2022RM812北海道1300/レポート5:Day 4/釧路->静内(282.3km/1160.5km)

[目次]

釧路->通過チェック10/襟裳岬風の館(188.1km/1066.9km)

 8/11(木)、また4時過ぎに目が覚めた。毎日大体この時間に目が覚める。どうせ二度寝できないだろうからもそもそ起き上がってパンを食べながらぼちぼち出発準備を始める。正味5時間半は眠れたので睡眠はまずまずで、身体各所の痛みはなく疲労感も大してないので今日も問題なく走り出せそうだ。窓の外は残念ながら雨。まあ予想していたことなのでそれ程の落胆はない。

 5時過ぎにホテルをチェックアウト。ベッドが大きくて良く眠れたし自転車も部屋に入れられたので良いホテルだった。次回釧路訪問時はまずここをチェックしよう。

 4日目のルートは釧路から北海道南部の海沿いをひたすら進み襟裳岬を経由して新ひだか町の静内にゴールする282.3km。

 高い山はないがアップダウンはかなり激しい。獲得標高差は2000mとなっているがトンネルが幾つかあるので実際にはもっと少ないと思われる。距離は昨日と同等だが山越えがない分楽なのではないかと思われる。取り敢えず21時静内着を想定して走る。

 休憩ポイントの設定は音別から広尾までの区間100kmが勝負所だが身体的トラブルなく走れるのであれば何とかなるのではないかと思い込むことにする。

 外に出てみると結構降っている。気温は20℃位はありそうで寒くはなく雨具を着る程ではないので、半袖ジャージにレーパンのままで濡れて行く。

 5:11にリスタート。釧路の街中を緩々と走り始める。今日の通過チェックは188km先の襟裳岬だけだがそこに行くまでに途中2か所の休憩ポイントを設定してある。まずは43.7km先の休憩ポイントを目指す。

 0.7/879.5km、帯広・白糠方面に右折して国道38号に乗る。

 国道38号を西に向かって進み始める。帯広までは120kmだが今日は帯広に行くわけではない。

 3.4/882.2km、国道38号を一旦離れて橋を渡り釧路市街中心部から出ていく。

 5.4/884.2km、昨日はここに右からやって来た。今日は直進してここから新たに進んでいく。

 8.3/887.1km、帯広・白糠方面に左折して再び国道38号に合流。

 12.6/891.5km、帯広・白糠方面に左折し国道38号をトレースしていく。釧路市街から出た様だ。

 15.5/894.3km、釧路市を出て白糠町に入った。

 真っすぐでフラットな国道38号をひた走る。取り敢えず走り始めは疲労感もなく脚もそこそこ回るので体調はまずまず。雨は相変わらず結構降っているが風は無風か微妙に追い風な感じなのでバイクが進む感じがする。順調に距離を消化していく。

 29.4/908.2km、白糠の街中に入って来た。スタートして1時間半程で雨も止んで路面も乾きかけている。向かう先には雲の切れ目が見えているのでこの先降られずに済みそうでちょっと安堵する。

 進むうちに雲の切れ目から青空が見えてきた。日差しが出て来るとウェアの乾きが早くなるので有難い。

 33.0/911.8km、フラットな道を走っていたら突如登坂車線が現れた。5%弱の坂道を1km程登って小さな峠を越えた。

 36.9/915.7km、下りを終えたら再び釧路市に入った。音別は釧路市の一部なのか。

 海の上には広く青空が広がりつつある。雨雲は東に完全に抜けたか。

 路面はかなり乾いてきた。もう雨の心配はなさそうだ。休憩ポイントはもうすぐ。

 43.7/922.5km地点の休憩ポイント11に到着、チェックタイムは8/11の7:27。

 朝のセイコーマートはどこも混んでいる。出勤前の人達の朝食中経つという感じか。

 当別をスタートしてからトータルの走行距離が900kmを超えた。ゴールまではあと400km、400kmブルベ1本の距離まで詰めてきた。24時間あればゴールできるところまで来てかなり終わりが見通せた感じだ。この先進めば進む程どんどん気持ちが軽くなっていくだろう。

