四国のスタッフさん宛てにメールで送信、これでゴール手続きは全て完了。後は認定されるのを待つだけだ。
次は今日の打ち上げ会場の選定。香川の名物は骨付鳥らしいのでそれを目当てにネットで店を探す。取り敢えずホテルから割と近いところによさげな店が見つかったので行ってみる。
ホテルを出て1km弱歩いた高松港近くのその店は残念ながら閉まっていた。googlemapでは営業中だったのにがっかり。仕方がないので片原町の商店街の中にある人気店に狙いを定め直して行ってみることにする。
19時直前に店に到着。扉を開けると既に満杯の御客さんだったが、店員さんがカウンターの端に無理矢理一人分席を作ってくれて何とか着席。
早速独り打ち上げ開始。程良く疲れた四肢にビールの酔いがじんわりと染み渡るのが毎度ながら心地良い。この瞬間を楽しむために遠征ブルベを走っているようなものだ。
骨付鳥は雛と親を両方いってしまう。遠征ならではの贅沢。とても美味しい。
ビールもつまみをとても美味しいのだが、両手の指が攣ってしまうので食べ辛い。要するに身体から塩分が抜け切ってしまっているのだが、塩辛いつまみをガンガン食べてようやく治まった。
しっかりとした空腹感とビールがいつも以上に美味しく感じるのは、強い疲労感を残すことなく体力を温存して上手く走れた証拠だ。気持ち良くビールをジョッキ4杯飲んでつまみを全て平らげて1次会を終了する。
御勘定の時に女将さんから雛と親とどちらが好きかと聞かれて、親と答えたら「酒飲みですね」と一言。まあ否定はしない。
店を出て取り敢えず商店街を歩いてみる。子供の頃は夜にこの辺りにいたことは殆どないので夜の記憶は薄いが、高松の商店街自体の記憶はあるので取り敢えず端から端まで歩いて見たかった。
瓦町駅を遠巻きに眺める。
瓦町の商店街の真ん中。確かこの右の角には映画館があったような記憶があるのだが随分と風景が変わってしまった。
瓦町を過ぎて商店街の南の端まで来た。商店街を出た先の街並みが当時の面影をぼんやりと残しているのが暗闇でも感じ取れてちょっと感慨深い。取り敢えず端まで来て満足したので来た道を戻る。
高松では呑んだ後の締めはカレーうどんらしいので当然試してみる。
歩き回って酒が抜けてしまったので注ぎ足す。ビールが相変わらず旨いのは今日は体調が良いということ。
早速カレーうどんを食す。これは旨い!俺は基本的に圧倒的ラーメン党だが、呑んだ後の締めに限って言えばこっちの方が良い気がする。カレーが食欲をそそり食べ応えがあるが胃への攻撃性は少なく食べ易い。今まで30年以上呑み続けてきたがこれは完全に盲点だった。これは新しい知識を会得した。
カレーうどんに大満足してホテルへの帰途に就く。人気の少なくなった日曜の夜の片原町の商店街のちょっとうら寂しい感じが旅情があってとても良い。
琴電片原町駅を眺めながら踏切を渡る。ほろ酔い気分で43年前の平行宇宙に迷い込んだ感覚が何とも楽しい。この非日常感に暫くの間漂っていたい気がする。
もう少し呑みたかったので近くのコンビニでビールを買ってホテルに戻る。ホテルの傍では風俗店が立ち並び煌々とネオンが煌めいている。昼間は気付かなかったが、この辺りは結構ヤバい所の様だ。
22:30、ホテルに帰着。部屋に戻ってトドメの3次会。ついうっかり甘いものを買ってしまった。
呑みながらのんびり今回の高松遠征を振り返る。過去にタイムスリップした平行宇宙感は前回の玉名遠征とはまた違った感覚がある。前回はかなりメンタル的な思い出が前面に出てきた振り返りだったが、今回はほぼビジュアル的な記憶が純粋に呼び戻された感じでよりストレートで理解し易い非日常感な気がする。この感覚が事後に俺自身にどういう影響を及ぼすのかはわからないが、今この瞬間はしばらくこの感覚に留まっていたいという気持ちが強い。心に響く良い曲をリピートで何度も聞き返したい感覚に似ている。そうやってぼんやり施策の海に漂っていたら睡魔が忍び寄って来たので素直に従い夢の中へ退場。消灯時間は1時頃と思われる。