2022AJ北海道北見シリーズ/Day 2:BRM717北海道200

[目次]

スタートまで

 7/17(日)、5時過ぎに目が覚めた。窓の外は残念ながら予報通り雨。まあある程度は覚悟していたので諦めて身支度を始める。気温は15℃は超えていそうで寒くはないのでレインウェアは着ずに取り敢えず半袖ジャージにレーパンで行くことにする。バイクには昨日は使わなかった泥除けを装着する。

 6時にホテルを出発。取り敢えず雨はほぼ止みかけているのは有難い。昨日と同じくスタート地点の北見氏自然休養村センターを目指して走り始める。

 路面には水がしっかり浮いている。こうなると泥除けは必須だ。泥除けがあるのとないのとでは雨天走行の具合が大きく変わって来る。やはり持って来ておいて正解だった。

 雲は遠くまで均一に広がっている様で止むことは期待できそうにない。まあ土砂降りにならなければ御の字というところか。

 6時半に自然休養村センターに到着。参加者の姿はまばら。

 今日は300kmも同時開催されていて1時間前にスタートしている。2019年に参加した時は復路の飛行機代を安くするために3日目に観光日を入れて帰宅日を1日遅らせる旅程を組んだので2日目は300kmにエントリーしたのだが、今回は明日帰るので今日打ち上げをすることを考慮して200kmにエントリーした。

 ふとバイクのブレーキシューをチェックしてみたらフロントがかなり減って来た。遠征前にはそこそこ残っていたはずなのに昨日のブルベで結構減ってしまったらしい。思った以上に昨日の藻琴山と美幌峠のダウンヒルで削れてしまった様だ。慌ててスペアに交換した。

 6:40にブリーフィングが始まった。参加者は10人いない感じ。今日の雨を読んでDNSが増えたのだろうか。

 今回のコースは北見をスタートして女満別、斜里、常呂を経由して再び北見に戻って来る200km。

 コースは前回走った時とほぼ同じだが、小清水町辺りの通過ルートが若干変更になっている様だ。昨日の様に明確な山越えはないが、前半に細かいアップダウンがあって獲得標高は1400m程度と、平坦コースと呼ぶにはちょっと無理がありそうだ。

 ブリーフィングが終わると、昨日同様に装備チェックはなく順次スタートとなった。ぼちぼち出走態勢を整える。

スタート/北見市自然休養村センター->PC1/セブンイレブン女満別店(34.8km)

 定刻7時前に緩々と走り始める。スタート直前に再び雨が降り始めた。

 0.5km、道道217号に出て今日は美幌方面に右折、いきなり美幌トンネルに向かって登り始める。

 のっけからいきなりの登り坂だが取り敢えず昨日のダメージは皆無で普通に脚は回る。取り敢えず今日も問題なく走れそうだ。

 1.9km、美幌トンネルに到達。ここが今日の最高標高地点、と言っても180m程度の丘の上だが、それでもこの後はこれ以上の山はないというのは精神衛生上宜しい。

 トンネルを抜けて下りを快調に飛ばす。雨だが車が殆ど来ないので安心して下っていける。

 12.3km、美幌・国道39号方面に道なり左方面に進み道道217号をトレースしていく。

 進路が北向きになり、昨日とは風向きが逆になって北風で序盤は向かい風。無闇に逆らわずにぼちぼち進む。

 21.2km、国道39号を横切って卯原内・嘉多山方面に直進。

 23.2km、大空町に入った。雨は小降りの小康状態の中、真っすぐな平坦路を淡々と進む。

 だだっ広い畑は天気が悪くてもそれなりに北海道を感じさせてくれるので有難い。というより悪天候の北海道にはすっかり慣れてしまっているので悲壮感は余りない。

  29.6km、女満別・国道39号方面に右折して道道714号に乗る。

 進路が東向きになってちょっと楽になった。

 30.8km、網走川を渡る。

 32.0km、再び国道39号に合流して網走・女満別市街方面に左折する。

 国道39号を進む。時々車が結構なスピードで抜いていく途中で水飛沫を浴びせて来るのが鬱陶しい。

 33.8km、女満別湖畔の入口を通過。

 34.6km、斜里・網走方面に右折。女満別市街に入って来た。ここを曲がるとPCはもう目前。

 PCが見えた。ホッと一息。

 34.8km地点のPC1に到着、チェックタイムは8:20。

 2019年の時にこのコースを走った時にはスタート直後から爆風追い風でPCオープン時間前にここに到着するというハプニングを経験したことをよく覚えている。後にも先にもPCオープン前到着というのはこれ1回切り。