 ホットおにぎりとカツゲンが朝補給の定番として完全に定着した感じ。浸水したシューズを抜いて靴下を絞りつつ15分程の休憩の後出発。

 次の目的地は99km先の休憩ポイント12。この区間をクリアできれば今日の仕事がぐっと楽になる。いつもの様に体力温存で控えめ走行を心掛ける。

 51.7/930.5km、浦幌町に入った。

 52.1/930.9km、厚内方面に左折して国道38号から離れる。

 道道1038号に乗って森の中に入ってから細かいアップダウンが出てきた。

 56.0/934.8km、森を抜けて再び海沿いに出てきた。

 海岸線をひた走る。波がそこそこ荒くて浜辺に打ち付けた水飛沫で道路の上まで靄がかかった様になっている。塩水を浴びるとバイクが錆びるので嫌な感じだ。

 65.3/944.1km、厚内トンネルを抜けて海沿いを離れ内陸に入って直ぐに登りが始まる。

 67.3/946.1km、浦河・広尾方面に左折して国道336号に乗る。

 曲がってもまだ登りは続く。5%の坂をえっちらおっちら登って行く。晴天になって気温も上がり汗を掻いてきた。

 勾配は緩んだが真っすぐな登りはまだまだ続く。

 広い牧場にたくさんの牛が放牧されている。北海道らしい風景に和む。

 69.3/948.1km、ピークを通過して今度は緩く長く真っすぐな下りが始まる。ノーブレーキで気持ち良く下っていく。

 海岸線を離れて内陸部のフラットな道をひた走る。晴れて来て風はいつもの様に南風になったが横風に近いのでそれ程走行には支障がなく順調に距離を消化していく。

 81.3/960.1km、十勝川を渡る。長い橋を渡って広い川幅を見ると、関東の荒川の川幅日本一がインチキに思えてくる。

 橋を渡り終えて豊頃町に入った。

 進むうちに何となく山の方に向かって登り始めた。今日は山越えは無いと思っていたのは認識不足だったか。

 90.4/969.2km、真っすぐな登りを登って行く。勾配も5%を超えてきつくなって来た。これは結構な登り坂だ。

 2km近く登ってピークを越えて下りに入る。

 進むうちに青空が消えて再び曇りがちになって来た。また雨雲が近付いているのか、嫌な予感。

 98.0/976.8km、大樹町に入った。大樹町と言えばホリエモンロケットの会社がある町か。

 101.8/980.6km、生花の街を通過。浦河・広尾方面に進んでいく。

 アップダウンはまだまだ続く。結構脚を使わされるが、疲労を溜め込まない様に体感できついと感じない程度で脚を回していく。

 109.4/988.2km、幕別町に入った。今日の走行距離が100kmを超えたが疲労感も薄くまずまず順調。休憩ポイントまではあと30kmちょっと。

 道がフラットになってきた。アップダウンが落ち着いたか。

 112.1/990.9km、またしても大樹町に入った。さっきのデジャヴを見る様だ。

 今回のブルベでここまで走って来て初めて順方向を走るサイクリストに遭遇した。日本一周”半”というのがなかなかに面白い。追い抜く時に挨拶したら女性の声が返って来てちょっとびっくりした。この後も頑張って走ってね。(結局この後も誰にも会わずにこのブルベで順方向で遭遇した唯一人のサイクリストとなった)

 119.2/998.0km、大樹の街中を通過。(ここにインターステラーの工場と本社があったことを帰宅してから知った)

 121.0/999.8km、歴舟川の手前で工事片側信号に引っ掛かった。こんなにちゃんとした工事用信号は珍しい。川を渡って通算走行距離が1000kmを突破。

 124.9/1003.7km、広尾町に入って紋別川を渡る。この紋別はあの紋別と同じなのだろうか。休憩ポイントまでは20kmを切った。

 129.5/1008.3km、国道236号に突き当たって浦河・広尾市街方面に左折。

 道路標識にえりもの文字が出てきた。えりもまでは61km、広尾市街までは13km。

 真っすぐな上り基調の道が続く。広尾の街はなかなかに遠い。

 141.7/1020.5km、緩いアップダウンをこなしていたらどうやら広尾の街に入って来た様だ。

 142.8/1021.6km、浦河・えりもほうめんに道なり左折すれば直ぐに休憩ポイントだ。

 142.8/1021.6km地点の休憩ポイント12に到着、チェックタイムは8/11の12:16。

 何とか区間99kmをこなしてホッと一息。そしてここまでで今日の行程の半分を消化した。取り敢えず巡航20km/hはキープできているのでまずまず順調と見て良いのではないか。15分程の休憩の後出発。

