SR600Shikotsu Toya/レポート3:Day 2/宿泊1・岩内->宿泊2・白老(194.0km/478.9km)

[目次]

宿泊1/ホテルいのう->PC10/森林管理道新富線看板(56.8km/341.7km)

 7/15(土)、5時半に目が覚めた。

 予報通り外は雨。予報が外れて欲しいという願いは叶わなかった。

 アラームが鳴るまでまだかなり時間はあるが睡眠時間4時間で眠気はなくすっきりしているのでならばスタートするかとベッドから出て昨日買ったパンを食べながら身支度を始める。疲労感は余りなく身体各所に痛いところもないので今日も問題なく走れそうだ。

 6:20にホテルをチェックアウト。雨は降っているが寒くはないのでレインウェアは着ずに半袖ジャージとレーパンのまま。

 2日目は岩内を出発して南下して洞爺湖、伊達、登別を経由して白老まで行く200km。

 獲得標高差は3800mと前日に比べれば少なく見えるが800m級の超級山岳が2つありそれ程楽ではなさそう。そして終日雨を想定すると登りは勿論下りでスピードが出せなくなるので難易度は更に上がるものと想定できる。今日は終盤のオロフレ峠まで脚をしっかり残しておくことが課題。いずれにしても距離が200kmなので前日に比べれは早く仮眠宿に入れそうなので多少は気楽。

 7/15の6:25にリスタート。雨の中をぼちぼち走り始める。

 人の気配のない早朝の岩内の街中を抜けていく。最初の目的地は56.8km先のPC10だがその前に16km先の序盤の超級山岳新見峠を越えつつ、32km先に休憩ポイントを設定してあるのでまずそこを目指す。

 岩内の街を出ると直ぐに登りになった。新見峠への登り開始。

 1.9km、共和町に入った。

 3.8km、ニセコ・蘭越に向かって道道66号を真っすぐ登っていく。新見峠ヒルクライムは標高800mを16kmで登るから平均勾配は5%というところか。

 登っていくにつれてちょっと勾配がきつくなった。7%位の勾配を一定ペースで淡々と脚を回す。

 標高がそこそこ上がって森を抜けると風が強くなって来た。向かい風の様に感じるが風向きが変化して良く分からない。

 多少雨が小降りになった様な気がする。一旦濡れてしまえば大して気にならない。

 13.4km、蘭越方面に右折して道道66号から道道268号に乗り換え。山頂までは3kmを切った。もうひと頑張り

 登りの終盤で更に勾配が上がった気がする。ダンシングを交えながらえっちらおっちら登っていく。

 16.2km、霧に覆われ結構な強風の中新見峠山頂に到達。そのまま長い下りに入る。

 雨で路面に水が浮いているのでスピードを殺して慎重に下っていく。雨の日は下りで登りの遅れを取り戻せないのが辛い。

 29.9km、突き当りを黒松内・ニセコ方面に左折して道道229号に乗る。長い長い下りが終わって全身の緊張が解けた。取り敢えず序盤の難関をクリアしてホッとする。

 31.0km、小樽・ニセコ方面に左折して国道5号に乗る。蘭越の街中に入って来た様だ。休憩ポイントはもう直ぐ。

 32.2km/317.1km地点の休憩ポイント5に到着、チェックタイムは7/15の8:48。

 それ程空腹感はなかったが朝のセイコーマート恒例の大きなホットおにぎりとカツゲンで補給。15分程の休憩の後出発。

 休憩ポイントを出て改めてPC10を目指す。残り距離は25km弱。

 平坦な国道5号を進む。雨は相変わらずしとしとと降っている。

 37.6km、右折して枝道に入って国道5号を離脱。

 38.2km、突き当りを右折して道道32号に乗る。

 41.8km、平坦基調の道道32号を豊浦方面に進む。

 48.8km、豊浦町に入った。微妙な上り基調になって来た。

 豊浦方面に左折して道道32号から道道914号に乗り換え。

 

 55.0km、一旦PC10へ向かうために左折。後程PCで折り返してここに戻って来て今度は直進方向に進むことになる。

 細い枝道に入って直ぐに5%超の登りになった。

 北海道の原野の中の真っすぐな登りを進む。

 雨に加えて風が強く吹き付けて来る。なかなかにワイルドな設定に北海道の自然の厳しさが滲み出ている。

 PCが見えた。

 56.8km/341.7km地点のPC10に到着、チェックタイムは7/15の10:33。

 ここから更に道は上に伸びているが先に進む余裕はない。

 それにしても北海道の原野の中にこういうチェックポイントを見つけてくるところが何とも凄い。コース設計者の工夫と苦労が何となく窺い知れる。晴れていれば素晴らしい風景が楽しめるのだろうがこの風雨では悲壮感の方が強い。通過証明用写真を撮って直ぐに出発する。

