[目次]
ゴール翌日
8/15(金)、6時ちょっと前に目が覚めた。昨夜は何度か目を覚ましつつなかなかに酷い夢を見ながらも割とよく眠れた気がする。起き抜けは全身の疲労感がそこそこあるものの意外に酷くない。身体各所の明確な痛みは両手掌底部のみ。これは1001Migliaの時と同レベルに酷い。北海道の路面の悪さを見事に物語っている。これさえ何とかなれば北海道は完璧なのに。
今日は80回目の終戦記念日。頭の悪い政権と軍部に踊らされて戦争に突入し2発の原爆を落とされ全国土が焦土と化し310万人が無駄死にして敗戦の辛酸を舐めた過去があることを全国民がリマインドする日。しかしまたしても馬鹿な政治家に踊らされて軍拡と核武装を叫ぶ愚かな世論が出て来る昨今、これが真正の平和ボケであることをこの国の民は自覚しなければならない。そろそろ戦争体験者がいなくなる状況でこの有様は、歴史と教訓の伝承に失敗したと認めざるを得ない。日本人は反戦・反核兵器をDNAに刻まなければならななかったのにひとえに教育の敗北、日本の戦後80年は一体何だったのかと無力感に苛まれる。
朝食の時間の6時半になったので階下に降りていく。

朝食。昨日のジンギスカンも美味しかったが、これも滅茶苦茶美味い。トマトジュースが置いてあるのは好感度極めて高し。底なしの空腹感で無限に食べられそうだが今日の昼は再びジンギスカンなので自重する。

朝食を終えてホテルの周辺のちょっと散歩。札幌は今朝も快晴、気温も低めでとても爽やか。

散歩しながら今回の1200km完走後の身体的ダメージが想定外に軽かったことを改めて認識する。

ホテルに戻ってしばらくベッドの上でうだうだと過ごし、さよならパーティーに行く前にバイクのパッキングをやってしまおうと起き上がる。のんびりと30分位で作業完了。面倒臭い仕事をやっつけて気楽になった。

11時過ぎにホテルを出てさよならパーティーに向かう。ホテルから会場の札幌ビール園までは1.7kmなので徒歩で移動。

昼近くになって日が高くなるとやはり暑い。建物の日陰を辿りつつ歩いていく。

11時半過ぎにサッポロビール園に到着。

入り口を入ってすぐに見えてくるはずの赤レンガの建物が見えないので何事かと思ったら改装中で防護ネットに覆われていた。風情がなくてちょっとがっかり。

パーティーのドレスコードに引っかかると拙いので”正装”で臨む。勿論洗濯済み。

会場入り口に到着。

中に入ってまずは会費を払って受付を済ませる。顔見知りな人達を挨拶を交わしながら気分が徐々に盛り上がってきた。

だんだん人が集まってきてロビーに居場所がなくなったので2階に上がって待機。嵐の前の静けさというところから。
そのうち時間になったので会場入り。適当な席に着席する。

開会時間になってなし崩し的に飲み食いが始まったのでこちらも始める。埼玉ブルベで顔馴染みな人達とテーブルを囲んで取り敢えず乾杯。今日もビールが旨いね。

程なくして主催者挨拶が始まった。AJ北海道長瀬代表のご挨拶と乾杯の音頭でさよならパーティーがアクチュアルスタート。
それからが怒涛の展開。夜に備えて控えめにしておこうと事前に思っていたがそんなものは一瞬で吹き飛び、肉を焼いて食べる暇もなくビールを飲んで喋ってビールのお替りを取りにカウンターの列に並びすれ違う顔見知りの人達と挨拶を交わすのをひたすら繰り返す。ようやく落ち着いて肉を食べようと思ったらお開きの声。

あっという間の2時間が過ぎて会場を後にする。もうちょっと食べたかったけれど夜に取っておこう。
建物を出たところで集合写真撮影が行われた。

記念撮影終了直後。このグダグダ感がいい感じ。
ひとしきり歓談が終わったところで夜に備えてホテルに帰って一休みと思って歩きかけたらりんぱぱさんに声をかけられて「これからジャズ喫茶に行くよ」とのこと。何?ジャズ喫茶!?これは聞き捨てならないと一緒に行ってもよいですかと尋ねたらOKだったので後をついていく。同行者はりんぱぱさんの他にAJ神奈川のタナカさんとAR日本橋の斎藤さん。斎藤さんとは初対面で移動のタクシーに乗って話をしていたら何とあのランドヌール・ジャズ・オーケストラのバンマスをされているとのことで驚いた。タナカさんもメンバーで、なるほどジャズ喫茶とはそういうことかと合点がいった。以前、ブルベ仲間でバンドをやったら楽しいだろうなあと思っていたら、それが本当に存在することを知って驚きつついつか混ぜてもらいたいとずっと思っていたのでまさにこれは渡りに船の状態、その場で加入希望と伝えたら快くOKをいただいた。まさか今回の北海道遠征でこんなハプニングが待っていたとは予想だにしなかった。

