SR600Shikotsu Toya/レポート5:ゴール翌日/総括

[目次]

帰宅まで

 7/17(月)、5時過ぎに目が覚めた。そこそこ疲労感があるがまあSR600を走り終えた後ならばこんなものか。鳴る前のアラームを止めてベッドから起き上がる。今日のフライトは8:30なので新千歳空港の混雑を考えると余り余裕はない。バイクパッキングは終わっているのでバックパックをちんたらまとめつつ帰り支度をする。

 6時前にホテルをチェックアウト。料金はちょっと高めだが駅から近いし居心地は良かった。

 輪行袋を抱えて駅に向かって歩き始める。

 6時過ぎに札幌駅に到着。人はまばらで静か。今朝の札幌は曇り空、気温20℃位で涼しい。関東は酷暑らしいから帰りたくないな。

 6:16発のエアポート快速に乗る。そこそこ乗客はいるが座ることができた。

 

 電車の中で道路情報を再チェック。通行止めはまだ継続していた。もしかしたら出走する人がいるかも知れないので念のためツイッターで注意喚起を発信しておく。

 7時に新千歳空港に到着、急いで手荷物カウンターに行く。

 手荷物カウンターは全く混んでいなくてあっけなく輪行袋の預け入れは完了した。以前の新千歳空港のとんでもない混雑はかなり改善された様だ。

 予想外に時間が余ったのでラーメンを食べようかと思ったがこの時間だと店はやっていなかったので空港内をうろうろしつつ展望台で飛行機を眺める。これに乗って帰るのか?

 搭乗口に入ってしばし待つ。

 定刻に搭乗開始。搭乗率は8割位。

 さらば札幌。来年もまた北海道ブルベにエントリーしたいね。定刻通り8:30に離陸。

 離陸してうつらうつらしていたらあっという間に羽田空港、10:03着。東京は快晴で見るからに暑そう。

 飛行機を降りてボーディングブリッジに乗った途端、暑い!飛行機を降りて到着ロビーに向かって歩いて行く間にあっという間に日常に引き戻される。

 手荷物受取所について程なく輪行袋が出てきた。ちょうどリムジンバスが行ってしまったので10:28発の京急に乗る。

 品川で京急から山手線に乗り換え。ホーム間の移動がいつもよりしんどい。暑さにやられてへばった感じ。取り敢えず車内は空いていたので輪行袋の置き場所は確保できた。

 池袋の乗り換えもJRの改札を変な場所から出てしまった様で西武線の改札まで物凄く歩く羽目に。輪行袋を担いで人混みをかき分けつつ歩くのがかなり辛い。何とか池袋線に乗車して一息つく。

 12:10に最寄り駅に到着。ここまでが物凄く遠く感じた。

 輪行解除して自走で自宅に戻る。12時半過ぎに無事に自宅に帰着、これにて北海道遠征は取り敢えず終了した。

 

 7/18(火)の22時にAJ北海道のSR600担当者さんからメールが来て今回の迂回路走行は問題なしとの判断をいただいた。これで晴れてSR600支笏洞爺を完走したと言うことができる。心底ほっとした。

総括

 今年2本目、通算で8本目となるSR600は支笏洞爺を選択した。実際に走って見ると北海道の道の走り易さとSR600らしい登り応えのある山岳の両方を楽しめる非常に楽しいコースだった。残念ながら2日目は雨に降られてハードな設定になってしまったが、天気が良ければ相応に余裕を持って走れるコースだったのではないかと思われる。1000mを超える山はないので峠の数をこなしていくことになるが、勾配の厳しい峠はそれほど多くはなかった。但しPC12の手前の林道は相当きつかった。雨の中の15%近い真っ直ぐな坂が連発する細い道は何度も足を着きかけてぎりぎりこなし切った感じ。そしてPC12後の下りの林道も道が狭く勾配がきつ過ぎてかなり濡れた路面で危うかった。あそこは主催者設定の迂回路を走った方が楽だし早かったと思われる。

 SR600をランドヌール部門で走る時、時間制限の観点で難易度を考えると、登りの難易度よりも下りの難易度で決まるのではないかと思っている。登りは当然時間がかかるにしても下りが勾配が緩かったり路面が綺麗だったり車が少なかったりすれば相応のスピードで下れるので登りで失ったタイムを取り戻すことができるが、下りが走り辛いとどんどんタイムを失っていくのでかなり追い詰められた走りになる。その観点で行けば元来の北海道の地の利がそのまま下りの良さになっていると思った。2日目は雨が降っていなければ岩内直後の新見峠やPC14オロフレ峠の下りでもっと楽に速く下れて時間的にも余裕がもっとあったのではないかと思う。

 仮眠ポイントの設定はこのコースはちょっと難しかったが、実際に走って見て初日の285kmは雨が降らなかったこともあって何とかこなせたと思う。2日目の宿もちょっと難しかったが走って見て最終日に距離を残しても大丈夫だと思われるので、今回の通行止めのあるなしにかかわらず白老ではなく登別に止まるのがベストだったのではないかと思っている。

 そして天候。北海道の夏は雨が多いという印象は北海道を何度も走っているうちにすっかり刷り込まれてしまった。今回も例外ではなかったが、最近では災害級の雨が多いので道路が突発的に通行止めになることが良くあるのでそういう覚悟をしておくことが必要。去年の北海道1300で発生したばかりの通行止めに阻まれて大きく迂回することになったし、今回もPC15の道がその日の雨の影響で通行止めになってしまい結局PCには行けなかった。事前の道路情報は確実に確認しておくことは勿論のこと、出走後に発生した通行止めに当たってしまった場合はその地点の写真を撮っておくことと公式の道路情報で通行止め情報を控えておくことは後に迂回路走行の主催者判断を仰ぐ時に有効だと思う。とにもかくにも今回はやれることをやってそれが認められて本当に良かったと思う。

 更にPC6の話。結果的にPC6の場所が変更される運びになってしまったが、全てのブルベはPCや通過チェックや公共や他人の所有物を使わせてもらうことで成り立っていることをしっかり認識した上で、物理的にぞんざいに扱わないことや騒いだり不必要に広く占有したりして他者の生活の妨げになることをしてはならないと改めて肝に銘じる出来事となった。

 総じて色々なことが凝縮された思い出深いSR600になったが、私的にこのコースが今まで走ってきた中で一番走り易いSR600だったのではないかと思っている。他のコースはだいたい1回走って満足(二度と走りたくないというのもある)だが、このコースは天気の良い時にもう一度走って見たい(霧に覆われて何も見えない山頂ではなく晴れ渡った風景を見たい)と思わせるところがある。初めてSR600を走る人はこの支笏洞爺が最適の選択肢かも知れない。

 

 さて、次のブルベは我がオダ埼清水班のBRM722埼玉400アタック白河。400kmブルベ100周年の記念イベントだが、次回詳報の予定。