SR600Kii Mountains Reverse/レポート1:スタート前日まで

 今日でゴールデンウィークは最終日、9連休は終わってみればあっという間だった。それでもずっと先送りにしていた幾つかの懸案事項を片付けたし期間中の唯一のブルベだったSR600も無事に完走できたし、それ以外は何の憂いもなくのんびりと過ごすことができて総合的にはとても上手く行った連休だったと思う。そこそこ歳をとって来て、こういう連休は体力気力を投入して全力で遊ぶのは半分で残り半分は何もせずにぼやっと過ごすのがバランス的に良いことだと思う様になった。で、何もせずにぼやっとすることを怠惰だとか無駄だとかネガティブに捉えない様にしないといけない歳になったということかな。体力や気力の限界というのはやはりあって、でも有限のリソースを使ってもまだやりたいと思っていることをこの先も細く長く続けていくために休息を上手く使って気力体力を維持回復しつつモチベーションを維持していくということを学ばなければならないということだね。ブルベで言えばあと数年で自分でやり切ったと思える様な具体的な目標をクリアできる様にモチベーションコントロールするということ。そしてそれをやり切ったら悔いなくすんなりとフェードアウトしてその時点の体力と気力に見合ったブルベではない次の目標を立ててぼちぼちチャレンジしていくという感じに持っていければと思っている。

 そんなわけでSR600紀伊山地Reverseの走行レポートを書き始めよう。

 

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 2023年が始まってブルベの年間スケジュールをぼちぼち立てていく中で、ゴールデンウィークはどう使おうかと思案することとになった。R東京さんの本州縦断1900kmを筆頭にヘブンウィークやら1000kmやらのイベントが幾つもあったが、休日を何日かは残しておきたかったのと今年はPBPイヤーなので遠征費を極力抑えておきたいというのがまずあって短期間で目標設定として十分なイベントということになると自ずとSR600ということになった。SR600を走るとなれば生涯目標としての10種10本を狙う上で当然今まで走ったことのないコースということになる。GWの時期に走行可能なコースということで制約が出て来るし走行プラン上の仮眠宿の確保も難しく、検討を重ねる中で最終的に具体的な走行プランの確立まで持っていけたのがオダックス近畿さんのSR600紀伊山地Reverse(以降SR600KR)だった。A近畿さんのSR600紀伊山地(以降SR600KW)の完全逆回りコースだが、あくまで別コースという扱いになっている。私的にはSR600KWは2019年に走っていて予備知識は多少あるということも手伝ってGWにこのコースを走ることに決定、4月の頭にエントリーして宿と関空までのフライトを予約した。

 4月も終わりになって遠征が目前に迫って来てそろそろ本格的に準備しようとナビにコースをインプットしようと思ったら、SR600KRのキューシートは公式に存在せず出走者各自でSR600KWのキューシートを参考にするということだったので、慌ててSR600KWのキューシートを引っ繰り返してSR600KRのキューシートを作った。

 何とか完成させてこれを元にナビのルートデータを作成した。

 今回もランドヌール部門でのエントリーとするが、60時間を一杯まで使って2泊3日の走行プランを組み立てた。

 1日目は泉佐野から川湯温泉までの236km。主な山越えは高野山と護摩壇山で獲得標高差はRWGPS表記で5000m程になる。

 2日目は川湯温泉から吉野までの261km。主な山越えは玉置山を筆頭に500m以上が幾つも出て来る。獲得標高差はRWGPS表記で5500m。

 3日目は吉野から泉佐野までの107km。距離は短いが丹生都比売と葛城山の激坂登坂が最終盤に用意されている。

 3日目の昼過ぎにはゴールできることを目論んで今回の遠征は後泊せずゴール後即撤収することにした。これも遠征費用の圧縮とGWの休日確保を目的とする措置となる。

 GWに入ってようやくデータ類が全て揃った。でもまだパッキングは全く終わっていない状態で遠征出発当日を迎えることになってしまった。

 

 5/1(月)、朝からぼちぼちパッキング開始。まずはバイクを輪行袋に詰める。今回の遠征はチタンバイクを持っていく。バイクのパッキングが終了したら次は携行品のパッキング。5/2~4の天気予報では全行程雨の心配は全く心配なさそうなので雨装備は一切持っていかない。ウェアは半袖ジャージにレーパン、指切りグローブを基本にアームウォーマーとニーウォーマーと携帯ウインドブレーカーを持っていく。西日本に行くので先週のアタック二本松のようなことにはならないだろうと高を括る。全てのパッキングが終わってようやく遠征準備が完了。しかし何か忘れ物をしている様で不安が付きまとう。出発までの残り時間で先週のアタック二本松のブログの前半を書き上げてアップロードしてちょっとだけ気楽になる。

