PBP2023/Report 16:Stage 12,Day 3/Fougères -> Villaines-la-Juhel(89.5km/1017.7km)

 8/23(水)、13:44にCP10/Fougèresを出発。CP滞在時間は約50分、予定より40分遅れだが必要な休息時間なので止むを得ない。

 CPの敷地を出てFougèresの街中に出ていく。

 第12ステージはFougèresからVillaines-la-Juhelまでの89.5km。このステージも往路と同一のルートを遡る。まだ十分に日の高いうちの走行になるので引き続き暑さとの戦いとなるはず。とにかく消耗しない様に無理をしないことだけを念頭に走る。

 930.5km、N12に乗ってFougèresを離脱。

 930.6km、ラウンドアバウトをぐるっと回ってGorron方面に左折。

 3%前後の緩い登りが続く。休憩で両足裏の痛みが緩和されてかなり楽になった。この状態を少しでも長く保つ様に踏み過ぎない様に気を付ける。

 933.9km、ラウンドアバウトを右折しD806に乗る。進路は再び東へ。

 935.5km、Laigneletの街を通過。

 938kmを過ぎて再び上り。5%弱の坂をちんたら上っていく。ぼちぼち両足裏が痛くなって来た。小康状態は長くはもたない。

 942.3km、Le Lorouxの街の入口の自転車のディスプレイ。

 Le Lorouxの街を通過。

 フレームナンバーの書かれた個人への応援メッセージ。CやEならもうとっくに通過しているだろう。

 944.2km、Saint-Ellier-du-Maineの街を通過。

 Parisまで268km。ゴールまで300kmを切っていることを改めて認識。何となく手の届く所まで戻って来ていることをじわじわと実感し始めた。

 948.9km、La Tannièreの街を通過。

 D33を進む。ここの私設エイドのお揃いのコスチュームがお茶目。

 952.8km、Levaréの街を通過。

 959.3km、Hercéの街を通過。

 962.2km、Gorronの街に入った。着実に戻って来ているということを実感する。

 ラウンドアバウトの巨大自転車を見ながらGorronの街を出ていく。

 緩いアップダウンをぼちぼち進む。4人抜かれて1人抜くという感じだからこの辺りの集団の相対速度はやはり遅い。とにかく足裏が痛くてそこを庇って尻荷重にしてぼちぼち尻にダメージが出てきているので無理は禁物。あくまでマイペースで進む。

 これはこのフレームナンバーの参加者は新婚さんということなのか?

 時刻は16時を過ぎたがまだ十分に日は高く気温は確実に30℃を超えている。日暮れまではまだまだ時間がかかるので途方に暮れる。これは一気にVillaines-la-Juhelまで行ける感じではないので、区間中間辺りのAmbrières-Les-Valléesで休憩を入れることにする。

 976.0km、Ambrières-Les-Valléesの街に入って来た。

 セサミストリートのカエルを連れた人がいた。サドルバッグにぬいぐるみを付けている人をちらほら見かけたが世界的に流行っているのだろうか。

 976.8km、坂を一気に下って来て川沿いのAmbrières-Les-Valléesの街中まで下りて来た。

 例の花壇の傍で停車。

 取り敢えず区間中間までは消化してホッと一息。

 例の場所をまじまじと眺める。12年前のあの出来事を鮮明に思い出す。思い出の詰まった場所は何度見ても感慨深い。

 そのままバイクを押し歩いて橋を渡って休憩ポイントに向かう。

 前回も立ち寄った店でコーラを買う。

 冷たいコーラだが€5は高いね。取り敢えず息を吹き返す。

 20分弱の休憩の後出発。目の前の坂をえっちらおっちら上り始める。

 上りの途中でハイタッチ待ちの子供がいたので応えようと思ったら空振り。怪しい人間に見えたのかな?

 Ambrières-Les-Valléesの街を出てからだらだらと上り基調の続くD33を淡々と進む。休憩を入れると足がちょっと復活するのでバイクが前に進んでいる気がする。

 982.0km、Chantrignéの街を通過。

 木陰に集まっている牛達の中の1頭と目が合ってしまった。

 時刻は17:13、まだ気温は30℃を超えている感じでひたすら熱い。Ambrières-Les-Valléesで休憩した時にボトルに水を入れ損ねたので残量がかなり危うくなってきた。どこかで給水しないと次のCPまで持たないかも知れない。