PC10->PC11/豊浦湾展望公園入口(17.8km/74.6km/359.5km)

 PCを後にして今登って来た道を下り始める。次の目的地は17.8km先のPC11。

 58.7km、細い道を慎重に下って来て先程の分岐点に戻って来た。左折して再び道道914号に乗る。

 3%程の登り基調の真っすぐな道道914号を進む。空には一様に雲が広がり雨はこの先しばらく止みそうにない。

 61.2km、ピークを通過して下りに入っていく。

 64.0km、分岐を右折方向に進んで道道914号を離れる。下りは更に続く。

 68.3km、右折の分岐を見逃さずに曲がる。曲がった途端に登りになった。

 細い登りをぼちぼち登っていく。

 69.1km、左折ポイントを見逃さずに曲がる。ナビが無かったらうっかり見落としてしまいそうだ。登りは更に続く。

 細い山道を進むうちに勾配がきつくなって来た。7%位の坂をぼちぼち進む。

 70.6km、何となく登って来たら徐々に下りになっていった。この辺りがピークだったか。

 晴れていれば周囲の風景は相当に爽快なはずなのにどんよりと色合いに乏しい北海道の原野が続く。まあブルベとはそんなものか。

 下るうちに徐々に急勾配になって来てスピードを殺して慎重に下っていく。この雨だと登りの遅れを全然取り戻せない。

 74.5km、高速の高架をくぐる。

 トンネルを抜けたらPC11が見えた。

 74.6km/359.5km地点のPC11に到着、チェックタイムは7/15の11:44。

 通過証明用写真を撮って直ぐに出発する。

PC11->PC12/ウィンザーホテル洞爺駐車場(11.6km/86.2km/371.1km)

 PCを出て更に先に進んでいく。次の目的地は11.6km先のPC12。下る先の右方向に海がちょっとだけ見えた。

 76.0km、下りを終えて豊浦の街中に入って来た。

 76.4km、左折方向に進んで枝道に入る。

 曲がって直ぐに短いけれど急な登り。

 76.5km、通りを渡って歩道の入口へ。ここが徒歩移動の区間か。

 歩道トンネルの階段は急で自転車を押して下り上るのはかなりつらい。確か迂回路が設定されていたからそっちを乗って走るのが正解だったか。

 歩道を抜けて再び自転車に跨る。いきなり7%超えの登りが始まる。

 77.0km、住宅街の中の分岐を右折する。

 曲がって直ぐに左折して幹線道路に乗る。更に登りは続く。

 8%と書いてあるが視覚的には10%位のきつい坂をえっちらおっちら登っていく。

 77.9km、突き当りを左折して道道97号に乗る。登りはまだ続く。

 8%超の坂がまだまだ続く。この先ずっとこれはかなりつらい。

 80kmを過ぎた辺りでちょっと勾配が緩んで走り易くなった。ホッと一息。

 82.0km、分岐を右折して道道97号を離脱。

 曲がって直ぐにきつい登りになった。10%位の細く真っすぐが登りがなかなかキツイ。

 進むうちに勾配が更に上がって13%位になって来た。10%超えの直線の登りの視覚的破壊力は半端ない。ダンシングとシッティングを交互に繰り出しながら必死で食らいついていく。

 84.1km、一瞬勾配が緩んで分岐を左折方向に進む。

 曲がっても激坂は続く。こんな登りがあるとは全然把握できていなかった。細い山道で路面状態もそれ程よくない上に雨なのでちょっとしたことでうっかり足を着いてしまいそうだ。どこまで耐えられるか。

 84.6km、九十九折の折り返しの一瞬勾配の緩むところで一息ついて何とか足着きは逃れられた。更に登っていく。

 再び激坂。脚を止めなければいつかは終わる、はず。

 85.4km、細い山道を抜けて幹線道路に突き当たった。一旦右折してPC12に向かって更に登っていく。勾配が緩んで5%になった。何とか足着き無しで凌ぎ切ったか。PCまではあと1km。

 霧の中にPCが見えた。ホッと一息。

 86.2km/371.1km地点のPC12に到着、チェックタイムは7/15の13:10。

 このPCへのアプローチはかなりきつかった。もしかしたらこのSR600のコースの中でここが一番きつかったという感想になるかも知れない。ここも霧と風で荒れ気味なので長居は無用、通過証明用の写真を撮って直ぐに出発する。