 北海道と言えばカツゲン。変わらぬ味で旨い。「オダックス埼玉ジャージ!」と女性に声を掛けられたが、マスクとレインウェアでお姿が良く分からなかった。どなただろう?15分程の休憩の後出発。

PC1->PC2/セイコーマート斜里店(51.1km/85.9km)

 次の目的地は51km先のPC2だが、前半のアップダウン区間をこなしていかなければならない。

 女満別の街を抜けて登り基調になる。

 35.6km、小清水方面に右折して国道39号を離れる。

 街を抜けて郊外に出た。

 一旦下って37.4km地点の女満別川を渡って再び登り開始。ぼちぼちアップダウン区間に入って来たか。

 森を抜けて開けた場所に出た。緩く真っ直ぐな坂をじわじわと登って行く。

 雨が降ってはいるが北海道らしい広大な農地風景が広がる。まあこの天気も北海道らしいということか。

 39.7km、2km程登ってピークに到達。

 41.3km、網走市に入った。

 43.4km、小清水・山里方面に右折して道道246号に乗る。曲がると直ぐに下り基調。

 丘越えの下りを快調に下る。車が全くいないので安心してノーブレーキで下っていける。

 46.6km、下りを終えて小清水・藻琴方面に左折。曲がった途端に進路が北向きになり向かい風。

 47.9km、小清水・浦士別方面に右折、直ぐに道道102号を離れる。。

 曲がって直ぐに橋を渡ると再び登りになった。アップダウンはまだ続く。

 真っ直ぐな道の先にアップダウンが見渡せる。こういう風景は北海道でなければなかなか見られない。

 進むうちに雨量がちょっと増えた。でもまだ本降りという程ではない。気温も問題ないので雨具は引き続け着ずに進む。

 50.9km、小清水方面に左折。

 曲がって直ぐに小清水方面に道なり右折。

 52.3km、小清水方面に右折。ちょこちょこ分岐点を曲がるが信号は一切ない。

 相変わらずアップダウンは続く。大してスピードは速くないがそれでもストップ&ゴーが殆ど無いので着実に距離は減っていく。

 遠くの空は雲が切れて明るくなっている。あそこまで行けば雨は止むのか?

 55.6km、この電波塔は何故か印象に残っていて良く憶えている。これを再び見ることができて妙に嬉しい。

 アップダウンはまだまだまだ続く。

 雲の切れ目がかなり近付いてきた感じ。早く止んで欲しい。

 60.0km、アップダウンの谷間の交差点で久し振りに信号に引っ掛かった。そして再び上る。

 まだまだまだまだアップダウンは続く。あれ?ここはさっき通ったのでは?と錯覚してしまう。

 61.1km、浦士別川を渡って小清水町に入った。

 延々とアップダウンが続く。アップダウンのループにはまり込んで抜け出せなくなってしまったかの様だ。でもまあそれ程悲壮感はない。

 雨がまた少し強くなった。そろそろ止むのかと思っていたが雲の切れ目はいつの間にか消えてしまい逆の展開になって来た。

 65.3km、斜里・中斜里方面に左折して国道334号に合流。

 なんだこの長閑な標識は。牛注意という意味か?

 何となく進まないのだが気がついたら向かい風だった。北風がいつの間にか東風になっていた。

 国道334号に乗ってアップダウンは若干緩くなった。そこそこ降りでシューズの中まで完全に浸水しほぼ全身ずぶ濡れになった。こうなるともう雨具を着る意味はなくなった。まあ着る必要もないのだが。

 斜里までは15km。

 73.2km、清里町に入った。雨で向かい風のアップダウンな真っ直ぐな道を淡々と進む。国道に乗って若干車が通る様になってきて時折すれ違う車が水飛沫を浴びせてくるのがちょっと鬱陶しい。

