PBP2023/Report 14:Stage 10,Day 3/Loudéac -> Tinténiac(85.1km/867.3km)

 8/23(水)、4時過ぎに目が覚めた。何となく眠い気がしなくもないが二度寝できそうにないので起き上がって身支度を始める。となりのベッドに女性がこれから寝る準備をしていてほぼ下着姿のままで目の前で動いている。目のやり場に困りつつそそくさと準備をしてベッドを後にする。ベッドブッキングの受付で自力起床したことを告げて外に出た。スマートフォンで天気予報をチェックし雨予報はなかったのでレインウェアはドロップバッグに入れたままにする。まあ降られてもこの気温ならば何とか凌げるだろうと楽観視する。

 ドロップバッグを返却し、久し振りに便意をもよおしたのでトイレに行く。トイレには便座が無かったがなんとか用を足してクリア。バイクに戻って電装品を装着し近くの水汲み場でボトルを満水にしてバイク準備は完了。気温は微妙で寒い気がしなくもないので一応アームウォーマーとレッグウォーマーを着けてきたが多分走り始めると暑くなるので直ぐに外すことになると思う。朝食を摂る時間はないのでこのままスタートして次のTinténiacで食べることにする。

 外はまだそこそこ人数はいるがそれでも昨日に比べればかなり減っている。ボリュームゾーンは先に進んで最後尾に近い人達しか残っていないという感じか。現時刻は4:44で最終U組のCPクローズ時間を30分も過ぎているので当然と言えば当然か。

 3日目はLoudéacからMortagne-au-Percheまでの316.8km。ゴールまで一気に行かずにMortagne-au-Percheで仮眠の予定。今日も300km超えの走行距離でそこそこ疲れもあるはずなのでここまでと同じペースで走るのは無理かも知れない。Mortagne-au-Perche到着予定は22:00だが大崩れしないことを期待する。

 第10ステージはLoudéacからTinténiacまでの85.1km。往路とは前半が別ルートで距離は若干長いもののアップダウンは同じ位か。取り敢えず夜間走行で涼しいうちに走れるのでそれ程苦労せずに済むのではないだろうか。

 4:45にリスタート。スタッフの誘導でCPを出ていく。さらばLoudéac、4年後にここに戻って来るかは分からない。

 寝静まったLoudéacの街を抜けていく。取り敢えず走り始めは身体各所は問題なく一安心。

 784.1km、2連ラウンドアバウトを直進してD778に乗りLoudéacの街を出ていく。

 ちょっと走って登りが始まる。脚はまずまず回るのでそれ程苦にならずに登れている。

 791.4km、La Chèzeの街を通過。

 792.5km、左折してD14に乗り街を出ていく。曲がって直ぐに上り開始。

 長い上りをぼちぼち上っていく。上るうちにやはりちょっと暑くなって来たのでどこかでアームウォーマーとレッグウォーマーを外したいところ。

 795.1km、長い上りが終わった辺りで赤い光の列が見えた。あれは風力発電機の航空警告灯かな。過去にもこの夜景は見たことがある。

 799.2km、Plumieuxの街を通過。街を出たら下り。

 801.5km、交差点を右折してD793Aに乗る。

 後ろから丁度良い速度のトレインが来たので乗っていく。ペースアップして先行者を少しずつ捕まえていく。夜間は気温が低くて調子が出るのでトレインに乗り易い。

 道の先までそこそこの人数が連なっていて何となくランタンルージュ。

 811.0km、Ménéacの街に入って突き当りを左折。

 街中の教会はライトアップされている。ちょっとした非日常感が漂う。

 街を抜けて下り基調のD305を順調に進む。

 時刻は6:23、東の空が薄っすらと明るくなってきた。復路はひたすら東に向かって走るのでマジックアワーをしっかり楽しむことができそうだ。

 819.8km、上りをこなしてIllifautの街に入って来た。朝焼けに浮かぶ街のシルエットが美しい。

 明かりのついた教会も幻想的。

 緩いアップダウンのD66を順調に進む。東の空が茜色に染まって来た。マジックアワーの始まり。

 私的にPBPの大きな楽しみは朝焼けの風景を眺めること。苦労してここまで来てこの瞬間にこの空間にいることができるのは本当に心が洗われる体験。

 朝焼けに浮かぶ飛行機雲がとても美しい。東に向かって走るとこの風景をずっと眺めながら走ることができるので物凄く得した気分になる。PBP復路の最高のおまけ。

 832.9km、Saint-Méen-le-Grandの街を通過。ここから先は往路の遡りになる。

 往路で見た戦車再び。なんて書いてあるのだろう?(後で調べたら”田舎万歳!”みたいな意味?)

 840.0km、交差点を右折してD220に乗る。

 朝日が見えた。低い雲に日差しが遮られてちょっと不思議な風景。

 842.9km、Quédillacの街の入口のフードポイントを通過。そこそこ調子よく走れているので立ち寄らずに素通りする。

 Quédillacの街中を通過していく。

 明るくなってくると応援ディスプレイが見えてくるので元気づけられる。

 進むうちにちょっと霧が出てきた。PBPの朝は霧が出ることが多いという印象だが今回は逆に3日目で初めてという感じ。

 幻想的な風景が続く。もう少し日が高くなると消えてなくなるだろう。

 848.8km、上りながらMédréacの街に入って来た。

 早朝の街中はまだ静かなまま。ひっそりと通り抜けていく。

 緩やかなアップダウンのD220を進む。朝方は空に雲が多めで日差しも弱く涼しい。できれば日中もこのままの空模様だと良いのだが無理かな?

 855kmを過ぎて電波塔までの長い上りが始まった。5%前後の真っすぐな上りをぼちぼち上っていく。

 上っていくうちに電波塔が見えてきた。

 どんどん電波塔が近付いてくる。ピークまではもう少し。

 857.9km、ピークに到達して電波塔の直ぐ傍を通過。そのまま下りに入る。

 859.1km、Bécherelの街を通過。Tinténiacまでは10kmを切った。街を出て坂を一気に下っていく。

 私宛ではないがALLEZ!のメッセージに元気づけられる。

 牛達は朝食の時間か。こっちもお腹が空いた。CPに着いたらレストランでしっかり食べよう。

 866.9km、Tinténiacの街に入った。CPはもう目前。

 ゲートが見えた。スタッフの誘導で右折。

 敷地内に入っていく。着いた着いた。

 バイクを停めてまずはコントロールに向かう。

CP内はLoudéacよりは混んでいる。ボリュームゾーンに入ってきた感じかな。

 コントロールに突入。

 サインとスタンプをもらって無事にコントロールを通過。

 コントロールを出て直ぐにレストランに向かう。往路では立ち寄らなかったのでちょっと楽しみ。

 行列はできていなかったのですんなりと中に入れた。

 FougèresやLoudéacのレストランと同レベルで品数は多い感じ。

 空腹に任せてうっかりたくさん取ってしまいそうなので自重する。

 メインディッシュはパスタとハムを選択。

 何とコーラが冷えていてびっくり!ハムもサラダも美味しくて大満足。これで€10.5なら文句なしか。今回のPBPではCPの各種サービスがクレジットカード払いに対応していて、ここで初めて使ってみた。キャッシュレスは結構便利でこれが分かっていたなら現金を過剰に用意しなくても良かったかも知れない。

 867.3km地点のCP9/Tinténiacのチェックタイムは8/23の8:58。ほぼ予定通りで今日の序盤はまずまずの出だしか。30分弱の食事休憩の後席を立つ。

 空腹も満たされてエネルギー充填完了。次のCPに向けてぼちぼち出発する。