PC12->PC13/伊達神社(26.3km/112.5km/397.4km)

 PCを後にして今登って来た道を下り始める。次の目的地は26.3km先のPC13だがその前に14km先に休憩ポイントを設定してあるのでまずはそこを目指す。

 89.3km、下りの途中で右折分岐を見逃さずに曲がる。曲がった途端に強烈な急勾配の細く荒れた道でブレーキを掛けっ放しで止まる様なスピードで下っていく。確かここも迂回路設定があった様な気がするが、綺麗な迂回路をそこそこのスピードで下った方が速いのではないかと思う。

 91.4km、何とか危険な下りをこなして全身の緊張が解けた。突き当りを右折して国道230号に合流し更に下っていく。この厳しい設定のルートで雨に当たってしまったのは運が悪いと諦めるしかないか。

 95.5km、下りを終えて洞爺湖畔に出た。

 壮瞥・洞爺湖温泉方面に湖畔を進んでいく。

 98.3km、洞爺湖の街中に入って来た。

 右側の山の斜面に建つホテルは確か30数年前に会社の同僚と初めての北海道旅行で来た時に泊まったところだと記憶しているがちょっと自信がない。

 ホテル前の路面が完全に剥がされてダートになっているのに面食らった。数100mの長さで車が結構走っているしパンクや落車が怖くてビビりながら何とかやり過ごした。休憩ポイントはもう目前。

 100.0km地点の休憩ポイント5に到着、チェックタイムは7/15の13:56。

 前半100kmを7時間半は想定より遅れているがこの雨と予想以上に厳しいコース設定だったのでまあ妥当な結果ではないか。この分では今日の宿に着くのはかなり遅くなりそうだ。まずは後半に控える今日の最高標高地点のPC14を明るいうちに越えてしまうことを目標に頑張る。20分程の休憩の後出発。

 休憩ポイントを出て道道2号を東に向かって進む。改めて12k先のPC13を目指す。雨はちょっと小降りになったか。雲がかなりまだらになって来たのでもう少しで止むかもしれない。

 102.1km、昭和新山方面に左折して道道703号に乗る。

 洞爺湖の風景はこれで見納め。景色を楽しむ余裕は全然なかった。

 曲がって直ぐに登りが始まる。そんなに高い山ではなかったはず。

 103.6km、直ぐにピークに到達。

 104.0km、昭和新山への分岐を通過。寄っていきたいが今回はその余裕がないので見送り。そのまま下りに入っていく。

 108.3km、下りを終えて橋を渡る。雨はほぼ上がって落ち着いて走ることができる様になった。

 109.4km、一旦右折して道道519号に乗りPC13に向かう。後程ここに戻って来て今度は左折方向に進むことになる。

 平坦基調を久し振りに快調に進む。追い風に乗ったか。ということは折り返したら向かい風なのか。

 111.2km、伊達市街・伊達紋別駅方面に右折。PCはもう目前。

 PCが見えた。

 112.5km/397.4km地点のPC13に到着、チェックタイムは7/15の15:00。

 石門等の設備にダメージを与えない様に慎重にバイクを立て掛けて素早く通過証明用の写真を撮って逃げるようにその場を後にする。

PC13->PC14/オロフレ峠展望台(32.1km/144.6km/429.5km)

 PCを出て元来た道を戻る。次の目的地は32km先のPC14。今日というよりこのSR600の最難関の登りのオロフレ峠だ。ここをクリアすれば一気に完走が見えてくる。

 突き当りを壮瞥・昭和新山方面に左折して再び道道519号に乗る。

 115.7km、先程左から来た分岐に戻って来た。大滝・壮瞥方面に直進していく。再び雨がパラパラと落ちて来た。これから長い登りが始まるというのにガッカリ。

 3%程の登りになって来た。先は長いのでぼちぼち進む。

 119.7km、壮瞥町に入った。と思ったら下りが始まった。折角登ったのに勿体無い。

 いつの間にか道道519号から道道922号に遷移して緩い登り基調を進んでいく。

 128.0km、突き当りを登別・オロフレ峠方面に右折して道道2号に乗る。いよいよオロフレ峠への登坂開始か。標高差約800mを距離17kmでこなさなければならないから平均勾配は5%か。