狸小路の入口でタクシーを降りて商店街をちょっと歩いた雑居ビルの中にその店はあった。ジャズなのにJAMAICAとはこれ如何に。
店は喫茶というよりはバーという感じ。昼でも数人のお客さんがいた。

スピーカーは何とJBLパラゴン。マークレビンソンのアンプやマッキントッシュのアナログプレイヤーなどオーディオはなかなか凄い。アナログレコードの数も相当充実している。何度も札幌に来ているがいつもBar 81に行っているのでこの店の存在は全く知らなかった。会話は完全禁止ではないが要控えめ。

1時間余りだったがジャズ談議で楽しい時間を過ごすことができた。良い店に案内してもらってありがとうございました。
店を出て、夜再び集まって飲みに行くことにして一旦解散。

結構ビールを飲んだ割には意外に酔っぱらっていないなと思いつつ徒歩でホテルに戻る。
ホテルに戻ってベッドに横になってちょっとうつらうつらする。

小一時間休憩して再び始動、18時を過ぎてホテルを出発して再びすすきのに向かう。

いい感じの日暮れ。これから楽しい夜が始まる雰囲気が漂っている。締めのジャズバーまで考えると久し振りの体力勝負の飲んだくれ、楽しみ!

18:40に待ち合わせ場所に到着。ちと早かったか。まあ遅刻するよりはいい。

人の流れをぼーっと眺めていたらいつの間にか待ち合わせ時間から30分が経過、誰も来ない。あれ?待ち合わせ時間か場所を間違えたか?と思ったがそれなら逆に相手から連絡がくるはずだが来ないところを見ると恐らく皆寝過ごしているのだろう。昨日まで何日間も北海道1200で昼夜を問わず走ったりスタッフをしたりで今日の昼間はがっつり飲み食いすればそりゃあ誰だって爆睡するのは当たり前。念のためりんぱぱさんに電話をしたらやはり不通なので寝ていることを確信。残念ながら三次会はお流れということで、元々私的プランの四次会を繰り上げることにする。
前回の札幌訪問では材料切れで食べられなかったラーメン寳龍総本店に行く。今日は時間が早いので材料切れの心配はなし。ちょこっと並んだが程なく入店。

まずはビール。ここはサッポロクラシックの瓶が置いてある。何故だかわからないが瓶がとにかく美味い。私的には世の中のビールの中でこれが一番美味しいと思っている。久し振りに飲んだがやはり美味い。間違いない。

そしてこの辛味噌ラーメン。どうしようもなく美味い。日頃食べている所沢大勝軒や所沢D麺は完全な食事だが、博多のラーメンや香川のカレーうどんや札幌のこのラーメンはビールとの組み合わせての肴というか締めというか、とにかく飲酒とセットで食べるものという位置付けて最高のパフォーマンスを発揮する。
大満足で店を出て札幌の夜のいつもの締めの店に行く。

ジャズバー”81”。ここでマスターと音楽の話をひたすらするのが楽しみ。

店の前まで来ると、ドアが半開きになっていて中から騒がしい声が聞こえてくる。いつもは客は殆どいないのに、嫌な予感がしてドアを開けたら満席で大賑わい。マスターが両手でバツマークを送って来たのですごすごと退散。

激しく落胆しつつ人波の中を歩きながら、昼間行ったJAMAICAに行くかなあと考えていたら、通りすがりにこの看板を見つけたので新規開拓で入ってみる。

小さな店かと思って中に入って見たらかなり広くて席も多い。スピーカーもJBLのでかいスタジオモニターが置いてあってオーディオ的には悪くなさそう。

店の雰囲気も悪くはないのだが、たまたま居合わせた団体の客が騒がしく飲んでいて普通の居酒屋になっていた。たまたまタイミングが悪かったといえばそれまでだが一人で音楽に浸れる状況ではなかったのでさっさとグラスを空けて店を出る。