 77.9km、斜里町に入った。ようやくアップダウンは終わったか。

 78.9km、ウトロ・斜里市街方面に左折して国道334号をトレースしていく。

 雨は若干弱まったがまだ風はそこそこ吹いている。

 80.4km、ウトロ・斜里市街方面に右前方に進む。

 82.1km、ウトロ・斜里市街方面に左折して国道334号をトレースしていく。車が増えてきたことで街が近いことが窺い知れる。

 84.3km、斜里市街に入って来た。前回はここを左折してPCだったが今回は斜里港方面に直進する。

 85.6km、踏切を渡って直ぐにウトロ・知床斜里駅方面に右折。曲がると直ぐにPCだ。

 PCが見えた。ホッと一息。

 85.9km地点のPC2に到着、チェックタイムは10:55。

 ここには数名の参加者の姿があった。

 ちょっと空腹感があったので大きなメンチカツパンとカツゲンで補給。

 雨は上がって遠くには青空がちょっとだけ見えている。このまま止んでくれるとありがたいのだが。PCの真ん前は知床斜里駅、人影もなく案内板が無ければ駅の存在に気付かない。15分程の休憩の後出発。

PC2->PC3/セブンイレブン常呂南町店(71.9km/157.8km)

 元来た道を戻り始める。次の目的地は72km先のPC3。

 信号待ちで止まったら左からタンデムがやって来たのでよく見たらサトウさん夫妻だった。PC1で埼玉ジャージのお声がけをいただいたのは佐藤さんの奥様だったのか。挨拶しつつ進む。

 86.4km、突き当りを網走方面に左折する。網走まではほぼ平坦。

 道道769号を快調に進む。進路が西向きになってさっきまでの向かい風が追い風に代わり楽々走行。

 信号のない真っすぐな道を止まることなく進み続けられるのでどんどん距離を消化していく。この展開の早さは北海道以外ではなかなか経験できない。

 94.6km、国道244号ではなくその手前の枝道に右折。

 95.7km、左折方向に進む。

 広域農道の様な裏道は車通りもなく走り易い。前回は国道244号を通ったので車がそこそこ走っていたがこっちの道の方がストレスなく走れるので有難い。

 牛がいた。今回初めて放牧を観た気がする。

 97.4km、交差点を右折。

 98.0km、左折方向に進む。

 99.1km、北浜・浜小清水方面に右折。

 99.3km、士別駅前を通過。網走・浜小清水方面に左折する。

 鉄道沿いの道を進む。道も綺麗でとても走り易い。

 104.6km、ここで国道244号に合流、網走方面に右折。ここから前回と同じルートになる。網走までは20km。

 見慣れた国道244号を進む。やはり車は多め。と言っても関東に比べれば全く大したことは無い。

 涛沸湖を左に見ながら進む。ここを通る時はいつもこんな天気という印象。

 馬がたくさん放牧されているのが見えた。

 ひたすら真っすぐフラットな道を追い風基調でひた走る。

 108.2km、小清水原生花園傍を通過。

 113.0km、橋を渡って網走市に入った。長い直線コースは終了。

 海沿いの道を進む。前方に網走市街が見えてきた。いつの間にか追い風が無くなり通常ペースに戻っていた。

 116.4km、久し振りに信号に引っ掛かったと思ったら昨日曲がった藻琴駅前の交差点だった。今日は直進して昨日の逆走となる。

 網走市街がかなり近付いてきた。

 網走市街に入って来た。PCのある常呂までは33km。

 124.6km、道の駅を通過。

 125.1km、昨日網走市街に入って来た交差点を通過。今日は直進。

 126.2km、網走駅前を通過。3年前はブルベ中にここを通過しただけでなくブルベ後に鉄道に乗ってこの駅に降り立ったので印象深い。

 国道39号を西に進みつつ網走の街中を抜けて行く。

 129.0km、網走市街地を出てオホーツクサイクリングロード入口を通過。このブルベではここからサイクリングロードを走っても構わないことになっているが、以前走った時に道が細く車止めがあちこちあって走り辛かった憶えがあるのでこのまま一般道を走る。もしこれが関東のブルベだったら車が多くて信号もたくさんあるだろうからまず間違いなくサイクリングロードを選択するだろう。北海道ならではの判断。