 序盤は3~5%位の真っすぐな勾配が続く。オロフレ峠までは14km、まだまだ先は長い。

 133kmを越えて勾配がきつくなって10%近くになった。まだ距離はあるのでこのままだとかなりキツイ。スピードは気にせず無理のない回転数でちんたら登っていく。

 134.5km、ちょっと勾配が緩んでホッと一息。

 136.4km、長いカーブの端を渡る。遮蔽物が無くなるとそこそこ風が強いのが分かる。

 所々グルービング工法の路面が出てきて急勾配になる。取り敢えず緩急があるので休むことができるので登り続けられる。

 オロフレ峠までは4.6km、まだそんなに残っているのかとちょっとナーバスになる。やはりこのコースの最難関の峠は手ごわい。

 この辺りは支笏洞爺国立公園なのか。もう少しで山頂のはず。

 おお、遂に山頂が見えたか。

 142.2km、一旦右折してPCのあるオロフレ展望台を目指す。後程ここに戻って来て直進方向に下っていくことになる。

 展望台までは緩いながらまだ登る。標高900mを超えてくると気温もかなり下がって10℃台前半といった感じ。風もかなり強くなって荒れて来た。

 もう少し、もう少し。

 144.6km/429.5km地点のPC14オロフレ峠に到達、チェックタイムは7/15の17:41。

 やはり周りは霧に覆われて何も見えない。風も強く悲壮感漂う山頂はなかなかシビア。これから長い下りをこなさなければならず、身体が冷えてしまわないうちに動き出さなければならない。通過証明用写真を撮って直ぐに出発する。

PC14->登別温泉(21.2km/165.8km/450.7km)

 今登って来た道を下り始める。次の目的地は24.1km先のPC15だがその前に20km先に休憩ポイントを設定してあるのでまずそこを目指す。

 147.1km、再び道道2号に出て登別温泉・カルルス方面に右折する。

 登別温泉までは19km。長い長い下りの始まる。

 149.9km、下り始めのところで登別市に入った。まだ下りの勾配は緩い。

 雨は小降りになってはいるが時々10%近い急勾配が出てきてカーブも多く水が浮いた路面で滑って落車するのが怖くてスピードが全然出せない。下るうちに身体が冷えてちょっと寒くなってきた。ブレーキを握る両手も何となく指がかじかんできて動かしにくくなっている。今更レインウェアを着るのも面倒臭いし指付きグローブは持って来ていないので我慢してそのまま下り続ける。

 スピードが出せないので下りがなかなか終わらない。登りで失ったタイムを全然取り戻せない。この天候だと長い下りは登り以上に辛く感じる。現在時刻は18時半前、今日の宿の最終チェックインは21時だが当初の予定では余裕で辿り着けるものと思っていたがかなり危うくなってきた。これは休憩ポイントで遅れることを宿に連絡しなければなるまい。余裕を失って何となく悲壮感が漂ってきた。

 161.2km、登別温泉方面に左折して道道2号を離れる。更に下っていく。

 163.3km、下るうちにホテルらしい建物がちらほら見えて来て、駐車場の車も見えてきた。どうやら温泉街に入って来たか。ようやくこの下りの苦行が終わりそうで安堵する。

 164.0km、突き当りをコースは左折だが休憩ポイントに行くために一旦右折。曲がれば休憩ポイントはもう目前。

 164.2km地点の休憩ポイント6に到着、チェックタイムは7/15の18:44。

 なかなか辛い下りだった。身体が冷えて震えが来る。兎にも角にも今日の最難関をクリアした。何とか明るいうちに下り終えられて本当に良かった。後はPC15の小さい峠越えをこなせばゴールだ。それにしても山岳とはいえ200kmで想定外に苦戦を強いられた。やはり雨の影響で特に下りで大きくペースダウンを余儀なくされたのが効いている。休憩しながら宿に遅刻の連絡を入れる。宿からは22時を過ぎると追加料金が発生するので気を付けてとくぎを刺された。20分程の休憩の後出発。

 休憩ポイントを出て改めてPC15を目指す。残り距離は4.5km。天気は悪いがそこそこ賑やかな温泉街の中を通過して行く。

 164.4km、先程左から下って来た分岐を直進方向に進む。直ぐに登り基調になる。

 温泉街を抜けて山道に入っていく。

 165.8km、ちょっと登ったところでいきなり通行止めに出くわした。一体何が起こっているのが直ぐに理解できずに頭が真っ白になった。これから走らなければならない道が通行止め?しかもPCはすぐそこなのに?もしかして事前の道路情報チェックを怠って通行止めの情報を見逃してしまったのか?これってもしかしてDNFってこと?頭の中がぐちゃぐちゃになってしばし呆然としてしまった。