残念ながら締めで来る店でなかった。

不完全燃焼な感じだったので昼間のJAMAICAに行ってみようかと思って狸小路に足を向ける。

店の前まで来て、明日のフライトが早朝なのを思い出しちょっと疲れも出てきたのか急に冷めてしまって”まあこういう日もあるさ。無理に埋め合わせをせず楽しみは次にとっておこう”と引き返す。
今回の札幌の夜はこれで終了。ホテルに戻り始める。

人混みを嫌っていつもは通らない裏道を歩く。裏道はとても静か。落ち着いた札幌の街の夜の佇まいが心地よい。

札幌の夜景はいちいち綺麗。

やっぱりホテルの傍のコンビニで甘いものを買ってしまい22時に部屋に戻る。冷蔵庫の中に初日のチェックインの時にもらったビールがあるのを思い出し、何となくこの北海道遠征を振り返りつつ締めの部屋飲み。
今回の北海道遠征、楽しかったなあ。今の心境を端的に表すとこの曲の様な感じ。
そしていつものこの曲。今回の北海道でもこの曲が頭の中に流れる風景を幾つも観ることができた。
締めのジャズバーの最後でこの曲をリクエストして、聴きながら退店することは今回は残念ながらできなかった。
さよならパーティーの時につくづく思ったけれど、ブルべは一人で走っている様で同じ時間に同じコース上のどこかを一緒に頑張って走っている人達がいるということが物凄く励みになっている。今回も同じ時空を共有できた全ての人達にありがとうと言いたい。本当に楽しかった。
うだうだと過ごしていたら眠気が忍び寄ってきたのでそのまま夢の中に退場。就寝時刻は23時前。
北海道最終日~帰宅まで
8/16(土)、5時にアラームで起こされた。ちょっと疲労感はあるが二日酔いの症状もなく割とすっきりとした寝覚めですんなりとベッドから起き上がる。今日は8:30のフライトなので早々にホテルを出発しなければならない。身支度をして荷物をまとめて忘れ物がないことを念入りに確認してから部屋を出る。

5時半過ぎにホテルをチェックアウト。宿代は高かったけれど札幌駅傍で物凄く便利だし朝食は美味しかったし文句なし。こういうところに躊躇なく泊まれる経済的余裕が欲しい。

札幌は今朝も快晴。全日程を通してここまで天気に恵まれた北海道遠征は初めてかも知れない。

5:50発のエアポート快速に乗る。

ホームにはそこそこの人がいるが混雑という程ではないので一安心。

先頭車両に輪行袋の置き場所を無事確保。

この列車の運転席は個室になっている。何となく格好良く思えるのは気のせいか。

エスコンフィールド。北広島の駅からちょっと距離があるね。
6時半に新千歳空港駅に到着。

チェックインカウンターに行くと乗客の姿は殆どなく待たずに済んで拍子抜け。

あっという間にバイクの預け入れ完了。新千歳は大型手荷物の保安検査に物凄く時間がかかるという印象があったがかなり払拭されたね。Jetstarは以前は飛行機輪行ではあまり良い印象はなかったが、利用手順が色々と改善されている様で大手航空会社にかなり近付いている様で好印象になった。次からは値段によっては選択肢に入って来るかな。

特にやることもないのでさっさと保安検査を通過してしまう。。

6:50に搭乗口に到着。これならホテルをチェックアウトするのももう少し遅くても良いかなあと思うが、もう少し時間が進むと恐らく混むだろうからやはり早めに行動するのが間違いない。ぼーっとしながら登場を待つ。