 改めて今日最初で最後の、そしてこの北海道1300の最終通過チェックを目指して進む。襟裳岬までは45km、ここまでの様はアップダウンはなさそうなので多少は楽になるかも知れない。

 海沿いに出て黄金街道を進む。

 145.9/1024.7km、滝を通過。観光客がいるということは有名な場所なのか?

 海沿いを淡々と進む。風は向かい風基調ではあるが覚悟していたほどの強さではないのでぼちぼちバイクは前に進む。視界の範囲ではアップダウンが無さそうなのは精神衛生上宜しい。

 全長2kmの長い長いトンネルに入っていく。トンネルがちょこちょこ出て来るが、トンネルの中に入ると冷蔵庫の中の様にヒヤッとしてちょっとびっくりする。

 159.1/1037.9km、えりも町に入った。

 163.7/1042.5km、全長4941mのえりも黄金トンネルに突入。5km弱だと抜けるのに15分位かかるということか。

 長い長い。車通りは少ないとはいえ。後ろからゴーッという音がだんだん近づいてくる感じはやはりちょっと怖い。トンネルの中はかなりの冷却効果でかなり冷える。

 ようやく出口が見えてほっとする。トンネルを出た瞬間のもわっとした生暖かい空気が気持ち悪い。

 風力発電機のプロペラが正面を向いているのは向かい風の証拠。何となく強くなってきて若干ペースダウン。

 173.6/1052.4km、えりも岬方面に左折して国道336号を左折。

 えりも岬を目指して道道34号を進む。岬まではあと12km。

 曇天で荒涼とした感じがより一層強調される。この寂寥感がなんとも旅情をそそる。2018年のBRM713北海道1000最終日でえりも岬に来た時はかなりの荒れ模様で向かい風もかなりきつかった思い出があるがそれに比べれば今日は穏やか。

 えりも岬まではあと8km、微妙なアップダウンが出てきた。

 西から怪しげな雲が近付いている。この先降られてしまうのか。

 前方に街並みが見えてきた。岬まではあと少し。

 登りの先に岬が見えた。ホッと一息。

 188.1/1066.9km地点の通過チェック10に到着、チェックタイムは8/11の14:39。まずは通過証明用の写真を撮る。

 天気は余り良くないが観光客は結構多い。

 どことなく寂しげな海が広がる。”えりもの春は何もない春です…”という森進一の歌をふと思い出した。

 何となく周囲を見渡して一息入れて出発する。

通過チェック10->静内(282.3km/1160.5km)

 道道34号をえりも市街方面に進む。今日の唯一の通過チェックをクリアしてあとはホテルを目指すのみ。ホテルのある静内まではあと94kmだが途中2か所の休憩ポイントを設定してある。まずは14km先の休憩ポイントを目指す。

 進行方向が北西方向に変わって追い風の恩恵を受けられるかと思ったがいまいち。ここまでと大して変わらないペースでちんたら進んでいく。

 アップダウンが結構キツイ。キュッと下ってキュッと登る繰り返しが結構脚に来る。

 今日の200kmを消化。ここまでぴったり10時間で巡航はジャスト20km/h、まずまず順調に推移している。

 199.8/1078.6km、再び国道336号に合流して苫小牧・浦河方面に左折。

 えりもの街中に入って来た。休憩ポイントはもう目前。

 202.3/1081.1km地点の休憩ポイント13に到着、チェックタイムは15:32。

 休憩しているうちにパラパラと雨が落ちてきた。今日のゴールまではあと80km4時間位走らなければならないのにこの先降られてしまうのかと考えるとちょっとナーバスになりつつ15分程の休憩の後出発。