 ちょっと落ち着いてきて引き返し直ぐ傍の枝道に入ってみたが行き止まりで先に進めそうにない。これは非常に拙いことになったと取り敢えず温泉街まで戻って近くにいた地元の人と思しき人に話しかけてみたら、この道が唯一倶多楽湖に行く道で迂回路はないという。どうやってもPC15には行けないことが分かった。取り敢えず白老までは温泉街からそのまま下っていけば行けるとのこと。この場で待ったところでどうにもならないし宿の門限が刻々と迫っているのでとにかく宿に行かなければ。頭の中の整理がつかないままとにかく宿に向かうことにした。

登別温泉->宿泊2/haku(28.2km/194.0km/478.9km)

 登別温泉街に戻って先程立ち寄った休憩ポイントの前を通ってそのまま南に向かって下り始める。白老の宿までは30km弱といったところか。時刻は20時を過ぎてしまっているのでどうやっても21時には間に合わない。とにかく22時までには着かなければならない。

 取り敢えず雨は止んで気温も下界に下りてそこそこ高くなったので走る分には何の問題もないが今自分の身に降りかかってるトラブルにどう対処して良いやらまだ頭の中が整理できない。取り敢えず出走前にあの通行止め情報を見落としていたならばDNFということになってしまうのではないか。こういう形で初めてのDNFを喫することになるとは全く想定していなかったがこれから札幌に戻るまでの時間を使って覚悟を決めるしかないのか。

 取り敢えず下りの途中からコースに復帰してナビの案内通りに進む。

 登別東町1丁目交差点を苫小牧・白老方面に左折して国道36号に乗る。ここから白老までは海沿いのド平坦区間だ。宿まではあと20km。

 白老町に入った。平坦基調を淡々と進む。取り敢えず時間の経過とともに落ち着きを取り戻しつつある。

 白老大橋交差点を大滝方面に左折して国道36号を離脱。宿まではあと3kmを切った。時刻は21時、何とか間に合いそうだ。

 曲がって直ぐにウポポイ入口交差点をポロト湖・ウポポイ方面に右折。ウポポイとは一体何だ?ゴール間際で霧雨が降って来た。

 ちょっと走ったらセイコーマートがあったので今日の夕食と明日の朝食を買い出し。

 踏切を渡って左折して鉄道沿いを進む。

 白老の街中に入って来た。宿はもう目前。取り敢えず今日も無事に走り終えられそうだ。

 宿が見えた。ホッと一息。

 今日の宿に到着。チェックタイムは7/15の21:25。

 早速チェックイン。今日の宿はゲストハウス風の作りでトイレやシャワーは共用。個室を予約したので部屋での飲食はOKとのこと。バイクは宿の中庭の軒下に停める。

 部屋に入ってホッと一息。先ずは濡れたウェアを脱いでシャワーを浴びに行く。

 シャワーを浴びてスッキリして部屋に戻って遅い夕食。昨日買いそびれた弁当と同じものを食べる。弁当をもそもそと食べながらこれからどうするかを思案。スマートフォンで道路状況を確認するとやはり道道350号倶多楽湖公園線の通行止め情報が出ていた。万事休すかと思いつつよく見たら規制開始は7/15の13:30と出ている。ということは私が通過しようとした時から5時間半前に規制されたということだから少なくとも出走前にはなかった通行止めということになる。これは明るい判断材料だ。去年の北海道1300の初日で音威子府の先が悪天候で当日に通行止めになった状況と同じではないか。とにかく通行止めとなった場所から現実的に走行可能な迂回路を使って続行すれば緊急避難措置として認められるのではないかという希望が出てきた。このSR600支笏洞爺のホームページを改めて見てみるとPC14オロフレ峠は展望台への枝道が悪天候で通行止めになる場合がありこの時は手前のゲートの写真でOKという設定なので今回の場合と同じと考えてよいのではないか。地図を大雑把に見てみるとPC15の部分をショートカットすることになったとしても恐らく距離も標高差も600km/10000mを割り込むことはなさそうだから、色々考え合わせると行けそうな気がしてきた。そもそも今日の悪天候で突発的に通行止めになる位だから天候が回復する明日になったら解除されて走れるようになるのではないか、等々ポジティブシンキングを積み重ねていくと希望が出てきた。ちょっと距離はあるが時間的にはまだ余裕があるので明日もう一度登別に戻って再トライしてみることにした。もともと最終日はそんなに慌てて出発する必要はなかったので、プラス60km3時間は確かに重いがやれることはとにかくやっておかないと次の展開は開けない。明日は5時スタートとしてアラームを4時半にセットし速攻でベッドに入る。消灯時間は23時前。