8:15、定刻通り搭乗。

さらば札幌。来年また来たいね。
定刻通り8:30に新千歳空港を発って、ちょっとうつらうつらしていたらあっという間に関東上空に到達。

9:55に成田空港に降り立った。やはりボーディングブリッジはない。成田は薄曇り。覚悟していた程暑くなかった。

到着ロビーに向かう間にどんどん現実に引き戻されていくのはいつも通り。

手荷物返却口に来た。左端の通用口から輪行袋が出て来ると読んで張り込む。

5分程待ってすぐに出てきた。予想外に早い。これなら10:30のリムジンバスに乗れるかも知れない。

輪行袋を抱えてダッシュでバスの乗車券売り場に向かう。

コロナ禍から長らく運行停止していて最近運行再開したばかりのリムジンバスに間に合った。これは嬉しい誤算。料金は高いが2回の乗り換えを省けるのはかなり助かる。

10:30発のリムジンバスに無事乗車。

12:50、所沢駅着。

輪行解除して自走で帰るが途中でラーメンを食べることにする。今日は土曜日だが所沢大勝軒は夏季休業中なので所沢D麺に向かう。

北海道遠征の締めは所沢D麺の冷やし中華。北海道を走りながら地元に戻ったら食べようと楽しみにしていた。大満足。

14:00に帰宅。これにてジャパングランドネ北海道1200の全日程を終了。
総括
AJ北海道さんのジャパングランドネ北海道1200納沙布岬を走り終えて3週間が経過したが、身体的ダメージは元々ほとんどなかったので北海道から戻って来て1週間程で唯一のダメージだった両掌の掌底部の打撲も癒えて完全に元通りだし、メンタル的にはきつかったというイメージは全く残っていない。とにかく今回の北海道1200は今まで走って来た1200km以上の超長距離ブルべの中でもっとも楽だったというのは疑い様のない事実だと思う。
まずはコースがとてもよかったということ。上りが少なく、コースの大半が車もほとんどおらず信号もない道をひたすら走り続けられるという北海道最大の利点が存分に活かされており、巡航速度が速くなくてもストップ&ゴーが少ないので結果的に走行時間を短縮することができる。今回のコースでは市街地走行は殆どなく唯一市街地走行だと思ったのは納沙布岬前後の根室市街だけだったと思う。前回2016年の時はゴール手前30km辺りから新千歳市・北広島市の市街地的な車通りの多い道を通って来てちょっとストレスな感じだったが今回はそれがなくゴールぎりぎりまで車の少ない道を走り続けることができたのはかなり良かった。総じてコースは今回の方が断然良かったと思う。唯一の欠点は路面の悪さ。アスファルトの路面が一定間隔で割れていたり窪みができた道が大半なのだが、これは路面凍結による防ぎ様のない路面の劣化なので天然の条件と捉えるしかない。いずれ技術革新で凍結でも割れ難いアスファルトの開発に期待するしかない。
そして今回は本当に天候に恵まれた。過去何度も北海道のブルべを走ってきたが、雨の印象がかなりなって夏の爽やかな北海道というイメージは私的には全くないというのが実情だった。しかし今回は事前の天気予報では雨予報は全くなかったので雨装備と防寒具を全て切り捨てて走ることができ、雨に降られたのは3日目の清水手前の2時間位で濡れても全く問題のない気温だったので大した障害にはならなかった。ドロップバックも使用せず、過去最少の携行品だけで1200kmを走ることができたのは楽に感じた主要な要素の一つだと思う。
PCの配置、特に仮眠ポイントについては北見、別海、清水という基本昼走って夜寝るという日常的な生活サイクルを考慮した走行プランを予め設定したという配置になっているので参加者各人がそれぞれ悩む必要はなかったというのは良く練られていると思う。各有人PCのホスピタリティは過不足なく必要な設備・物資が整っておりブルべ走行中の仮眠ポイントとして十分に機能していたと思う。
総じて今回の北海道1200のコースは私的に今まで走って来た1200km+ブルべのコースの中で最もジェントルなコースだと断言できる。難しいコースは幾らでもできるが逆に万人に完走の機会を提供できる優しいコースを作るのはとても難しい。その意味ではこれはとても秀逸で貴重なコースだと思うし、日本のブルべを世界にアピールするジャパングランドネという名を冠するに相応しいコースだと思う。私的にこれから歳を取って難しいコースをどんどん走れなくなっていくことになるが、この納沙布のコースならもう少し歳を取っても完走できそうな希望を持たせてくれるコースだ。定例化してまた4年後に走ることができるのであれば是非また走りたいと思う。
最後にこのブルべの開催に尽力してくださったAJ北海道のスタッフや全国から集まったボランティアスタッフの全ての関係者の皆さんに感謝と敬意を表明して総括としたい。ありがとうございました。
さて、次のブルべはR東京さんのBRM920東京1000 ぐるぐるぐるっと富良野。今回の北海道1200で良いイメージを持って再び北海道遠征となる。とにかく天気が良くなることをひたすら願うのみ。次回詳報の予定。