 次の目的地は39km先の休憩ポイントだが、それ程疲労感は無いので状況によってはスキップして一気にホテルを目指すかもしれない。

 海沿いのフラットな道をひた走る。雨は直ぐに止んで一安心。

 210.6/1089.4km、様似町に入った。

 国道336号は車通りがそこそこある。波は荒く岸に打ち付けた水飛沫で道の上が白く霞んでいる。何となく追い風がはっきりしてきてペースが若干上がって来た。

 224.8/1103.6km、様似の街中を通過。

 この道の風景は2018年の北海道1000で走った時の記憶が薄っすらと残っていて何となく見覚えがある。

 231.2/1110.0km、浦河町に入った。当別ゴールまで200kmを切った。ブルベ最小単位まで詰めて来て明日の完走が見通せる様になって気持ち的にちょっと気合が入った。

 ちょこちょことアップダウンが出て来るようになった。この感じも北海道1000の時を思い出す。

 239.5/1118.3km、浦河の街中に入って来た。

 街中にある浦河駅傍を通過。”ありがとう日高線”の文字があるということは廃線になったのか。

 241.2/1120.0km地点の休憩ポイント14に来たがそれ程疲れはないし追い風基調で順調に進んでいるペースを崩したくないのでスキップすることにしてそのまま走り続ける。現在時刻は17:27、静内のホテルまではあと41kmだから20時前の到着は確実だろう。

 国道336号を追い風基調で快調に進む。新ひだか町までは36km。

 向かう先に黒い雲がかかっているが、降り出す前に何とか到着してしまいたいところ。

 252.4/1131.2km、新ひだか町に入った。ホテルまではあと30km。

 261.2/1140.0km、三石の街中を通過。ホテルまではあと20km。

 もうあと1時間走れば今日のゴールというところでぽつぽつと雨が降り始めてあっという間に本降りになった。結局全身ずぶ濡れになってしまった。まあどっちにしてもあと1時間かからずに今日は終わりなので最後まで気を抜かずに確実に走る。

 273.2/1152.0km、東静内の街を通過。ホテルまで10kmを切った。

 もう少しでホテルなのに雨は更に強くなってスコール並みの土砂降りになった。ここまで降られるともう笑うしかない。今日はすんなり終わるかと思いきやなかなか楽をさせてくれないな。

 280.9/1159.7km、静内の街に入った。橋を渡って直ぐにローソンとセブンイレブンがあって、ここで食料を買い出ししてからホテルに向かうべきかと思ったが、もしかしたらホテル近くにセイコーマートがあるかも知れないと素通りしてホテルを目指す。ホテルまではあと1kmを切った。

 282.3/1160.5km地点の静内シティホテルに到着、チェックタイムは8/11の19:30。最後は酷い目に遭ったが何だかんだで予定の21時よりも1時間以上前倒しでゴール出来て良かった。

 ホテルのフロントの人に出迎えられて、まずホテル近くのコンビニを聞いたらさっき通過したローソンが一番近いとのこと。しまった、やはり寄っておくべきだったと後悔しつつ土砂降りの中を再び600m程戻ってローソンで今晩の夕食と明日の朝食を買う。

 買い出しを終えて再びホテルに戻って改めてチェックイン。バイクはドロドロなので入口のエントランスの中に置かせてもらうことにした。

 ホテルに入ってほっと一息。濡れたウェアを脱ぎ捨ててしばし開放感に浸る。電装品の充電を素早くセットして風呂に入る。シャワーで汗と汚れを流して浴槽に湯を溜めてのんびりと浸かりつつ両脚をマッサージする。

 風呂から出たら花火の音が外から聞こえてびっくり。今日は花火大会だとホテルの人が言っていたがまさかこの土砂降りの中でやるとは思わなかった。窓から外を見てみたが全く見えない。

 風呂に入ってスッキリして夕食。今日も食欲は旺盛でがっつり食べる。豚丼と唐揚げの塩辛さがとても良い。そんなに汗を掻いていない様に思ったがやはり塩気は抜けている様だ。

 食事を終えて満足感に浸りつつしばし待ったりする。明日はいよいよ最終日、残り150kmで通過チェックもなくただゴールを目指すのみだ。明日のゴールクローズは19:05だからちょっと遅くスタートしても時間的余裕はある。取り敢えずいつも通りのサイクルで5時半起きの6時スタートとしてアラームを5時半にセットしてベッドに入る。消灯時刻は22時前。