 13時前に自宅を出発、輪行袋を担いで徒歩で最寄り駅に向かう。

 13時半前に最寄り駅に到着。自宅から駅までの徒歩移動が一番疲れるが取り敢えず終わった。改めて遠征旅の始まり。

 池袋行きの電車はガラガラで輪行袋の持ち込みは全く問題無し。この時間だとGWの混雑は殆ど影響はない。

 池袋から山の手線に乗り品川で京急に乗り換え。流石に品川だと駅はかなり混雑している。

 エアポート急行に乗車。車内は全く混んでおらず問題無し。

 15時に羽田空港第1ターミナルに到着。空港ロビーはGWらしくそこそこの混雑振り。今回のフライトはANAとSFの共同運航便でチェックインカウンターはSFなので第1ターミナルになった。

 SFのカウンターはそれ程混んでいなかったのですんなりとチェックイン。

 輪行袋はチェックインカウンターとは別の場所の保安検査機に通してから預け入れ完了。

 すんなりと輪行袋の預け入れが終わって特にやることもないので直ぐに保安検査場に入る。第2ターミナルの最新鋭の保安検査機に慣れてしまったので荷物からPCを出すのを忘れて引っ掛かってしまった。早く全ての保安検査機をアップグレードしてもらいたいところ。

 搭乗口に到着するとこれから乗る期待が丁度ゲートに入るところだった。搭乗までの小一時間をぼさっと過ごす。

 16:20を過ぎて搭乗開始。

 シートにはIFEが装備されていた。LCCなのになかなか贅沢。但し機内wifiはなし。

 16:30発の関空行きの搭乗率は3~4割といったところか。

 定刻から若干遅れて離陸。

 富士山がくっきりと見える。

 1時間足らずで関西まで飛んできたが通り過ぎてしまった。どうやら着陸待ちの上空待機か。

 眼下に見えるのは淡路島か?結構でかい。

 かなり余計に飛んでようやく着陸態勢に入ったか。

 定刻より20分程遅れて関空に着陸。

 関空も羽田並みに到着ロビーまで歩かなければらない。

 手荷物受取カウンターに来たらもう既に荷物が出てきていた。

 輪行袋はすんなり出てきた。

 電車に乗るために空港駅に向かう。

 空港ビルの隣が鉄道の駅だがそこそこ歩く。南海鉄道の駅に入る。

 ホームに降りると電車が来ていたので即乗り込む。

 向かう駅は関空駅から2つ目の泉佐野駅。今日のホテルの最寄り駅。

 空港島への連絡橋の上から関空を眺める。関空の建物は横長で相当長い。確かに歩かされるのが良く分かる。

 10分足らずで泉佐野駅に到着。

 前回SR600KWの時に1回来た切りだが駅の周りの風景は記憶に良く残っている。

 ホテルに向かって歩き始めると雨が落ちて来てびっくりした。雨具を持ってこなかったのは大失敗だったか。取り敢えず気温は半袖Tシャツで大丈夫だが一抹の不安が残る。

 駅から200m位のところに今日のホテルがある。SR600KWに泊まったホテルだ。ホテル到着は19時。

 部屋に入ってホッと一息。まずは間髪入れずに輪行解除する。

 バイクを組み立てざっと動作を確認するが輸送の破損等はなく問題なさそうで一安心。

 次に館内wifiにすんなり繋がって持ってきたPCが使えるようになったのを確認して今日の夕食と明日の朝食を買い出しに駅傍のコンビニに買い物に行く。

 ホテルを出ると雨は止んでいて空には星が瞬いていた。どうやら通り雨だった様だ。

 買い出しを終えて部屋に戻って先ずは風呂、湯舟に湯を溜めてのんびりと浸かる。

 風呂から上がってすっきりして夕食を摂る。

 夕食を終えて心身共に落ち着いて、明日からの走行プランを最終確認しつつまったりと過ごす。明日は6時スタートなので5時にアラームをセットする。

 そのうち眠くなって来たのでベッドに入る。消灯時刻は22時頃。