 986.8km、塔の辺りでようやく長い上り基調が終わった。そのまま下っていく。

 988.2km、Lassay-les-Châteauxの街に入った。右折方向に進む。

 街中で私設エイドがあったので立ち寄ってボトルに冷たい水を入れてもらう。礼を言って直ぐに出発。考えてみればPBPで私設エイドに立ち寄るのは2011年の初めてのPBPでスタートしてMortagne-au-Percheまでの間であっという間にボトルの水がなくなって立ち寄って以来の2回目か。

 これで水切れは当面回避されて安心して進む。Villaines-la-Juhelまではあと30km。

 Lassay-les-Châteauxの街を出てD33をひたすら東に向かって進む。両足裏の痛みがぶり返し暑さでぼーっとしながらもなんとか少しずつ距離を消化していく。

 ”脚を止めなければいつかは必ずゴールに辿り着く”、今まで何度となくブルベを走って辛い目にあって来たけれど必ずゴールに辿り着いてきた。その経験に嘘はないことを自分自身が証明してきたことを信じて脚を回し続けるのみ。

 995.6km、Charchignéの街を通過。街中を右折して進路が南に変わった。

 街を出てD147を下り基調で進んでいく。空には雲が広がって来て直射日光がなくなったのでちょっと楽になった。

 999.5km、上りながらLe Ribayの街に入った。

 Parisまでは221km。Parisってゴールのことだよね?そこで終わりだという認識が一瞬できなかった。とにかく確実にゴールに近づいていることは間違いない。N12との交差点で一旦停止。

 まだ水はあるので交差点の直ぐ先のエイドは素通り。CPまでは20kmを切ったので何とか行けそうだ。

 1002kmを過ぎて上りが始まった。5%前後の真っすぐな坂が続く。両足裏の痛みがなかなか堪える。早くCPに着いてシューズを脱ぎたい。

 再び西日が照り付けて暑い。皆一生懸命上っている。辛いのは俺だけではない。この辛さを参加者皆でシェアしているかと思えば多少辛さも軽くなる。

 2km程上ってピークに到達。地元の観客に拍手で出迎えられてちょっと嬉しくなる。何とか坂をやり過ごしてホッと一息。そのまま下りに入っていく。

 1006.5km、下りを終えてHardangesの街を通過。

 1007.6km、交差点を左折してD113に乗る。再び進路が東向きになった。CPまではあと10km。

 緩やかなアップダウンのD113を進んでいく。あと30分頑張れば一休みできると考えるとちょっと元気が出た。

 1011.8km、上りながらLoupfougèresの街に入って来た。ここでも自転車のディスプレイの歓迎を受ける。

 待ちの人達の賑やかな歓迎に元気が出る。

 Villaines-la-Juhelの標識を見ながら街中を抜けて行く。

 CPまではあと数km、もう少しで休める。

 116.9km、遂にVillaines-la-Juhelの街に入った。CPまでは1kmを切った。

 毎度の如く大勢待ちの人達の声援を受けながら最後の直線をまるでロードレースのゴールの様に走り抜けていく。PBPの行程の中でゴールを除けば一番盛り上がるCPだ。

 空きスペースがすんなり見つかってバイクを停める。

 CPの真ん前が教会だったことに今まで気づいていなかったかも知れない。

 道の両脇には相変わらずの大勢の観客。この人達にとってはロードレースもPBPも自転車のお祭りに変わりはないという感覚なのだろう。自転車大国フランスの日常の風景なのかな。

 毎回ここに来るとこの雰囲気に圧倒される。ここに辿り着くまで正直グロッキーだったがこの雰囲気に呑まれて一気にテンションが上がる。

 人混みをかき分けつつコントロールに向かう。

 コントロールの入口はそれ程混雑していなかった。

 サインとスタンプをもらって無事にコントロールを通過。

 1017.7km地点のCP11/Villaines-la-Juhelのチェックタイムは8/23の19:10。予定到着時刻より1時間40分の遅れは決して小さくはないが、この両足裏の痛みと酷暑の中にあって善戦していると自分に言い聞かせ悲壮感は殆ど感じない。

 フードコートはちょっとカオスな状態だったので飲み食いなしで外の芝生の上でシューズを脱いで座り込んで休憩。ここでフランス初日で一緒にVersaillesで足止めを食ったオカダさんに遭遇、しばし会話。

 とにもかくにもRambouilletのゴールまであと200kmのところまで来た。気合を入れれば一気に行けなくもない距離だ。でもその必要はなくあと80km走ってひと眠りする時間はある。そう考えると心理的余裕が出て来る。とにかく今日はあと80km5時間頑張れば良い。そのことだけを考えて今日最後の走りに臨む。シューズを履き直して10分弱の休憩の後立ち上がる。