 国道238号に乗ってからアップダウンが出てきた。真っすぐな緩い登りをじわじわと登って行く。

 網走湖を左に見ながら走る。網走湖はちょっと標高の高い所にある様だ。

 133.8km、昨日のブルベで国道238号に合流した交差点を通過。ここを曲がれば北見に戻れるが目指すは常呂、直進する。再び雨が降り始めた。

 稚内まで318km、紋別まで101kmは北海道ならではの距離感。そうか、国道238号は稚内まで延びているのか。

 いつの間にか雨は止んで淡々と西に向かって進む。車通りも少なくなり落ち着いて走ることができる。

 139.2km、卯原内サンゴ草群落地を通過。サンゴ草なるものを見たい気もするが止まるのも億劫なので素通り。先に見えるのは能取湖か。

 139.4km、卯原内の街中を通過。常呂まではあと19km。

 進むうちに道が乾いてきた。このまま降らずに済めばよいのだが天気予報では午後から本降りなのでこの後降られることは覚悟しておかなければならない。

 ちょっと走ったら再び雨が降り始めた。やはり駄目か。

 151km辺りから登りになった。雨の中をえっちらおっちら登って行く。

 152.1km、ピークに到達して能取岬の絵画的道路標識。でも能取峠からはかなり離れている。

 152.5km、下りながら北見市に入った。この辺りまで北見市なのか。広いね。

 154.7km、アップダウンをこなしつつオホーツクサイクリングロードの出口を通過。

 もう一段登って156.3kmでピークを通過、そのまま下る。

 157.2km、常呂川を渡ればPCはもう目前。

 PCが見えた。ホッと一息。

 157.8km地点のPC3に到着、チェックタイムは14:09。

 それ程体力の消耗もなく空腹感もなく、暑くないので汗もあまり掻いておらず水分補給を積極的にする程でもないので何を補給するか迷ったが手っ取り早くゼリー飲料で済ませて10分程の休憩の後出発する。

PC3->ゴール/北見市自然休養村センター(48.1km/205.9km)

 さて後はゴールを目指すのみ。ゴールまでは48km、2時間半といったところか。

 リスタートして間を置かずに雨がどんどん強くなってきて土砂降りになった。

 雨は覚悟していたがここまで降られるとは思っていなかった。あっという間に道が川の様になり抜いて行く車に容赦なく水飛沫を浴びせられる。まあここまで濡れてしまえば水着を着て水泳をしている様なものなので大して気にならない。むしろ中途半端な降りでバイクがドロドロになることを考えれば走りながら洗車できて好都合だ。

 道道7号を南に向かってひた走る。小一時間走って雨は落ち着いた降りになった。北見までは28km。

 信号のない微妙なアップダウンのある一本道を無心に淡々と進んでいたらいつの間にか道道308号に遷移していた。

 189.5km、国道39号に突き当たって旭川・北見駅方面に右折。

 国道39号をひた走る。雨は止んだが路面はしっかり濡れていて水飛沫を巻き上げながら進む。北見まではあと10km。

 191.8km、左折して直ぐに左前方に進む。ぼちぼち街に入って来たか。

 194.7km、美幌方面に左折して道道1024号に乗る。

 195.0km、中の島・若松方面に右折して南大通に乗る。

 街中に入って信号に頻繁に引っ掛かりがっくりペースダウン。でもまあもうゴールは間近なので焦る必要は全くない。のんびりぼちぼち走る。

 199.4km、美幌方面に左折して道道122号に乗る。いよいよゴールが近くなってきたと思ったら再び雨がしっかり降り始めた。ゴールまではあと6km。

 ゴールまでの最終アプローチは登り基調。前回もこんな天気の中でのゴールだったことを思い出す。何だかんだで取り敢えずは今日も無事に走り終えられそうで安堵感が広がる。

 205.5km、道道217号から右折して自然休養村センターの敷地に入っていく。

 ゴールまでの最後の坂をえっちらおっちら登って行く。昨日見かけた黒猫はいなかった。

 無事ゴール。

 早速ゴール受付でレジのボタンを押してレシートをゲットする。ゴール時間は16:16で完走時間は9時間16分だった。

 ブルベカードに各PCの通過時間を記入しレシートと共に提出し無事にゴール手続き完了。2日間存分に楽しませていただきありがとうございました!

ゴール後

 豚汁を勧められたがこれから打ち上げと丁重にお断りをしてそそくさと帰途に就く。

 17時にホテルに戻って来た。バイクを持ち込む前に取り敢えず水しずくと汚れを落とそうとしていたら、ホテルのフロントの女性が汚れ落とし用のタオルを持って出て来てくれた。この心遣いが非常に嬉しい。

 部屋に戻って来た。何はさておきまずはバイクのパッキングをやっつけてしまう。

 20分程でパッキング終了。取り敢えず一番面倒臭い仕事を最初に片付けてしまい一気に肩の荷が下りた。これでこの後は安心して打ち上げで呑むことができる。ようやく人心地ついて濡れて汚れたウェアを脱いでしばし開放感に浸りつつ風呂に入る。浴槽に湯を溜めてのんびりと浸かる。いやあ極楽極楽。

 風呂から上がってさっぱりして予め狙いを定めている打ち上げ会場に電話を入れると既に席は埋まっていて更に予約が積み上がっているのでいつ空くか分からないとのこと。この店は前回の北見シリーズの打ち上げで行った店で滅茶苦茶旨かったので今回もここにしようと硬く心に誓っていたので他に選択肢はない。待てばいつかは空くだろうと直接店に行って並ぶことにした。

 ホテルを出て雨の中を徒歩で5分程の店に到着。聞いてみると10組位の待ちがあるがそれでも良いかということだが当然待つことに。店の前では客が大声出して怒鳴っていて何やら店に喧嘩を売っている様子。警官が3人も来て物々しい騒動が目の前で展開している。どうでもよいが迷惑だよなと思いつつ眺めていたら19時を過ぎたところで突然順番が回って来て着席することができた。

 早速独り打ち上げ&誕生会開始。この店はサッポロクラシックの瓶が飲めるのが重要なポイント。世の中で一番旨いビールはこれだと思っている。久し振りに飲むクラシック瓶はやはり旨かった!この1杯目の無上の旨さを味わうために遠征ブルベを走りに来ている様なものだ。

 北見焼肉の基本は牛サガリ、北見玉葱、豚ホルモン。特に豚ホルモンは特に下味は付いていないが臭みもなくとても美味しい。幾らでも食べられる。

 きゅうりキムチもとても美味しい。

 クラシック瓶と北見の豚ホルモンは国内最強の組み合わせだと思う。これを楽しむために北見シリーズに来る価値は十分にある。

 ビールと豚ホルモンのループを4回ほど繰り返して1時間20分程で打ち上げは終了。

 店を出ると雨は上がっていた。涼しい夜の空気の中、ホテルまでの道のりを上機嫌で歩く。

 もうちょっとだけ飲みたかったのでホテル近くのコンビニで缶ビールを1本買って帰る。

 ホテルの部屋に戻って軽く2次会。昨日56歳になったが、もう歳を取ることは全く嬉しくないもののこの歳まで無事に生きてこれて自転車を乗り回す程の健康と体力を維持できているということは良かったと思う。この先も無難にできるだけ楽に生きたいと願うばかりだ。

 PCでネットを徘徊しつつだらだらと飲んでいたら眠くなったので明日のアラームを6時にセットしてベッドに入る。消灯時刻は23時前と思われる。

 

 7/18(月)、5時過ぎに目が覚めた。まだ寝ていられるのに大体5時前後に目が覚めるのはもう完全に歳のせいか。二度寝しようとしばらくベッドの上てうだうだしていたが全然眠れそうにないので起き上がる。昨日までの疲れも殆どなく痛いところもなく身体的には何の問題もない様で一安心。

 窓の外は快晴。まあこんなもんです。

 今日のフライトは9:35でバスの時間まではまだ余裕があるのでちんたらと荷物をまとめつつ残りの時間を過ごす。

 7時にホテルをチェックアウト。北見駅の前だし自転車部屋入れOKだし雨でドロドロになった自転車を拭くタオルを貸してくれたり風呂の湯が直ぐに溜まるしとても良いホテルだった。次回も是非ここに泊まりたい。

 北見駅が目の前というのは本当に楽。それにしても帰る日にこの快晴は何の罰ゲームだよと思う。実に爽やかな北海道。

 7時25分発の女満別空港往きに乗る。輪行袋は自分でトランクの中に入れる。

 定刻通りにバスは出発。ブルベ中にこういう風景が見たかったのだが、まあ一昨日の午前中にちょっと見ることができたので今回は良しとするか。

 8時に女満別空港に到着。チェックインカウンターは全然混んでいなくてあっという間にバイクの預け入れが完了。これならもう1本後のバスでも良かったかな。

 空港の建物の端にあるサイクルステーション。ここでバイクの組み立て・収納ができる。もう少し空港到着が早ければここで輪行解除して北見市街まで自走するという手が使える。機会があったら試してみたい。

 空港のレストランは開店前なので豚丼は諦めて北海道最後の豆パン。ここでもヤクルト1000を見つけたのですかさず買う。

 特にやることもないので搭乗口でだらだらと過ごす。こういう時間も何となく旅の贅沢の様な気がする。

 定刻に搭乗開始。

 機内に入ると搭乗率は2~3割といったところ。

 さらば女満別。また来るよ。

 長く続くコロナ過で精神的にもなかなか落ち着かず、ブルベ遠征のモチベーションもかなり減退している中での今回の北見遠征だったが、この帰り際の後ろ髪を引かれる間隔がやはり楽しかったことを思い知らせてくれる。無事にブルベ2本とも完走できたし望み通り打ち上げも楽しめたし、来て良かった。

 11:15に羽田に着陸。1時間半のフライトで東京まで戻って来れるのか。物凄く速く感じる。

 駐機場からはバス移動。東京は暑い!

 すんなりと輪行袋も出てきた。ダメージは無さそうで一安心。

 ちょうど所沢往きのリムジンバスが出た時間で次のバスまでは1時間、電車で帰るか次のバスを待つかちょっと悩んだが、乗り換え移動の手間と感染リスクを考慮してバスを待つことにした。

 12:40発の所沢往きリムジンバスに乗車。乗車率はほぼ100%、結構混んでいる。

 首都高は渋滞もなく14:00に所沢駅に到着。この位の時間で戻って来れるとリムジンバスのアドバンテージは非常に高い。

 ここで輪行解除して自走で自宅に戻る。自転車を組み立てていたらサイクリストと思しきおじさんが話しかけて来てしまなみ海道やら奥多摩海道やらの話が弾みつつ自転車を組み立てる。チェーンがすっかり乾いて錆びて嫌な音を立てているが少しの辛抱だ。

 14:40に自宅に到着。これにて無事に今回の北海道遠征は無事に終了した。

 帰宅したらR5000とR10000のメダルと証書が届いていた。私的に3回目の受賞になるが、長く続けていれば積み上がってくるものは確実にあるしそれを可視化してくれるものがあるのは達成感を増幅し更に先に行こうという意欲に繋がってくれる。まだ道半ば、この先もう少し続けていこうという思いを新たにする。

 

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 今回の北見シリーズ遠征は、この2年半のコロナ禍の中で相当失われてしまった遠征と複数日に跨る超長距離ブルベのモチベーションと勘を取り戻しつつその次に控える北海道1300への練習を目的としていたが、取り敢えず2日間とも無難に走り終えることができ悪天候の中を走ることになったものの悪い印象を残すことなく終えられたことは次につながる自信になったと思う。

 初日の藻琴山と美幌峠を登る山岳ステージは、スタート時点では好天に恵まれて気持ちの良い爽やかな北海道を垣間見ることができつつも、後半に入りヒルクライムになるとどんどん様相が変わって荒天のなかなかにシビアな山頂を目の当たりにして夏の北海道の柔と剛の表情を一日で体感するなかなかに”贅沢”なブルベとなった。2日目のクラシックステージは3年前と同様に雨のブルベとなったが、雨なら雨でストレスなく走れる北海道の信号も車もいないひたすらに長い道を十二分に堪能することができた。

 正直なところ、私の中では夏の北海道は好天で爽やかという印象は殆どなく大半の記憶は雨交じりの曇天というイメージなのだが、それでも酷暑でごみごみとした交通事情の中を走る関東のブルベに比べれは遥かに走り易い土地であることは間違いない。もしかしたら今回は好天の爽やかな北海道に当たるかも知れないと淡い期待を抱きながら自転車を担いで訪れるのが私の北海道遠征の常である。

 北見は女満別空港からのアクセスも楽で、走行後の北見焼肉をセットで考えればかなり贅沢でお得な遠征プランだと思う。AJ北海道さんのこの企画は、恐らく私か歳を取ってブルベ晩年を迎えた時に最後まで参加し続けるブルベになると思う。必ずまた参加しようと思う。

 

 さて次のブルベはいよいよRM812北海道1300Okhotskだ。去年はエントリーしていたものの蔓延防止発令中になってしまいDNSを余儀なくされてしまった。今年も第7波の真っただ中となってしまいどうなるかわからないが、公共の要請が発令されないのであれば個人の判断と責任の範疇において相応のリスクを取って出走するつもりだ。N2方式での開催なので出走日は8/8の予定。出発まであと1週間、事態はどう展開していくのか予断を許さないが出走前提に粛々と準備を進めていく。